ハイスクールD×D 人間は現代兵器と戦法で勝る   作:BroBro

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多大な日数を開けてしまいました。開けましておめでとうございました!
今回はイメージが沸かなくて少々短めです。申し訳ない。


レーティングゲーム

 

 

 

その決闘、俺に観戦させてくれないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前で起こる美男と美女の口論を前に、晴心はとてもつまらなそうに欠伸を作った。

 

 

「私は貴方と結婚なんてしないわ!」

 

「何度言ったら理解するんだ!君は純潔悪魔としての自覚がないのか?」

 

 

この様な会話を先程から延々と続けている。どうやらお家問題の様なのだが、正直晴心にとってはどうでもいい話である。

 

聞いていたら何か情報が手に入ると思ったのだが、この何の進展もしない会話は退屈そのものだった。

 

 

「α1、α小隊全員で悪魔達の観察を頼む。俺は外に出てβ(ベータ)小隊を集合させる」

 

「了解しました」

 

 

流石につまらなくなり、β小隊に今の状況を伝えようと部室を後にする。ゆっくりと動いた為か、一誠達には気付かれなかった。

 

体育館の裏に行き、無線でβ小隊を呼び出す。

 

通信から数秒後、木陰や体育館の屋根からβ小隊が現れた。

 

 

「周囲に敵影は?」

 

「ないと思われます。念の為β6を屋上に配置していますが、それらしき報告も入っていません」

 

 

狙撃用のゴーグルをかけ、SVDスナイパーライフルを背負った5人組が晴心の前で敬礼する。

 

β小隊は外見の通り遠方からの狙撃を得意とするスナイパー小隊である。全身に最先端迷彩の『A‐TACS LE CAMO』と言う市街地戦用迷彩を着ている。マスクもしているため素顔を確認する事は出来ないが、迷彩服から浮き出る体格から見て全員男の様だ。

 

 

「悪魔達の会話の内容だと、俺達が出る必要は無いだろう。 "奴ら" には『現状問題無し』と伝えておいてくれ。そうだな……β3に言伝として頼むとしよう」

 

「了解です、中佐!」

 

「β6はその場に待機のまま、他の隊員は念の為に守備に付いてくれ。部室の中にいる全員を狙撃出来る位置で待機だ。合図があるまで撃つなよ」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

ビシッと綺麗な敬礼をした後、β小隊はそれぞれの持ち場に散って行った。

 

 

「さて、あとは……」

 

 

β小隊が解散した事を確認した晴心は、懐からトランシーバーを取り出し、周波数を合わせる。

 

周波数を合わせ終え、とある人物に連絡しようとトランシーバーに耳を傾けた。

 

だが

 

 

『中佐、魔界についての情報を得られる可能性のある話題に入りました。至急、帰還願います』

 

「……ふん、分かった。今すぐに行く」

 

 

α1からの通信を聞き、ムスッとしながらも晴心はトランシーバーをしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴心が部室に戻ると、部室の中の人数が増えていた。

 

床に数個の魔法陣が浮かび上がり、そこから更に悪魔が顔を出す。その姿に、晴心は違和感を覚えた。

 

 

(全員女なのか?)

 

 

魔法陣から現れて来ているのはどれも女性だった。

 

晴心の近くに親しい女性が1人しかいなかった為に女性の見方は分からないが、現れ続けている女性はどれも可愛いと言う事だけは分かった。

 

色とりどりの髪色の女性、又は少女達総勢15名がライザー・フェニックスを囲む様に立つ。

 

 

「α1、何があった?」

 

「どうやらレーティング・ゲームで決着をつけるようです」

 

「レーティング・ゲーム……」

 

 

晴心はα1の言葉を聞き、眉を細める。

 

レーティング・ゲームとは、悪魔同士で行う決闘である。簡単に言えば等身大チェスだと思えば良いだろう。

 

普通なら晴心がそんな決闘のルールなど知る由もないが、とある者の情報によって晴心はレーティングを熟知していた。

 

ここで、晴心はとある事に気づいた。

 

 

「おい一誠、お前さん、何で泣いてんだ?」

 

 

晴心の問にも一誠は答えない。その間にもボロボロと涙を零す。

 

 

「中佐、兵藤一誠の夢を思い出して下さい」

 

「……あぁ、そう言う事か」

 

 

α3に気付かされ、晴心は頭を押さえた。

 

一誠の夢、それは『ハーレム王になる』と言う事。今一誠の目の前には1人の男に忠誠を誓っている少女が15人居る。つまり、一誠の求めたハーレム的な状態になっているのだ。

 

何故泣いているか。それは感動と嫉妬の為である。

 

