ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力   作:空☆条☆承☆太☆郎☆

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沢城モーさんもいいけど、個人的には桑島モーさんも捨てがたい。


上等

ザンガ(そっち)で呼ぶなよ。八幡」

 

 

「うるせえよ。藤原」

 

 

偉そうにふんぞりかえりやがって。…そもそもなんでこいつがいる?

 

 

「聞きたいか?」

 

 

心を読むんじゃねえ。なんなの?俺ってそんなに分かりやすいか?

 

 

「分かりやすいわね。それで、藤原さん。あなたの目的は?」

 

 

「なに、簡単な話だ。魔戒騎士府から正式に暗黒騎士討伐の任を請け負ってここに来た。それだけだ。一応話だけは通しておこうと思ってリアス・グレモリーに挨拶しに来たんだよ」

 

 

成る程な。ていうか何?雪ノ下のやつ話に入る前に俺につっこみいれたの?あれ。

 

 

「教会のゴタゴタにはなるべく関わらないようにはするさ」

 

 

「そちらにはもう報が届いているようね」

 

 

さすがは魔戒騎士府だな。組織としては小さいのに各勢力に大きめのパイプがあるってのは本当みたいだな。

 

 

「教会のゴタゴタ?どいういうこと?ユキノ、ヤススケ」

 

 

「このあとの教会のエージェントととの会合で分かりますよ」

 

 

「そうだな。まあ本当なら俺もそいつらと同じぐらいに来る予定だったんだけどな」

 

 

全く会話に入る余地が無いな。やっぱりこれ俺いらなくない?

 

 

「丁度来たみたいですよ」

 

 

雪ノ下が何か感じ取ったのかそう言った。時間にはまだ少しあるな。

 

 

「兵藤たちももうすぐ来るみたいだな」

 

 

携帯を確認するとメールが届いていた。…揉めるだろうな。アルジェントも当然グレモリー眷属として立ち会うんだろうけど…絶対揉めるよな。事情の分かるやつがいたらいいんだが、教会の奴らだからな。融通きかないんだろうな。

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ISSEI

 

 

部室に集められた俺たちグレモリー眷属。部長と朱乃さんと向かい合う形で四人の女性がソファに座っていた。女性たちの側には八幡と雪ノ下さん、それにさっき紹介された魔戒騎士の藤原保輔(ふじわらやすすけ)さんが立っている。

 

 

「先日、カトリック教会本部ヴァチカン及び、プロテスタント、正教会に保管されていた聖剣エクスカリバーが奪取されました」

 

 

部長と向かい合う四人の少女たちの中の一人がそう話を切り出した。彼女の名前は紫藤イリナ。昨日俺の家に押しかけて来た幼馴染だ。

 

 

エクスカリバーが奪われた!?でも、プロテスタントやカトリックって、そんな複数の場所から?どういうことだ?

 

 

「エクスカリバーそのものは現存していないわ」

 

 

俺の疑問に部長が答える。…顔に出てたのかな?

 

 

「ごめんなさいね。私の下僕には悪魔に成り立ての子がいるから、エクスカリバーの説明込みで話を進めてもいいかしら?」

 

 

部長の申し出に紫藤イリナは頷いた。

 

 

「そうよイッセーくん。真のエクスカリバーは大昔の戦争でその大部分が砕けたの」

 

 

く、砕けた!?エクスカリバーって最強なんじゃないのか!?

 

 

「いまはこのような姿さ」

 

 

髪に緑のメッシュを入れた女性が傍に置いていた、布でくるまれた長い物体をそこから解き放った。

 

 

「これがエクスカリバーだ」

 

 

ちりっ。と、それを、その剣を一目見た瞬間に全身に怖気が走った。冷や汗が流れ、指先が震える。悪魔の本能が「死」を連想する。

 

 

これが聖剣。悪魔にとっての必殺の兵器。

 

 

「大戦で砕けたエクスカリバーの破片を使って、錬金術で鍛え直され、新たな姿となったのさ。そして、それは七本作られた。これがその一つだ」

 

 

じゃあ、このエクスカリバーは本物じゃなくて新造されたエクスカリバーってことか。

 

 

「私が持っているものはこの、『破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)』。カトリックが管理している」

 

 

メッシュの女性が剣を布でくるみなおしながら言う。よく見るとその布には文字や記号が記されていた。封印でもしてるってことか。

 

 

イリナもメッシュの女性に倣い、懐から紐のようなものを取り出した。

 

 

───途端、その紐が意志を持つかのように動きだし、形を変え、刀に成った。

 

 

「私の方は『擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)』。こんな風に形を自由に変えられるの。エクスカリバー個々に備わる力の一つなのよ。これはプロテスタントが管理しているわ」

