【完結】―僕と2人の幼馴染の遠い記憶―   作:kielly

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遅くなりましたが、みもりんライブBD発売おめでとう!!

というわけで今回は海未ちゃん回です。


とっておき、という言葉で何を思い浮かべますか?


みもりんライブBD発売記念『とっておき』

 

「ふぅ」

 

放課後の誰もいない弓道場

私は1人、弓道に勤しんでいた。

 

「・・・・・・」

 

姿勢を整え、神経を研ぎ澄まし、来たるべき瞬間を待つ。

 

 

ザクッ

 

 

弓を引き射った矢は的に中り、気持ちいい音を立てる。

・・・今日の私も絶好調ですね。

 

時刻は18時。

もうそろそろ帰りましょうかね。

でもその前に―――

 

 

 

私は1本矢を持って、もう一度構える。"あの"構えで。

再び精神を集中させ、気持ちを落ち着かせる。

 

 

 

―――いざっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたのハートを打ち抜くぞー♡ラブアローシュート♡」

 

 

 

 

ザクッ

 

射った矢は的の中心に中る。

 

ふぅ、やっぱりこれですね!

誰もいない弓道場だからできる、とっておき。

 

こんなの、他の誰かになんて見られたら恥ずかしくて学校になんて来れなくなりますから―――

 

 

 

「海未・・・さん?」

 

「ひええっ!?」

 

 

声がした方を見ると、そこには

 

 

「な、なんで瑞希がいるんですか!?」

 

 

彼がいた。

 

「え、あぁ、生徒会の仕事が終わってからなんとなく弓道場の前を通りかかったら海未さんいたからさ、声かけようかと」

「も、もう終わったんですか!?」

「う、うん。」

 

今日は絵里と希が生徒会の仕事で忙しいということと、最近練習ばかりやっていて疲れがたまっているだろうということで、μ'sの練習がお休みになったのです。

瑞希はいつも生徒会のお仕事をお手伝いしていることもあり、学校に残ると言っていたのは聞いていましたが、まさかこんな時間に終わるなんて・・・

 

もしや、とは思いますが

 

「さっきの、見ました?」

「え!?さ、さっきのってナニカナ?」

「なんで片言になってるんですか!!やっぱり見たんですね!?」

「ミ、ミテナイデスヨソノダサン」

「なんで片言な上に苗字で呼ぶんですか!?」

 

かなり動揺してるあたり、やっぱり見られていたようです。

うぅ、誰にも見られたくなかったのにっ

 

 

「にしても、海未さんがこんなことをしてたなんて・・・」

「うっ・・・忘れてください」

「ラブアローシュート♡ばーん!だって~♪」

「なっ!?ば、ばーんなんて言ってません!!」

「え?言ってたよ?」

「えぇ!?」

 

いつの間にか私のラブアローシュートはバージョンアップしてたみたいです。私の進化もまだまだ止まりませんねっ・・・って!そうじゃなくて!!

 

「このことは誰にも言わないでくださいよ!?」

「え!?あ、あ~、僕からは言わないよ?」

 

この人は、人が『やめて』と言ったことは絶対にしない人。そういう意味では、見られたのが瑞希でよかったのかもしれません。もしこれが穂乃果やことりだったらと思うと・・・地獄ですね。

 

 

というか、今の言い方に少し気になる点が。

 

「僕から"は"って、どういう意味ですか?」

「あ、あぁ。そのことなんだけどさ。実はさ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あそこで他のみんなも、見てたんだよ」

 

 

「えっ・・・?」

 

 

彼が指をさした方向を見ると、そこには―――

 

 

「海未ちゃん、あんなことしてたんだ~♪」

「海未ちゃん可愛い~♡」

「ハラショー・・・」

「これは黒歴史決定だにゃ」

 

 

「あ、あなたたち!?」

 

 

μ'sのみんながドアの隙間から見てたらしく、瑞希が指をさしたタイミングでドアを開け、ニヤニヤしながらこちらへと歩いてきた。

 

「あなたたち今日は帰ったんじゃないんですか!?」

「え?練習は休みって言ったけど、帰るなんて言ってないよ?」

「・・・あっ」

 

私としたことが・・・くっ。園田海未、一生の不覚ですっ!

 

「私は嬉しいわ、海未」

「そうです!アイドルにキャラ作りや決め台詞は必須!!海未ちゃんはクール系のアイドルを目指すものだと思っていたので意外でしたけど、花陽はすごく嬉しいですっ!」

「に、にこ、花陽・・・!」

 

2人からそんなことを言われました。

にこと花陽はアイドルに関してすごく詳しい。そんな2人から褒められるのはやはりうれしいです。

 

「ことりも、海未ちゃん可愛いって思ったよ~♡」

「海未がそういう決め台詞持ってるの知らなかったわ。私も何かそういうのがあったほうがいいのかしら・・・」

「絵里ちも海未ちゃんみたいに派手なの作らんとな~」

「海未のひっそりと努力してるとこ、私は好きよ」

「み、みなさん・・・」

 

2人に続いて他のみんなも褒めてくれました。恥ずかしいのは変わりませんけど、素直にうれしくなりますね。

 

「いつも凛としている海未さんがそういう決め台詞持ってると、ファンがもっと増えそうですね。ファンである僕からしてみれば、ギャップがあってすごく良いと思います」

「み、瑞希・・・?」

「ね?馬鹿にされるのを嫌がってたみたいですけど、別にバレてもよかったでしょ?」

「え?私がいつ嫌だなんて言いました・・・?」

「僕に見られたとき、すごく嫌そうな顔してたんで、バレバレですよ?」

「・・・ふふっ、そうですね。嫌がるほどでもありませんでした。」

 

表情だけで相手の心を読むことに優れる彼だからでしょうか、簡単に見破られていたようです。

 

でも、別に恐れる必要なんてなかったんですね。

μ'sは、ありのままの私を受け入れてくれる。私の努力も認めてくれる。

 

なんだか、見られるのを恥ずかしがってたのが馬鹿らしくなってきましたね。

 

すごく良い気持ちになりました。

 

 

「さ、もうこんな時間です。みんなで帰りましょう!」

 

私の"とっておき"を見られてどうなるかと思ってましたが、思いのほか好印象だったようですし。

 

何より、練習がお休みだというのに、こうやってみんなと帰ることができる。

 

今日はすごく、いい夢が見れそうです―――

 

 

「ラブアローシュート♡だって♪まさかあの海未ちゃんがねぇ♪」

「やっぱりあれは黒歴史だにゃ~」

 

と思っていたのにっ!

 

「あ、海未ちゃんの顔が鬼に!?逃げるよ凛ちゃん!」

「あの顔の海未ちゃんはヤバいやつだにゃ~!!」

 

「こらっ穂乃果、凛!絶対に逃がしませんよ~っ!!」

 




ライブでみもりんがやってたり、海未ちゃん自身がアニメでやっていましたが、今回はラブアローシュートする海未ちゃんを書いてみました。

凛としている海未ちゃんもかっこよくて好きですが、女の子らしいとこや、アイドルというものに憧れを抱いている海未ちゃんもすごく好きです。

本編では、まだまだ瑞希と穂乃果と希以外は出せていないので、書けて楽しかったです。


改めて、みもりん!ライブBD発売おめでとう!
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