【完結】―僕と2人の幼馴染の遠い記憶―   作:kielly

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いよいよこの物語、終盤を迎えています

"廃校阻止編"とありますね。それなのに終盤、どういうことでしょうか?




24話 合宿≪南ことり≫

 

「みーくん」

 

 

 

穂乃果から呼ばれたかと思うと、無理やり引っ張られ、みんながいない方へと歩かされた

・・・もちろん、みんなの目が向かないように

 

どこにつれていかれるんだ・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドアを開けて、入ったのは部室

 

みんなは屋上にいるというのに、何をしようとしてるんだろうか

・・・なんとなく嫌な予感が。

 

 

 

「ねえ、みーくん」

 

 

 

後ろから穂乃果の声が

部室の中に放り込まれる形で入れられたため、穂乃果が後ろにいた

 

振り返ると、そこにはにこやかに微笑む穂乃果がいた

 

 

 

「・・・やっと、2人きりだね」

 

「そ、そうだね」

 

 

 

穂乃果から、みんなにかくれるように連れていかれたため当たり前っちゃ当たり前なんだけど、よくよく考えれば今この部室には、穂乃果と僕だけ。

 

一番、避けなきゃいけなかったはずの状態

 

だけど、今の穂乃果からあの不気味な雰囲気は感じられない

・・・大丈夫なのだろうか?

 

 

 

「ずっと、こうしてたかったの」

 

「おっと・・・穂乃果」

 

 

 

抱き着いてきた

さっきのような"乱暴な"ものではなくて

 

まるで人が変わったような――――――――"優しい"ハグ

 

 

 

「みーくん・・・っ」

 

 

 

僕を抱きしめる腕に力がこもる

でもそれも決して強すぎず、弱すぎず。

 

 

人がコロコロと変わっていく穂乃果に、僕は動揺を隠せない

 

僕を"殺す"ような目で見てくることもあれば、『穂乃果だけのもの』などと言っては、他のみんながいる前でも軽い暴力みたいなことをしてきたり、今のように、優しく僕を包み込むかのように。

 

 

一体、これはどういうことなんだろう――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは、ことりが教えてあげます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果の後ろには、なぜかことりちゃんの姿が

 

 

 

「・・・ことりちゃん」

 

「穂乃果ちゃん、今がチャンスだよ」

 

 

 

"チャンス"

ことりちゃんが言ったその言葉の意味が分からず、僕は固まる

 

穂乃果は、ことりちゃんの言葉に肯く

 

 

 

「みーくん、実はね・・・?」

 

 

 

上目で僕を見つめる穂乃果

 

 

 

 

 

 

 

「実は、ことりちゃんも、穂乃果や希ちゃんと同じ、みーくんの幼馴染なんだよ?」

 

「え・・・?」

 

 

 

 

 

 

穂乃果の言葉に、僕は固まる

 

ことりちゃんも僕の幼馴染・・・?

 

 

 

だけど、何かがおかしい

 

 

今回は、いつものような頭痛に襲われもしない

 

 

 

そして何より、全くと言っていいほど、ことりちゃんとの思い出を思い出せないんだ

 

 

 

「みっくん・・・思い出してくれた?」

 

「・・・・・・」

 

 

 

ことりちゃんは僕の顔を不安げな顔で見る

 

しかし、それでもやっぱり、何も思い出せない

 

 

本当にことりちゃんは僕の幼馴染だったの・・・?

もしかして2人は僕に嘘をついている?

・・・でも、実際穂乃果は僕の幼馴染だった、のんちゃんもそれは同じ

 

なら、本当にことりちゃんも・・・?

 

 

 

「みっくんっ」

 

「みーくん!思い出して!」

 

「ことりちゃん、穂乃果・・・」

 

 

 

2人の真剣な顔に、僕はどうしていいか分からなくなる

 

いつもなら、何かを思い出すとき頭痛に襲われて、何かしらの映像が頭の中に流れ始めるから、自然と記憶を思い出してそのことを伝えることができる

でも今回は、全く何も思い出せない、頭痛にも襲われない

 

今までにない経験に、僕は混乱する

 

2人の様子を見る限り、嘘を言ってるとは到底思えない

だけど僕の記憶には、全くの変化がない

 

なにか、思い出すための重要なことが足りていないんだろうか?

