東方空雲華【完結】   作:船長は活動停止

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メタい話書くとこないのでこれまでの戦歴を書かせてもらいます。

大まかなものですが……
第一章

 vs咲夜・レミリア―――逃走

 vs美鈴――――――――×

 vs椛―――――――――△

 vsルーミア――――――逃走

 vsフランドール――――×

 vsドラキュラ(一回目) ―逃走

 vs妖獣――――――――○

 vsドラキュラ(二回目) ―○

第二章

 vs妖怪――――――――○

 vs幽香――――――――×

 vs萃香・勇義―――――×

 vsさとり・こいし―――×

 vs妹紅――――――――△

 vsルーミア(援護:妹紅) ―逃走

 vsEXルーミア(援護:妹紅) ―×

 vsEXルーミア―――――×

 vsEXルーミア(援護:妹紅・霊夢・魔理沙)―――○

第三章

 vs芳香――――――――○

 vs村紗・星――――――×

 vs妖怪――――――――○

 vs幽香(援護:椛) ―――×

 vs幽香――――――――逃走

 vs幽香・天子―――――×

 vs幽香・天子―――――△

 vs幽香・天子・青娥・正邪・フランドール・芳香(援護:魔理沙・布都・屠自古・村紗・咲夜)――――○


改めて見るとまさかまさかの勝率7/25これほど勝てなくても良いのか主人公。
まぁ良いんだ。頑張ろう。



ではどうぞ




第五十話 地底の異変

「………で、いきなりどうしたんですか」

額に青筋を浮かべながら自分の膝の上で座っているレミリアに不機嫌そうな声音で聞いた。

「怒らないで頂戴よ。さっきから謝ってるじゃない」

「………別に怒ってなんかいませんよ」

「ほら怒ってるじゃない」

「………………それより何なんですかこの格好は」

「たまにフランが咲夜にやってもらってることを貴方に私がしてもらってるだけよ」

「やる意味が分からないのですが……」

「黙りなさい。これは命令よ」

「俺今執事じゃないんで指図なんて聞く義理は無いと思います」

「じゃあお願いだったら?」

「どんな風にしますか?」

「お・ね・が・い……っていう感じで」

首を傾げて可愛らしい表情をする。

が、

「年考えてください」

その一言に沈没した。

「…………………咲夜」

瞬間首元にナイフが突き付けられた。

「すみません冗談です」

反射的に謝っていた。いやはやよくもあんな早く反応出来たものだと自分ですら驚嘆した。

「………まぁ貴方がここに来る理由なんて分かってるけどね。……フランの事でしょう」

「……………えぇ」

「こう言ってしまっては悪いのだけれど……私に聞くのは間違ってるわ」

「…………………………何だと?」

「………あの異変以来フランは接触にすら成功してない。だからどうしようもないのよ」

不意に立ち上がって元の席に戻る。

「だからってそんな………」

「……だったらどうやってあの娘を探し出せば良いのよ!?」

テーブルを叩きつけ、鋭い眼孔に橙矢を映した。

「……………」

「教えてよ………教えなさいよ東雲橙矢!いち早くあの娘を探し出さないと……日が出ている内に外にいたら………」

「落ち着いてくださいお嬢様」

橙矢は至極落ち着いた表情でバルコニーの端まで歩み寄る。

「落ち着けですって!?貴方事の大きさが分かってないようね!あの娘は私と同じ吸血鬼!陽に灼かれれば―――――ガッ!?」

陽に焼かれることも躊躇せずに陽のもとにいる橙矢に寄ると胸ぐらを掴んだ、瞬間手を返されて日陰である部屋の床に叩き付けられた。

「落ち着けって言ってるだろうが!レミリア・スカーレット!フラン様だって伊達に495年生きてる訳じゃねぇんだ。それくらいの事は分かってる」

急に橙矢の口調が鋭くなった。

「知ったかであの娘を語るな!」

その言葉を聞くと橙矢は瞳をスゥっと細くする。

「…………あぁ知ったかだかだ。所詮俺なんて一ヶ月ここの執事をやったかどうかしか勤めてないからな………けど唯一の肉親であるお前が信じなくてどうすんだよ」

押さえ付けていた手を離し、立ち上がると扉へと向かう。

今までの一連の動きを眉ひとつ動かさず見ていた咲夜の前を通る時に止められた。

「待ちなさい橙矢」

「説教なら聞きませんよ」

「………そういうことじゃ……」

「客来てるぞ」

閉まっている扉を蹴り飛ばす。

「え」

扉の先には美鈴が唖然としていた。

「と、橙矢さん!?い、いつ来たんですか!?」

「お前が寝てる途中にな、それより何の用なんだ?美鈴がレミリア様の部屋に来るなんてさ」

「え、あぁそうでした。お嬢様、お客様が………お嬢様?」

美鈴がレミリアの方を見ると仰向けに倒れている主人が。

駆け寄ろうとするが間に橙矢が割って入る。

「おっとお嬢様の事が心配なのは分かるが後回しにしてくれ。それより客は?」

「………まずは主人の……」

「いいから早くしろ」

「……ッ」

妙な威圧感に一歩後退する。

「……………咲夜さん」

チラと咲夜を一瞥すると咲夜は小さく首を横に振った。

「…………風祝の巫女、東風谷早苗です」

「……東風谷早苗?」

「………はい、どうやら妹様の事で……」

「…そいつは何処にいるんだ」

「玄関口で待ってもらってます」

「すぐ行く。咲夜さん。付いてきてください」

バルコニーへ駆け出すと手摺を飛び越え、下へと落ちていった。

「ちょっ、橙矢!待ちなさい!美鈴、お嬢様の事頼むわよ!」

美鈴の肩に手を置いてから橙矢を追うように咲夜もバルコニーから飛び降りた。

 

