【完結】―僕と2人の幼馴染の遠い記憶―   作:kielly

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スマホで執筆しスマホから投稿するというのは、実は初の試み。
読みづらいところが多いかもしれませんが、時間が出来次第修正いたしますのでご了承ください。


20話 提案

 

 

 

穂乃果から血液入りのチョコをもらった日の翌日のことだった

 

 

 

 

 

「この学校は、廃校とします」

 

 

 

 

 

理事長から、直接生徒の前で言われたその言葉

 

改めてこの学校が廃校の危機に瀕しているのを思い知らされたそんな日の放課後

 

 

 

 

僕らは、この日初めて10人で部室に集まっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃校の危機

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、廃校から音ノ木坂を救うにはどうするべきか、考えるわよ!」

 

「わ~!こういうときだけにこ先輩が部長っぽいにゃ~」

 

「こういうときだけって何よ!!」

 

「ま、まぁまぁ凛ちゃんっ。にこ先輩も、落ち着いてくださいっ」

 

 

矢澤先輩が部長らしく仕切っているところを星空さんがいじる。

小泉さんはそれを見て2人をなだめていた。なんだかこの3人はすぐにでも仲良くなりそう。

 

 

「もうっ。私たちの母校が廃校の危機なのよ?真面目にしなさい?」

 

「なっ!?絵里までそんなこと言うの!?私は真面目にやってるわよ!」

 

 

絵里先輩までもがボケに回る始末。

しかし、本人は真面目にやってるつもりの矢澤先輩だが、僕らからすればなぜかコントを始めているかのようにしか見えないのが不思議だ。

 

 

「みんな、そろそろボケるんはそこまでにして、真剣に考えようやん?」

 

 

さすがに呆れたのか、のんちゃんがそう促し、場を制した。

 

 

「そうね、いつまでもコントやってるんじゃ始まらないわ」

 

「そうですね。そろそろ真面目にやりましょう」

 

 

のんちゃんの言葉を聞いてそれに乗っかる西木野さんと園田さん。

のんちゃんが、話を進め始める

 

「せやね。じゃあ、まずはどの手段を使って廃校を防ぐかやけど・・・」

 

「それはもう決まってるよ!ライブをして、音ノ木坂をもっと知ってもらうんだよ!」

 

「そう。穂乃果ちゃんの言う通り、ライブをして廃校を防ぐんや。でも問題はそこから。じゃあそのライブをするうえで、ライブをする場所は?曲は?ダンスの振り付けは?まだ何にも決まってないやんな。」

 

「そ、それは・・・」

 

「それに、このグループはまだ結成したばっかりで、お互いのことをよく知らない。お互いの良さ・悪さを全く知らない。そんな状態でライブをしても、うちはそのライブが成功するとはとても思えんのや。」

 

「う、うん。それは確かにそうかも・・・」

 

 

のんちゃんの言いたいことはこういうことだろう

 

 

何もかもが決まっていない、お互いを知らないため連携なんてとれない、そんな状態じゃライブなんてもってのほか。

 

 

まったくその通りだと思う。

 

 

「じゃあ、のんちゃんはどうすればいいと思う?」

 

 

僕はのんちゃんに尋ねてみた。こういうときののんちゃんは、何の考えもなしにこういうことは言わないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「合宿、やってみーひん?」

 

 

 

「え・・・?」

 

 

 

 

合宿

 

 

のんちゃんが口にしたのは、意外なことだった。

 

 

 

「みんなの心の距離が遠いままじゃ、何をしたって上手くいかない。でも、うちらにはその距離を埋めるだけの"十分な時間"がない。だったら、手っ取り早くその距離を埋めれて、かつ曲やダンスを整えられることをしなきゃいけない。うちの考えじゃ、合宿が一番かなって思ったんや」

 

 

なるほど。

 

合宿をするとなれば、朝昼晩9人で一緒にいることになるから、少なくともそれぞれの特徴はわかるようになるし、合宿の中で曲やダンスが作れれば、それほど有意義な時間はない。

 

