【完結】―僕と2人の幼馴染の遠い記憶―   作:kielly

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いよいよ最終局面を迎えます

瑞希は一体、穂乃果とことり・絵里と希のどちらを選ぶのでしょうか





最終話 僕の選択、真実

 

「みーくん!!」

 

「みーちゃん!!」

 

「みっくんっ!!」

 

「瑞希!!」

 

 

 

4人の声に、僕はどうしていいか分からない

 

のんちゃんと絵里さんは僕を助けに来てくれた

 

 

 

『私たちに任せなさい』

 

 

 

絵里さんの言ったあの言葉

"あの"穂乃果から助けてあげる、という意味だったんだろうと、僕は思っていた

 

でも、今の穂乃果からは・・・

 

 

 

「僕は――――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしたらいい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の選択、真実

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一言だけ呟いて、僕はまた考える

 

普通なら僕はのんちゃん達の方へと逃げるべきだ

なぜなら、僕はこの合宿中・・・いや、穂乃果との記憶を思い出したときからだったかもしれないが

 

僕は穂乃果に攻撃、いわば"いじめ"のようなものを受けてきた

 

それをのんちゃんは知っていて、僕を助けてくれようとしていた

そして絵里さんはそれに協力してくれている

 

あの言葉も、あれは本心からだったのだろう

だから、普通ならのんちゃん達に助けてもらうべきなんだ

 

 

だけど、僕は迷う

 

 

穂乃果は僕を一人だけ呼び出して、ここへ連れてきた

僕は何をされるか分からない恐怖に襲われたが、穂乃果から受けたのは"ハグ"

 

それも、かなり優しいハグ

 

今までの穂乃果からは考えられないほどの優しさで僕に触れている

 

今も。

 

そして何より、ことりちゃんの存在

『思い出して』と必死に訴える穂乃果の顔は、僕の頭にしっかりと焼き付いている

 

あれは絶対に"うそをついている顔"ではない

 

そしてもう一つ

 

 

僕の中の、"遠い記憶"

 

そう、あの時の――――――――

 

 

 

 

 

 

 

『これはね、誓いのキスだよ』

 

 

『絶対に、穂乃果が助けてあげるから。穂乃果がみーくんのアイドルになるから。そういう誓いだよ』

 

 

 

『だから、その時まで待っててほしいんだっ!』

 

 

 

 

 

 

 

病室で言われた、あの言葉

僕の記憶を思い出すきっかけになった、その言葉

 

 

そして、僕の頭の中で"常に引っかかっている"、その言葉

 

 

 

あの時から、なぜだろう

 

 

穂乃果は僕を『痛みつけたくて攻撃している』という風には思えないんだ

 

 

 

 

 

 

「みーくんっ・・・」

 

 

 

僕を呼ぶ穂乃果

その声を聞きながら、僕は穂乃果の今までの様子を思い出す

 

なんだろう、このすっきりとしない感じは・・・

 

 

あれこれ考えるうえで、僕はこう思うようになった

 

 

僕は穂乃果たちを信じた方が良いのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

のんちゃん、君はなぜ――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕と穂乃果を見て――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑っているの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「瑞希!!何ぼーっとしてるの、早くこっちへ!!」

 

「あっ、は、はいっ!!」

 

「えっ・・・みーくんダメっ!!!」

 

「わっ・・・ど、どうしたら・・・っ」

 

 

 

考え込んでいたところに絵里さんの声が飛んできて、急な大声に驚いた僕は反射的に絵里さんの方へと行こうとしていた

が、それは抱き着いてきている穂乃果に強く抱き留められ、妨げられる

 

絵里さんと穂乃果の顔は、真剣そのもの

 

絵里さんはきっと、本気で僕のことを心配してくれているのだろう

僕を真っ直ぐに見つめ、穂乃果に抱きしめられている様子を恐れているように、慌てたように僕を呼ぶ

 

だけど穂乃果もそれと同じく、真剣に僕を抱き留める

視線を流した先にいることりちゃんも、同じく僕を真剣なまなざしで僕を見つめる

 

"行かないで"

 

そんなことを訴えるかのように

 

 

 

でも、どうして?

