ハイスクールD×D 人間は現代兵器と戦法で勝る   作:BroBro

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戦闘ともなると筆が進む……楽しいですけど難しいですね(汗)


襲撃の晴心部隊

 

 

グレモリーの合宿が始まって4日目。悪魔である彼女らに付いてきた晴心とその小隊達は、グレモリー達とは全く別の合宿をする。

 

 

予定だった。

 

 

「まだ読まれるな。もう少しバラつけ!」

 

「了解……!」

 

「ストレートだけじゃ決まらないぞ!もっとフェイントなり入れろ!」

 

「……言われなくても!」

 

「これくらいでバテちゃお終いだ。あと10週追加。私語を欠かすなよ」

 

「ぬぅおおおおおぉぉぉ!!」

 

 

晴心とα小隊の面々が、グレモリーの眷属の木場と小猫、兵藤を鍛えていた。木場の剣にナイフで立ち向かっているのはα1小猫の拳を真っ向からいなしているのはα3、一誠の全力疾走を一緒に走りながら見ているのは晴心である。

 

勿論、晴心達が彼らを強くしたいからと自分から志願して教官のような立場になった訳ではない。これには、ちゃんとした理由がある。

 

それは晴心達の自業自得であり、グレモリー達の実力不足のせいでもあった。

 

何故、彼等が悪魔の指南役を行っているか。それは、一日前の正午に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スモーク用意!』

 

 

α小隊の、イヤホンマイクを繋いだトランシーバーに晴心の声が響いた。

 

山の山頂の開けた場所にいるグレモリー達6人。それを囲むように木々の中から晴心部隊が潜んでいた。

 

地上にいるミリタリー迷彩で全身を包み、顔にガスマスクをかけたα小隊は、胸ポケットからスモークグレネードを取り出した。

 

 

『……それでは、これより《グレモリー家強襲作戦》を実行する。狼煙を上げろ!』

 

 

トランシーバーにから響く隊長の声。それを合図に、α小隊は一斉にグレモリー達に向かってスモークグレネードを放った。

 

スモークグレネードが石に当たり、カンッと甲高い音を上げる。それに気づいたのは、耳が良い小猫だけだった。

 

しかし、彼女が気づいたのは甲高い音がしたと言う事だけ。これから何が起きるか、彼女は分からなかった。

 

 

 

 

 

 

プシュゥゥゥゥゥッ!!

 

 

 

 

スモークグレネードによる白い煙があたり一面を覆った。

 

 

「Go!!」

 

 

攻撃の合図が響く。その声を待ってましたと言わんばかりに、ガスマスクを装着したα小隊が煙の中へと突入していった。

 

 

 

 

《木場戦》

 

 

 

 

 

 

「ゲホッゲホ!一体何が……!?」

 

 

剣の素振りをしていた木場をスモークグレネードによる煙が襲う。完全に油断していた彼にこの状況から直ぐに脱出する事が出来ない。

 

何処からか空き缶を蹴る様な音がした。

 

瞬間、彼の耳に170db(デシベル)の爆音が襲う。

 

 

「グッ!?」

 

 

フラッシュバン。又の名をスタングレネードと呼ばれるこのグレネードは、通常ならば付近の生き物に一時的な失明、眩暈、耳鳴りを起こさせる。劈く様に巨大な爆発音と、約100万カンデラ以上の閃光で対象者を一時的に混乱状態に陥れると言う物だ。

 

通常ならば100万カンデラの閃光でグレモリー達全員の視界を焼く所だが、今回の襲撃は、数体いた『閃光に耐性のある人外』との戦闘を想定している。スモークグレネードで視界を覆っていたため、彼等に閃光は届かない。つまり、彼らに届くのは耳を焦がす炸裂音だけだった。

 

 

視界の悪さと一時的な難聴による指揮系統の乱れ。リアスの声は通らず、木場の視界は真っ白な空間が広がるのみ。自身の体を襲う現象の数々に、木場は更に混乱する。

 

そこにα1が攻める。

 

 

「くっ……!」

 

 

煙の中から突然現れた、ガスマスクを付け右手にサバイバルナイフを構える者。それを木場が目視した時には既に2人の距離は数mまでに縮まっていた。

 

α1がナイフを木場の腹部に突き立てる。

 

しかし、木場は有り得ない程のスピードでα1のナイフを躱した。

 

 

「……」

 

 

