ハイスクールD×D 人間は現代兵器と戦法で勝る 作:BroBro
プロローグ
ここは何処だ?
随分と真っ白な空間だ。私はなんでこんな所にいるんだ?
ここに来る前は確か……
「気が付いた様じゃな」
……誰だこの老人は?45の私より歳をとっている。見た目では齢80かそこらの白髭を蓄えた老人だ。まるで仙人の様な方だ。
「ここは何処か?と言う顔じゃな。まぁ仕方の無い事ではあるが」
「ご老人、貴方は私と関係があるお方ですか?」
「儂は全ての人間に関係がある。お主らが言う『神』と言う存在じゃ」
神?何を言っているんだ?認知症なのか?それともこの年齢で中二病と言うやつなのか?
「疑っておるな?なら少し面白い物を見せてやろう」
「面白い物?」
「ほれ」
……!!これは!私の体が浮いている!?
体に違和感は無い。と言うことはロープ等で釣り上げられている訳でも無いし、強風でまい上げられている訳でもない。
体が自然に浮いている?
「ご理解いただけたかな?」
「……充分です」
私の足が地に着く。その際も体に違和感は無かった。
「それでは、神様は一体何故私なんかの元へ?神様自ら私に地獄行きの切符を私に来てくれたのですか?」
「そういう訳には行かんのでな。まぁ説明を聞くがいい」
神様自ら私に説明とは…地獄に行く前に有難い話でもして貰えるのか?
「まずこの場所じゃ。ここは神の間と言って神が集う場所である」
「神の間とは捻りの無い名前で……」
「儂もそう思う。さて、お主は本来なら地獄行きじゃ。民間人を5人、警察官を2人殺害したお主では、地獄行きの船しか出ないじゃろう」
「……」
そう、私は最悪の犯罪者だ。とある工場にて大量に人を殺した。地獄に行くことは分かっている。
だが、私が死んだ理由が思い出せない。私は確か……
「じゃがお主は豪雨の日、2人の子供を助けた。山道を走行中お主は崖にタイヤを落とした車を発見、親は既に死亡。じゃが後部座席にいた2人の子供は無事じゃった。それを確認したお主は崖に車が落ちていく瞬間に子供を道路に投げた。そして車ごとお主は崖下に転落。即死じゃった」
そうだ……私は身を隠せる場所を探す為に山の中を車で移動中、子供を助けて死んだ。落下していく私の体と迫る大地の光景は今でも覚えている。
「神の世界ではな、例え人を殺めたとしても心中から懺悔し、祈る事で罪は無くなる。これによって天国へと召せる可能性が上がる訳じゃ。自殺以外はな」
「……私は後悔も懺悔もしていません」
「そこなんじゃ。それなのにお主は死ぬ筈だった小さき命を救った。今天国にいる子供達の親からも感謝の言葉が届いておる。このせいでお主が善なのか悪なのか分からなくなったのじゃよ」
なるほど……だから私が天国に行くべきか地獄に行くべきかが分からなくなったと。全ては私の行動が原因なのか…。
「そこでじゃ。お主には第2の人生を歩んでもらう」
……は?第2の人生?
「それは一体どう言う……?」
「完璧に悪ならばお主は次の世界でも無抵抗な人間を殺す筈じゃ。完璧な善ならばお主は普通に一生を終える。どうせお主は自らの心中を儂に話さんじゃろ?」
「神様ならば他人の心の内が見えるのでは?」
「昔はそれでやってたのじゃが最近になって神の世界でも人権侵害と言う言葉が出てきてな。今の神界では人間の心は読めん」
私は過去の事も自分の事も他人に話さない様に心に留めている。例え相手が神であろうとこの覚悟を歪める事は出来ない。
にしても人権侵害って……神の世界も人間の世界もやってる事は余り変わらないな。
「じゃが、今回は今までお主が過ごして来た世界では無い。今儂に聞いた事で善の行為しかしないかもしれないしな」
「それでは、私は戦地にでも送り込まれるのですか?」
「ふむ、米軍で少将まで登り詰め、様々な武道を極めたお主ならば容易く生き残れるであろう。じゃが今回は簡単には行かんぞ。どうやって生きるかによってお主の逝く先が決まるじゃろう」
最初から簡単に行くと思っていないのだが……にしても簡単に行かないとはどういう事だ?
「お主には人間以外の生物がいる世界へ行ってもらう」
「人間以外?」
「天使、堕天使、悪魔、人間…それぞれの種族が犇めく世界で生きてもらう」
は?完璧に化け物じゃないか。でも人間が生きている位なんだから案外生きられるのか?
「今のお主では生きられんじゃろう。と言う事でお主には特別に3つの特典をやろう」
「その特典は何でも良いのですか?」
「何でも構わんぞ。ドラゴン化、サイヤ人化、寄生虫出現、モンスター召喚、等など様々な事が可能じゃ」
つまりチート化出来るのか……面白い。
だが…駄目だ。
「それでは『ベレッタM92』とバラコード付きの『スリムサバイバルナイフ』を頂きたい。それと『バレットM82』さえ頂ければ何も言いません」
「ハンドガンとナイフと狙撃銃?それだけでいいのか?」
「構いません。欲をかいて自分の力を過信すると命取りになる、私は今まで道理ゲリラ戦に撤します」
「え〜……まさか火器しか頼まないとは思っていないものなぁ……じゃあ一応神様特典として身体能力を2倍にしておくかの……」
「え、そういうのはちょっと……」
「いやだって死んじゃうし、あ、あと銃の球は無限に補充できるし兵器たる兵器を何処からでも出せるようにしてあるからの」
余計な事を……。
「このぐらいしないと本当に死んじゃうからのぉ。じゃが身体能力が上昇しても銃弾1発で致命傷になるが……大丈夫?」
「それぐらいの緊張感は必要ですから」
「えぇ〜……なんかやじゃのぉ……もっとなんかないかのぉ?」
「なんかとは?」
「いやほら、あらゆる衝撃を一瞬で硬化するナノマシン人間とか、気が高まって溢れる伝説の人になるとか、ゴム人間になるとか、そういうチート系の能力とかは?」
「いりません。いきなり戦闘スタイルを変えてもそれはそれで負けそうですし、それに私は現代兵器以外の攻撃方法は信用出来ません」
「えうーん……じゃあ現代兵器を無制限に増やす能力でいいかの」
「いやだからそういうのは…」
「安心せい、1度に出せる武器は3つまでじゃ。それに出す度に体力が落ちて行くから正直無限には出せんじゃろう」
「それなら……いやでも………」
「ええい面倒じゃ!それじゃあ行ってらっしゃい!」
瞬間、私の足元に大穴が空いた。
「---------!!」
もう私は神を信じない。
例え神が本当に居ると分かっても、神の人間性(?)だけは信じないだろう。
*
(体が暖かい……ここは何処だ?)
「うぅ……うあぁ?」
「おめでとうございます!可愛い男の子ですよ!」
「やったぞ麻奈!よく頑張ったな!」
「あなた……」
(な……)
「お……」
「名前は何だったっけ……」
「もう、ちゃんと覚えておいてよ……この子の名前は……」
(なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!)
「おんぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「この子の名前は、『王生 晴心』。空の様に蒼く清い心を持った子よ」
あの神は私を赤ん坊にしやがった。
私は、いや俺はこの世界で既に戦える希望を失った。
短い文章ですが次は本気で書きます。