ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力   作:空☆条☆承☆太☆郎☆

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終盤

息が上がってるな。さっきの闘いで相当魔力と体力を使ったからな。ダメージ自体はそこまでじゃないけど、あの威力の魔力攻撃はあと一、二回が限度だな。

 

 

「ふっ…どうやら侮っていたらしいな。あの『兵士(ポーン)』を、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を、私もイザベラも、な。やはり、ただの『兵士』とは思わないほうが賢明なようだ」

 

 

敵に褒められる。なんだか照れ臭いな。でも、結構悪くないし、素直に嬉しく思う。

 

 

「しかし、酷い技だ。いや、恐ろしい技と言うべきか。お、女の服を破き飛ばすとは…」

 

 

「ははは…面目ない。そればかりは僕からも謝るよ。うちのイッセー君がスケベでごめんなさい」

 

 

…く、なぜおまえが謝る。複雑な気分だ。

 

 

「魔剣使い、か。実に数奇なものだ。私は特殊な剣を扱う剣士と戦い合う運命なのかもしれない」

 

 

カーラマインは短剣を逆手に持ち直し、そう言う。それを聞き、木場も興味深そうな表情を浮かべる。

 

 

「へぇ、僕以外の魔剣使いでもいたのかな?」

 

 

「いや、魔剣ではない。その逆───聖剣だ」

 

 

「───っ」

 

 

「聖剣」。その言葉を聞いた途端に、木場の雰囲気が豹変する。ジワジワと殺気を放ち出した。

 

 

「その聖剣使いについて訊かせてもらおうか」

 

 

凄まじい殺気と敵意。キレた部長並じゃないか!聖剣?って木場とどう関係があるんだ!?

 

 

「ほう、どうやらあの剣士か或いは剣そのものか…貴様とは縁があるのか。だが、剣士同士、言葉で応じるのも不粋。剣にて応えよう!」

 

 

「……そうかい。……口が動けば、あとはどうでもいいか…」

 

 

両者の間にさっきまでとは比べ物にならない殺気が立ち込める。

 

 

あたふたしていると、複数の気配が近づいて来る。見れば、ライザーの残りの下僕たちだった。

 

 

「ここね」

 

 

「あれ?イザベラ姉さんは?」

 

 

「まさか、やられちゃったの?」

 

 

兵士(ポーン)』二名、『僧侶(ビショップ)』一名、『騎士(ナイト)」一名の合計四人。相手の『女王(クイーン)』は朱乃さんとやりあっているとはいえ、数では些か不利だ。

 

 

そういえば、部長とアーシアはどうしたんだ?本拠地から動いて前へ出ているはずだけど…

 

 

「ねー、そこの『兵士』くん」

 

 

相手の『兵士』の子に呼ばれる。一体なんだ?

 

 

「ほら、あそこ。ライザーさまがね、あなたのところのお姫様と一騎打ちするんですって」

 

 

女の子が指さした方を見ると、新校舎の屋上に炎の翼を羽ばたかせる人影と黒い翼を羽ばたかせている人影が見えた。あれは間違いなく部長だ!

 

 

『イッセーさん!聞こえますか!』

 

 

インカムからアーシアの声が聞こえる。

 

 

「アーシア!部長のことか?」

 

 

『はい。今、私たちは新校舎の屋上にいます。ライザーさんから一騎打ちの申し出をいただきまして、部長さんが応じたんです!だから、何事もなく校舎に入れたんですけど…』

 

 

…なんてこった!クソ!どうしたらいいんだ!

 

 

「まったくお兄さまったら。あなた方も、わからないのですか?この勝負には全くの勝機がないのを」

 

 

なんだこいつは!癪に障るな!

 

 

「だってそうでしょう?あなた方の相手は『不死鳥』ですのよ?神クラスの一撃も有さず、疲弊したその身体で精神をやられるまで何度も倒すのは無理でしょう」

 

 

だからって、諦めてられるかよ!

