るーちゃん無双   作:るーちゃんLv255

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モールでは質や量で頑張ってるーちゃんを追い込もうキャンペーンを実施中。今回は質編、ちゅういがき通りに敵をパワーアップしてみています。果たしてるーちゃんを苦戦させることはできるのか・・・。


第8話 もーる

るーちゃんは墜落の瞬間にゾン子さんとるーちゃんメイスを抱えて車体から飛び出しました。どうにかモールの通路に着地すると、乗り捨てた車は盛大にモールを破壊しながら滑落していきました。どうやらここはモールの二階部分のようです。

ギリギリのところでどうにか二人とも無傷とはいえ、荷物の大半を積んだ車を失ったのは大きな痛手です。

このままでは流石に生きていけないと判断したるーちゃんは、車に残された資材を回収するべく一階へと降りることにしました。

そうと決まれば音を聞きつけて群がってきた元買い物客は邪魔です。るーちゃんは手頃なカートを押して勢いをつけると、そのまま飛び乗り群れへと突撃。余計な戦闘はせずに一気に突破していきます。

途中で食料を求めて地下一階を目指す生存者たちを見つけ、一階まで行動を共にすることを決定したるーちゃん。ふと気が付くとゾン子さんをどこかに置いてきたようでしたが、どうせそのうち追いついてくるだろうと楽観視です。薄情なのか信頼なのか、知るのは本人ばかりなり、です。

道中にいたであろうあいつらはあらかた墜落現場に向かっているのかその数は少なめ、るーちゃん達は特に問題なく一階へと到達します。

しかし一階に落下していたるーちゃんカーには割と群がっており、生存者諸君はるーちゃんに車を諦めて先へ進もうと言い、説得を試みます。

危うく生存者諸君の缶ジュースに釣られかけたるーちゃんがどうにか車の方へと向かおうとしていると、唐突に一階の空気が変わりました。張り詰めた空気がこの場に迫る危険をるーちゃんへ知らせています。

「危ない、後ろだ!」

上の階から男の声が聞こえるのと、るーちゃんが横へ飛びのくのはほぼ同時でした。

一瞬遅れて、るーちゃんのいた場所を何かが猛スピードで駆け抜けます。そいつは駆け抜けざまに生存者グループの一人を噛み殺すと、そのままるーちゃんカーに突っこみ、群がっていたあいつら諸共その車体を盛大に跳ね飛ばしてしまいます。ぶっ飛んだるーちゃんカーは出入り口へ続く通路に突き刺さり、道を塞いでしまいました。さらに飛び散るあいつらがそこらに降り注ぎ、まるで死体の雨でも降っているかのような惨状です。ここにきてようやくるーちゃん以外の生存者も襲撃者の存在を認識します。

「TAROUMARRRRRRRRRU!!」

雄叫びをあげる襲撃者。その姿はあいつらと化していることを除けばどこにでもいそうなカートを押した老婆でした。ですがその姿から発せられる鋭い殺気と威圧感、本当にあいつらなのかと疑いたくなるような力強さが、生半可な敵ではないということを静かに、しかし雄弁に物語っています。

なにより、その速度。よほどの事が無ければ走ることなどできはしない筈のあいつらでありながら、あのとてつもない加速。おそらくまともに対応できるのはこの場の生存者ではるーちゃんのみです。るーちゃん調べレベル10前後の雑兵共に太刀打ちできる相手ではありません。

「ヒ、ヒィィッ・・・」

「何なんだ、あいつ? 走りやがった・・・、こんなん聞いてないぞ!?」

「ダッシュババアだ!」

口々に喚き散らす生存者達。わりとツッコミどころ満載ですが一々突っこんでる暇が無いことだけは確かです。るーちゃんのスルースキルは超一流、安定の255です。

「た、助けてくれぇ!」

「あ、どこ行くんだ米村!」

生存者の一人が突然老婆に背を向けて逃げ出しました。そんなフラグな行動を見逃してもらえるはずもなく、急加速したダッシュばばあの突撃を受けあっという間に脇腹を食い破られて脱落しました。ちょうど直線上にあったピアノが巻き添えをくって老婆の突撃を受け、無残にも砕け散ってしまいます。

その恐ろしい光景を見た生存者達は一斉に逃げ出し、当然老婆はそれを追います。るーちゃんはダッシュババアという規格外のUMAを倒すため、手に持っていた缶ジュースを放り出し走り出しました。

 