 

 

 

 

 

緑髪に巫女服を着込んだ東風谷早苗は紅魔館の玄関の前で壁に凭れて美鈴が戻って来るのを待っていた。

「……にしても遅いですねぇ……門番さん。また咲夜さんにでも刺されているのでしょうか……」

「――――その心配はいらねぇぞ」

庭の方から声がした。

「……誰ですか?……ってこの声何処かで……」

「久し振りだな東風谷早苗…………ったくせっかくお嬢様をおぜう化させようってのによ」

怠そうな声をあげながら早苗と年があまり変わらないくらいの少年が歩いてきた。

「橙矢さん!?ど、どうしてここに!?」

「いきなり名前で呼ぶか。かなりのフレンドリーなこっで………それで東風谷、何なんだ用件は。ここの主人の代わりに俺が聞くが」

「………いやレミリアさんでないと」

「じゃあ咲夜さん付きで」

瞬間橙矢の後ろに咲夜が現れた。

「……………分かりましたよ」

観念したようにため息をつくと話し始めた。

「咲夜さんは知ってると思いますが山の麓に地獄谷間欠泉センターがあるのはご存知ですよね」

「俺は初耳だが」

「貴方は知らないと思います。地獄谷間欠泉センターというのは……まぁ簡潔に言うと地獄で生成されたエネルギーを留めておくところです。……実はそこがですね、どういうわけか数時間前に停止してしまいまして」

「ふーん、故障じゃないのか?」

「それが違うのです。諏訪子様等に調べてもらったのですが……問題は間欠泉センターの最深層に問題があるというのです」

「………おい、その話レミリア様に話しても何も意味無いじゃないか」

「いいから聞いててください。そのエネルギーは地霊殿の主、古明地さとりのペットである霊烏路空が管理している筈なんですけど………。不思議に思って私地下へと行ったのです。そしたらフランちゃんとばったり会っちゃって。まぁそのまま通り過ぎましたけど」

「東風谷!フラン様を見たんだな!?」

橙矢が目の色を変えて早苗の両肩を掴んだ。

「きゃあ!橙矢さんそんな急に……」

「は?……いいから答えろ!」

「え、えぇ。答えましたけど……」

「地下……。旧地獄街道か……!」

足を強化させると地下への入り口を目指して駆け出した。

「え、あ、ちょっと橙矢さん!まだ話は終わってないですよ!」

 

 

 

 

 

「………っとここか」

足の強化を止めてブレーキを駆けた。

いつ以来だったか……確か妹紅の精神状態が不安定な時にさとりを連れて来る……そんな感じの時に来たような……。そういえば最近妹紅と会ってないな。

まぁいいか。

長い階段を前に足を踏み出そうとすると。

「いきなり置いていくなんて酷いですよー」

早苗が飛んできて橙矢の前に降り立った。

「……咲夜さんは?」

「咲夜さんならレミリアさんが心配だから橙矢さんに任せるって。良かったですね。頼られて」

「ちっとも嬉しくねぇよ。……あの人がいれば百人力なんなだけどな」

「確かにですね」

「それよりも早く行くなら行くぞ」

階段を下りていくと早苗も続いて下りていく。

「………………おい東風谷」

「はいな。なんでしょうか」

「間欠泉センターに集まるエネルギーってのは大半は何のエネルギーなんだ?」

「エネルギー、ですか?でしたら熱エネルギーと原子力が大半を占めていますよ」

「………原子力?おいそれまずくないか?それも地下でって」

「何故ですか?」

「おいおい、それも分からねぇのかよ。いいか、原子力ってのはいわば核融合と核分裂などの原子核反応によって発生するもんだ。まぁ別にそこまではいい。問題はそこからだ。東風谷、原子炉ってのを知ってるか」

「えぇ知ってますよ。原子核分裂の連鎖反応を制御させ、なおかつそれを利用出来るようにした素晴らしい装置ですよね」

「確かに合っているが………。いいか、原子炉が行う原子核分裂にはウランやプルトニウム、その他に多くの放射性元素が使われている。この意味が分かるよな」

「放射性元素……放射?………放射能!」

早苗が何か思い出したかのように顔をあける。その言葉に橙矢は頷いた。

「そうだ。お前んとこの神様は活動を停止したと言ってたよな。つまり最悪の場合その間欠泉センターの最深層が何らかの原因で壊れ、そこから放射能がばら蒔かれた……しかもそこは空は有限にある旧地獄街道。地上へ逃げるためには俺等が今伝っているこの階段を上らなければならない………。さらに熱エネルギーがあるとすれば……放射熱が………チッ」

