ハイスクールD×D 駒王学園の第三勢力   作:空☆条☆承☆太☆郎☆

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タイトルは物騒ですが、大丈夫ですよ。


死始

side TOUMA

 

 

「ハァハァ…」

 

 

荒い息を吐きながら、上条は更に走る速度を上げる。

 

 

目指す場所は駒王学園。上条が通っている学校である。インデックスを拐った男が言った目的地。何をするのかは分からないが、碌なことではないということだけは経験上察しがついていた。

 

 

「もうすぐ着くけど、邪魔らしい邪魔はなかったな」

 

 

塀に身を隠しながら、見えてきた学校の正門の様子を伺う。複数の人影は確認できたが、全員校内で見たことのある顔だった。

 

 

「グレモリー先輩に姫島先輩、それに生徒会の連中も…一体何やってるんだ?」

 

 

尚も様子を伺っていると、生徒会の面々を残して何人かが学内に入って行くのが見えた。

 

 

「念の為に裏門の方から入るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだ誰も裏には回ってきてなかったな」

 

 

裏門の様子を探り、人がいないことを確認すると、上条は塀の陰から飛び出し裏門に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───ドッ!

 

 

「───っ!?」

 

 

真っ直ぐ裏門に向かう上条に突然何かがぶつかり、バランスを崩す。

 

 

しかし、すぐさま体制を立て直し相手に向き直る。

 

 

「───おまえは!?」

 

 

「…テメエ…」

 

 

ぶつかってきた相手は以前相対したことのある人間だった。

 

 

一方通行(アクセラレータ)…」

 

 

「…」

 

 

相手───一方通行は僅かながら驚いた様子を見せるがすぐに校舎の方に向き直り、首元に手を当てる。

 

 

「生憎だが、今テメエに構ってるヒマはねェ」

 

 

そう言いながら、一方通行は門を軽々と飛び越え校内へ入って行った。

 

 

「っ…そうだ。俺もウダウダやってる場合じゃねえ」

 

 

門に手をかけよじ登る。

 

 

───ドッ!ゴオオオオオオ!!!

 

 

門から飛び降り、着地した途端轟音が鳴り響き、空気が振動する。

 

 

「ぐっ!?な、なんだ!?」

 

 

校庭の方を見遣ると、先程校内へと入って行った者たちが空に浮く男と交戦していた。

 

 

「あれも堕天使か?グレモリー先輩たちが戦ってる?一体何者なんだよあの人たち…」

 

 

加勢するべきか。そう思ったが、自分の入る余地がないことも分かっていた。

 

 

インデックスを助けにここへ来た。それが理由だった。校舎を見渡すと、淡く光っている窓があった。おそらくそこにインデックスは居る。

 

 

目的地は決まった。あとは向かうだけ。躊躇うな。

 

 

そうして、一気に駆ける。

 

 

「…あれは、アーシア・アルジェント?」

 

 

見過ごせなかった。距離はこのまま走れば間に合う。

 

 

迫る光の塊と金髪の少女の間に割って入り、右手をかざす。

 

 

ドッ!ドオオオオオオオ!!!

 

 

「ぐっ、おおおお!!!!!!」

 

 

バチバチ!!!と激しく爆ぜる音が響き、やがて光の塊は打ち消された。

 

 

「なんだ、貴様は?」

 

 

宙に浮く堕天使が驚愕の様相で問う。

 

 

「なんでもいいだろ、堕天使」

 

 

side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ISSEI

 

 

駒王学園の正門の前に俺たちオカルト研究部と生徒会のメンバーは集まっていた。

 

 

夕方の一件の後、先程フリードとこの事件の黒幕コカビエルが俺の家にやって来た。そして、ボロボロのイリナを見せしめに渡してきた。

 

 

そして今、生徒会長の支取蒼那(しとりそうな)ことソーナ・シトリー先輩から現状報告を受けている。

 

 

「結界で学園全体を覆いましたが、コカビエルを長時間閉じ込めておけるものではありません。本気を出されれば、この町ごと吹き飛ばされるでしょう」

 

 

嘘だろ!?学校だけじゃなく町そのものを滅ぼす!?そこまでの規模なのかよ!?

 

 

戦争をしたいがために無関係の町を滅ぼすなんて正気の沙汰じゃねえ!!そんなことさせてたまるか!!

 

 

「我々はここに残り結界の補強と維持を続けます。だからリアス。貴方と貴方の眷属は時間を稼いでください」

 

 

「時間?まさか、貴方お兄さまに?」

 

 

会長の言に部長が驚いた顔をする。

 

 

「彼女ではないわ。私がサーゼクスさまに打診しました」

 

 

「朱乃!」

 

 

非難の声を上げる部長だが、珍しく怒った顔をしている朱乃さんに僅かだが気圧されている様子だ。

 

 

「リアス。貴方がサーゼクスさまにご迷惑をおかけしたくないのはわかるわ。ここは貴方の管轄で、貴方の根城で起こったことでもあるものね。加えて、御家騒動のあとだもの。でも、堕天使の幹部が出てきた以上話は別よ。到底貴方個人で解決できるものではないわ。だから、大人しく魔王の力を借りましょう」

 

 

それでも食い下がろうとする部長だったが、数瞬躊躇ったのち、静かに頷いた。

 

 

それを確認すると、朱乃さんはいつもニコニコ顏に戻った。

 

 

「お話を理解してくれてありがとうございます、部長。ソーナさま、サーゼクスさまの加勢が到着するのは一時間後だそうですわ」

 

 

「了解しました。ではその一時間、我々生徒会はシトリー眷属の名にかけて、結界を張り続けてみせます」

 

 

「頼むわねソーナ。…さて、私の下僕たち。私たちは攻勢に回るわよ。これから学園内でコカビエルと一戦交え、注意をひくわ。間違いなく死線になるでしょう!それでも死ぬことは許さない!生き残って、またここへ通うわよ、皆!!」

 

 

『はい!!!』

 

 

そうだ。こんなところで死んでたまるか!!伝説の存在だろうが何だろうが、絶対に生き残ってやる!!

 

 

「頼んだぜ、兵藤!」

 

 

「任せろ匙!」

 

 

匙と拳を合わせ、正門をくぐる。

 

 

『任せろ相棒。コカビエルに目にものみせてやろう』

 

 

そうだなドライグ。見せてやろうぜ。神やら魔王やらにケンカ売ったドラゴンの力をよ。

 

 

side OUT




時系列がバラバラな三章ですが、これから一本に繋がりますからね。


視点が変わりすぎて酔うかもしれません。
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