 

 

 

どうしてのんちゃんは、そんな僕を・・・"僕ら"を見て、笑っているの?

 

 

 

その笑みが、僕を迷わせる

 

その笑み、その様子、まるで・・・そう――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

"あの"穂乃果のそれと、全く同じなんだ

 

 

 

 

 

 

 

「みーくん、お願い行かないで」

 

「みっくん・・・」

 

 

 

あの笑みを見ているのは僕だけ

僕に抱き着く穂乃果や、僕を見つめることりちゃんはもちろん、隣にいる絵里さんですら、のんちゃんのその笑みには気づかない

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

ごめん絵里さん

 

その笑みを見てしまったら・・・

 

 

 

僕はとてもじゃないが、のんちゃんには近づけない――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「瑞希!穂乃果たちは瑞希を操ろうとしてるのよ!?惑わされないで!!」

 

 

 

 

「っ!?」

 

「え・・・あ、操る?」

 

 

 

絵里さんが声を荒らげる

その言葉に、穂乃果の身体が固まる

 

 

 

「絵里さん、それってどういうことですか?」

 

「待って!みーくん聞いちゃダメ!!」

 

「教えてください、絵里さん」

 

「ダメ!みーくんお願いだからっ」

 

「瑞希、あなたは穂乃果とことりに騙されているのよ」

 

「聞いちゃダメなの!!」

 

 

 

 

穂乃果が顔を引きつらせたまま、僕の耳をふさごうと抵抗してくる

しかし僕は、絵里さんが言った事を聞きたくて、それに抗う

 

ことりちゃんは、顔を引きつらせたまま、微動だにすることもなく固まっている

 

 

 

のんちゃんは、一層強く笑みを浮かべている

 

 

 

絵里さんは続ける

 

 

 

「瑞希、穂乃果はずっと今まで瑞希を苦しめてきたらしいじゃない。それもそのはずよ。だって穂乃果は――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

「瑞希を――――――――殺そうとしているのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ?

 

僕は絵里さんが何を言ったか、分からなかった

 

 

 

穂乃果が、僕を殺そうとしている?

 

 

 

"僕だけのアイドルになる"なんてことを言っていた、穂乃果が?

 

 

 

すごく優しいハグをくれた、穂乃果が?

 

 

 

 

「みーくん!そんなの嘘!!穂乃果がみーくんにそんなことするはずないよっ!?」

 

「みっくんっ!!」

 

 

 

 

でも、確かにそうかもしれない

 

 

 

 

「ねえみーくん聞いてよ!?」

 

「みっくんダメ!」

 

 

 

 

穂乃果が、僕を殺そうとしていたのなら、すべての辻妻が合う

 

 

 

 

僕に優しいハグをくれたのは、僕を信用させるため

 

 

 

ここに誰にもバレないように、僕をこっそり連れてきたのも、誰にも邪魔されないように僕を仕留めるため

 

 

 

ことりちゃんも幼馴染だ、と言われたのにもかかわらず、何も思い出せなかったのは

"ことりちゃんと僕が幼馴染"ということが、穂乃果たちによって造られた、僕を惑わすための嘘だったから

 

 

 

ことりちゃんが言った"チャンス"と言ったのは、『僕を殺すためのチャンス』だったから

 

 

 

 

そう、考えたのなら――――――――

 

 

 

 

 

 

「お願いみーくんっ!聞いて!」

 

「みっくん!みっくん!!」

 

 

 

 

 

・・・あぁ、なんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裏切り者たち(穂乃果とことり)が何か言ってる気がするよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう、絵里さん、のんちゃん

 

 

 

 

僕は、まだ生きれるみたいだ

 

 

 

 

 

 

「・・・せ」

 

 

「・・・え?」

 

 

「離せよ裏切り者!!!」

 

 

「きゃっ!?っみーくんっ!?みーくん嫌ああっ行かないでええっ!!!」

 

 

 

 

 

僕は裏切り者(穂乃果)を突き飛ばし、絵里さんの元へ駆け寄る

 

 

 

「瑞希っ!!・・・よかった・・・よかったっ」

 

「みーちゃん!うぅ・・・よかったぁ・・・っ」

 