 

 

『Boost!!』

 

 

籠手を起動する。…問題は溜め切れるかなんだよな。

 

 

「カーラマイン。その『騎士』の子はあなたに任せますが、あなたが負けたら私たちは一騎打ちなんてむさ苦しいことはしませんわよ?皆で倒します。これ以上フェニックス家の看板に泥を塗るのは許しません」

 

 

ライザー妹の迫力ある言葉にカーラマインは渋々頷く。

 

 

「シーリス」

 

 

「御意」

 

 

呼ばれて出てきたのはライトアーマーを纏い、背に剣を負っているお姉さんが一歩前に出てきた。

 

 

「彼女はお兄さまのもう一人の『騎士』。カーラマインと違って騎士道云々にはこだわりませんわ。相手を必ず倒す。それだけです」

 

 

シーリスは剣を背中から抜き放った。…大きいな。トゥーハンデッドソードだか()()()()だったか言う種類だな。

 

 

「でも、彼女は最後でいいかしら。ニィ、リィ」

 

 

「にゃ」

 

 

「にゃー」

 

 

さらに呼ばれて出てきたのは獣人の『兵士』の女の子二人だった。

 

 

「彼女たちの体術は、それはそれは大したものですのよ?」

 

 

───ズガッ!

 

 

二人が視界から消えた瞬間に、鋭いアッパーカットが入った!

 

 

「がふっ!?」

 

 

もう一人の攻撃はなんとかかわせたけど、アッパーカットはもろに喰らっちまった!

 

 

『Boost!!』

 

 

はやく溜まりやがれ!十秒ってこんなに遅いのかよ!!

 

 

「ニィ!リィ!赤龍帝の籠手は十秒毎に能力が倍になっていく神器ですわ!先程までの様子から見て四回倍化されればあなた方では手に終えなくなります!二十秒以内に片を付けなさい!神器の特性上、倍化させている間は手を出してきませんわよ!それに、その方の手に触れてはいけませんわ!手で触れた者の衣服を弾き飛ばす破廉恥極まりない技を持っているようですわ!」

 

 

それを聞き、畏怖するような表情を浮かべ、心なしか、より一層攻撃の手を強める娘たち。

 

 

「最低!」

 

 

「ケダモノ!」

 

 

うるせえよ!女の子をスッポンポンにする技を覚えて何が悪いってんだ!

 

 

「下半身でものを考えるなんて愚劣で下劣よ!」

 

 

「それの何が悪いか!俺は健全な男子高校生なんだよっ!」

 

 

ぺっ!とさっきのアッパーで折れた歯を吐き出しながら、言葉の売り買いをする。

 

 

ひゅっ!と飛んできたローキックを間一髪避ける。ローキックのモーションはな、小猫ちゃんの格闘技映像コレクションの「陣雷浩一(じんらいこういち)」編で研究済みだ!

 

 

「私のことも忘れないで!」

 

 

ドォッ!と逆側の足にローキックが入る!痛ぇ!クソ!はやく溜まりやがれ!

 

 

「ぐはっ!」

 

 

体制を崩したところに顔面に思いっきりパンチが入り込む。

 

 

痛ぇ!鼻血が吹き出し、チカチカと火花が散る!口の端も切れて血が出てるし、口の中も出血してやがる!

 

 

「イッセーくん!クソ!」

 

 

木場が毒づきながら俺の方へと加勢に来ようとするが、それをカーラマインが阻止する。俺が倒れるまで時間稼ぎするつもりかよ!

 

 

ドオォォォンッ!と轟音が鳴り響き、フィールド全体が震動する。屋上の方を見上げると、やはり部長とライザーがやり合っている。ライザーの方は無傷だけど部長はわりかし消耗しているようで、息を上げている。

 

 

…負ける?このままだと、間違いなく部長はやられる。そうなれば、部長はライザーと…

 

 

ふざけんな!そんなの許せねえよ!絶対に!

 

 

立ってやるよ!どんだけボロボロになったって、立ち上がってやる!あの人が好きだから?それもある。でも、それ以上にあの人を守りたい。あの人は、美しい紅色の髪を揺らしながら、威風堂々としていなきゃいけない。それが、部長で、俺の憧れた姿だから。

 

 

だったら、俺は、立って戦うしかない。

 

 

───なあ、ドラゴンさんよ。応えろよ、それが神器の仕事だろ。

 

 

「…俺に力を貸しやがれ!赤龍帝の籠手ァ!」

 

 

『Dragon booster!!』

 

 

赤い閃光を放つ俺の神器。足りない。こんなんじゃ駄目だ!もっと力が欲しいんだよ!