 

 

「イリナ…悪魔にわざわざそれを言う必要はないだろう?」

 

 

「あら、ゼノヴィア。いくら悪魔でも信頼関係を築かなければ、しかたないでしょう?それに、剣の能力を知られたからといって、ここの悪魔の皆さんに後れはとらないわ」

 

 

自信満々に語るイリナに、その隣に座る肩まで黒髪を伸ばした女性が咳払いする。

 

 

「よせイリナ。信頼関係を築こうとする相手に挑発をしてどうする」

 

 

聖香(せいか)…それもそうね。ごめんなさい悪魔さんたち」

 

 

聖香と呼ばれた女性にたしなめられ、イリナはそう言う。ふと、隣から異様なプレッシャーが放たれていることに気がついた。

 

 

それは木場によるものだった。今まで見たことのない鬼の形相でエクスカリバーと彼女たちを睨んでいた。

 

 

それもそうだ。長年探し求めていたものが突然現れたんだ。だからこそ、積年の恨みが噴出しつつあるんだろう。落ち着け、木場。おまえが飛び出せば全部パーになる!

 

 

「…ではその奪われたエクスカリバーがどうしてこんな極東の一地方都市に関係あるのかしら?」

 

 

部長は変わらずの態度で話を進める。さっきの挑発もそれほど気にはしていないらしい。エクスカリバーにも動じていないようだ。流石だぜ!

 

 

「カトリック教会本部に残っているのは私のを含め二本だった。プロテスタントにも二本、正教会にも二本。残る一本は三つ巴の大戦にて行方不明。そのうち、各陣営からエクスカリバーが一本ずつ奪われた。そして賊は日本に逃れ、この地へやって来たというわけさ」

 

 

髪に緑のメッシュを入れているゼノヴィアと呼ばれた女性が続けてそう言った。…なんでまたこの町なんだよ…部長も額に手を当てている。

 

 

「私の縄張りは出来事が豊富ね。それでエクスカリバーを奪ったのは?」

 

 

「賊は『神の子を見張る者(グリゴリ)』だよ」

 

 

その答えに部長は目を見開いた。

 

 

「堕天使の組織に聖剣を奪われたの?失態どころではないわね。でも、確かに奪うとしたら堕天使ぐらいなものかしら。上の悪魔にとって聖剣は興味の薄いものだもの」

 

 

「奪った主な連中は把握している。グリゴリの幹部、コカビエルだ」

 

 

「コカビエル…。古の戦いから生き残る堕天使の幹部…まさか、聖書にも記された者の名前が出るとはね」

 

 

苦笑しながら部長はそう言った。ていうか、堕天使の幹部!?なんか、どんどん話が大きくなってきやがったぞ!!じゃあ、ここにこいつらが来た理由はなんだ?まさか、協力とか?

 

 

「先日からこの町に我々のエクソシストを潜り込ませていたんだが、ことごとくが始末されている」

 

 

と、ゼノヴィアがさらに続ける。…マジかよ。知らないところでそんなバイオレンスなことが起こってたのか?

 

 

ていうことは、やっぱり協力の要請なのか?

 

 

「私たちの依頼───いや、注文は私たちと堕天使のエクスカリバー争奪戦にこの町に存在する悪魔が一切の介入をしてこないこと。───つまりは、そちらが本件に関わるなと言いに来た」

 

 

ゼノヴィアの言に部長の眉が吊り上がる。

 

 

「それはまた、ずいぶんなことね。牽制かしら?もしかして、私たちがその堕天使と関わりを持つかもしれないと思っているの?奴らと手を組んで聖剣をどうにかすると」

 

 

「上はその可能性も無きにしも非ずと思っているからね」

 

 

部長の目に冷たいものが宿る。キレていらっしゃる!

 

 

そりゃそうだろうな。わざわざ自分の領土にやってきた敵が、あれをするなこれをするなと言ってきて、その上他の組織と手を組んだら許さないと好き勝手に言われたら頭にもくるだろう。

 

 

「聖剣が無くなることは悪魔にとっても利益があるだろう?堕天使と手を組めばそれが成せる。手を組む可能性はあるわけさ。だから先に釘をさしておく。───コカビエルと手を組めば、我々はあなたたちを完全に消滅させる。たとえ、そちらが魔王の妹であっても。───と、上司からだ」

 

 

「…私が魔王の妹だと知っているということは、あなたたちも相当上に通じているようね。だったら、言わせてもらうわ。私は絶対に堕天使などと手を組まない。グレモリーの名にかけてね。魔王の顔に泥を塗るような真似はしない!」

 

 

「それを聞けただけでもいいさ。伝えるべきことは伝えた」

 

 

満足そうにゼノヴィアが言う。

 