「ありがとう、2人とも」

 

 

 

絵里さんは駆け寄る僕を抱きしめ、涙を浮かべながら安堵の声

 

さっきまで笑みを浮かべていたのんちゃんも、僕に抱き着き泣きだす

 

 

 

「だめ・・・だめ・・・これじゃいつもと変わらない・・・」

 

 

 

裏切り者(穂乃果)が何かをつぶやきだした

 

 

 

「穂乃果ちゃん!まだ!まだ終わってないよ!だからっ」

 

 

 

裏切り者(ことり)裏切り者(穂乃果)の肩をつかみ、意識を取り戻そうと身体を揺らす

 

 

 

「諦めや穂乃果ちゃん!ことりちゃん!みーちゃんはもう、うちらのところに来てる!!あんたらの企てもここまでや!!」

 

「あんたたち瑞希の幼馴染なんでしょう!?なぜ瑞希を!?」

 

「穂乃果・・・僕は穂乃果を信じようと思っていたのに・・・なぜ裏切った!!」

 

「違う・・・穂乃果は違う・・・穂乃果は・・・」

 

「穂乃果ちゃん!!」

 

 

 

違う、違うとうつむきながら、穂乃果は涙を流し、力なくことりの手に身体を預ける

穂乃果を受け止めながら、ことりは穂乃果を呼ぶ

 

 

僕は、なぜ穂乃果に殺されようとしていたのか

それは今はわからない

 

だけど、僕は助かった

 

 

 

「ああああああああああああああああっ!!!」

 

「穂乃果ちゃん!?待って穂乃果ちゃん!!」

 

 

 

 

急に叫びだし、穂乃果は部屋を出て駆け出した

ことりはそれを追う形で穂乃果を追いかけていった

 

その様子を見届けた僕たちは、ほっと一息ついた

 

 

 

「みーちゃんっ、よかった間に合って・・・」

 

「のんちゃん・・・」

 

「本当によかった。助けることができて。」

 

「絵里さん・・・ありがとう」

 

 

 

2人に抱き着かれながら、安心した表情を向けられている僕には、まだ1つだけ心残りがある

 

 

 

 

 

 

のんちゃんは、なぜ"笑っていた"のか

 

 

 

 

 

でも僕は、なぜか聞けなくて

 

 

 

 

 

聞いてはいけない気がして――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆け出した穂乃果が向かったのは

 

 

 

保健室

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

 

「やっぱり来たのね」

 

 

 

「はぁ、はぁ・・・お願い、"また"戻りたいの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「真姫ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

保健室で穂乃果を待っていたのは

 

 

西木野 真姫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果・・・もうあきらめた方がいいわ。これ以上は・・・」

 

「だめ!!これじゃ・・・これじゃ・・・!!」

 

「結局運命っていうのは決まってるのよ。初めから。」

 

「嘘だ!!そんなの絶対嘘!!!穂乃果が絶対に変えてみせる!!そして――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果が!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果がみーくんを!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対に"守らなきゃいけない"んだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう・・・穂乃果はそれでいいのね?」

 

 

「もちろん!"ここ"じゃもう、可能性なんて残されてない!!"いつも"と同じだからもう無理なの!!」

 

 

「・・・分かったわ、じゃあそこのベッドで横になって」

 

 

「・・・うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高坂穂乃果は、瑞希を"助ける"ために――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果ちゃん!はぁ、はぁ・・・」

 

 

「やっぱり、ことりも来たのね」

 

 

「っていうことは、やっぱり穂乃果ちゃんは・・・"また"行っちゃったんだね」

 

 

「ええ。で、ことりは?」

 

 

「そんなの、聞かなくても分かってるでしょ?」

 

 

「・・・穂乃果は、そこのベッドに横になってたわ」

 

 

「じゃあ、ことりもここのベッド使うね?」

 

 

「ことり、あんたは本当に穂乃果のことが・・・」

 

 

「うんっ!ことりはいつだって穂乃果ちゃんと一緒に・・・そして何としても――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果ちゃんの想いを、叶えなくちゃいけないから」

 

 

 

 

 

 

「ことりは――――――――穂乃果ちゃんが大好きだから」

 