躱されたナイフを裏手に持ち変え、煙の中へと消えた木場を追おうと視線を巡らせる。

 

 

刹那

 

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

 

α1の背後から怒号が聞こえた。高速で移動した木場が数秒でα1の背後をとったのだ。

 

西洋風の剣に手をかけ、思いっきり振りかぶり、剣を振り下ろす。

 

 

「……!」

 

 

金属と金属の接触する音が煙の中で響いた。背後に木場がいる事を瞬時に理解したα1は裏手に持ち変えたナイフを使って木場の剣を受け止めた。

 

2人の間に一瞬の静止時間が産まれる。

 

 

「ふッ!」

 

 

最初に動いたのはα1だった。小さく息を吐き、ナイフを持った手の力を緩める。

 

更なる切り返しを想定していた木場にはこの行為を予測する事が出来ず、力を入れていた剣は高速で煙を切り裂いた。

 

その隙をα1は見逃さない。

 

 

「ッッ!?」

 

 

突如ガスマスクの者が視界から消えた。そう認知した瞬間、木場の首に迷彩柄の腕が巻き付いた。それと同時に眼前に突き付けられるサバイバルナイフ。

 

剣を動かそうにも、持ってる腕は背後にいる者の右手に絡められ、肩と肘の関節が悲鳴を上げていた。本当に殺す気ならば、木場が何らかの抵抗をした瞬間に銀色に輝くナイフの刃が木場の喉を突き破り、鮮血を吹き出す事になるだろう。

 

 

「動くなよ?」

 

 

背後にいる者のくぐもった声が、慣れてきた木場の耳に届いた。

 

脳に響く様になその声は、彼に抵抗は無駄だと嫌でも感じさせる。悔しさが心から溢れるが、今の彼は抵抗すら叶わない。

 

 

「仕方ない……か……」

 

約30秒の戦闘の末、諦めた様に小さく笑みを作り、体から力を抜いた。

 

 

 

 

《小猫戦》

 

 

 

 

 

 

スモークに空間が覆われた中にいても、小猫は冷静だった。目の前が白く染まった時は驚いたが、それがただの煙だと言うならば何を恐れる必要があるのか。

 

いつ何時であろうと落ち着くと言う事を小さな時から教えられて来た少女は、冷静に今成すべきことを考える。

 

 

(……このまま動かない方がいい?……いや、一先ずはリアス先輩の所に行くべきだ。木場先輩や姫島先輩は心配だけど、簡単にやられる人達じゃない。今は、主人の身を第一に考える)

 

 

結論を出し、行動しようと視界を巡らす。未だに視界は白く、煙のせいで持ち前の嗅覚は使えないが、小猫には常人の数倍以上の聴覚がある。これを生かせばリアスの元へと行けるが……。

 

 

 

バンッ!

 

 

 

コロコロと小猫の足元に転がってきた筒状の物体。リアスの元に急いでいた小猫はそれに気づかない。そして筒状の物体が爆発し、小猫の耳を襲った。

 

 

「にゃ!?」

 

 

一瞬、煙が更に白く染まった。聴覚に意識を集中させていた小猫はいきなりの爆音に耳を塞ぐが既に遅く、脳が認識した音は『キーン』と言う不快な音。それが終わりが無いかのように延々と続く。

 

 

「〜ッッ!!」

 

 

頼っていた耳が使えなくなった事で流石の小猫も混乱を回避できない。彼らはその混乱を狙っている。

 

 

「ハァッ!」

 

 

突如目の前から出てきた手袋に覆われた左手。本能的にその攻撃を仰け反る事で躱した小猫は体制を立て直し、攻撃してきた者を捉える。

 

α3。彼は格闘による近接攻撃を得意とし、生前に所属していた部隊の中では1、2を争う程の実力者だ。様々な戦闘経験のある彼は敵に反撃させる事を許さない。

 

更なる攻撃が小猫を襲った。

 

ジャブやフック、キック等の様々な攻撃を休むこと無く繰り出すα3の攻撃を小猫は混乱しながらも躱す。

 

 

「くぅ……!」

 

 

しかし、先程から続く攻撃と身体的混乱により、小猫は少しづつ疲労を溜めていく。

 

何とか勝負をつけようと、小猫は反撃に出る。狙うはガスマスクの男の頭部。小猫は『戦車』の駒である事もあり、格闘の威力はコンクリートすらも片手でぶち割る程の威力を誇る。直に喰らえば、中級と呼ばれる悪魔さえも一撃で屠る事も可能だ。