晴心はそんな一誠を放っておく事にした。

 

 

「α小隊、β小隊、戦闘態勢だ。何時でも撃てる様にしておけ」

 

 

例え女であろうと晴心にとっては悪魔、つまり最悪の敵である。もしもの時の為に、晴心はそれぞれの小隊に武装強化を命じた。

 

 

「おい、お取り込み中悪いが少し話があるんだが」

 

 

リアス達とフェニックス達が睨み合う中、その緊張感を破壊する様に晴心が声をかける。

 

その声に少し腹を立たのか、誰よりも先にライザーが返事をした。

 

 

「何だ、人間」

 

「アンタら決闘するんだろ?レーティングゲームとか言ったか?」

 

「そうだ。言っておくが、貴様には関係の無い事だぞ」

 

「そんな事分かってるさ。ただ、その決闘、俺に観戦させてくれないか?」

 

「なに?」

 

 

突飛な言葉に晴心の部隊以外全員が目を丸くした。たかが観戦するだけなのに何故そこまで驚くのだろうと思うだろうが、実はそれ程前代未聞な事なのである。

 

人間、しかも悪魔を毛嫌いし、敵対する者が、数多くの悪魔が観戦する中に混じって観戦するなど、わざわざ死にに行くようなものだ。

 

しかも今回レーティングゲームをする2人の悪魔は悪魔の中でも貴族と呼ばれる上位種。勿論他の貴族悪魔達も観戦に来るだろう。上層部と言うのは何時も堅苦しいものだ。旧時代の物の考え方をする者も少なく無いだろう。「敵対する者は死刑」「反逆者には死を」等と、晴心を目にした瞬間に殺そうとする悪魔もいるはずだ。

 

それを晴心が考えていない訳がな。戦場に個人を特定する痕跡を残さない月光が、「見たいから死地に突入する」等という訳が無い。そのため、ライザーは晴心を過度に警戒してしまった。

 

 

「貴様の様な者が何故俺達の戦いを見るんだ?」

 

「特に理由は無いさ。強いていえば、そのレーティングゲームを実際に見てみたい。悪魔対悪魔と言う高レベルの戦いもな」

 

「俺達の戦いには他の悪魔も来る。それなのに貴様は呑気に観戦しようと?」

 

「俺の事を一目で月光だと分かる奴も居まい。身分を隠せばどうにでもなる」

 

 

この言葉にリアスが返答する。

 

 

「でもレーティングゲームを人間が見に来ること自体が前代未聞なのよ。確実に怪しまれるわ?」

 

「だったらアンタの知り合いだと言えばいい。アンタらの事を少し知りすぎた者としてな」

 

「でも……」

 

 

帰ってきた言葉に口を閉ざす。そして、リアスが次の言葉を考え、口を開いた。

 

 

「いいじゃないか」

 

 

だが、先に口を開いたのはライザーだった。

 

 

「別に騒ぎを起こす気がないんだろう?だったら俺達悪魔の強さを見せつけるチャンスだ」

 

「でもライザー……」

 

「それに、もしこの人間が死んでも俺達に何の害もない。例え上の連中が騒いだとしても、俺達には関係の無い事だ」

 

「………」

 

 

反論したリアスも言葉を出せなかった。ライザーの言う通り、例え人間の晴心が殺されても誰も何も言わない。寧ろ悪魔にとっては喜ばしい事だ。晴心を庇う必要も無い。

 

だが、リアスにとってはここまで過ごしてきた仲間であり、はぐれ悪魔打倒に協力してくれた友軍なのだ。目の前で、しかも自分達のせいで殺されたなど考えたく無かった。その思いはリアスの眷属達も同じだった。

 

しかしそんなリアスの思いも虚しく、晴心は満足そうに笑みを作った。

 

 

「そうだ、それでいい。アンタらにとって俺は敵。無駄な親近感を抱かれては俺も迷惑だ」

 

 

そう捨てるように言い、「じゃあな」と言う言葉を残して晴心は部室から去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、案外簡単に敵の戦力を知る事が出来そうだ」

 

「……いや、見事に仲間と思い込んでいる様だよ。俺達の身を心配して来た。やはり入りが良かったからだろうな」

 

「そうだな、作戦の結構日はレーティングゲームの後の方がいい。奴等も気を抜いているだろうからな」

 

「---了解した。α小隊とβ小隊には英気を蓄えておく様にと言っておこう」

 

「---ああ、作戦まではこうして面と面を合わせての話し合いは出来ないだろう。それまで、しくじるなよ---」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「---ヴァーリ---」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




寒いですね(何でじゃ)
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