 

 

 

 

 

 

「ことりが大好きな穂乃果ちゃんが好きなみっくんを守る・・・穂乃果ちゃんのために。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことり、相変わらず歪んでるわね、その愛情」

 

 

「何とでも言ってよ。そんなことより、早くお願い」

 

 

「・・・えぇ。」

 

 

 

 

 

南ことりは、愛する穂乃果が望む結果を得るために――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姿を消した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果が"僕を殺そうとしていた"という事実を知り、穂乃果たちが部室から走り去った後からだったかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女たち2人の、行方が分からなくなったんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、μ'sの発起人である穂乃果、そしてその幼馴染のことりがいなくなってしまったことで

 

 

 

 

 

 

μ'sは、活動を停止した

 

 

 

 

 

 

 

それに合わせて、μ'sが活動をしてしまったことにより

 

 

 

 

 

この音ノ木坂学院は、廃校が確定した

 

 

 

 

 

 

 

僕たちは

 

 

廃校を阻止することが

 

 

 

 

出来なかった――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

雨の中、東條希は一人、彼を待つ

 

 

 

そこは、彼の記憶を思い出させるのに"使った"公園だ

 

 

 

 

「・・・ふふっ」

 

 

 

少女は一人、雨の中で

 

 

 

 

「ふふっ、あははっ」

 

 

 

 

"笑み"を浮かべる

 

 

 

 

「あははははははっ!!!」

 

 

 

 

高らかに

 

 

 

 

「穂乃果ちゃんとことりちゃん・・・また"戻った"みたいやね・・・けど無駄や」

 

 

 

 

「ふふっ・・・だってみーちゃんには、うちがいるんやから」

 

 

 

 

「にしても、"今回"は少しだけ、いつもより楽しめたかな?」

 

 

 

 

「まさか、"暴力沙汰に遭って、2度も記憶を失う"なんてな!あははっ!!」

 

 

 

 

「それに"今回"は絵里ちも味方にしてみたおかげで、いつもとは少し違った展開になったみたいやし、そこそこ楽しめたわ」

 

 

 

 

「ふふふっ!でも穂乃果ちゃんもまだまだや・・・そんなんじゃいつまでたっても・・・」

 

 

 

 

「くっ、あはっ、あははははははははハははハハハハハハハハっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みーちゃんは"うちだけのモノ"やで?ふふっ」

 

 

 

 

 

 

 

「大好きよ・・・みーちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからみーちゃん・・・うちともう一度――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!のんちゃ~ん!」

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

東條希が高らかに嗤う中、彼女に呼び出された白河瑞希が公園にたどり着き、希を呼ぶ

 

 

 

だが、彼女が高らかに嗤う声は、雨音に消されて彼には届いていない

 

 

 

 

 

「のんちゃん、急に呼び出したりして、どうしたの?」

 

 

 

「・・・みーちゃん」

 

 

 

 

何も知らない彼は、いつもの様子で彼女の様子を窺う

 

 

 

 

「みーちゃんっ!!」

 

 

 

「わわっ!?ど、どうしたの急に!?」

 

 

 

 

希は差していた自分の傘を投げ捨て、瑞希に抱き着く

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

懐に隠しているナイフを

 

 

 

 

ゆっくりと取り出していく

 

 

 

 

 

 

 

「みーちゃん、穂乃果ちゃんたちに、また会いたい?」

 

 

 

「え・・・?」

 

 

 

「穂乃果ちゃん達に、また会いたい?」

 

 

 

 

 

突然の言葉に、瑞希は言葉を失う

 

しかし、瑞希はすぐに口を開く

 

 

 

 

 

「・・・ううん、僕を殺そうとしてたやつに、会いたいと思う奴なんていると思う?」

 

 

 

「そっか」

 

 

 

 

 

"いつも"とは違う瑞希の返事に、彼にバレないように嗤う彼女

 

そしてまた、口を開く

 

 

 

 

「みーちゃん、うちな?実は、ずっと言いたかったことがあるんよ」

 

 

 

 

その言葉に、瑞希は緊張気味に希を窺う

 

 

 

 

「みーちゃん。ずっと前から、ずっと前からみーちゃんのことが――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