思い出すためのカギを、僕はまだ見つけていないっていうことなのだろうか?

 

 

 

「ダメ・・・かな」

 

「ことりちゃん、やっぱり思い出してもらうためには・・・」

 

「・・・そう、だね」

 

 

 

何やら2人が話を進める

でも僕には何のことだかさっぱりわからない

 

 

 

「みーくん、お願いがあるの」

 

 

 

穂乃果が、ことりちゃんの横にならんで、僕を見る

 

 

 

「みーくん、このまま穂乃果たちと――――――――――――――――」

 

 

 

 

穂乃果が何かを告げようとした時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたわよ、ことりと穂乃果」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

2人は驚いたように後ろを振り返る

 

そこにいたのは

 

 

 

「好きにはさせないわよ、2人とも」

 

「助けにきたで、みーちゃん!」

 

「絵里ちゃん!のんちゃん!?」

 

 

 

絵里さんとのんちゃんの2人

ちょっと息を切らしたような様子で、部室のドアを開けたみたい

 

 

 

「ほ、穂乃果ちゃん・・・」

 

「くっ、またっ、またこうなるの!?」

 

 

 

ことりちゃんと穂乃果の2人が慌てだす

 

ここで僕は、2つの疑問が頭に浮かんだ

 

 

1つ、なぜ希ちゃんは『助けにきた』などという言い方をしたのか

単純に、"あの"穂乃果のことを知ってるから不安で?それとも・・・絵里ちゃんが前に言った

 

 

 

『私たちに任せなさい』

 

 

この言葉に大きな意味が隠されてるのだろうか・・・?

 

 

 

そして2つ、穂乃果の言った『またこうなる』

"また"という言葉、まるで今までにもあったかのような言い方

 

だけど、少なくとも僕の記憶の中じゃ、こんな経験は初めてだ

 

これもまた、ことりちゃんのことと何か関係があるんだろうか・・・?

 

考えれば考えるだけ、僕の頭は混乱していく

 

 

 

「・・・みーくん、穂乃果から離れないで」

 

 

 

のんちゃんの方を向きながらも、僕にそう告げる穂乃果

その後ろ姿からは、何かとてつもない雰囲気を感じる

 

 

 

「みーちゃん!早くこっちに!」

 

「瑞希!」

 

 

 

それに合わせて、のんちゃんと絵里さんも僕を呼ぶ

2人の顔は、すごく焦ったような、そんな表情

 

僕はどちらにつけばいい?

 

 

確かに、穂乃果からは今まで散々怖い目にあわされた

実際合宿中だって、いろいろと襲われたりもしている

 

けど、ことりちゃんと3人になったときだけは、そうじゃなかった

僕のことを真剣に見つめて、ことりちゃんのことを思いだしてと、そう告げてくる

 

そのときの穂乃果からは、"あの"雰囲気が感じられない

 

それに、何か嘘をついてるような感じでもない

 

 

 

でも、今まで僕を何度も助けようとしてくれたのはのんちゃんだ。

僕の記憶を思い出すためのサポートもしてくれている

それに、僕が穂乃果から襲われそうになったときだって、μ'sの活動についてだって、いろいろ動いてくれているのはのんちゃんだ。圧倒的な信頼感があるのは間違いない

併せて、絵里さんが言ったセリフもある。この2人も、ことりちゃんと穂乃果同様、真剣そのもの

 

僕は・・・僕は・・・・?

 

 

 

「みーくん!!」

 

「みーちゃん!!」

 

「みっくんっ!!」

 

「瑞希!!」

 

 

「僕は・・・」

 

 

 

 

僕は、どうしたらいい――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




瑞希は決断を迫られる
普通に考えれば、希たち側につくのでしょうが、穂乃果たちのセリフが瑞希を悩ませる

果たして、どうなるのでしょうか

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