対魔忍もとい喰神忍   作:○坊主

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 無印からやっている身としてはPS4での画質向上が半端ないっす!

 サクヤさん、アリサさん、ツバキさんの麗しい姿がより一層美しくなって帰ってきましたぞ!!
 ただしオオグルマ、テメーはダメだ。


エリック!上田!!

「これは私の身勝手が生み出した結果だから」

 

―――……

 

「素直に従ってたら、こんなことにならなかったのに…」

 

―――気にするな

 

「本当に、御免なさい。そして―……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ―――――

 

 

 

 

 

 中型アラガミ“コンゴウ”を含めたアラガミが皆殺しにされたあの出来事から一月が経った。

 新たにこの極東支部に配属された噂の新人君とバディを組む機会に恵まれた僕は皆に<死神>と恐れられている男 ソーマ=シックザールと共に《鉄塔の森》に赴いていた。

 

 《鉄塔の森》はアラガミが蔓延る今の世の中では珍しく、人工的な鉄塔が幾多も連なって残っている。元々この場所は大きな規模を誇る火力発電所があったらしいのだが、アラガミの酸や大規模の火災に見舞われたため、現在ではその面影を感じ取れるのは周りに立っている鉄塔だけだ。生き残った鉄塔の間を縫うように自然の木々が生え森を形成していることからこの名がつけられたようだ。

 

 新人君はともかくソーマと共にミッションを受けるのをやめろと周りの奴らは言うが、僕から言わせれば彼に<死神>なんて大層な名前はつかない。実体を持たないただの噂話だ。

 彼は12歳という若さでゴッドイーターになり、アラガミと戦い続けてきた猛者だ。ゴッドイーターのなかでも熟練者に当たる彼は必然的に難易度が高いミッションに足を運ぶことになっている。難易度が高いミッションということはこちらの死亡する確率も当然跳ね上がる。そんなところに実力を伴わない奴らが面白がってついていくから情けない死に様を晒すんだ。

 最もソーマ自身、寡黙で人とあまりしゃべらないからこのような噂が定着してしまうのだろうが、第一部隊隊長の雨宮リンドウさんと共に前線に立ち続ける姿は今でも僕の憬れであり、超えるべき壁だ。周りが彼を<死神>と呼ぶのなら僕は<死神>と共に生き延びるゴッドイーターとなって彼を支えてやれる存在になる。それが今の僕の目標だ。

 

 そんな想いを持って常に華麗に戦い、華麗に生きてきた僕だけど、どうやら新人君を前に気が緩んでいたようだ。かっこよく見せるために新人君に意識を寄せていたら頭上から“オウガテイル”に襲われるなんて予想もしなかったよ。

 

 

 …なんで襲われたのに怪我一つないのかって?

 正直な処、僕もよく理解できていないんだ。

 

 

 

 

 

「お、君が例の新人君かい?噂は聞いてるよ」

 

 

 合同任務を共に行うことになった当日の現場、僕は新人――神薙(かんなぎ)ユウイチ君を見つけて手を振りつつ近づいていった。初めての実地任務で凄惨な場面に出くわしたことからか彼の身なりはしっかりしており、警戒も怠っていなかった。リンドウさんやサクヤさんからとても優秀で将来有望株だと聞いていたが、どうやら過大評価ではないようだ。

 

 

「はい。初めまして。神薙(かんなぎ)ユウイチです。よろしくお願いします」

 

「うんうん。礼儀作法もしっかりしているようだ。僕はエリック。エリック・デア=フォーゲルヴァイデだ」

 

 

 おそらくその辺りでオウガテイルは背を向けている僕に狙いを定めたのだろう。

 《鉄塔の森》と呼ばれているこの場所は高低差が激しくなっており、視界が狭まっていて警戒を怠ってはいけない場所だった。僕がソーマや新人君がいるからと気さくに話しかけていたときにそれは起こったんだ。

 

 

「君もせいぜい僕を見習って人類のために華麗に戦ってくれよ」

 

「ッ!?エリック!上だ!!」

 

「へ?うわぁああ!?」

 

 

 僕がソーマの呼びかけに気づいて頭上を見上げた時には致命的だった。眼前とまではいかないがすでにオウガテイルは高所から跳びかかって接近しており、気づいたソーマ君が走っても間に合わない。僕は突然の事態に体が動かずにそのまま反射的に腕を頭の前にだして守ろうとしていた。

 

 

「………?」

 

 

 恐怖で目をつぶってしまい、食われると確信していた僕だったがそこで違和感に気づく。

 いくら待ってもオウガテイルによって発生するであろう衝撃が来なかったのだ。

 

 ソーマは走っても間に合わない距離に居たし、新型であるユウイチ君が守ってくれたのだとしても音すらないのはあまりにもおかしい。

 恐る恐る閉じていた瞼を開けて交差させていた両腕を解いてみる。

 自分を喰らうはずだったオウガテイルは約50メートルほど離れた場所に倒れていた。それも尾と片足を失っている状態で、だ。

 

 

「えっ…」

 

 

 そう呟いてしまったのは仕方ないと思う。

 この状態にした出来事を見ているはずであるソーマとユウイチ。その2人とも何が起こったのかわからないといった表情でオウガテイルを眺めていたのだ。当然自分も同じような反応になってしまう。

