オーバーロード~割と日常で桃色な日常の結末~ 作:へっぽこ鉛筆
この物語は、13巻巻末、聖王国の聖騎士(下)からのスタートです。
アインズ様、骸骨下半身無双状態のまま、本編通りにミッションコンプリートしています。
でも、下半身は無双状態ですが、アインズ様の聖剣は使いません。
お久しぶりのかたお久しぶり、はじめましての方、はじめまして
あまりの、レメディオスの不人気っぷりについ筆を執ってしまった。
馬鹿っ娘ではなく、生粋の“馬鹿”も好きなのに
・・・行きは睨みつけてくる少女、帰りは無表情な少女、両方、色物だ。
そんなことを考え、アインズは笑ってしまった。
(どうせなら、噂の聖王女と同席してみたかったものだ。)
わずかにそんなことを夢想する。アインズ・・・鈴木悟の世界では、王制を存続しているのは日本とイギリスぐらいだった。いや、それも、形式上の事で、本物の女王と言うものに会ってみたいと、窓の外を見る。
そこで、何かを思い出す。聖王女・・・
(あっ!?)
バラハ嬢との約束を思い出す。
(聖王女の復活・・・いや、死体はほぼ、ミンチ状態だから無理・・・いやいや、第九位階の≪
いや、メリットはないかもしれない。が、あのネイア・バラハの精神状態の異常さ、その証明をするべきではないだろうか、幸い、女王を生き返らせるのだ。あの、不快な女・・・聖騎士レメディオスに吹っ掛ければ元は取れるだろう。
そこまで考えれば、自分の好奇心を優先したい欲求が、じわじわと湧き出してきた。デミウルゴスの計画も、考えなくはないが、それは「試す」の一言で決着はつく、さらには、別に、聖王女でも替えが利くだろう。
「よし、決めた。引き返すぞ。シズ」
「・・・アインズさま、また、Hな事、考えた?」
シズの言葉に、違う。と言いたかったが、ここでツッコミを入れたら負けなような気がする。とりあえずは御者に引き返すように言い。ここは、ペストーニャを呼んだ方が得になるかなど、頭の中で皮算用をしながら、バラハ嬢の驚く顔を期待した。
結果から言えば、アインズの苦手な式典に巻き込まれただけの結果になってしまった。
バラハ嬢には、その奇跡を絶賛され「まさに、アインズ様の起こされた奇跡、そのお力に感服します。」など、称賛の嵐と、その後の、料金の話でのレメディオスとの話が難航したり・・・と言うか、あいつはなんで「無料で生き返らせろ」なんて無茶を言うんだ。聖騎士って、普通、教会の騎士だろ。いや、それはテンプルナイトだったっけ、など、とにかく教会やカスポンドなどの交渉で、金貨1万枚程度で交渉は成立した。
ここから、女王の王墓前での復活の儀式、御聖体の復活、さらにレメディオスの涙と鼻水とその他でぐしゃぐしゃになった顔と、復活の祝典、その他もろもろに巻き込まれ、女王と幾何か会談をしたが、精神的に錯乱した様子は見受けられなかった。
肝心のカルカ聖女王は、多少、疲れた様子と、聞いていたより老けた容姿にがっかりし、火や闇におびえた様子だったが、それも、時間とともに癒えてきたのか、ネイア・バラハ程、精神的な影響はないようだ。少なくとも、数日様子を見、カスポンドから聞いた話ではそのようだ。
やっぱり、復活には個人差がある。または、レベルによっと違うのかという、結論しかわからずに、馬車に揺られ帰るしかなかったアインズ、隣の、シズの「・・・今回は、イベントなしだった。」という言葉は、無視することにした。
聖王国の復興は、順調に進んでいた。
途中、カスポンド様の突然死や、ネイア・バラハの新興宗教、復興に必須な、食料、資金、資材の問題もあったが、聖王女のカルカ様が復活したのが大きかった。皆、一丸となり、ヤルダバオトの被害から立ち直ろうと復興に邁進している。
これが、聖王国・・・いや、人間の力であり、決してアンデットにはできないことだ。レメディオスはそう確信していた。
「カストディオ団長、亜人の残党狩りについてですが・・・」
モンタニェス副団長の資料に目を通す。はっきり言って、何を書いているのかわからないが、とにかく目を通す。フリをした。そして、助け舟を出すように、西方の森、かつての国境砦付近に陣地を張っている亜人、1000匹程の討伐隊の組織編制だと耳打ちされた。つまり、1個大隊編成なのだが、亜人の連合軍を舐めてはいけない。
