ハイスクールD×D 結崎怜は仮面ライダーただし幽霊 作:ボルメテウスさん
戦闘が終わり、俺を助けてくれた兵藤一誠からの情報をお互い交換しあった。
「なるほど、つまりお前はこいつらの力の元を取り戻す為にここまで来たという訳か。
まったく迷惑な話だ。」
そう言った兵藤はため息を尽き、言った。
「悪かったな、迷惑かけてしまって。」
「まぁどちらにしても俺もこいつを倒しておかないとやりたい事もできないからな、協力してやるよ。」
「本当かぁ?
お前なんかむかつく奴かと思ったけど案外いい奴だな。」
そう言い、モモタロスさんは兵藤に対して文句を言ってきたが
「お前はなんかチンピラみたいだな。」
「なんだと!?」
「まぁまぁ、先輩がチンピラみたいってのは合っているけど怒らないの」
「なんだと、亀野郎!」
そう言いテレビで見たような喧嘩を始めると同時に俺は再び情報交換の為に兵藤との話を再開した。
「それでこいつらの事は知っているのか?」
「あぁ大体検討はついている。
敵の情報は集まっていたがなにが原因かまでは分からなかったが、お前の話で分かった事もある。」
「分かった事?」
それは一体?
「あぁ今回の事件の犯人、それは死んだはずの悪魔の龍タンニーンだ。」
「タンニーン?」
いきなり黒幕らしき名前が出てきたけど一体何者なんだ?
「あぁ悪魔の中では有名な眷属悪魔でドラゴンだったが、俺の仲間に殺されたと聞いたんだ。
だけどどういう訳か数日前からそいつにそっくりなこいつらが暴れまわっているんで調査していたんだ。
普通はありえないけど、お前の話を聞いてどうやら合っている事が分かった。」
成程、まさかこちらが探している情報と兵藤が集めていた情報の二つが偶然重なって互いの探していた物にぶつかるとは、なんというか運命なのか皮肉というべきなのか。
「それでそいつは一体どこに」
「それはだな、あの山を越えての場所だ。」
そう言い指示したのはここから遠く離れた山の離れだった。
△
俺達は兵藤と共にデンライナーに乗り、目的地へと向かって走りだした。
席に座って向かっているの間に俺の足はなぜか震えていた。
「これは」
一体どうしたんだろうか、いいや今頃になって分かり切った事をなんで思い出したんだ。
「俺は怖がっているのか?」
先程までの闘いで俺はある意味本当の闘いをした。
電王の時はただ剣を受け止めるだけで終わっただけだが、先程はドラゴン兵達に対して本当に剣を使って倒してきた。
それは体が自然に動いてくれたのも一つだがネロが一緒にいてくれたからこそ戦えただけで実際は戦った事のない俺がこう感じているのは普通の事なのだろうか。
そう思っていると兵藤がこちらに近づいてきた。
「お前さっきから思っていたが戦った事はあまりないのか?」
「なんでそう思うんだ?」
「見覚えがあるんだよ、お前の態度。
初めて悪魔との闘いを見た俺と重なって見えたからな。」
「そうだったのか」
「あぁ、だからこそ言う。
お前は次の闘いに参加するな。」
「なんだって?」
それを言った兵藤の目は真剣な目だった。
「お前が記憶を求めている事も分かる。
だけどな今恐怖心が残っているままのお前ではこれから戦う敵に対して殺されるだけだ。」
そう言い兵藤はデンライナーの席に戻った。
「確かにそうかもしれない。」
そう言い俺は席に座って、外の光景を見た。
先程までの戦いで確かな恐怖心があった俺に戦って良いのだろうか。
そう思っていると共にデンライナーが揺れだした。
「なっ」
「どうやら敵の本拠地に着いたらしい。」
「だったら」
「結崎、お前はデンライナーの中で残っていろ」
「えっ」
俺はすぐに立ち上がって、向かおうと思った時死葉さんは言った。
「さっき兵藤が言っていたのは本当の事だ。
