ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力   作:空☆条☆承☆太☆郎☆

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鍛練

衛宮の方は取り敢えず置いておいて、俺は兵藤の様子を見にきていた。

 

 

「案の定、ボコボコにされてるな」

 

 

木場と剣術の訓練を行っているようだが、先ほどから一本も取れず、逆に木場に木刀でどつき回されていた。

 

 

あいつ闇雲に振り回してるだけなんだよな…だから簡単にいなされるんだよ。

 

 

「こりゃ大変だな」

 

 

俺はおそらく衛宮の方にかかりきりになるだろうし、兵藤の方も使えるようにするのは骨が折れるな。

 

 

『八幡。あの赤龍帝の小僧、思っていた以上にへっぽこだな』

 

 

「そうだな、ザルバ」

 

 

そろそろ戻るか。そもそも、魔戒剣を持てるようにならないと始まらないんだよな…

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ISSEI

 

 

「うらああっ!!」

 

 

ブン!ブン!と俺の木刀はさっきから空を切ってばかりだった。

 

 

「ふっ」

 

 

バシッ!と俺の木刀が木場の木刀に払い落とされる。さっきらこれの繰り返しだった。

 

 

「イッセー君、そうじゃないよ。剣の動きだけじゃなく、相手と周囲も見るんだ」

 

 

そう言われても、そう簡単にはできないんだよな。木場の技量は凄まじい。『騎士(ナイト)』ってのを抜きにしてもだ。きっと、元々の才能だけじゃなくて、積んできた練習量、実戦経験が俺とは段違いなんだ。

 

 

「ほら、まだまだ行くよ!」

 

 

結局この後も、俺は木場から一本も取れなかった。

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side SHIROU

 

 

「く、うおお…」

 

 

俺が両手で持ち上げようとしている双剣の一振りはさっきらビクともしない。全力で持ち上げようとしても全然駄目だ。

 

 

「衛宮。それは()で扱うものじゃない。精神力、つまり()で扱うんだ。鎧を得ておまえはどうしたい?ライザー・フェニックスを倒したいのか?それとも、()()()を目指したいのか?」

 

 

八幡が問いかける。この鎧の力を得て、俺がどうしたいか?…グレモリー先輩に依頼された。だったら、その先は?俺は…俺は…

 

 

「今日はここまでだな」

 

 

八幡の言葉で思考が遮られる。

 

 

「…」

 

 

疲労で鈍っているのか、結局その思考はまとまらなかった。

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ISSEI

 

 

「うっほおおおお!!美味い!美味い!マジで美味い!」

 

 

特訓初日を終えて、俺たちは夕食を摂っていた。テーブルには様々な種類の料理が並んでいる。士郎と木場が摂っていた山菜は天ぷらや、おひたしにされていた。山菜の炊き込みごはんなんてのもある。

 

 

驚くことに、今日の献立のほとんどは士郎が作ったそうだ。料理ができると聞いていたけど、まさかここまでとは。十傑に入れるレベルだよ!

 

 

「アーシアの作ってくれたスープも美味いよ」

 

 

「はわっ!?そ、そうですか!美味しいんですか!えへへ」

 

 

嬉しそうに頬を赤らめて、まったく可愛いな!

 

 

「ふふ。よかったわね、アーシア。…それにしても、シロウ、私の専属の料理人になって欲しいくらいだわ」

 

 

「いや〜、それほどでもないですよ」

 

 

部長がシロウを絶賛してるな。…俺も料理覚えようかな。

 

 

「さて、イッセー。今日一日修行してみてどうだったかしら?」

 

 

「…俺が一番弱かったです」

 

 

「まあ、それは確実ね」

 

 

うっ…そうハッキリ言われると余計に泣けてくるな…

 

 

「朱乃、祐斗、小猫はゲームの経験は無いけれど実戦経験が豊富だから、感じをつかめば戦えるでしょう。シロウも同じく、場数は踏んでいるようだから、ハチマンの秘策とやらが間に合えばなんとかなりそう。あなたとアーシアは実戦経験もほぼ皆無ね。それでも、アーシアの回復とあなたの赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)は無視できない。相手もそれは理解しているはず。最低でも相手から逃げられるぐらいの力は欲しいわ」

 

 

「逃げるって……。そんなに難しいんですか?」

 

 

俺の質問に部長は頷く。

 

 

「逃げるのも戦術の一つよ。一旦退いて態勢を立て直すのは立派な戦い方。そうやって勝つ方法もあるの。けれど、相手に背を向けて逃げるというのは、実はかなり難しいものよ。実力が拮抗している相手ならともかく、差が開いている強敵に背を向けて逃げ出すというのはどうぞ殺してくださいといっているようなものよ。そういう相手から無事に逃げられるのも実力の一つ。イッセーとアーシアには、逃げ時も教えないといけないわ。もちろん、面と向かって戦う術も教えるから覚悟なさい」

 

 

「了解っす」

 

 

「はい」

 

 

「食事を終えたらお風呂に入りましょうか。ここは温泉だから素敵なのよ」

 

 

なん…だと!?風呂!?温泉!?露天風呂!?

 

 

覗き!Yes、覗き!

 

 

「僕は覗かないよ、イッセーくん」

 

 

「そうだな。あんまアホなこと考えんなよ、兵藤」

 

 

「一誠、さすがにそれはいただけないな」

 

 

俺以外の男子三人から総ツッコミが入る。なんでだよ!

 

 

「あら、イッセー。私たちの入浴を覗きたいの?」

 

 

部長の言葉に全員の視線が俺に集中する。おっふ…気まずい。

 

 

「なら、一緒に入る?私は構わないわ」

 

 

なん…だと!?再び俺に衝撃が走る!

 

 

「朱乃はどう?」

 

 

「構いませんわ。うふふ。殿方のお背中を流してみたいかもしれません」

 

 

…やばいやばい。一瞬意識が飛んだよ。素晴らしい提案だ!

 

 

「アーシアは?愛しのイッセーとなら大丈夫よね?」

 

 

部長の問いかけにアーシアは顔を真っ赤にして、うつむいてしまったが、小さく首を縦に振って頷いた。

 

 

これは!いけるんじゃないか!?俺の夢が叶うんじゃないか!?

 

 

「最後に小猫。どう?」

 

 

「……いやです」

 

 

あふん…拒否られた!?…でも、これが普通の女子の反応なんだよなぁ…

 

 

「じゃ、なしね。残念、イッセー」

 

 

クスクスと悪戯っぽい笑みで部長が言う。

 

 

くっ…上げて一気に突き落とされたよ!でも、せめて覗くぐらいは…

 

 

「……覗いたら、恨みます」

 

 

ぐはっ!先制攻撃!ダメか!!ダメなんだな!

 

 

「イッセーくん。裸の付き合いをしよう。僕らで背中を流しあおう」

 

 

「おい、木場俺を勘定にいれるなよ」

 

 

「俺は別にいいぞ、祐斗!」

 

 

「なんなんだよ、おまえらは!」

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