 

「正教会からの派遣は?」

 

 

「無い。私たちがしくじった場合に備えて残りの聖剣を保持するためだろう。私とこの子が遣わされたのは最低限の予備戦力としてだ」

 

 

部長の問いに答えたのは、聖香だった。彼女ともう一人隣に座る女性を部長は見た。

 

 

「では、たった四人で?なんとも無謀な話ね。死ぬつもり?」

 

 

部長が呆れた顔でそう言うが、彼女たちは決意の眼差しで言う。

 

 

「そうよ」

 

 

「本気で死ぬつもりなの?相変わらず、あなたたちの信仰は常軌を逸しているのね」

 

 

「私たちの信仰をバカにしないでちょうだい、リアス・グレモリー」

 

 

「そうだね。それに教会は堕天使に利用されるぐらいなら、エクスカリバーが全て消滅しても構わないと決定した。私たちは最低エクスカリバーを破壊するだけでいい。そのためなら死んでもいいのさ」

 

 

死ぬって、どんなことか分かって言ってんのか?それすら前提に入れられるなんて…これが信仰なのか?俺には全く理解できない。こいつらはそんなに神様のために死にたいのか?

 

 

「それは四人だけで可能なのかしら?」

 

 

「ああ、無論、ただで死ぬつもりはないよ」

 

 

部長の問いかけに不敵な笑みを見せるゼノヴィア。

 

 

「自信満々ね。秘策でもあるのかしら?」

 

 

「さあ、どうだろうね?それは想像にお任せするよ」

 

 

そうして、しばらく見つめあったあと、直ぐに紫藤イリナが立ち上がった。

 

 

「では、そろそろおいとまさせていただくわ。行きましょ」

 

 

「お茶は飲んでいかないの?お菓子もだすわよ」

 

 

「いらない」

 

 

部長のお誘いをゼノヴィアは手を振って断った。聖香も無言で一瞥しただけだった。隣の女性も幾分か逡巡した様子だったが、ぺこりと頭を下げて断った。

 

 

「ごめんなさいね。それでは」

 

 

紫藤イリナもそう断ったあと、その場をあとにしようとしたが、ゼノヴィアと紫藤イリナの視線が一箇所に集まった。アーシアだ。

 

 

「兵藤一誠の家で出会ったとき、もしやと思ったが、『魔女』アーシア・アルジェントか?まさか、この地で会おうとは」

 

 

と、ゼノヴィア。アーシアは『魔女』と呼ばれ、ビクりと体を震わせた。それはアーシアにとって、なにより辛いものだ。イリナもそれに気づいたのか、アーシアをまじまじと見てくる。

 

 

「あなたが一時内部で噂になっていた『魔女』になった元『聖女』さん?悪魔や堕天使をも癒してしまう能力を持っていたらしいわね?追放されて、どこかに流れたって聞いていたけど、悪魔になっているとは思わなかったわ」

 

 

「…わ、私、は……」

 

 

二人に言い寄られ、対応に困るアーシア。

 

 

「大丈夫よ。ここで見たことは報告しないわ。今のあなたの状況を知ればショックを受ける人もいるでしょうし」

 

 

「………」

 

 

イリナの言葉を受けてアーシアは複雑な表情を浮かべていた。

 

 

「しかし、よりにもよって悪魔か。『聖女』と呼ばれていた者が堕ちるところまで堕ちたものだな。まだ我らの神を信じているか?」

 

 

「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信仰しているはずはないでしょう?」

 

 

やれやれといった感じでイリナは言った。

 

 

「いや、まだその子からは信仰の匂いがする」

 

 

ゼノヴィアが目を細めながら言うと、イリナが興味深そうにまじまじとアーシアを見る。

 

 

「そうなの?アーシアさんは悪魔になったその身でも主を信じているの?」

 

 

「…捨てきれないだけです。ずっと…ずっと信じてきたのですから…」

 

 

悲しそうな顔で言うアーシアにゼノヴィアが得物を突きだす。

 

 

「そうか。それならば、今すぐ斬られるといい。神の名の下に断罪しよう。罪深くとも我らが神が救いを与えてくださるはずだ」

 

 

もう限界だ!これ以上は言わせておけねえ!

 

 

「触れるな」

 

 

ゼノヴィアに告げる。

 

 

───瞬間。聖香が声を発した。

 

 

「どういうつもりだ?黄金騎士」

 

 

俺の目にはゼノヴィアに剣を突きつける八幡の姿が目に入った。

 

 

「どういうつもりも何も…やるべきことをやっただけだ」

 

 

side OUT




アポのアニメ…獅子劫さんは東地さんに声当てて欲しいです。赤のライダーは小西さんに是非!!
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