就活が忙しいのでこれからも遅くなると思います。
5月9日 活動報告にアンケートを追加しました。よければ答えてください
「あら?織斑さんではないのですか?」
ドウェルグを見たセシリアはてっきり秋斗と戦うものだと思っていたようで、ドウェルグに確認した。
「彼奴の機体は届いたばっかりだ。だから
「謝るなら今のうちでしてよ?」
セシリアは急にドウェルグに対して謝罪を促した。
「……は?」
「このまま勝負をすればわたくしの勝利は自明の理、今すぐに土下座で謝れば、特別に許してあげてもよくってよ?」
ドウェルグはセシリアの言葉を聞いて
「フハ……フハハハハハハハ!!」
狂ったように笑いだした。笑いながら顔を手で覆っていたが、一通り笑ってセシリアを見た。
「あんまり調子にのってると……コロスゾ」
指の間から見えるドウェルグの目は狂気に満ちていた。それを見たセシリアは怖じ気ながらもドウェルグを睨んだ。
「そうですか……なら」
セシリアが何か言おうとした時、試合開始のカウントが始まった。
『3』
セシリアは手に大型のライフルである『スターライトmkIII』を展開し、ドウェルグに向けた。
『2』
ドウェルグは特に何もせず、セシリアを見ていた。
『1』
セシリアはスコープを覗き、ドウェルグに狙いをすました。
『試合開始』
「これで終わりでしてよ!」
試合開始と同時に、セシリアはドウェルグに向けてライフルの引き金を引いて、決闘が始まった。
「これで終わりでしてよ!」
セシリアが放った一撃に対して、ドウェルグは首を傾けることで回避した。
「やりますわね……ならこれはどうです!」
セシリアは続けて三回連続して引き金を引いた。放たれたレーザーはドウェルグの頭と肩、腰に向かっていったが、その場で体を一回転させて回避した。
「……この程度か?だったらお笑い草だな」
ドウェルグはセシリアを挑発した。セシリアは顔を真っ赤にして怒り狂った。
「舐めた真似を……さぁ、踊りなさい! 私、セシリア・オルコットと《ブルー・ティアーズ》の奏でる円舞曲ワルツで!!」
セシリアは機体の後ろにあった4基のビット《ブルー・ティアーズ》をドウェルグの前後左右に配置し、一斉に発射した。
「まだでしてよ!」
セシリアは追い打ちでさらにライフルをエネルギーが切れるまで連射した。ドウェルグのいたところは砂煙に覆われ、何も見えなくなってしまった。
「随分呆気なかったですわね」
セシリアは試合終了のブザーを確認をせず、ビットに帰ろうとして背を向けた瞬間
「何処に行こうとしてんだ?」
砂煙の中心からドウェルグの声が聞こえた。セシリアは慌てて振り返ると
「まさか……あの程度で
砂煙が一瞬にして消え去った。そしてその中から無傷のドウェルグが出てきた。
「舐めてんじゃねぇぞ!!」
「な……」
ドウェルグはセシリアの正面に跳ぶと、鳩尾を殴り付けた。
「かはっ!!」
セシリアの身体がくの字に曲がると、ドウェルグは踵落としをセシリアの頭に叩き込んだ。セシリアはそのまま地面に向かって落ちていったが、地面に激突する前に態勢を持ち直した。
「よくも……わたくしにこのようなことを!後悔させてあげますわ!」
攻撃を受けたセシリアは激昂してドウェルグを殺気だった目で睨んだ。しかし、ドウェルグは
「御託はいいから……かかってこいよ」
セシリアを挑発した。それを受けたセシリアは懲りずにビットをドウェルグの周囲に配置、時間差で攻撃した。
「学習能力がねぇのか?」
ドウェルグは地上を駆けながらビットによる攻撃を回避し続けた。そして
「そら、もう一発だ」
PICを足下に集中させて即席の足場を作りながらセシリアの目の前に立った。先程と同じように攻撃しようとした時、セシリアの専用機『ブルー・ティアーズ』のスカートに付けられたミサイルビットがドウェルグに向けられた。
「かかりましたわね!」
