テンプレはH×Hの世界でも通用する   作:ディア

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投稿おくれました。申し訳こざいません。なにせネタが集まらなかったのと、ウマ娘の小説を書いていたのと、テンプレについて考えていたのと、私の誕生日(7月4日つまり今日)に出すかどうか躊躇ってしまい投稿出来ずにいました。ちなみに一部この文章もコピペしています(オイ)

亀更新及び不定期更新な小説ですがこれからもよろしくお願いします。

前回のあらすじ
キルア「はいはーいこれから水見式するから練してね!俺もやるから!」
ゴン「せんせー強化系でした!」



第19話 取引×開発×破壊

 まあなんやかんやとあったがどうにかゴンの修行を継続させると俺の方にも影響があった。

 

 それはゴンやウイング、あるいは200階の念能力者達のオーラの性質を感じ取れるようになった。オーラを感じ取れるのは凝を使えば誰でも出来るが今回はそうじゃない。オーラの性質、つまり系統が水見式を使わなくてもわかるようになった。

 

 これがどれだけ重要かわからない諸君は大馬鹿者(トムフール)だ。水見式いらずの系統測定器だと思っちゃいないか? ところがその認識は甘い。

 

 確かにこれ単体ではただ相手がどんな技を繰り出すか予測出来る程度しか使えないが次の発によってそれは最大限活かされる。

 

 

 

 それは【オーラ変化】。俺が独自に開発した唯一無二の念能力であり、触れた相手のオーラを変化させるというものだ。

 

 例えば俺が相手に触れた瞬間、相手のオーラを電気に変え感電させることも可能だ。

 

 ただしこれには欠点があり一度俺のオーラに変えなければならないというデメリットが存在し、触れる時間が長い程また熟練する程にオーラの変化量は大きくなる。逆にいえば熟練もしてなければ触れる時間が短いと何も出来ないってことだな。

 

 だがこの発は理論上最強かつ汎用性が高い能力だ。相手のオーラを俺のオーラに変化させるということはその一部だけがオーラで守られていないということでもあり防御が薄くなる。それだけなら相手はオーラをすぐに流しこめばいいが、相手のオーラを奪うということでもあり、つまりほぼデメリットなしで相手を弱体化させることでもあるということだ。

 

 

 

 その【オーラ変化】を200階の念能力者──サダソに試していた。

 

 このサダソという念能力者は200階にたどり着いたばかりの非念能力者達を狩る所謂新人狩りと呼ばれる連中の一人だ。原作ではズシを人質に取る卑劣なやり口を取りキルアを怒らせた。

 

 何故こいつをターゲットにしたかというと原作でボコボコにされたからこいつがどうなろうが知ったことではない……という訳ではない。他の初心者狩りに比べて【オーラ変化】がしやすいからだ。

 

 サダソの念能力は俺と同じ変化系だ。変化系の対極の位置に存在する操作系のオーラを俺のオーラに変化させるのはしんどいが変化系のオーラを俺のオーラに変化させるのは容易い。

 

 そんな訳で無理やり拐って人体実験をしていた。

 

 

 

「お前らさ、どうしても止めない?」

 

「当たり前、だ!」

 

 サダソ達を拐ってみたはいいものの表向きの理由は特に思い付かず、とりあえず縛って新人潰しを止めさせるように言う。

 

「あっそう?」

 

「ぎゃぁぁぁぁっ!?」

 

 しかし即答され、サダソの身体から発せられるオーラを俺のオーラに変化させ電気に変えるとサダソが痺れ他二人が脅える。おいおいこれじゃまるで無理やり新人狩りを止めさせようとする悪い奴ら(原作ブレイカー)みたいじゃないか。いや半分はそうだけど。

 

「まあまあまあ……別に俺は新人狩りを止めに来たのが本当の目的じゃない」

 

 新人狩りを止めるのはあくまでついででしかないからな。

 

「じゃなんでこんなことを!」

 

「それが本当の目的だからだ」

 

「は?」

 

「後ろめたいことがある奴らを捕まえて適当な口実をつけて実験体にする……最高じゃないか」

 

「鬼かお前は!?」

 

 どうやら理解したらしい。どう返事をしようがこいつらを実験体にすることに変わりない。

 

