黄金の爪牙〜白夜を染める鮮血の騎士〜   作:パラサイトニート

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今回は文字数が少し多いです。あと時間をおいて書いたので文章がメチャクチャな可能性があります




セシリアが壮大な死亡フラグを立てる


Drei

「ここまでで何か質問はありますか?」

 

IS学園入学後の初の授業、教卓には真耶が立っていた。真耶は最初の授業とあって非常に丁寧に授業を進めていった。一通り説明が終わると、質問を受け付けた。

 

「織斑くんとドウェルグくんは大丈夫ですか?」

 

真耶はいきなりIS学園に入学させられた二人のことが心配だった。二人以外の生徒は皆厳しい試験を合格した才女ばかりで、それに合わせたカリキュラムが組まれている。故に基礎知識が劣る二人は下手をすれば最初の授業で躓くのではないか、と真耶は考えていた。

 

「俺は今のところは大丈夫です」

 

「この参考書なら八割ほど理解している」

 

真耶は秋斗の返事に安心したが、ドウェルグの返事に驚いた。参考書は電話帳並みに分厚く、三年間使用するものなので内容も後半にいくにつれて難しくなる。それを現段階で八割理解出来ているドウェルグは座学に関してもう授業に出なくてもよいということになる。

 

「貴様、あからさまな嘘をつくな」

 

千冬はドウェルグの言ったことを嘘と断言したが、真耶が千冬を宥めて授業を再開した。

 

(覚えなかったら殺されたからな)

 

ドウェルグは参考書が送られると、それをザミエルに渡すように言われていた。渡した翌日にいきなりテストをすると言われ、間違える度にザミエルの聖遺物『極大火砲・狩猟の魔王(デア・フライシュッツェ・ザミエル)』から放たれる業火によって殺された。ドウェルグはシュピーネからISに関する知識を教えてもらってどうにか殺される回数を減らそうとしたが、ザミエルから及第点を貰うまでに三桁の回数は殺された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、これは……こうなるのか」

 

「そうだ。ついでにこっちは……という風になる」

 

「更に言うとこれは……こうだから間違えないようにね」

 

初の授業の後の休み時間、ドウェルグとマレウスは秋斗に先の授業で分からなかったところを教えていた。秋斗は先の授業にはギリギリ着いていくことは出来たが、以降の授業に着いていくことが出来ないと思い、ドウェルグに教えてもらうことにした。さらに、ドウェルグだけではなくマレウスも教師役をすると言ったので教えることになった。

 

「あなた、結構覚えるの早いのね~」

 

「少しよろしくて?」

 

談笑しながら教えあっていると、会話に割り込むように話しかけた生徒がいた。その生徒は縦ロールの金髪に碧眼の如何にもお嬢様な生徒だった。

 

「なんだ?」

 

「まあ!なんですのそのお返事は。わたくしが話しているのです、それなりの態度があるでしょう?」

 

「「「………」」」

 

三人はその生徒の態度にそれぞれ思うところがあった。秋斗は女尊男卑主義者かと、マレウスは面倒なのが来たと。そしてドウェルグは

 

「てめぇにとる態度なんてねぇよ。ってかお前誰だよ」

 

直接口に出し喧嘩をうった。

 

「知らない?このイギリス代表候補生の、入試主席のセシリア・オルコットを?」

 

その生徒、セシリアはドウェルグの態度が気に入らなかったのか、ドウェルグを睨んだ。

 

「代表候補生ねぇ……アンナ、代表候補生って強かったか?」

 

「チェチェンであんたが惨殺したのが確かそうよ」

 

「なんだ、あの程度か」

 

物騒極まりないドウェルグとマレウスの会話を聞いた秋斗は血の気が引いた。惨殺など、物騒な言葉が聞こえたからである。セシリアは身を震わせながらも言葉を続けた。

 

「まぁ、わたくしは入試で教官を倒したエリートですから、泣いて頼めば教えてあげてもいいですわよ」

 

「教官?あの雑魚か。開始十秒で血祭りにしたな。アンナは?」

 

「私はだらだらやってたら勝手に時間いっぱいで終わったわ。特別強くはなかったわね。一回も攻撃当たってないし」

 

「二人ともすごいな……俺は全然だったな」

 

ドウェルグは開始のブザーが鳴った瞬間に距離を詰めて胴体に一閃、返す刃で脇腹から肩にかけて切り上げた。それだけで試験官のシールドエネルギーがゼロになり、試験官はあまりの痛みに気絶した。

アンナは距離をとって遠距離から適当に戦った。それでもアンナのシールドエネルギーは一も減っていなかったので合格となった。

秋斗は距離を詰めて戦おうとしたが、相手の弾幕に阻まれて思うように戦えなかった。それでも意地で一撃をいれた。

 

