さて俺の試合も終わったことだし、ゲームセンターでもいこう。
夜逃げの準備なんかしても無駄だ。夜逃げしようとした瞬間イルミに見つかってそのまま針で操作されて実家行きだ。そうなったらアルカと触れ合う時間がギャーギャーうるさい七三分けジャイアントパンダの面倒を見る時間になるので絶対に夜逃げはしない。帰る時は自分で決める。だからヒソカには絶対に勝ってほしい。
そして自室の扉を開けるとヒソカがそこにいた。
「やあキルア♣︎ さっきはおめでとう♦︎」
何故ここにいる!
「どうも。それよりも何で俺の試合の相手がお前じゃなかったんだ?」
しかしこいつにしては珍しく自重したのが気になり、俺はヒソカがそこにいる疑問は明後日の方向に投げ捨てて自重したことを尋ねると苦笑しながら答えた。
「流石に君を相手した後、イルミを仕留めるのは無謀だよ♠︎今回はイルミだけをターゲットにしているのさ♡」
随分と俺の評価が高いな。
「まあ半分は冗談だけど♦︎」
上げて下ろす! 流石ヒソカ、俺には出来ないことをやってのける! そこに痺れも憧れもしねえ!
「それよりもどこに行くんだい♡」
「ゲーセン。どうせ溜まった金を使う機会なんてほとんどないし」
グリードアイランドは値段が値段なので実質入手不可能だ。なので趣味に注ぐことにした。
「ゲーセンよりも面白いものがあるよ♣︎ ポーカーとかルーレットとかね♦︎」
それってカジノだろ。前世で公共ギャンブル(パチンカスとかお馬さんのレースとか)で痛い目にあった俺はそんなものはやりたくない。
「トランプは見飽きたし、ルーレットはイカサマできそうだから止めておく」
それ以前にカジノに行ったらトランプを見ることになるので気が滅入ってやる気がなくなる。トランプで毎日過ごしたら誰だってそうなる。むしろそうならないヒソカが異常なだけだ。
「残念♠︎ なら僕もゲーセンに行こう♣︎ 一人だけカジノに行ってもつまらないしね♡」
こいつの言うつまらないはあれだ。イカサマして散々からかった挙句バレたら逆ギレして虐殺するパターンだ。あっさりと虐殺が簡単に出来そうなだけにヒソカも面白くないとおもっているんだろう。
「好きにしろ」
止めたところでどうしようもないのは分かりきっているので俺はヒソカの行動を止めなかった。どうせイカサマなんて出来ないだろうし。
「てかヒソカ前歩け!」
ケツがキュッと引き締まるような視線をお前から感じるんだよ! なんつーかねっとりというかバンジーガムをケツの穴の中につけられたような感じが!!
〜ゲーセン〜
「イカサマだ!」
さっそくやらかした、俺が。仕方ねえじゃん! このスロット、777揃ったと思ったら動いて揃わなかったからやり返しただけだし!
「イカサマの証拠は?」
「このスロットは絶対に出ないよう細工──あ」
目の前で自爆するバカを初めて見た。天然記念物級のバカだな。
「てめえが細工してんじゃねえか! 細工しているのにこっちが細工しちゃいけねえなんて道理はねえだろ?」
「それは──」
「何々? 面白い事♡」
ヒソカまで加わり店員は涙目だ。そりゃそうだろな。ヒソカは狂気の塊だし何されるかわかったもんじゃねえ。
「くっ……何でもございませんでした」
「何でもございませんでしたってことは無いでしょ♦︎」
そういってヒソカが店員の腕に向かってトランプを投げた。危ない奴!
「ぎゃぁぁぁーっ!?」
トランプが店員の腕を切り落とし、腕の根元から血吹雪が舞った。
「言いがかりをしたならせめて腕一本くらいは覚悟しないとね♠︎」
ヤクザかよ、いやそれ以上か。兎にも角にもやべえ! 逃げよう!
「♣︎」
その後、店員達は阿鼻叫喚の事態になったことは言うまでもない。
〜数分後〜
「ヒソカ、自重しろ!」
あの場から逃げた俺はゲーセン行けなくなった怒りをヒソカにぶつけ、説教していた。
「でもキルアがイカサマしなかったらあんな面白い展開にはならなかったよ♦︎おかげですっきりイルミとも戦えるよ♡」
このヤロー。全力を出して貰えるのは有難いがぶっ殺してヤリテェ……
「そりゃ良かったな」
「まあ期待しててよ♠︎」
期待ってか俺の人生がかかっているんだ! イルミはまだ若い所為か経験が浅いしヒソカの方が有利だ。気まぐれ起こしてイルミとの試合を放棄しないことだけが心配だ。
〜試合当日〜
モチベーションの上がったヒソカと俺を取り戻そうとするイルミ。俺からしてみればどっちも相手にしたくない奴らだ。
「イルミ、この時を待っていたよ♣︎」
ヒソカの舐め回すような視線にイルミは動じることもなかった。そこだけは尊敬する。
「キルさえ無事なら俺としては文句はない。だけど傷つけたなら、殺す!」
このセリフだけ聞けばいい兄貴何だけどな。殺し屋としての倫理と行きすぎた家族愛さえなければまともなのかもしれない。親父もそうだし。
「ククッ♡」
イルミの殺気がヒソカの養分なのか笑って答え──って、テント張るなぁぁぁっ!! どんだけコーフンしてんの!? 周りみろよ、お前の下半身に全員ドン引きしているぞ!!!