でも—————

 

 

「まって、希。それには大きな問題があるわ。まず、みんなの予定を合わせなければいけない。次に、曲やダンスを考えるための知識や経験は誰かあるの?そして一番問題なのは—————」

 

 

 

 

 

「合宿場所、どうするつもり?私たちは学生よ?」

 

 

 

 

 

そう、問題がたくさんあるんだ。

 

 

2年生3人だけのμ'sの時にやったライブで歌っていた歌があったが、その曲においては作曲は西木野さんが、作詞は園田さんがやったということは知ってる。だから最悪曲を作ること次第は何とかなる。

 

でも、合宿をするとなると、やはりそれには合宿をできるだけの場所が必要になる。学生である僕らにそんな場所を用意できるはずがない。

 

 

「せやね。うちらは学生や。でも、学生やからこそ使える場所っていうのもあるんやない?」

 

「えっ?希、どういうこと?」

 

 

のんちゃんが答える

 

 

「こ・こ。この学校で合宿やったらええんやない?別に合宿やからって、特別な場所を借りる必要はないやろうし。」

 

「お~!さすが希ちゃん、頭良い~っ!」

 

「学校...考えもしなかったわ」

 

 

学校

確かに、学生だからこそ使える場所であり、かつ移動のための手段や金銭的な問題を気にせずに使える場所ではあると思う。

合宿をするにはもってこいの場所だと思う。

 

でも・・・

 

 

「学校で合宿するなんてこと、できるの?」

 

 

素直に思ったことが口から出てしまった。

 

学校で合宿をするとなると、それなりな申請が必要だろうし、ましてや合宿目的で、泊りがけで学校を使うなんてことは今まで無かったことだろうし。

 

しかしのんちゃんは自信あり気に答える

 

 

「普通の生徒からそんなこと申請したって認めてもらえんやろうけど、うちらにはいるから、特別な生徒が。ねえ、南さん?」

 

「えっ?南さん?」

 

 

みんなが一斉に南さんの方を見る。

 

 

「はいっ♪たぶんお母さんも喜んで使わせてくれると思いますっ!」

 

「...なるほど、理事長の娘さんだから、ってことね」

 

「そういうことやな」

 

 

南さんは理事長の娘さん。確かに娘の言うことであるならば、少しは融通がきくのかもしれない。

 

 

「ことりちゃんのママ優しいから、きっと使わせてくれるよね!すごいやことりちゃん!」

 

「えへへ~♪」

 

「こういうときだけは調子がいいんですから...」

 

「せやから、合宿をやること自体は全然問題ないと思うんよ」

 

「そうですね、問題はこれで解決できたかと思います」

 

「せやろ?だから後、問題なのは―――――」

 

 

もう一つの問題を口に出す

 

 

 

「みんなは、合宿することに賛成してくれる?」

 

 

 

学校でやるのであれば、最悪いつでも帰れるためスケジュールの問題はないし、金銭的な面も問題ないだろう。

 

ただ、合宿を行う上で、みんながそれに同意してくれないと、合宿をやる意味がない。

 

そういうことなんだろうね。

 

 

「私は、希がそういうのなら構わないわ。賛成よ。」

 

「私も賛成よ。学校で合宿なんて、楽しそうじゃない?」

 

 

のんちゃんの言葉に、絵里先輩と矢澤先輩の2人が賛成する。

それに続いて1年生も賛成した。

 

 

「私は――――穂乃果とことりに合わせます」

 

「じゃあことりも、穂乃果ちゃんに合わせようかな♪」

 

 

2年生の2人は穂乃果に合わせる、と。

 

すべての決断は穂乃果に委ねられた

 

 

 

 

 

はずだったのだが

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、穂乃果はみーくんに合わせようかな!」

 

「えっ!?」

 

 

 

 

 

 

その穂乃果は僕に合わせると言ってきた。

よって、全ては僕に委ねられた。

 

しかし、僕は反対する

 

 

「まって!僕も合宿に参加することは決定してるの?参加する人たちで決めた方がいいんじゃないのかな?」

 