 

だから、一撃で終わらせる為に小猫は本気で頭部に殴る。

 

それが、α3の狙いだ。

 

 

「貰ったぁ!!」

 

 

α3が叫ぶ。

 

高速で頭部に飛んできた小さな右手の拳。それを自身の手を添えていなし、小猫の右肩を力強く押す。

 

 

「!?」

 

 

何故か、こんな簡単な攻撃に体のバランスが崩れ、小猫は背中から倒れた。

 

そこに突き付けられる重々しく黒い物体。その口を小猫に向けたα3は、マイクに向けて呟いた。

 

 

「こちらα3。目標の鎮圧に成功」

 

 

耳が慣れるまで時間が掛かった小猫の耳に届いた最初の言葉は、敗北を告げる主人の言葉だった。

 

 

 

 

 

 

《兵藤戦》

 

 

 

 

 

 

「くそッ!どうなってんだ!?」

 

 

袖で口を覆い、肺に煙が入らない様にしている一誠は、数mも見えない周りを見渡しながら叫ぶ。

 

既に自分の声まで聞こえず、耳鳴りしか頭に入ってこない。しかし、彼は兎に角動き回り、自分の主を探していた。

 

 

「部長ぉぉぉ!!」

 

 

走る。兎に角走り、兎に角探す。視界もきかず、聴覚もきかない。外界から入ってくる情報が何もなくとも、居るはずの愛した人を探していた我武者羅に走る。

 

一分少し走っただろうか。何も見えなかった彼の目に、白以外の色が入ってきた。

 

 

「出たか!?」

 

 

走っている内に煙の外へと出たようだ。辺りにはまるで何事も無いかのように木々が並んでおり、別世界から帰ってきたかのような錯覚を覚える。

 

しかし背後にもうもうと漂うスモークを見て、現実にいる事が分かった。

 

 

「そうだ、リアス部長は!?他の皆は!?」

 

 

我に返ったように煙から視界を外した一誠は、慌てて周りを探る。どうやら周りには誰も居ないようだ。こうしては居られないと再び走り出そうとする。

 

しかし、彼は自身の体に幾つかの赤い光が伸びているのを確認した。それは木々の隙間や木の上から伸びていて、一誠の胸や額に当たっている。

 

 

「これは……」

 

 

一瞬の戸惑いの後、彼は気づいた。自分が何人もの敵から狙われている事に。

 

 

「誰だ!!」

 

『Boost!!』

 

 

瞬間、彼の右手に紅の篭手が出現し、機械的な音声を発した。狙われているだろうと、彼には関係ない。彼が今頭にある事は、部長の救出と、彼の仲間達の救出だった。その為には、この命すら惜しくないと、右手に力を込めた。

 

 

 

それを見た彼に狙いを定めていた者達、β小隊が焦った。まさか反撃の体制に出るとは思っていなかったからだ。普通狙われていると分かったらその場で静止するか、こちらの位置を確認しようと動くものだが、彼は早々に反撃の体制に入った。自身の身の安全など気にもしないかのような振る舞いだ。

 

しかし、だからどうしたと、β1は一瞬戸惑った自分を鼻で笑う。

 

 

バァン!!

 

 

1発の銃声が鳴り響き、バレットの銃口から弾丸が発射された。それは一誠の篭手へと一直線に進み、被弾した。

 

 

 

 

 

バキィィィインン---

 

 

 

弾丸が弾かれ、反対側の木に弾痕を開けた。

 

 

「ぐッ!?」

 

 

音速を超える弾丸が彼の篭手によって弾かれたが、彼自身も無事では済んでいない。弾丸の威力を殺しきれずに、彼の右手は誰かに押された様に弾けた。

 

 

「なに!?」

 

 

β1が信じられないとばかりに目を見開く。バレットは対人も然る事乍ら、対物にもある程度は使える。それがいとも容易く弾かれた。その現実は数多の戦場を駆けてきた彼をも驚かした。

 

こうなれば、少し怪我をしてもらうしかない。そう思い、β1は一誠の足へと標準を合わせる。それに合わせてβ2、3が一誠の腕、肩へとバレットの銃口を向けた。

 

張り詰めた緊張感、それは打ち破られる事無く一誠を撃つ手助けをする---筈だった。

 

 