「大好きでした」

 

 

 

 

 

 

「えっ・・・」

 

 

 

 

 

 

希の告白に、瑞希の顔は赤くなる

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからみーちゃん・・・うちと一緒に――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戻ろう?」

 

 

 

 

 

 

 

「え・・・っ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その顔の赤さよりも、もっと赤く、黒く――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の腹部が染められていた

 

 

 

 

 

 

 

 

「かはっ・・・っ、のん・・・ちゃん・・・っ」

 

 

 

 

「みーちゃん、うちはみーちゃんが大好き。だから、戻ろう?」

 

 

 

 

「な・・・ぜ・・・こんなっことっ・・・ぐっ」

 

 

 

 

「そして、いつものように聞かせてよ――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"ただいま、のんちゃん"って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!・・・そう、か・・・僕は・・・思い・・・だし、だ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

瑞希は、朦朧とした意識の中で

 

 

 

 

全てを思い出しながら

 

 

 

 

 

 

 

そのまま意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みーちゃんはこの公園を"約束の場所"って思ってるみたいやけど、うちは違うんよ」

 

 

 

 

 

 

「この公園は・・・そう――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みーちゃんとうちの"始まりの場所"、そして」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"終わりの場所"、なんや」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言い、彼女は彼に刺したナイフを、息をしなくなった彼から抜き取り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「またな、みーちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのナイフを、自分の腹部へ突き刺した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ・・・また、あと・・・で、な・・・・っ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は、先に横たわってしまっている彼の上に覆いかぶさるようにして

 

 

 

 

 

 

 

 

意識を失った――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いやっ!いっちゃダメ・・・いかないで!』

 

 

『ごめんね、ぼくのおとうさんのおしごとするばしょ、かわっちゃうから。いかなきゃ。』

 

 

『いやだよぉっひとりにしないでよぉっ・・・うぅっ・・・』

 

 

『ぜったい、またあえるから。そのときまでまっててほしい。やくそくするよ。』

 

 

『・・・ほんと?またあえるの?』

 

 

『うんっ、ほんとだよ!そしてまたあえたとき、ぼくはきみにこういってやるんだ――――――――』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――ピピピッ、ピピピッ・・・

 

 

 

 

目覚ましの音が鳴り響く。

 

うぅ、もう朝なのかよ・・・

 

 

目覚ましを止め、時間を確認する。

時刻は5:30。いつも起きる時間より1時間ほど早い起床。

 

 

というのも、昨日のライブの後

 

 

 

 

『みーくんも、明日からの練習、見に来てね!』

 

 

 

 

穂乃果に練習を見てほしいとお願いされてしまった。

横にいた2人も、口にこそ出さなかったものの、来てほしそうな表情をしていた。

 

ファンとしてはすごく嬉しいのだが、朝からの練習らしく、集合は6:30に神田明神。家から神田明神まで歩いて15分といったところ。

 

朝に弱い俺にとっちゃこの上なくつらい。

 

 

 

 

それに、なぜか穂乃果に耳元で

 

 

 

 

『"今回は"絶対に、助けてみせるから』

 

 

 

 

なんて呟かれてしまった。

急に言われたし、なんのことか全くわからない

 

 

その真意を確認するためにも、俺は行かなきゃな。

 

 

 

 

 

 

今日からμ'sの練習に、俺も参加することになったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―僕と2人の幼馴染の遠い記憶―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これにて本編は完結となります
ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました

終わり方に不満を覚えた方もいらっしゃるかもしれませんが、この結末は
この作品のタイトルを変更した"2015年12月2日"時点で決めていたことなので、ご了承ください。


しかし、まだ明らかになっていない部分がいくつかあります
この物語の結末や、各キャラの経緯など。
特に、最終話で明らかになった"西木野真姫"の存在もまだ、明らかにならないまま本編が終了しました。

というのも、まだこのお話で"本当の完結"と言うわけではありません。
ですので、次回より"遠い記憶編"という形で、なぜこうなったのかを明らかにしていきたいと思っています。

ですがひとまずは完結です。
改めまして、ここまで読んでくださった方々ありがとうございました

では。
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