 

 

「もっとだ!あの時はアーシアだった!今度は部長だ!俺の想いに応えてみせろ!赤龍帝の籠手ァァァァァァッッ!!」

 

 

『Dragon booster second Liberation!!』

 

 

新たな音声が籠手から鳴り響き、そのフォルムが変化していく。カチャカチャと音を響かせて、新たなフォルムを形作っていく。

 

 

「…変わった?」

 

 

籠手の宝玉が増設されている。そして、籠手から情報が俺の頭に流れ込んでくる。…なるほどな。それが、新しい力の使い方か…

 

 

「隙が多いんだよ!舐めるな!」

 

 

「なっ!?ぐはっ!?」

 

 

声のした方を見ると、どこからか現れた士郎が、木場と鍔迫り合っていたカーラマインを斬り伏せた。

 

 

「…一体、どこから、いつの間に!?」

 

 

『ライザー・フェニックスさまの「騎士」一名、リタイヤ』

 

 

「仲間に透遁術のプロがいるからな」

 

 

やってくれるぜ!透遁術のプロっていうと、八幡のことか。それなら納得がいくな!俺も負けてらんねえ!

 

 

「木場ァァァ!!おまえの神器を解放しろぉぉぉぉ!!」

 

 

木場の方へ無理矢理駆け出しながら、叫ぶ!

 

 

いくらか当惑した表情を浮かべるが、木場は地面に剣を突き刺し、高らかに吠える!

 

 

「魔剣創造!」

 

 

ギャリン!

 

 

グラウンドから一斉に魔剣が現れる。ここだ!

 

 

俺は地面に拳を打ちつけ、力を流し込む!

 

 

「これが、赤龍帝の籠手の第二の力!『赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)』!」

 

 

『Transfer!!』

 

 

ギィィン!!と金属の激しくこすれる音が鳴り響き、グラウンド全域が刃の海と化した。あたり一面魔剣が選り取り見取りになっている。

 

 

これら全てが木場の創造した魔剣だ。『赤龍帝からの贈り物』による効果。それは、倍化した力を他の者や物に譲渡し、その力を爆発的に向上させられる、というものだ。

 

 

俺は地面から創造される木場の神器の能力に籠手の力を譲渡した。そうして、この光景は生み出された。

 

 

「ぐはっ!バカな…」

 

 

「これもドラゴンの力だというの…」

 

 

針の筵になっているライザーの下僕たちは苦悶の声を上げている。

 

 

『ライザー・フェニックスさまの「兵士」二名、「騎士」一名、「僧侶」一名、リタイヤ』

 

 

「よし!」

 

 

この新しい力を使えば、部長も朱乃さんも木場も、皆の力が一気に膨れ上がる!アーシアの回復能力だって強化できる!

 

 

「すごいな一誠。それも、神器の力なのか?」

 

 

「イッセーくん。驚いたよ。この力は…」

 

 

士郎と木場が駆け寄ってくる。木場は自分の能力が思った以上の効果を発揮して驚いている様子だ。

 

 

「ああ。この籠手でおまえの力を強化して───」

 

 

『リアス・グレモリーさまの「女王」一名、リタイヤ』

 

 

「なっ!?」

 

 

「っ!?」

 

 

「嘘だろ!?」

 

 

それは、余りにも信じ難いアナウンスだった。この場にいた全員が動揺する。

 

 

「やばい!!」

 

 

ドオォォォンッ!!聞き覚えのある爆発音と共に、足元が激しく震動する!

 

 

木場と士郎の方からそれは鳴り響いた。煙を上げて、木場はそこに突っ伏していた。既に意識を失っているのか、起き上がる様子はなかった。士郎は見当たらない。

 

 

『リアス・グレモリーさまの「騎士」一名、リタイヤ』

 

 

駆け寄る暇もなく、木場は転送されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グラウンドに残っていたのは俺だけだった。魔剣の山も、瞬く間に消えていった。

 

 

「『騎士』、撃破。はぁ、また人間の坊やには逃げられたみたいね。でも、回復手段はもう持ち合わせていないようだし、今度こそ時間の問題ね」

 

 

見上げた空にはライザーの『女王』が飛んでいた。朱乃さんと闘っていたはずだ!それなのに、傷を負った様子が全くない!どうなってるんだ!