「試合開始!」
蚊の鳴く声すらも聞き逃せないほど静まった険悪な雰囲気の中、試合が始まった。
「……」
「……」
互いに無言。だがやっていることはハイレベルな戦いだ。イルミが針で攻撃すればヒソカがバンジーガムで防ぐ。ヒソカがトランプで攻撃すればイルミは針でトランプを貫き、ヒソカに反撃する。一見するとヒソカが押されているように見えるがイルミのセンスあってこそのことだ。長期戦になればヒソカの経験が生かされ、次第に状況が変わる。
「さて問題♦︎僕はいくつトランプを投げるでしょう♠︎」
「54枚」
馬鹿正直に答えるなよ……しかも無表情。イルミらしいというか何というか。
「答えは自分の身体で確かめてね♣︎」
相性悪い相手に当たっちゃったな、イルミ。ヒソカは中〜長距離攻撃を得意としている。逆にイルミは遠距離攻撃が針しかない。しかも強化系とは程遠い操作系の能力者。俺が操作系の能力者だったら空気あるいはベクトルを操作してヒソカの首を切って殺るけどな。
イルミが針にしたのが理由がわからねえ……針の方がメモリとか制約とか少なそうだからそうしたのか? まあ今それを思いついても空気を操作するなんてことは出来る訳がない。
「ひいふうみい……面倒だからいいや」
イルミは三針ほどトランプに向けて投げ、その後は全てタガーくらいの長さの針でトランプを刺した。どうやったらそんなグネグネと関節曲げられるんだ? 時々明後日の方向に曲がっているぞ? 拷問の成果があれか? ああはなりたくねえよ。
「勘定しているところ悪いけど、答えは教えない〜♠︎じゃあね♡」
ヒソカは絶を使った上に気配を消してイルミに近づいてトランプで直接首元を攻撃した。
あ〜あ……首が取れたな。
「やるね♦︎それでこそやりがいがあるよ♣︎」
……それが普通のプロハンターの奴らならな。
俺やイルミは暗殺者としての訓練を受け、気配を消されて攻撃しようともそれを回避する術を持っている。ゾルディック家を脱走した時を思い出す。
そう、あれは下山して間もない頃、幻影旅団の構成員が俺に向かって絶をして攻撃してきた。俺は条件反射で身体に刷り込まれた暗殺術を使い、そいつを始末した。
知らない顔だったし、古参のメンバーだったのかもな……まあそんなことはどうでもいいや。いくら俺が3歳児とはいえ舐めすぎだろ。あのチート組織の旅団とはいえ偵察要員で倒せるほど俺は弱くねーし!
俺が3歳児の子供の時点でそれだけの暗殺術を植え付けられている。肉体年齢5倍のイルミが果たして身についていないのか? と言われれば否だ。間違いなく身についている。故に避けることも可能。やだねー、イルミとは暫く戦いたくない。
【ダウン!!】
おっと、イルミは顎を、ヒソカは針を喰らってダウンか。
ヒソカ立てーっ! そんな操作系のもんなんてお前なら気合でどうこうなるだろうが!!
……待てよ。こいつらが引き分けたらどうなるんだ? 俺はどちらか負けたら条件をつけたが引き分けた場合のことは言っていない。つまり逃亡のチャンスあり!?
よし! 審判早くカウントしろ!
【7! 8!】
よし! イケる! イケるぞぉぉぉーっ!!
【9!】
イルミ立つんじゃあねえーっ!! お前が立ったら最悪の結果だろうが!!
【10!!】
ダブルノックダウンキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!
これで俺も自由だぁぁっ!!
【天空闘技場に引き分けはありません! ですからどちらかが『優勝したもんねーっ』と先に笑顔で言った方が勝ちです!】
はぁっ!? なんだそりゃ!! でもイルミにそんな真似はできない。あいつ無表情だし。もし笑顔になったら一生ネタにしてからかってやる。参考資料になると思ってビデオカメラ2台持参しておいてよかった。さあ言え! 笑顔で言った瞬間SNSで社会的に抹殺してやる! 言えぃっ!!
「優勝したもんねーっ♠︎」
こうしてヒソカの勝利に終わり、闘技場に残ることになった。イルミを弄る格好のネタを取り逃がしたのは大きいがそれでもアルカと前世の記憶を失わずに済んでよかった。
感想評価よろしくお願いします!
最終的に主人公の強さはどのくらいになるのがいいのか?
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最強
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強キャラ(ネテロクラス)
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原作超え
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原作と同格