「わたくしだけではないと?」

 

「女子では、と言うオチじゃないかな」

 

「あんなの倒せなかったらザミエル卿に殺されるな」

 

「確かにね~。下手をしたらハイドリヒ卿に粛清されるかも」

 

再び三人が会話を始めた。セシリアは割って入ろうとしたが、チャイムが鳴ったので「また来ますわ!」と捨て台詞を言って自身の席に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この時間は各種武器の特性についてだ」

 

次の時間、教卓には真耶ではなく千冬が立った。しかし、何か思い出したようで、教科書を開けなかった。

 

「始める前に、再来週に行われるクラス対抗戦に出るクラス代表を決めなければならない」

 

「先生、クラス代表はどのようなことをするんですか?」

 

一人の生徒が千冬に質問した。

 

「クラス対抗戦に出たり、会議や委員会への出席が主な仕事だ。一度決定したら一年間変更はない。自薦推薦は問わん」

 

「織斑くんを推薦します!」

 

一人の生徒が秋斗を推薦したのを皮切りに次々に秋斗を推薦する声が上がった。

 

「辞退することは出来ますか?」

 

秋斗は辞退しようとしたが

 

「拒否は認めない」

 

千冬に一蹴された。

 

「では、織斑とドウェルグの二人で代表をかけて試合をして「納得出来ませんわ!!」」

 

セシリアは突然立ち上がった。

 

「男がクラス代表なんていい恥さらしですわ!代表は実力的にイギリス代表候補生であるこのセシリア・オルコットがなるべきですわ!極東の猿に勤まるとは思えません!」

 

セシリアの口から出てくる言葉は日本や男を非難するものだった。秋斗は内心怒り狂っていたがなんとか抑えていた。対してドウェルグはただ黙っていた。

 

「そもそもこんな文化の遅れた国で暮らすこと自体、耐え難い苦痛で……」

 

「だったら帰れば」

 

「なっ……」

 

秋斗が耐えられなくなった。

 

「日本にいるのが嫌なんでしょ?それなら文化の進んでいるイギリスに帰れば、って言ってるんだよ」

 

「そもそもISを開発したのは日本人だ。ご自慢の

イギリスはそれ以上の開発をしたというのか?」

 

「あなた、わたくしの祖国を侮辱しますの!」

 

「今のが侮辱に思えるのなら自分でもそう思ってるんじゃないの?」

 

秋斗とセシリアの口論が加熱していくが、ドウェルグは一貫して黙っていた。

 

「決闘ですわ!」

 

セシリアは秋斗に決闘を宣言した。

 

「分かった」

 

秋斗が承諾すると、今まで静観していた千冬が出てきた。

 

「それでは来週に試合を行う。織斑、オルコット、ドウェルグは準備をして「待てよ」……なんだ?」

 

千冬の決定にドウェルグは割り込んだ。

 

「さっきも思ったが、何で俺の名前が出てくる?俺は推薦されていないが」

 

「私の推薦だ。嬉しいだろ」

 

「天下のブリュンヒルデさまは実はただの独善者だったとはな。ファンが聞いたらガッカリだろうな」

 

ドウェルグの挑発に、千冬は出席簿を振り降ろした。しかし

 

「言葉で勝てなかったら暴力で黙らせるか……まんま子供だな」

 

「なに!」

 

ドウェルグは振り降ろされた出席簿を指二本で挟んで防いだ。それに千冬が驚愕している間にセシリアの方を向いた。

 

「それで、決闘だったか。俺たちにメリットがあるのか?」

 

「どういうことですの?」

 

「俺たちはクラス代表をやりたいわけではない。よって決闘を受ける意味がないんだよ」

 

秋斗はドウェルグの言葉で自身の軽率な行動に気がついた。

 

「あら、逃げますの?」

 

セシリアはドウェルグを挑発したが

 

「お前ごときが何を喚こうが聞こえないね」

 

「あなたのような人の知り合いは、さぞ愚かなのでしょうね。勝負から逃げるような人で「今何て言った?」すか……ら」

 

ドウェルグはセシリアに向けて殺気を放った。その余波を受けた生徒は体が震え、意識を失いそうになった。

 

「てめぇごときがハイドリヒ卿やザミエル卿たちを侮辱するか。……決闘だったか、受けてやるよ。但し決闘だから何かを賭けるんだろ?俺は命を賭けさせてもらう」

 

セシリアはドウェルグの殺気を受けて意識が飛びそうになりながらもドウェルグを見下した表情で見ながら

 

「だったらわたくしはこの専用機を賭けさせてもらいますわ」

 

ドウェルグの提案を承諾した。

 

「……決まったようだな。試合は来週は来週だ。各自準備をしておけ」

 

いち早く立ち直った千冬の一言で授業が開始された。

 

 




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