 

 

「降りてきやがれ!俺と闘えよ!てめぇにやられた皆の仇をとってやる!だから、降りてきやがれぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

だが、『女王』は俺の挑発を一瞥しただけで、新校舎の屋上の方へ飛んでいった。

 

 

「待ちやがれ!」

 

 

怒りに任せて駆け出そうとするが、足に力が入らずに転倒する。限界が来ている、のか?そりゃそうだ。ボコボコにされて心も痛めつけられて…でも、それがどうしたってんだ!俺はまだ闘う!

 

 

「っ、ぐおおおおぉぉぉぉおおお!!」

 

 

なんとか気合を入れて立ち上がる。

 

 

「まだ闘いますの?」

 

 

そう声をかけられ、振り返ると、ライザーの妹が空から降りて来た。やっぱり、回避してたのか。

 

 

「私はやりませんわ。あなた方の力は確かに脅威的です。先程のドラゴンの力も含めて。───でも、この闘いはあなた方の負け」

 

 

「…フェニックスが不死身だからか?」

 

 

「それもありますけど、あなたもリアスさまも、もう体力が残ってないでしょう?どれだけ傷を癒せても体力までは戻りません。ジリ貧で敗北します。それに」

 

 

ライザーの妹は小瓶を懐から取り出した。なんだ、それ?聖水なわけないし。

 

 

「───フェニックスの涙。聞いたことあります?私たちフェニックスの涙は如何なる傷も癒せます」

 

 

部長が言ってたな。確かゲームに二つまで持ち込めるって…だからあの『女王』は朱乃さんを倒せたのか。

 

 

「ちょ、ちょっと!私を無視!?どうせ負けるのですから、わざわざ痛い目を見にいかずとも、私とここでおしゃべりしていた方が健全で安全ですわよ!?」

 

 

「うるせー。闘わないんなら、黙って見てろ。スッポンポンにすんぞ。…それに、俺には譲れねえもんがあるんだよ」

 

 

少し歩くと、新校舎の裏手に着いた。そこから侵入し、走る。目指すは屋上だ!

 

 

「ここは敵の陣地だよな。だったら『プロモーション』!『女王』!」

 

 

俺の身体に力が満ちる。だが、走っていると再び足の感覚がなくなり、転倒する。ガタがきてんのは分かってるよ!でも進むさ!

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side SHIROU

 

 

『シロウ?聞こえる?』

 

 

「あ、ああ。なんとかな」

 

 

あの瞬間、木場を庇おうとしたら突き飛ばされた。そして、あとを託された。

 

 

「右の鼓膜が破れてるな…それ以外の追加ダメージは受けてない」

 

 

最終盤だな。残ってる相手は『女王』と『僧侶』一人、それにライザー・フェニックス。目指すは、ライザー・フェニックスのいる屋上だ。

 

 

「鎧の準備をしておいてくれ、シルヴァ」

 

 

『大丈夫。いつでもいけるわよ、シロウ』

 

 

俺は新校舎へと歩みを向ける。

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ISSEI

 

 

「遅くなってすいません!部長ォォォォォ!!」

 

 

屋上の扉を開け放ち、叫ぶ。部長はかなり疲弊しているようだ。少し離れた場所ではアーシアが見守っている。それに、部長の隣には小猫ちゃんもいる。やっぱりまだ闘ってくれていたのか!でも、小猫ちゃんはもう立っているのもやっとみたいだ。

 

 

「……遅いです、イッセー先輩……」

 

 

「イッセーさん!」

 

 

「イッセー!」

 

 

でも、皆はまだ諦めてない。そうだ。まだ、ゲームは続行だ!