『作戦終了。全隊員は速やかに中央に集合せよ』

 

 

彼らのボスからの言葉によって、その緊張の糸はバッサリと切られたのだった。

 

 

 

 

《リアス、朱乃戦(情報戦)》

 

 

 

『こちらα4、α5。アーシア・アルジェントを捕獲しました』

 

『α1です、木場を拘束しました。作戦通り、所定位置で待機します』

 

『こちらα3、目標の鎮圧に成功』

 

 

とめどなく晴心の耳に流れて来る報告の声。それを聞きながら、目の前に立っている2人に視線を向ける。

 

 

「……どう言う事かしら?」

 

 

リアスグレモリー、姫島朱乃の2人である。晴心の数m後ろには彼を挟む様にα5とα6が護衛に付いている。

 

リアス達は既にスモークから外れた所に誘導されており、晴心達と向かい合う形で対峙している。

 

流石にボスに何も言わず作戦を決行したのは悪かったのか、怒りの表情で晴心に向かう。

 

 

「何も報告しなかったのは悪かったと思っている。だが、予め言っていたらお前達は警戒して素の反応をしないと思ったのでな。事前の説明無しで作戦を行わせて貰った」

 

 

何も悪びれる事は無いと言わんばかりに、晴心は腕を組んだ。

 

 

「……はぁ、私の下僕達は無事でしょうね?」

 

「勿論だ。抵抗したら威嚇発砲も許可するとは言っておいたが、まあそんな軽率な行動を取る者もいまい」

 

 

晴心の姿に深く溜め息を吐き、情報の提示を求める。既に彼に悪気が無いと言うことが分かっている。これでも2、3週間程共に過ごしてきたのだ。腕を組んだ時は本気で悪気が無いと言う事は、リアス達は既に周知している。

 

 

「後でちゃんと皆に説明してもらえるのでしょう?」

 

 

今まで主の為に黙っていた朱乃が、黒い笑顔で晴心に問う。どうやら、相当怒っている様だ。

 

 

「(けっこう怖い……)勿論しっかりと説明する。それに加え、今回の襲撃の結果と過程、改善点を全員に述べる。俺達も、お前達にもな」

 

「改善点?」

 

 

晴心の答えにリアスが聞き返す。その声に、晴心はフッと笑みを作った。

 

 

「先に結果だけても伝えておこう。今回の作戦結果は……そちらの全滅と、俺達の完全勝利だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スモークグレネードによる白煙が何事も無かったかのように空気に混ざり、姿が見えなくなった頃。俺、晴心とその仲間、悪魔達は襲撃があった広場の中心に集まっていた。

 

不満な顔をした者も多いが、我々にそんな事は関係ない。今回の襲撃は、我々の為にやった事であり、彼等の中に不満が生まれる事は承知の上だからだ。

 

何か言いたげな一誠を放っておき、俺は俺の言いたい事を言う。

 

 

「簡潔に言おう。もし、今回の襲撃が俺達じゃ無かったら、お前達は死んでいる」

 

 

簡単な、誰にでもわかる言葉。そして想像すれば彼らにも分かるだろう現実。今回の襲撃で分かった事は、彼らは余りにも危機感が無いと言うことだ。

 

一瞬、どよめきの波が立つが直ぐに終息し、グレモリー一家は俺に向き直る。切り替えの良さはいいんだが、それだけじゃダメだよな。

 

さて、いい感じに盛り上がって来そうなので、本題に入ろう。

 

 

「俺達は"一応"お前らの味方だ。だから今回の襲撃で誰にも怪我はさせなかった。殺す事もしなかった。だが、ラッキーだと思わない事だ。俺達は、何時でもお前達をあの世へ送る事が出来るからな」

 

 

スモークグレネードを投げた時、誰か何かしらの動きはするかと思ったが、何も無かった。フラッシュバンが炸裂した時、連中はバラバラになって行動した。突っ走る者、主の元へ向かう者、その場から動かなかった者。それらの事実は、襲撃者に有利な状況を作ってしまう。だから、今のまま行けば、俺達は彼等を簡単に消せる。

 

今だって、β6が一誠の後頭部を狙っている事に一誠本人も誰も気づかない。わざわざレーダーサイトまで付けているのに。

 

それでは、ダメだ。練習相手にもなりはしない。

 

 