 

 

「これは…どうやってこうなったんだ…?」

 

「オウガテイルがエリックさんに喰らいつく前に、突然電撃が走ってそのままオウガテイルを吹き飛ばした。…としか言えない…ですね」

 

「あの速度と威力を持った砲撃が出来る奴なんて聞いたことも見たこともねぇ。サカキのおっさんが考えてた“スサノオ”のような変異種がいるのかもしれねぇな…おい、オペレーター。レーダーに映らねぇのか?」

 

「申し訳ありませんソーマさん。レーダーには小型のアラガミ反応のみが確認されています。レーダー観測外からの射撃であるとしかこちらからではわかりません…」

 

「わかった。引き続き観測を頼んだ」

 

 

 アラガミを感知するためのレーダー範囲にソレが居ないという事実に三人とも気が重くなる。

 最悪の予測通りなら一方的に砲撃される危険があるからだ。

 

 クアトリガが撃つミサイル並みの規模での砲撃でないことが今のところ唯一の救いではあるのだが、相手の姿が見えない状態での狩りほど危険なものはない。

 

 

「チッ。お前ら、さっさとこのミッションを終わらすぞ」

 

「わかった。早くアナグラへ帰還しよう」

 

「わかりました」

 

 

 そしてこのミッションを手早く済ませ、死人が出る前に三人はアナグラへと帰還した。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

   ~任務報告~

 

 

・ミッション『鉄の雨』 クリア

 

 

 『鉄の雨』にてオウガテイルと接触時、謎の砲撃有り。

 オラクル細胞で出来ているオウガテイルの足と尾を吹き飛ばしていたことから、範囲は狭くとも威力は相当のものであると予測されるため警戒が必要である。クアトリガなど砲撃を得意とするアラガミが変異した可能性があり、これについては今後調査が必要。

 アラガミを打ち抜いたにも関わらず捕食する姿が確認できなかったことから、先月起こったアラガミ死滅と少なからず関わりがあると予測できる。要警戒されたし。

 

 

 

 また関わりがあるのかは不明であるが同刻、《鉄塔の森》に近い場所で普段とは異なる信号を感知。この場所に今回砲撃を行ったとされるアラガミが存在している可能性が有り。至急偵察部隊を送り、調査を求む。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「うーむ。見た感じかなりの距離まで飛ばせるようd…ね」

 

 

 こちらにやってきてからの二丁拳銃(相棒)の性能の高さを改めて確認すると自ずと呟きが口から出てくる。男だった時のしゃべり方で慣れてしまっていたがすぐに気づいて修正する。生憎今の自分は女の体。そして近くにはシオちゃんがいるのだ。

 アラガミであり特異点である彼女はとても純粋な子だ。本来なら言葉を覚えるのもリンドウさんが腕輪を喰われてしまう辺りのはず。だけど今は自分が傍にいるためかシオ自身言葉を結構話せるようになっていた。

 

「おはよう」というと「オハヨウ!」と返すし、

「おやすみ」と返すと「オヤスミ!」と返してくれる。

 

 カタコトではあるものの、出会って1~2週間でこのレベルになれるのなら十分だろう。

 そんな彼女に男調の話し方を教えてしゃべらせるわけにもいかず、女になっている自分の会話練習も兼ねて話し方をちょくちょく更生しているのである。

 だが最近シオがアラガミ“アバドン”を捕まえて「オハヨウ、ゴザイマス!」と挨拶してた時は反応に困ったがクッションのように抱きしめて笑顔を見せたその光景はとても微笑ましかった、とだけ言っておこう。

 

 

 生み出せる電気を弾丸へと変換して射出する仕組みを持つこの銃を何故か記憶にあるやり方で整備していく。始めは当然疑問を持ったがこの世界に対魔忍の恰好でやってきたという事実を顧みればその程度の疑問はどうでもよくなってしまったため、考えることをやめた。

 

 それよりも自分が操れる雷の力がどれぐらいのものかを知るために色々と実験を繰り返していた。

 自家発電(意味深ではない)を行ってみたり、弾の飛距離を理解するため線を描くように発砲してみたり、逆に近距離ではどこまで広範囲に攻撃できるのかとかを色々と検証していたのだ。

 

 結果的に長距離の場所まで電磁砲(たま)が飛んでいるのを確認できたし、念じて撃てば多少の攻撃範囲を確保できることも理解できた。戦闘で使うにはまだまだ練度が足りないけど時間はたくさんあるので問題はないだろう。発電はかなり意識して抑えないと高圧過ぎて危険だということもわかったので成果として十分だろう。

 

 

「おー?ビリビリ、シナイの?」

 

「そうね。集中してたから少し疲れたのよ」

 

「ワタシ キニしない。ゴハン、タベテクル」

 

「行ってらっしゃい。周りに気をつけるのよ?」

 

「おー!」

 

 

 シオが駆けだしていくのを見送った後、私は仮眠をとるために瞳を閉じる。シオと出会ってから、よく眠るようになった。…やっぱり安心できるのでしょうね。おやすみ。

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