ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力 作:空☆条☆承☆太☆郎☆
side HACHIMAN
厄介なことになった。兵藤たちとは別に雪ノ下たちと行動を共にしていた俺は最悪の相手と相対していた。
「悪いがこっから先は通さんよ」
ボロボロの着物を着た男が俺たちの前に立ちはだかっていた。なんの構えも見せていないのに全く隙が見当たらない。
黒色の短髪。右の眉には傷痕があり、無精髭を生やした顎に手を当てている。その視線は俺たちを値踏みしているようだった。
「つってもまあそう構えるなよ。通さんとは言ったけど、用があるのは一人だけだ。あとは全員行っていいぜ?多分もうコカビエルがおっぱじめてると思うからさ」
そう言い、男は道を譲るように道路の脇へ避けた。
「そうね。比企谷くん、由比ヶ浜さん、遠坂さん。先に行ってちょうだい。この人の相手は、私にしかできないわ」
「でも、ゆきのん…」
「行くわよ、結衣。雪乃が言ってるんだから任せましょう。いいわね」
躊躇う由比ヶ浜を遠坂が宥め、先へと進む。
何かあると遠坂たちの前へ進み出るが、男は本当に俺たちを通す気のようだった。
「黄金騎士を手放すのは惜しいんだがね。
俺を見ながら男───
「そりゃどうも」
短く返し、俺は再び駒王学園の方に向く。
先に行くように遠坂たちを促し、俺は足を止め雪ノ下へ振り向く。
「無いとは思うけど、死ぬなよ。雪ノ下」
「誰に向かって言っているのかしら?」
「まあな」
そうして俺は再び駆け出した。
side OUT
side YUKINO
「青春だねぇ」
比古清十郎が雪ノ下雪乃の正面に立ち、帯た刀に手をかける。
「比古…清十郎。
雪乃が構えながら言う。比古はそれを受けて、更に笑みを深める。
「そうだな。もう一派あったな。飛天御剣流は。確かおまえさんの組織に居たろ?
───瞬間、ゾワリと周囲の空間に言いようのないプレッシャーが溢れる。
「そうね。確かに
「……へぇ、そうかい。それじゃ、おまえさんが緋村剣心より強いってことかい」
「わからないわ。あの時の先生は、普通じゃなかったから」
肉迫。比古が油断して居たわけではない。その瞬間は捉えられるものではなかったからだ。
放たれる拳を紙一重で躱し、比古は距離を取る。雪乃はそのまま民家の壁をぶち破る。
「やるねぇ、雪ノ下…いや、
「いつまで、その余裕が保つかしら」
再び睨み合う両者。こうして、戦いの火蓋は切って落とされた。
side OUT