ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力 作:空☆条☆承☆太☆郎☆
side SHIROU
「その手を放せよ」
魔戒剣を構えながら、白衣の男に言う。その男はだらりと力の抜けた俺と同い年ぐらいの男に拳を振り下ろそうとしているところだった。
「あ?誰だテメエは?今イイとこなんだよ邪魔すんな」
「ふざけるな!既に意識を失ってる相手に何を言ってるんだ!」
「チッ。くだんねえ正義感だなぁ、おい。部外者がひとの楽しみ奪おうとしてんじゃねえよ」
白衣の男は掴んでいた男を放し、俺に向き直る。
「ちょっと待った」
突然横から誰かが割って入ってきた。
「あんた、藤原さん!?どうして!?」
「なんだよ。次から次からうっとおしいなぁオイ?」
男が苛立ちを隠さずに言う。藤原さんは魔戒剣を構えながら戦意は見せていない。
「おまえの勝負はもう付いてんだろ?他に用事もあるみたいだし、俺らを相手にするのは無駄だろう。だから引いた方がいいんじゃないか?」
「……ハッ。そうだな。それもそうだ。目的のブツは手に入ったんだ。今急いでテメエらを殺す必要はねえ」
何考えてんだ。藤原さんは!!敵をみすみす逃がそうだなんて!
「待て!」
背を向けて去ろうとする男を追いかけようとするが、男の隣にはいつの間にか別の影があった。
「少年。折角の仲間の好意だ。大人しく従っておくべきだぞ」
「おまえは、言峰!?」
「ようやっと出てきたな。暗黒騎士」
言いながら藤原さんは魔戒剣を構え直す。ていうかどういうことだ?
「流石におまえら二人を同時に相手するのは中々ヤバそうだからな。それに、俺の目的は暗黒騎士、おまえだけだ」
「そうか、ならば調度いいな。バルパー・ガリレイ。禁書目録の調達も完了した。君は君の仕事を優先しろ」
「わぁったよ。つーか、俺に偉そうに命令すんじゃねえよ」
バルパー・ガリレイ。あいつが木場の仲間たちを殺したやつか。
追いかけたいけど、言峰は強い。そう簡単には通してくれないだろうな。
「よかったな、クソガキ。テメエは次あった時に殺してやるよ」
ガリレイは言いながら魔方陣を展開して何処かに転移していった。
「奴の行き先は駒王学園だ。そこにコカビエルもいる」
「そうかよ。そんなことより、さっさと始めようぜ」
藤原さんは鎧を纏うために魔戒剣で頭上に円を描く。
俺もそれに倣い、鎧を纏う。
『ここでおまえを倒す!言峰!』
「おもしろい」
side OUT
side TOUMA
「っおおおおおお!!!」
上条は叫びながら、堕天使に突っ込んで行く。当てる必要はない。あくまで目的はインデックスが逃げるまで相手の注意を自分に向けておくことだからだ。
「チッ!邪魔だ、人間!!退け!!」
「行かせるかよ!」
引かず、しかし深くは入り込まない。異能を打ち消す右手以外はただの人間である上条にとって、堕天使の攻撃は一撃で致命傷になりかねない。
だからギリギリを見極め、拳を繰り出す。
(いい加減時間も稼げたし、もうそろそろ俺も離脱するか)
「おおお!!!」
「このっ!?」
右と左で交互に拳を繰り出し、三発めの右拳を繰り出す。
そして───
「ほらよっ!!」
堕天使の目の前に握ったハンカチを拡げて放る。
「なっ!?」
一瞬の目くらまし。そうしてできた隙を突き、上条は全力で走り出す。
「普段から町を駆け回ることが多いからな。どこにどう逃げりゃ追っ手を蒔けるかは熟知してんだよ。あとはインデックスを探すだけだ」
別の道からインデックスの逃げた路地に入り、辺りを見渡す。
「どこ行ったんだ、インデックスのやつは」
「探し物は
低い声に振り返ると、そこには神父らしき男が立っていた。
男はインデックスを脇に抱えていた。ぐったりしているが、命には別状はなさそうだった。
「誰だ?アンタは。そいつを離せよ!!」
「残念ながらそれは無理だ。我々の計画に必要なものだからな」
「ふざけるな!!テメエらの都合なんざ関係ねえ!!今すぐインデックスを離せ!!」
「そう憤るな。今夜、この禁書目録を使って駒王学園で魔術を行使する者がいる。助けたくば来ればいい」
「一体何を企んでやがる!待て───」
閃光が走り、目をかばっている間に男の姿は消えていた。
「駒王学園…俺の学校で何するつもりかは知らねえけど。絶対にインデックスを取り戻す!」
side OUT
side YASUSUKE
『おおおおお!!!』
銀色の鎧を纏った衛宮士郎が同じく暗黒の鎧を纏った言峰綺礼に向かっていく。
『ふっ』
『がっ!?』
言峰は双剣の一撃を手にした大斧で軽くいなし、蹴りで吹き飛ばす。
『おラアッ!!』
白銀の鎧を纏った藤原保輔が剣で斬り込む。だがそれも、軽くいなされる。
だが、藤原の陰から衛宮が飛び出し言峰に一太刀いれる。
『やるな。銀牙騎士、白蓮騎士』
未だ余裕の言峰に対し、衛宮と藤原は肩で息をしていた。
『ハァハァ…』
『いけるか?士郎』
『大丈夫です!』
何十合と打ち合っているが、言峰の戦闘能力は絶大なものであり、二人は消耗する一方だった。
魔戒騎士の中でも名うての騎士である藤原の実力でも言峰には殆ど通用していない。
『あちらはもう始まったようだな。私も近くで観たいのだがね』
『舐めやがって』
(やっぱり、
『悪いがあんたがコカビエルの企みを観戦するのは無理だ』
『ほう。何か隠し球があるようだな』
『とっておきのやつがな…頼む、ディーン!!』
藤原は手にした小さな石を砕く。すると、そこから空に向けて何かの紋様を模したシグナルが広がる。
「やっぱり、俺の助けが必要だったじゃねえか。ヤススケ」
藤原の隣にはいつの間にか背の高い男が立っていた。
『その男が隠し球か』
「そうだ。自己紹介もあとでしてやるから、ちょっとだけ付き合えよクソ野郎」
そう言いながらディーンと呼ばれた男が指笛を吹くと、空間が割れ、そこから
『ッ!?』
虚を突かれた言峰は馬に強引に引きずらていく。
「そっちの坊主にはまた今度改めて自己紹介してやるよ!ヤススケは一個貸しな!!」
ディーンは言いながら馬の後を追って行き、やがて見えなくなった。
「───ふう。情けないな、まったく」
「…あの、さっきの人は?」
「また今度だ。俺はそこの白いの介抱しとくから、おまえは先に駒王学園に向かえ」
「了解です」
そう言って衛宮は駒王学園の方に向かって駆け出していった。
side OUT
side Enemy
「陣の準備は出来た。
バルパー・ガリレイは魔術の工程を復唱していく。自分の野望を完成させるためのピースが揃ったことに笑みを浮かべている。
「俺の聖剣まであと少しだ。邪魔なんてさせねえぞ。誰にもな」
side OUT
サイレントに新キャラ出すという暴挙をやらかしてしまいました。