 

 

「まったく、レイヴェルの奴は…見逃したのか」

 

 

舌打ちするライザー。妹さんは反抗期みたいだな。おかげさまで、なんの横槍もなくここまで来れたぜ。

 

 

「どうしますか、ライザーさま?私がリアスさまの『兵士』と『戦車』のお相手をしましょうか?」

 

 

ライザーの横に奴の『女王』が降り立ち、一歩前に出ようとする。すかさず俺たちは身構える。

 

 

「構わん、俺がやる。『戦車』は虫の息だし、あの『兵士』もすぐ終わる。だから俺だけでいい。それに、その方がこいつらも納得するだろう」

 

 

完全に舐められてるな。最後だから好きにやらせてやるってことかよ。

 

 

「ふざけないでライザー!」

 

 

激昂した部長が魔力をライザーに撃つが、奴はかわしもせずに直撃を喰らう。その頭部は消し飛んだが、瞬く間に炎と共に元の形に再生した。これが、不死鳥の再生能力か…

 

 

「リアス、投了(リザイン)するんだ。これ以上は見苦しい。君はもう詰んでいるんだ」

 

 

「黙りなさい、ライザー。まだ私は闘えるわ。続行可能よ」

 

 

そうだ!部長がそう言うなら闘える!俺もいるし、小猫ちゃんだっている!

 

 

「アーシア!」

 

 

俺がアーシアを呼ぶと、こちらへ走りよってきて、すぐに治療を始めてくれた。まさかとは思ったが、向こうはアーシアを狙い撃ちすらしなかった。

 

 

そこまで余裕ってことかよ!

 

 

「治療が終わったら下がっていてくれ。アーシアは俺たちの生命線なんだ」

 

 

何か言いたげなアーシアをそう制すると、沈痛な面持ちでアーシアは一歩後ろに下がった。

 

 

「キャッ!」

 

 

その刹那、アーシアは悲鳴を上げた。アーシアの足元には見知らぬ魔方陣がが現れていて、それがアーシアの動きを封じているらしい。

 

 

「悪いな。長引かせると君らがかわいそうだ。回復は取り敢えず封じさせてもらった。それは、俺の『女王』を倒さない限りは解けない」

 

 

クソ!頼みの綱を絶たれた!

 

 

「部長。勝負は続行ですよね?」

 

 

「ええ!」

 

 

「…私もいけます」

 

 

部長も小猫ちゃんも諦めてない。そうさ!まだいけるんだ!

 

 

「俺たちは今状態も状況も最悪です。でも、諦めないです!まだ闘えます!拳が握れる限り最後まで闘います!」

 

 

「……右に同じく」

 

 

「よく言ったわ!イッセー、小猫、一緒にライザーを倒すわよ!」

 

 

「「はい、部長!」」

 

 

部長に命令に、声を揃えて応える。よし!赤龍帝の籠手!

 

 

「いくぜ!」

 

 

『Burst』

 

 

それは、今この時にあってはならないことだった。その音声が鳴った途端に、全身が急激に重くなったような感覚が俺を襲った。

 

 

───ごほっ!?

 

 

無様にくずおれ、派手に血を吐いた。籠手の宝玉からは光が消え、機能を停止させた。

 

 

「赤龍帝の籠手の能力はな、想像以上に宿主を疲弊させるんだよ。持てる力を無理矢理に倍化させていくこと自体が異常なんだ。これまで、この戦場を駆け回り、俺の下僕と闘いながら赤龍帝の籠手を使い続けた。リアスの『兵士』、おまえはとっくに限界だったんだよ」

 

 

ライザーが俺にそう声を掛ける。

 

 

「…させない」

 

 

小猫ちゃんが飛び出していくが、ライザーの蹴りをもろに喰らい、受け身すら取れずに、屋上の床に激突する。

 

 

『リアス・グレモリーさまの「戦車」一名、リタイヤ』

 

 

クソ…俺が、やらなきゃ…でも、意識が、視界が霞む…

 

 

「背中が、ガラ空きだぞ!」

 

 

士、郎?

 

 

『ライザー・フェニックスさまの「女王」一名、リタイヤ』

 

 

そこで、俺の意識は落ちていった。

 

 

side OUT




陣雷浩一…知る人ぞ知るローキックの鬼。


分かる人いるかな。前回もそうだけど。
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