奴らは、今回の悪魔との進行で、協力するという知恵を付けてしまった。
いわゆる
当然と言えば、当然だ。人間でいえば、重装歩兵と、軽歩兵を一緒に隊列を組ませるようなものだ。そんなことをすれば、結局中途半端な効果しか望めない。重武装の歩兵は、軽装の歩兵程機動力はなく、軽装歩兵は、重装歩兵程、防御力に長けていない。そのほか、装備の問題もある。結局は、デッドストックが増えてしまい効率が悪い。
しかし、亜人たちは運用で、その常識を覆した。
防御力の高い鉄鼠人が陣地を工作し、射程の長い能力を持つ
なんにしても厄介だった。もし、亜人連合に内部崩壊でもなければ、これまで以上に国防に力を注がねばならないだろう。
「しかし、旧要塞線、丘陵付近まで敵を押し返したのは、この戦い、先が見えているな。」
「逆かもしれません、戦線を再構築するために、わざと後退しているかも・・・実際、要塞は破壊されているといっても、その資材や瓦礫だけでも、十分に防御力になりますから。」
明るい話題を振ろうとしたレメディオスに横やりを入れるような言葉に、彼女は、その聖騎士に厳しい視線を送る。騎士隊長・・・完全に参謀タイプの男は、何事もないように視線をそらした。
「とにかくだ。カルカ様が民兵を除隊させたのだ。手持ちの人員で対処するしかない。予備や後方部隊も動員し、殲滅するしかあるまい。」
その言葉に、会議の中の騎士団・・・特に、文官たちが嫌な顔をする。
文句があるなら、言えばよい。そう怒鳴ることができれば、どれほどいいか・・・いや、これも、カルカ様の理想の為、ここで、聖騎士たちに離反されれば、本当に南の貴族たちが勢力を持ち、国が割れてしまう。
レメディオスは、仕方がないと大きく息を吐いた。責任の一部は、自分もあるのだから・・・
軍の動員解除もそうだが、最近のカルカ・ペサーレス聖王女の様子は確かにおかしかった。
実際、民兵を拘束するのは、それだけで国力にダメージを与える。かつて。リ・エスティゼ王国にバハルス帝国が行った限定攻勢、その効果を見ても、国力の衰退は明らかだ。
だからと言って、今、除隊させることはないだろう。それが、聖騎士・・・この国にいる軍役の者の大概の意見だ。亜人達の勢力はまだ、国内に残っている。ここは、無理をしてでも攻勢を継続し、一気にせん滅するべき、軍事的常識から言えばその通りだった。
しかし、カルカ聖王女はそれをしなかった。国力の疲弊を回復・・・さらには、力なき国民の為、すべては民の為、その考えは共感できる。レメディオスも、素晴らしいと絶賛できる。
しかし、貴族強硬派、神殿、さらには軍の中には批判も多い、聖王女は弱腰ではないか、それとも、亜人を恐れているのか、まさか――
そこまで考え、レメディオスは思考を止める。あまりにも不敬すぎる。
不敬・・・確かに不敬なことだ。
そして、今、自分はカルカ聖王女の部屋に向かっている。
許可は受けているとはいえ、この夜更け、王家のモノの部屋を訪ねるべきではない。
そして・・・
レメディオスは、一度だけ、足を止めた。横を通り過ぎたメイドに、妙な顔をする。
かつて、妹の・・・ケラルトが生きていれば相談できたのだが
いや、相談できなかったかもしれない。私は、これから、確かに王家にとって・・・そして、聖騎士として不敬なことをするのだから・・・
「ああ、レメディオス・・・よく来てくれましたね。」
「カルカさま・・・飲酒はお控えくださいと・・・」
わずかに赤らんだ顔のカルカ聖王女・・・その唇から、ワインの匂いがする。
レメディオスの顔が、何とも言えない悲しみとも侮蔑とも言えない表情をする。それに気づかないのか、酔って上機嫌のカルカは、ケメディオスの身体に寄り添った。
両者とも、柔らかな平服・・・ゆったりとしたローブだった。レメディオスの若木のような肢体に比べ、カルカは女性らしいふくらみが目立つ身体、同じ同姓なのに、何か背徳的な雰囲気を醸し出す。
さらに、酔ったカルカの上気した頬、体温が布地を通し伝わってくる。
そして、カルカが背伸びをするように唇を近づけ・・・