「まず、お前達に足りないのは統率力、チームワークだ。木場はその場を動かず、小猫は主の元へ、一誠は闇雲に走る。アーシアに至っては引っ張ったらついてくる始末。これでは殺してくださいと言っているような物だ」

 

 

一人一人の行動は、サーモグラフィーを使って監視していたα6から聞いている。軽率な行動の数々に、最初は正直呆れた。

 

約一名講義しようとすむ者と、涙目になっている者がいるが、構わず話を進める。

 

……アーシアには後でアイスあげよう。

 

 

「今回我々の作戦は『スモークで敵の視界を奪い、フラッシュバンで敵の聴覚を奪って指揮能力を低下させ、それぞれ得意な攻撃で敵を制圧する』と言う物だ。アウェイの状況下でも、どれほど自分の力を発揮できるかを試す戦闘だったんだが、やろうと思えばスモークが焚かれた瞬間に殺せただろう。それほど、お前達の動きは駄目だった」

 

「言い過ぎだろ!」

 

「五月蝿い、ちゃんと最後まで聞け!再度言うが、お前らに足りないのは危機感、チームワーク、役割分担の有無だ。このチームは悪くは無い。優秀な回復役もいれば近距離攻撃役もいる。山を吹っ飛ばす威力の中距離攻撃役もいる。だが、それぞれの技術力は無い」

 

 

繋げた言葉で、抗議の言葉を上げてきた一誠は黙った。あ、因みに山を吹っ飛ばしたのは一誠である。ドラゴンの力が宿っているようで昨日、魔弾を全力で撃ってみたら山吹っ飛んだ、と申し訳なさそうに俺に言ってきた。どんな威力なんだよ。

 

話が反れたな。戻そう戻そう。

 

……と言う事で、俺は本題をぶつけた。

 

 

「今日から、俺達もグレモリー一家の修行のスケジュールに組み込まさせて貰う」

 

 

一瞬の静寂。

 

 

「はぁぁぁ!?」

 

 

そして約一名からの悲鳴じみた声。あの声が出せるんならもう少し早く周りの連中をまとめて欲しかった。一先ず、付け加えなければならない事があるな。

 

 

「因みに、許可はリアスグレモリーから頂いている。兎に角思いつく限りの事をしてくれって言われた。特に一誠な」

 

「なんで俺!?」

 

「軍隊式の体力作りをしてくれるそうよ。良かったじゃない」

 

「全然良くないですよ部長!リアス部長にしごかれるならまだしもこんな厳つい年下にしごかれるのだけは嫌です!」

 

「その点は心配いらないわ。私も見てるもの」

 

「ああそれなら良かった……て、軍隊式の体力作りは止めて貰った方が良かった……」

 

「まず山を5時間下山と登山を全力疾走で繰り返して貰うからな」

 

「聞きました部長!アイツ俺を殺す気ですよ!」

 

「……楽しそう」

 

「どこをどう聞いたら楽しそうに聞こえたの!?」

 

「技術を磨くには体力が欠かせないからね。頑張って逝ってよ、一誠くん」

 

「お前は黙ってろ木場ぁぁぁぁ!あと行くの漢字間違えんじゃねぇ!今回は洒落にならねぇから!」

 

「朱乃はこのままアーシアに魔法を教えてあげて。偶に晴心達の襲撃がくるらしいから、気を抜かないでね?」

 

「あらあら、今度は返り討ちにしてもいいと言う事かしら?」

 

「笑顔が……笑顔が黒い……」

 

 

ワーワーキャーキャー、楽しそうな連中だ。修行するって事分かってんのかな?

 

この中にフラッシュバンを放り込んだらさぞ面白い事になるだろうな。

 

因みに、フラッシュバンは強力過ぎる閃光を発する為、さほど強くない悪魔は一瞬で焼く事が出来る。どうやら中級堕天使並の光量だとか。大量に悪魔がいるところに投げ込みなくなるのは、恐らくおかしな事では無いだろう。

 

焼けるところ、見てみたくない?

 

まあ、その実験は今度やるとして、彼らの修行をしなければならなくなった。

 

これも、俺達の襲撃作戦を少しでも手応えのある物にする為だ。仕方ない。

 

 

 

こうして、我々は冒頭の話に戻り、何事もなく1週間の修行は終わった。

 

そして俺達は、未知の地へと足を踏み入れる。

 

 

 

 

 

 

あ、後でアーシアにスイ○バー持ってかなきゃ……。

 

 

 

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