「良い返事を貰えたら電気を麻酔にして痛みを感じなくさせるから安心しろよ?」

 

「麻酔ってそんな戯言を信じられ──」

 

「はい電気追加ね」

 

「みぎゃぁぁぁぁっ!?」

 

 独楽男ことギドにサタゾと同じ要領で電気を流すがギドが強化系だからかサタゾ程うまくいかず悲鳴を上げるだけに留まる。

 

「ぐう……」

 

「麻酔を下さいお願いします!」

 

「え~? どうしようかな~?」

 

 麻酔を要望した車椅子の男リールベルトにニヤニヤとゲスな笑みを浮かべながらそう言うとリールベルトが口を滑らす。

 

「何でもします、何でも言うことを聞きますからお願いします! なんなら八百長だってする!」

 

「あっ、バカ!」

 

「はいゴミね」

 

「うぎゃーっ!?」

 

 リールベルトが電気によって倒れる。こいつの流れる電気も弱いはずなんだがそれで気絶するあたり余程電気が苦手らしい。いや慣れてきたから電気の威力も上がったのか? それはともかく残されたのは独楽男ギドだけだ。

 

 

 

「それで独楽男、あんたはどうする?」

 

「……逆に聞くが俺達に何を要望する? 無理なもの以外は言うことを聞く。去れと言われたら去るしな」

 

「そんなことは頼まねえよ。新人狩りを止めろと言った直後にいうのもあれだがお前達3人には今度入る新人のゴン・フリークスっていう俺と同じ年くらいの少年と戦ってもらいたい」

 

「それだけか?」

 

「ああ、人質を取って八百長を持ちかけたりしたら勿論お仕置きするからな。正々堂々と戦え。勿論勝てるものなら勝ってよし」

 

「勝ってもいいのか?」

 

「勝てるものならな」

 

 大事な事は二回言う。これは基本だ。

 

「わかった。こいつらにも言っておく」

 

「それじゃ依頼料としてこいつを渡しておこう」

 

 俺が取り出したのは三食分のカツ丼弁当だった。

 

「こ、こんなふざけた依頼──すみませんなんでもないです」

 

 カツ丼弁当が依頼料と知り激怒するが俺の殺気に屈し抗議を取り下げる。

 

「そのカツ丼弁当は俺の念能力によって産み出されたものだ。食うと10分間念能力の威力が向上される効果がある。賞味期限はあっても消費期限はないから食うならゴンとの試合前に食うことだな」

 

「わかった」

 

 人質とかゴンに影響のあることは認めなくてもドーピングは認める。自分を高め勝つことの執念なら俺は認めるということだ。俺が立ち去り三人の姿が見えなくなる……そう言えば伝え忘れていたが、あのカツ丼弁当には制約がある。時間切れになると胃もたれと言った体調不良を引き起こし、更に誰かを絶対に倒す等と言った意志が強いほど能力は高まるがその分副作用も強くなる。

 

 まあどちらにせよ10分以内で仕留めなければ勝てる要素などありはしないし、健康上に被害はないから大した問題ではないのでそのままにしておいた。

 

 

 

 その数時間後、ゴンと再び会うもその肝心の本人はどんな念にするか未だに迷っていた。

 

「ねえキルア、強化系ってどんな例があるかな?」

 

「例えば俺の弁当とかだな」

 

「弁当?」

 

「俺は趣味に弁当を作っているんだがそれに身体能力向上とかそういう効果を付与している」

 

「へー、そういうのも強化系なんだ」

 

「まあ強化系の基本は○○したら△△が強化されるってのがほとんどだ。基礎能力を上げるものばかりだからシンプルに強いし、安定感もある」

 

「なるほど」

 

「RPGで例えるなら強化系は自分でステータスを上げられる武道家か戦士で、変化系は賢者、具現化系は武器屋、放出系は魔法使い、操作系は道具使いってところか?」

 

「え、なにその例え、逆にわからなくなってきたんだけど」

 

 こいつそういえばゲームなんてやったことないから知らないのか。

 

 

 

「RPGがわからないなら、この前脳にオーラを送って脳を活性化させただろ?」

 

「うん。おかげでかなり冴えたよ」

 