今お前が戦ったらゴーストアイコンを取り戻す前に死んでしまう。」
「それは」
「今は考えろ。
恐怖があっても戦う理由を、お前はそれを知っているはずだ。」
そう言い死葉さんは外へと向かった。
「戦う理由」
俺にとって、それは一体なんだろうか。
そうしているとベルトからエミヤが出てきた。
「エミヤ?」
「今の君はそう呼ぶか。」
「そっか、前の俺はそう言ってなかったのか」
「あぁ今の君は前の君に欠けている所がある。
だがそれは今の欠けている記憶でできていると考えても良い。」
「この恐怖心もそれなのか。」
「そうだな、君が戦う時にはその欠けている記憶を頼りにして戦っている。
それが君の武器であり、弱点でもあった。
その武器を無くし、丸腰の君に戦う事は不可能だろう。」
「記憶」
これまでの俺が戦ってきたのはその記憶が頼りだったという訳なのか、だけど
「それがない俺がどうやって戦うんだよ。」
情けなくも俺は俯いてしまった。
「だからこそ、君に対する言葉を一つ送ろう。」
「えっ?」
「恐怖したままで良い。」
「したままで良い?」
「あぁ恐怖を感じない者などいない、それは全員が知っている事だ。
大切な事は恐怖をしたままでも戦おうとする意志だ。」
「意志」
そうだ、単純な事だ。
俺があの時戦ったのは確かに自分の為でもある。
だが同時にあの時の少女を助ける為に戦った。
「そうか、単純な事だったのか。
俺はただ自分の記憶を取り戻したかった。
だけどそれ以上に目の前で困っている人が助けたい、ただ単純にそれだけの話だった。」
今、外でも兵藤達が戦っている。
だからこそ、俺は
「皆を守りたい!」
「今はそれで良い。」
だとしたらやる事はただ一つ。
それと共に俺は立ち上がり、外へと出た。
△
外へと出て、しばらく走った。
途中で様々な所でドラゴン兵が集まっているのが見えていたが、それが他の仮面ライダーたちが戦っている所を見た。
だけど今は目指すべき所はなぜか強く行けと感じる場所へと向かって走る。
そこには巨大な龍と戦っている兵藤の姿があった。
その姿はボロボロになっていた。
そうしていう内に巨大な龍は兵藤に向けて銃を向けた。
「兵藤!」
俺は急いでベルトを出すと共にゴーストアイコンをベルトの中へと入れて変身しながら進んだ。
【カイガン!オレ!レッツゴー、覚悟、ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!】
それと同時に出てきたゴーストが龍の攻撃を逸らした事で兵藤は無事だった。
すぐに俺は兵藤に駆け寄った。
「大丈夫か、兵藤!」
「結崎、なんでお前が!
来るなと言ったはずだ。」
俺だと確認すると兵藤は怒鳴るようにして俺に詰め寄った。
確かにそうかもしれないな。
「あぁ俺は確かに兵藤に言われたように恐怖で戦うのは今でも怖い。」
「分かっているんだったらなんで!」
「それでも」
そう言い俺は立ち上がった。
「俺は自分で戦う理由の為に戦わなければいけない。
その為には恐怖だって立ち向かわなければいけない、それは別に怖いままでもいいんじゃないかと思ってな」
そう言い兵藤に言った。
「ハハハハッ!
赤龍帝との闘いの中で出てきたと思えば自ら臆病だと言う奴がいるとはな!」
そう言い目の前の巨大な龍は笑ったままこちらを見ていた。
「黙れよタンニーン」
「なに?」
そう言うと兵藤は立ち上がると巨大な龍タイニーンへと向けて言葉を放った。
「こいつの言っている事はなんも間違っていない。
誰だって恐怖はある、それを持ちながらも戦おうとしているこいつを笑う権利はない。」
「兵藤」
「行くぜ、結崎」
「あぁ」
「くっだとしても雑魚が一人増えた所でなにができると言う!