その行為を、拒否しないレメディオス・・・拒んだり抵抗すれば、どうなるか、知っている彼女はそれを受け入れるしかないのだ。わずかに柔らかな感触と、甘い、舌がお互いに絡み合う。
――チュ、チュッ
舌同士が名残惜しそうに、唾液の線を引いた。
「カルカ様・・・このようなことは、お止めになってくださいと、言って・・・」
「――怖いのッ」
答えは分かっていた。子供の様に恐怖に瞳孔を開き、フルフルと震えるカルカ・ベサーレスを包むように抱き寄せるケメディオス、それは、彼女の知る聖王女ではなかった。
「夜になると・・・火を見ると、アレが・・・ヤルダバオトが・・・来るの・・・」
これが、レメディオスがカルカに対して抱く不安、不敬にも、その聖体に触れ部屋に呼ばれる理由
彼女の精神は、戻ってはいなかった。回復した身体、最初は魔道王に文句を言おうかと思ったが、聖王女がこのような状況など、間違っても他国に漏らすわけには行けない。
いや、国内でも、レメディオス以外に気づかれるわけにはいかなかった。もし、ケラルトがいれば状況が変わったかもしれない。しかし、このような精神状態を回復させる方法をレメディオスは知らない。
だから、時間が解決してくれるのを期待するしかなかった。いや、確かに、最初よりは回復していた。最初は、蝋燭の火を見ただけでおびえ、眠れぬ夜を過ごし、さらに、眠りに堕ちれば、突然、飛び起き悲鳴を上げる。
一人寝ができず添い寝し、夜尿で寝具を濡らし、食事ができないと思えば、突然、大量の食事、そして、それを嘔吐する。
正直、見てはいられなかった。そして、それをサポートできるものは、レメディオス以外に居なかった。
聖騎士として、友として・・・そして、女性として、昼夜を問わずに彼女と生活を共にする。その甲斐があり、彼女は少しずつ、王女としての政務ができるようになったが・・・
「・・・レメディオス?」
子供の様に、大きな瞳が自分を見上げる。
それがいけなかったのか、カルカはこのような行為に浸るようになってきた。
最初は、唇による行為程度だったが
「お願い・・・レメディオス・・・今日も・・・」
羞恥に目を伏せながら、天幕のある寝具に誘う。
柔らかなローブを脱げば、多少張りのなくなったカルカの肢体、その膨らみを手で愛撫する。
「あん・・・レメディオス・・・レメディオス・・・ッ」
小さく声を漏らすカルカの唇を塞ぎ、自分も衣服を脱げば、お互いの肌が重なる。
レメディオスの太ももが、カルカの股座に差し込まれ、濡れそぼった花弁を擦った。
「チュッ・・・ん、ああっ、レメディオス・・・私を・・・守って、くれます、ね。」
「私もです。カルカさま・・・あなたを、私の生涯をかけて、守ります。」
その言葉は、どこまでも虚しく王城の一室に響くだけだった。
「なにやってるんだ、アイツら?」
好奇心からくる経過観察のつもりカルカ・ベサーレスの部屋を覗いていたのだが、まさか、こんな事になっていたとは・・・いや、確かに、最初から様子はおかしかったが、え、ナニコレ、イベント?ペペロンチーノさんが喜びそうだけど――
いや、そう言えば、確かに、シャルティアも復活した後にアウラと仲良くなったし・・・バラハ嬢も、そう言えば、シズととても仲が良くなっている。
もしかして、女性が復活した場合、そういう効果があるの?
「ア、アインズさま・・・なんだか、上下逆さまで、お互い・・・な、舐めっこして、ますよ・・・」
うわ、これ以上、マーレに見せないほうがいいかも・・・と、思った時には遅かった。その、お互いに、ベットの上で重なり合い、ちょうど数字の69のような・・・
そこで、お互いベットに腰掛けて遠隔視の鏡を見ていたマーレが潤んだ瞳で、こちらを見上げる。着ているのは、新緑のようなマーレの身体のラインを強調するようなナイトドレス
行為を見て、紅潮した頬、肌から甘い匂いが鼻腔をくすぐり小さな手が、そっと、袖を引っ張る。
その後、アインズ様は無茶苦茶SEXした。
レメ「なぜ、私は不人気キャラなんだ?」
カル「落ち着いて、レメディオス、私なんて、棍棒扱いよ。それに比べたら・・・」
ケラ「・・・私は、首だけの登場ですけどね。姉さま」
レメ・カル「!!」
ネイ「どんな時でも主役として活躍、やはり、魔道王陛下は偉大だ。」