「みーくんももちろん参加するんだよ?」

 

「で、でも!僕がステージに立つわけじゃないんだからさ!」

 

「それでもみーくんは合宿に一緒に行くの」

 

「じゃあ僕がもし行かないって言ったらどうするの?」

 

「じゃあ穂乃果も行かない♪」

 

「いやでも「みーちゃん!」・・・のんちゃん?」

 

 

穂乃果に何とか説得を試みるも、のんちゃんの強めな呼びかけに僕は少し怯む。

 

のんちゃんは何も言わず僕を見つめ、何かを訴えて来ていた。

 

 

まるで

 

 

 

 

 

お願い、私の言うとおりにして

 

 

 

 

 

そんな風に懇願してきているかのように。

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

僕は考える

なぜのんちゃんがそこまでしてこの合宿をしたがるのか。

 

 

とはいえ、のんちゃんの頼み。

断る理由も、何を考えているのか探る必要も無い。

 

 

「じゃあ、やろうよ合宿」

 

 

僕はそう答えた

 

 

「やったぁ♪みーくんならそう言ってくれると思ってたよ!」

 

 

「...ふぅ」

 

 

嬉しそうに喜ぶ穂乃果、それにひきかえのんちゃんは安心した様子で息をついた。

 

2人の幼なじみの対称的な態度に僕は何故か安心した。

 

 

のんちゃんは、何に安心したんだろう?

 

 

「さ、決まったんならさっさと理事長のとこに行きましょ」

 

 

さっと席を立った矢澤先輩に続いて、僕らは理事長室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「学校で合宿をしたい?」

 

「うん、そうなのお母さん」

 

 

南さんが理事長に直接お願いをする様子を、他のみんなで後ろから見守っていた。

南さんからの言葉を聞いて少し不思議そうな顔をしていたが、すぐにそれは笑顔に変わり、南さんに言葉を返した

 

 

「面白そうね♪お母さんも若い頃はよくそんなことをしていたわぁ♪」

 

 

自分の昔のことを思い出し、楽しそうに話す理事長。

 

しかし、話の最中にまた不思議そうな顔に戻った

 

 

「合宿は許可してもいいのだけれど・・・」

 

「けど?何かダメなことあるの?」

 

「んー、ダメなことっていうより―――――」

 

 

少し言葉を濁らせたものの、すぐに続きを言う

 

 

 

「瑞希くんって男の子よね?女の子たちの中に男の子が1人いるっていうのは・・・大丈夫なのかしら?」

 

「・・・あっ」

 

「まって南さん、僕のこと忘れてたの?」

 

 

完全に僕がいる事を忘れていたらしい。

つらい。

しかし、これだけでは終わらなかった

 

 

「絢瀬さん、あなたはどう思ってるの?」

 

「・・・えっ?あぁ、そうですよね。彼、男の子でしたね。問題ないと思いますよ?」

 

「絵里先輩・・・?」

 

「白河くらいなら別に大丈夫じゃない?女子力高いし」

 

「矢澤先輩も!」

 

「うん♪みっくんはとっても可愛いから大丈夫だよお母さん♪」

 

「南さんまで!?」

 

「まぁ♪それなら心配ないわね♪」

 

「理事長...くっ!!」

 

「大丈夫だよみーくん!穂乃果だけはちゃんとみーくんが男の子だってこと知ってるから!」

 

「穂乃果のフォローが悲しくて仕方ない...っ」

 

 

理事長含む数名に、男として扱われていなかったことにショックを受けた。つらいね。

 

他のメンバーからも、苦笑や哀れむような目で見られ、かなり傷ついたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

何はともあれ、僕が男扱いされていなかったことも理由となり合宿の許可はもらうことが出来た。

 

 

どういう合宿になるかは分からないけど、やるからには何かしらの成果をあげられるようにはしなきゃね。

 

 

 

 

 

 

 

 





アニメとは大きく違う展開になります。
廃校を阻止する前にも合宿をする、というのはいかがなものでしょうかね。
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