これは、るーちゃんが投げた缶ジュースが落下するまでの一瞬の出来事である。

 

高速で突撃する老婆の前にだいたい同等くらいのスピードで割って入るるーちゃん。そのまま老婆によって高速で振り下ろされるカートを抜き放ったえくすかりばーで受け止め、即座に反撃し猛烈な速度での打ち合いに持ち込みます。

数合打ち合ったるーちゃんはカートを両断。続けて本体である老婆を逆袈裟に切り捨てようとしますが、老婆は更に速度を上げて回避。一撃離脱を繰り返しながら周囲を駆け回ります。しかし心眼255剣術255のるーちゃんには一撃たりとも通用しません。るーちゃんも負けじとスピードを上げ、老婆を追い掛け回し始めたため一撃離脱戦法は崩壊します。

追われる老婆は途中で生存者に噛み付きるーちゃん目掛けて投げ飛ばしてきたため、えくすかりばーとるーちゃんメイスの二刀流で一人残らず打ち落とします。お返しとばかりに投擲された生存者たちはあるものは食いちぎられあるものは回避されエスカレーターに突っこみと壊滅状態。酷い被害です。

「MATANEEEEEEEEEEEEE!!」

続けて咆哮とともに投げつけられるのはピアノの残骸。老婆渾身の一撃です。

しかし精神を集中したるーちゃんの一閃で残骸は見事に真っ二つに切り捨てられます。残骸の影に隠れて接近しようとしていた老婆の姿が露になります。まさかピアノを両断されるとは思わなかったのか、その表情はあいつらと化し崩れた容貌でもはっきりと読み取れる驚愕。そしてそれはるーちゃん相手に致命的な隙を曝したことに他なりません。

投擲されたえくすかりばーが老婆の腹部を貫き、次の瞬間には瞬時に懐に飛び込んだるーちゃんの強烈なアッパー。

老婆は吹き抜けを一気に通過しモールの天井に直撃、衝撃にモールが揺れます。

そのまま重力に従って落ちてくる老婆を落下地点で待ち構えていたたるーちゃんは、いち、にの、さんで思いきり回し蹴りを叩き込みます。再び打ち上げられた老婆はほぼ同じ軌道で天井へ激突。あまりの衝撃にモール全体が軋みをあげています。老婆インパクトです。

腹部を貫通していたえくすかりばーが天井に突き刺さったのか、そのまま老婆が落ちてくることはありませんでした。るーちゃんの完全勝利です。

 

ここでようやく投げた缶ジュースが着地。一瞬の静寂が訪れます。

 

戦いが終わったとき、一階で生き残っていた生存者は一人だけでした。他はあらかた巻き添えにしてしまっていたようです。

もっとも、その一人も狂気に爛々と輝く目をぐわりと見開き、るーちゃんを見つけてはしきりに「・・・神。・・あなたが神か・・・・・・」と呟いています。犯罪者予備軍でなければ正気度が尽きています。永続的狂気です。

そんな彼も、「・・・未来・・・拡散・・・・・・クラウド・・・・・・」とよくわからない呟きを繰り返した後ふらふらとどこかへ消えてしまったので、生き残りにカウントするのは難しそうです。

どこかへ去ったクラウドさんは諦め、るーちゃんは車の残骸から荷物を回収します。りーねーの描かれた装甲板は残念ながら通路の出口側にめり込んでおり回収できませんでした。正直かさばるからいらないのですが、多分見つかったら拗ねられます。

想定外の波乱が起きましたが、目的である荷物の回収を滞りなく終えたるーちゃん。ここでようやく上の階から老婆の襲撃を知らせた人物とゾン子さんの存在を思い出し、一応二人(?)を探しておこうと思い立ったるーちゃん。決して本屋に寄って漫画が読みたいわけではありません。

すぐ見つかるといいな、とか、本屋にいないかな、なんてことをつらつらと考えつつ、缶ジュースを飲みながら動かないエスカレーターを登っていくのでした。

 




さよならえくすかりばー。さよなら太郎丸さんちのばーちゃん。正直な話多少性能が高い程度の感染者でるーちゃんを苦戦させられるわけがありません、るーちゃんは無敵です。

おまけ、そのころのモールの一室
「・・・今、私の脱出路が断たれた気がする」
「・・・・・・圭、何言ってるの? 縁起でもないよ」

「・・・今、私の生存フラグを折られた気がする」
「・・・・・・美紀、どうしたの? 変な電波でも受信しちゃった?」
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