「あれはまだ脳にオーラを送っただけで発じゃないんだが、あれを発展させることが出来るのが強化系だ。つまり今よりも頭は冴えるようになるし、力だって強くなる……ここまではいいか?」

 

「何となく」

 

「強化系の発は基本的に自分の身体を使うものが望ましいってことだ」

 

「なるほど……」

 

 八門遁甲でリミッターを外してガイ先生のように体術だけでラスボス級を追い詰めることも出来る訳だが、それは教えないでおこう。その結果が原作のゴンさんな訳で一時的に死にかけ復活してもオーラが見えなくなる有り様となったんだ。デメリットなしで常にゴンさんモードになるようにしてもらわないと困る。

 

「まあアドバイス出来ることは爆発力があっても負担の少ないものにしておけってことだ。負担が大きいとそれだけ自分の首を絞めることになる」

 

 原作でもカストロはダブルという強力な念能力があったにも関わらずヒソカに弱点を見抜かれただけで惨敗しており、万全じゃなくても常に念能力を発動出来るのが理想とされている。

 

「そうだね。ところでキルア、そのRPGってどんなゲームなの?」

 

「あん? ロールプレイングゲームの略で──」

 

 RPGについて答えるとゴンは何故か納得したように頷く。

 

「……それならこれが出来そうだ」

 

「いい案じゃないのか?」

 

 それを見た俺の感想がそれだった。上から目線で偉そうに呟く。まだまだ改善の余地が残っているからそう言えるのであって、もし完璧なら「完璧だ」の一言くらいは出てくる。

 

「でしょ?」

 

「ならやることは決まっているな?」

 

「え?」

 

 トランプを取り出すとゴンが青ざめる。何故ゴンが青ざめるかというとゴンは暗算が苦手で何度もトランプ計算でミスをする。その度に鉄拳制裁ならぬオーラ制裁しており間違えが酷くなるほどダメージが大きくなるのだから強くなる修行とはいえ嫌がるのも無理はなかった。

 

「さあ最終試練だ。実際に実践してみせろゴン」

 

 ゴンにそう告げ、オーラが付与されたトランプがばら蒔かれゴンが大慌てで探しにいくとウイングとズシが入ってきた。

 

 

 

「やあ、キルア君。また基礎応用の修行ですか?」

 

「またとは失礼な、あれはハチャメチャに見えるがかなり効果がある。それに妨害者が多いほどあれは効果が高まるんだ。それで何のようだ?」

 

「おっとそうでした。貴方の修行にうちのズシも混ぜてもらえませんか?」

 

 そう来たか……受けるメリットはほとんどない……いやあるか。よしこうしよう。

 

「わかった。その代わり俺の指示に従ってもらうぞ」

 

「それはもちろんです。ズシ構いませんね?」

 

「はいっス!」

 

「早速だがズシ、俺に代わってトランプの回収係をしてもらう。つまり地面等に落ちているトランプを回収したりゴンから奪い取ったりしてもらう」

 

「あの、それじゃキルアさんのトランプは奪わなくても大丈夫なんでしょうか?」

 

「大丈夫だ。俺が持っているトランプは別に奪い取る必要はない。しかしどうしても負荷を強くしたいなら相手になるぞ?」

 

「いえ流石にそこまで自惚れていないっス!」

 

 俺が隠で偽装したトランプを見せるとズシがぶんぶんと首を横に振るう。

 

「逆にトランプを持っているとゴンが襲ってくるから注意することだ。さあ行けっ!」

 

「了解っス!」

 

 ズシを行かせると二人きりとなりウイングに声をかける。

 

「それでウイング、俺にほかに用事があるんだろ?」

 

「ええ。もしよろしければ私の師匠──心源流師範、ビスケット・クルーガーと会ってみませんか?」

 

 おいおい。キルアこと俺とそいつとの接触*1はもっと先なんだが、やはり原作ブレイクするとバタフライ効果でこんなことも起きるのか? 目の前にいる眼鏡青年がそう言うならおそらくこの天空闘技場に来ているってことだろ? 俺の答えはもちろん決まっていた。

*1
正確にはゴンとキルアとの接触




アンケートのご協力ありがとうございました!この投票結果を参考に主人公の系統を定めていきたいと思います

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第18話に置ける特質系獲得について

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