東方空雲華【完結】   作:船長は活動停止

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今回はロキの仮面を付けた橙矢君を描かせて頂きました。出来は……うーん、イマイチ。


【挿絵表示】


ではではどうぞ。


第九十四話 再戦

 

 

橙矢は後ろについてくる道化師を苛立たしげに睨み付けた。

「どうしたんだい東雲クン、殺気が漏れてるケド」

「なぁロキ様よ……いつまでついてくる気だ?」

「どうしてだい?ボク達手を組んだんじゃないのか?」

「互いに利用し合うの間違いだろ」

「つれないねぇ」

(ま、東雲クンの言い方も間違ってないけどネ♪)

口を三日月に歪ませるロキに振り向くと橙矢は余計に嫌な顔をする。

「アンタはどっか行ってろよ」

「ボクを追い出すのかい?横暴にも程があるよー」

瞬間刀が目の前を通り過ぎた。

「………失せろ」

「マジですか」

冷や汗をかきながら両手を上げると宙に身を投げ出す。

「仕方無いなぁ。それじゃあ東雲クン。後日にねー」

「あーはいはい。分かったから」

そう言うとロキは霞のように姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっと」

妹紅と慧音は屋根から屋根へ跳び移り、里の外へ出た。

空は既に日が落ち、暗闇を帯びていた。

「まったく………橙矢は何処にいった?」

「一応橙矢の家に行ってみよう。……破壊神が殺された後橙矢はそう大きな行動を取ってないはずだ」

「確かに。けど今回の騒動で何処か行ったんじゃないのか?」

「だが何処へ?何のために?そこでどうやって生活する?」

「それは…………」

「少しは視野を広げてみろ。考えてみれば分かることだ」

「……………………」

あぁそういえば、と慧音は意地悪そうな笑みを作る。

「妹紅、お前確か私が去った後に橙矢に何か言ってたよな?私が好きだったなんやらたんやらって」

すると妹紅の顔が真っ赤に染まる。

「ば、馬鹿!今はそん事どうでもいいだろ!」

「いやいや、それがかなり気になってね。ほらほら、何だったんだ?言ってごらんよ」

「いや、あのだから………そ、そうだよ!あれだよ、私が好きだった里をどうしてくれるって言ったんだ!」

手を忙しなく動かしながら無意味な説明をする。

それを暖かい目で見ながら慧音は妹紅にも春が来たんだなー、と思う。

「何だよその目は!」

「いやー、妹紅にも春が来たんだなーって思って」

「ばッ!何を言ってるんだよ!?」

「ん?図星か?」

「ち、違うって……!」

「分かった分かった。そういうことにしとくよ」

「この野郎……!」

「――――待て」

不意に慧音が低い声を出して妹紅を止めた。

「慧音?どうしたんだ?」

「いやすまない。少し何者かの気配がしてな」

「………何だ、バレたのか」

急に聞き覚えのある声が聞こえると同時に閃く斬撃が二人に翔んできた。

「「ッ!」」

二人は左右に飛ぶとやり過ごす。

「はぁ、よく避けたな」

落ち葉を踏みながら東雲橙矢が姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「橙矢!?どうしてここにいるんだよ!」

妹紅が始めに声をあげる。橙矢はめんどくさそうに髪を掻き上げると刀を引き抜く。

「さっきの続きをするためだろ」

刀の先を妹紅に向けると薄笑いを浮かべた。

「さ、始めようぜ妹紅。ここが里じゃないのは少し残念だが………まぁいい」

身を屈めると一瞬で妹紅の懐に潜り込む。

「ッ速!?」

「お前が遅いだけだ」

下から斬り上げるが顔を逸らされて避けられる。

足を掴んで上に振り上げる。

「うわッ!」

「おらよォ!」

浮いた身体を下から蹴りあげた。

「ッ相変わらず容赦ないな!」

「お前が相手だからな」

「そっちがその気なら……!」

振り抜きかけた刀の柄を妹紅が殴り付けて阻止する。

「…………ッ」

手を翳すと橙矢の目の前で弾幕を放つ。

「マジか……!」

上半身を寝かせるほど倒して避ける。驚くほどの反射神経だ。

「避けた…!?」

「それほどでもねぇよ」

上半身を倒した勢いで下から蹴りあげた。

「ク……!」

「妹紅!」

慧音が橙矢を突き飛ばしてスペルカードを掲げる。

「野符〈将門クライシス〉!」

「おっと」

足を強化して地を蹴ると顔面に膝蹴りをする。

「ァ!」

「危ない危ない。危うくやられるとこだった」

「橙矢……!」

「退いてろ慧音!」

「その必要はねぇよ」

突撃してくる妹紅を受け流して腕を掴むと慧音に叩き付けた。

「ガァ……!?」

「うわ!」

「弱いなァ二人とも」

得意な薄笑いを浮かべながら倒れている二人に近付く。

「橙矢………アンタいつの間に……!」

「そんな強くなったか、か?愚問だな」

「シヴァ……新郷か…?」

すると橙矢は奥歯をギリッ、と鳴らした。

「あいつの名前を出すな」

「やっぱりか……。なぁ橙矢、お前がどれだけあいつの事を思っていたか……そんなのを聞き出すつもりはない。ただそれと今のアンタの行動はどうも辻褄が合わない」

「………………」

「まずひとつ。私の知る東雲橙矢は自らから戦闘を望むような馬鹿じゃなかった」

「………お前らがあんな事しなければ良かったんだ。お前らが新郷に死に追い詰めた」

「ダウト、橙矢は人の所為にはしない」

「……………ッ。やっぱりお前の相手は面倒だな妹紅!」

後ろに跳んで距離を取る。

「化けの皮が捲れてきてるぞ。………アンタは誰だ?何故橙矢に化けている?」

「黙れ。俺は俺だ。何者でもねぇよ」

「やれやれ……」

「お前らには分からないだろうな。アイツが、新郷がどれほど苦しんだか………」

「……………………あぁ知らないよ」

「だろうな。……………あいつを理解出来るのは俺だけだ。……この怒りは俺だけのものだ。誰のものでもねぇ」

「…………別にアンタの怒りを理解する気はサラサラないよ」

「……………」

何も言わずに刀を構える。

「おっとまだやるかい?」

「当たり前だ」

「ま、ここが里じゃないだけまだいいけど……」

「ほざきやがれ妹紅」

橙矢はそう言うやいなや手に一枚のカードを手にした。

それが何か検討がつくと同時に妹紅と慧音の顔に焦燥の表情が浮かぶ。

「ッ!まさか……!」

「あぁ……俺もお陰様で使えるようになったよ。

 

 

 

 

………スペル!!」

 

 

 

 

 

 

 





感想、評価お待ちしております。

では次回までバイバイです!
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