ここで貴様らを倒せば良いだけだ!」
そう言いタンニーンは両手をそれぞれ剣と銃をこちらに向けてきた。
だが
【ダイカイガン! オレ! オメガドライブ!】
【Bost】
それと同時に左右にそれぞれ分かれた俺達はそれぞれの武器に向けて蹴りと拳を当て、破壊した。
すると、そこから出てきたのは赤と茶色の二色のゴーストアイコンだった。
「戻ってきてくれ!」
そう言うと共にゴーストアイコンは俺の声に反応したのか、すぐにこちらに集まってきたのを集めた。
「うぅ!」
それと共に受け取ると共に俺の中の頭で思い浮かべたのはどこかの部屋のようだ、そこにいたのは知らないはずの人達だった。
だが、目の前にいる人達の事を俺は知っている。
部長、副部長、木場、ゼノヴィア、アーシア、子猫、そして一誠
俺の中で確かに様々な事を教えてくれた彼らの事をゴーストアイコンがこちらに対して教えてくれた。
ふと俺は一誠を見た。
他の世界で出会ったもう一人の一誠、だけど分かる事はそれぞれの世界で様々な人がいる、だからこそ俺の世界の一誠もこの世界の一誠もそれぞれの大切な事の為に戦っている事が分かる。
ゴーストアイコンを受け止め、下がると同時に俺は一誠に話しかけた。
「すまない、一気にとどめを刺す。
一緒に頼めるか。」
そう言うと一誠はこちらを驚いた顔で見た。
「あぁ、分かった。」
それと同時に俺はガンガンセイバーをガンモードに変えると共にベルトの前に翳した。
【ダイカイガン ガンガンミナー ガンガンミナー】
それと共に俺はガンガンセイバーをタンニーンに狙いを定めた。
それに合わせて一誠の手が俺の背中を触れた。
「頼むぜ」
【Transfer】
そう言った一誠の声はとても頼りになる声だった。
「あぁ」
【ダイカイガン! オメガシューティング!】
それと同時に出てきたエネルギー球はこれまでのとは比べものにならない程の巨大な質料を誇り、それはまるで巨大な赤い龍のようにタンニーンに向けて襲い掛かっていった。
「そっそんな馬鹿なぁ!」
それに耐えられず、タンニーンはエネルギーの中で叫びを上げながらその姿を消していった。
「ガガァアアア!」
そのタンニーンの消滅と共に周りにいたドラゴン兵はまるで霧のように消えていった。
「終わったか。」
「あぁそのようだな。」
そう言い俺達はお互いを握手した。
■
戦いは終わり、良太郎さん達と無事に合流した俺達はデンライナーの前にいた。
そこで出発前に世話になった一誠と話す事にした。
「それでお前は行くんだな。」
「あぁまだ思い出さないといけない事が多いからな。
それにゴーストアイコンは俺にとっても大事な物だ。」
「なるほど、だとしたら俺もついていこう。」
「えっ?」
その一誠の一言に驚いた。
今言ったのは一体
「お前のゴーストアイコンを奪った奴は俺達に対してもいろいろやったからな。
このまま放っておくと面倒だからな。」
「いいのか?」
正直仲間になってくれたのは嬉しいがそれでも一誠はこの世界の住人だ。
そのやるべき事があるはずだ。
「あぁお前の所の移動手段のデンライナーは時の中を移動できるから、戻ってきた時に同じ時間に戻ってくればいいからな。」
「それでも」
「それにな、友達を助けるのに理由はいるか?」
そう言ってくれた一誠は笑って言った。
その言葉に対して俺は断る事はできない。
「分かった、よろしく頼む一誠!」
「あぁ結崎!」
そう言い再び握手した。
■
場所は変わり、そこは結崎達の戦った場所とは違う山の反対側。
そこには一人の少女と仮面を付けている人物が二人いた。
「一誠、行った。」
「あぁおそらくはデンライナーで先に行っただろうな。」
「だとしたらこちらとしても調査しやすく良いぜ。
正直言って、結崎達が戦ってくれたおかげで分かった情報もあった。」
「あの巨大なドラゴンとは戦ってみたかったがな。」
「あぁだがあいつの復活した奴の情報は未だに不十分だから調査を進めないとな。」
「それに我の力必要なのか?」
「あぁこれは一誠の為でもあり、俺達の為でもある。
互いが守りたい物の為に戦っているのに嘘偽りはない。
「ならば我もついていく。」
「あぁ頼む」
そう言うと共に彼らの元に巨大な緑の電車が降り立った。
その電車に彼らが乗り込むと同時に電車は走り出し、線路の先にできた穴に吸い込まれるようにして消えていった。