セシリアは攻撃態勢になっていたドウェルグにミサイルを二発発射した。ドウェルグは一発を殴り飛ばし、もう一発を回避しようとした瞬間、機体が光に包まれた。光によってミサイルはドウェルグに直撃することなく爆発した。
「ドウェルグさん!」
ピットで試合を見ていた秋斗はドウェルグにミサイルが直撃したように見え、大声を上げた。
「安心してください。ぎりぎりで
心配そうな表情の秋斗に、ヴァレリアは落ち着くように言った。秋斗はどうにか落ち着きを取り戻し、アリーナの様子を見て言い様のない悪寒に襲われた。まるで魂が悲鳴をあげているように感じていた。
「さて、ここからが本番ですよ……ドウェルグ」
ヴァレリアの呟きに気が付かなかった秋斗はアリーナ、爆炎から出てきたドウェルグから目が離せなかった。
「やっと終わったか」
ミサイルが直撃したドウェルグは改めて自身の機体を見た。手足の装甲が血のような鮮やかな赤色に変化しており、表示された画面を見ると装備が2つ表示されていた。
「これで俺の動きに着いてこられるのか……それじゃあ展開」
ドウェルグが呟くと、右手に大剣が現れた。『
「そして……こんなに早くこの服を着れるなんてな」
そしてなにより、ドウェルグが着ている服が変わっていた。決闘開始時は学園の制服を改造したものを着ていたのに対し、今はナチス・ドイツの黒衣の武装親衛隊の軍服を来ており、黒円卓の腕章の他にハーケンクロイツが描かれた腕章を付けていた。
「まさか……
セシリアは自身を追い詰めた相手がまだ本調子ではなかったことに驚愕した。そして、ドウェルグの服と腕章を見て、激しい嫌悪感を表した。
ナチス・ドイツといえば、まず思い付くのはユダヤ人の大量虐殺だろう。その他にも人体実験をしていた等、様々な悪行が語られている。ナチス・ドイツの悪行は全世界、特に欧州では子供の頃から嫌というほど聞かされるので、セシリアは嫌悪感を表した。
「そう言えば、まだ名乗ってなかったな……聖愴十三騎士団黒円卓第五位 ヘグニ=ドウェルグだ」
ドウェルグは自身の
「この……堕ちなさい!」
セシリアは恐怖を誤魔化すかのようにライフルのトリガーを引こうとし、スコープを覗いた瞬間、ライフルがバラバラになった。
「どうした!その程度かよ?」
ドウェルグは次々と斬撃を、停止していたビットに放ち、全て破壊した。
「そんな……なら!」
セシリアはビットが破壊させたことに驚いたが、すぐにミサイルを発射しようとしたが
「馬鹿の一つ覚えかよ」
ドウェルグが放った斬撃によって発射する直前で切り裂かれた。ミサイルの爆発でセシリアが持っていたライフルが使用不能になった。
「くっ……ここまでですか。降参しま「甘ったれてんじゃねぇぞクソアマ」な!」
降参を宣言しようとして、地上に降りたセシリアに対して、ドウェルグは躊躇なく剣撃を浴びせた。
「決闘なんだろ?だったらどっちかが死ぬまで続けるもんだろ?……まさかてめぇ……そんな覚悟も無しに決闘なんて口に出したってぇのか!」
ドウェルグはセシリアに激怒していた。ドウェルグが尊敬するベイやザミエル、マキナ達のような騎士を侮辱されたと思ったのだ。
「俺が一番頭に来てんのはな……」
ドウェルグは殺気で動けないセシリアの前に立ち
「ハイドリヒ卿を侮辱したことだ……
死刑宣告と共に一瞬で四肢を切った。四肢は絶対防御によって切断されることはなかったが
「あ……」
シールドエネルギーは全損し、四肢からはおびただしい量の血が吹き出した。セシリアはISの保護機能によって意識を失った。セシリアの専用機である『ブルー・ティアーズ』は待機状態であるイヤーカフスに戻っていた。ドウェルグはそれをセシリアから奪うと
「飽きたら返してやるよ」
そのまま自分が出てきたピットに戻っていった。
試合終了のブザーは鳴らず、観客もマレウスを除いて顔を真っ青にしていた。
感想等あればお願い致します。