舌打ちすると螺旋状の階段から飛び降りた。下はまだ見えないというのに。

「な………橙矢さん!」

慌てて早苗も飛び降りて後を追う。

「少し気が変わった。早めに行こう。………何か嫌な予感がする」

激しくたなびく学生服を押さえながら足を限界まで強化させ、着地した。

対して早苗は一瞬だけ真上に飛行し、落下の勢いを殺してから着地した。

「行くぞ」

駆け出すと前方に半壊した橋が架かっていた。詳しく言うと両端は架かっておらず、橋としての役目を果たしていなかった。

「あれは………」

駆けている勢いで跳ぶと橋の上に着地する。

そこにはマフラーを巻いている耳が尖った少女と腹の辺りが妙に膨らんでいる少女が傷だらけで倒れていた。

「!おいあんたら!」

すぐにまず近くにいた耳の尖った少女を抱き起こす。

「ッ!パルスィさん!ヤマメさん!どうしたんですか!!」

どうやら早苗の知人らしい。

「おい東風谷。知り合いなのか……?」

「えぇ。そちらの橙矢さんが抱き起こしてる方が水橋パルスィさん。地上と地下を結ぶこの橋の橋姫です。そしてこちらが黒谷ヤマメさん。主にここに辿り着く前によく出会う妖怪です」

「なんだっていい。おい水橋……!何があったんだ!」

と、パルスィが弱々しく手を橙矢の頬に添える。

「初めて会う者を心配するのね………妬ましい」

「は?何言ってるんだ!それより何があったんだ!」

怒鳴るがすでにパルスィは気を失っていた。

「……………東風谷、そっちの方は」

「……駄目です。意識が無いみたい」

「……一先ずいつここの橋が崩れるかも分からん。向こうへ移すぞ」

抱き上げると反対側へ跳び、着地するとパルスィを寝かせ、前方に目を向けた。

「――――――――」

早苗もヤマメを寝かせ終えると橙矢の横に立つ。

そして絶句した。

ここから見える旧地獄街道の景色。

全てが焦土と化した街並み。

「………………と、橙矢さん……これ……」

震える声が聞こえると次いで服の裾を握られる。

「……………大丈夫だっての」

安心させるように頭に手を置いて乱暴に撫でる。

「なんなら帰ってもいいんだぞ」

「橙矢さんは………?」

「行くに決まってるだろ。……俺は任されたからな。で、どうするんだ?」

「………………い、行きます……」

「……あっそ。なら立ち止まるな」

再び駆け出す橙矢。

「………にしてもこんな、酷いの………東風谷、どうしてこうなったか予測出来るか?」

「…………出来ません」

「だろうな、俺も分からねぇ。………ただ、原子力などのようなそんな生温いもんじゃない。………これは誰かの手によってやられたものだな」

崩れ落ちている建物の中所々に鬼の手や足、さらに顔が突き出ていた。

それを横目にさらに進んでいく。

「……これはいくら何でもやり過ぎだ。………まさか生きてる内にこんな光景を見るとは思わなかった」

「…………そうですね。さすがに………って橙矢さんあれ!」

早苗が何かを見付けたのか止まり、斜め前を指差す。

すると少女と女性がこれまた傷だらけで建物を背に息を肩でしながらこちらにふらふらと歩いてきていた。

一人は二本の大きな角、もう一人はひとつの大きな角。

「まさか………萃香!星熊さん!」

二人とは一度対決………というか一方的にやられた記憶がある。なので二人の傷だらけの姿はかなり衝撃があった。

「あぁあんたかい東雲……と山の巫女……無事でよか……った………」

橙矢の姿を確認すると力が抜けたかのように萃香が崩れ落ちる。それを抱き止める。

「お、おい萃香!」

「…………大丈夫だ。気を失っているだけさ……」

勇義が座り込む。勇義の手足はあらぬ方向に折れている。よくそんな状態であるけるものだ。

「星熊さん……これは……」

「………吸血鬼のところの妹さ」

「ッ!フラン様が……!?」

「あぁ…………何故かは知らないが急に襲ってきてね……くそっ、鬼四天王の名が泣くよこれじゃ………。それより人間、早く……地霊殿に行きな……!私達をやった後あの娘は地霊殿の方へ真っ直ぐ行った……!」

「だけど貴方達が………」

「ハッ鬼の生命力嘗めるんじゃないよ。いいから……早く……!」

すると横から萃香が早苗の腕へと移される。

「お二人の事は私が診ておきます。ですから橙矢さんは行ってください」

「……………………ッ」

「橙矢さん。行ってください」

鋭い瞳に貫かれ、舌打ちすると立ち上がると走り出した。

「それじゃあ任せたからな!」

(……フラン様……何してんだよ……!)

 

 




はい、何とか今回で五十話まで行きました。
ほんとはこれ最初一章目で終わらせるつもりだったのですが二章……三章と長くなりましたww

これからも投稿していく予定なのでこれからもよろしくです。

ではでは次回までバイバイです!
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