魔法少女リリカルなのは~チートな主人公の頑張り物語~   作:てりー

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第二十三話

前回のあらすじ:まだ、なのはの家にいます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

あれから数日

 

朝っぱらから、クロノが電話をしてきた

 

AM6時30分

 

なのはに繋がらないので、俺にかけたみたいだけど、当たり前だ

 

こんな時間は、普通寝ている

 

 

「で……どうしたんだ?

 

フェイトの件か?」

 

 

エイミィさんに密かに聞いたのだが、アースラで別れてから、クロノはずっとフェイトが有利になる証拠集めに奔走していたらしい

 

本来なら数百年の次元幽閉の罪に問われるところ

 

状況が特殊で、フェイト自身、望んで犯罪に荷担してないことも明らか(明らかなのか?)

 

なので、クロノが時空管理局のお偉いさん方を納得させられるだけの証拠を集める事が出来れば無罪にすることも出来る、らしい

 

そして、結果はーー

 

 

「間違いなく無罪になるだろうさ」

 

 

さすがは次元航空艦アースラの切り札

 

どれだけの時間と人、お金を使ってくれたのか分からないけど、とにかく頑張ってくれた

 

それに対して、感謝と労いの言葉を投げかける

 

最近分かったことだが、俺とクロノは友達という真柄、ましては親友なんぞには絶対になれないみたいだ

 

だから、あくまで俺やなのはに対する情報供給者という立場になっている

 

なぜ基本的に俺が受けてるかって?

 

なのはより状況判断力があるからだ

 

 

「それで、フェイトは本局に移動して事情聴取と裁判があるんだが」

 

 

なんでも、この事情聴取と裁判が長いものなので、フェイトにはしばらく会えなくなるらしい

 

それで、フェイト自身の希望により

 

俺となのはに会う時間を作ってくれるとうのだ

 

時間はそんなにはないみたいだが、その心遣いがとても嬉しい

 

 

「ありがとな、クロノ

 

さっそく今から向かうよ」

 

 

それだけいって電話を切る

 

【なのは……起きろ~

 

なのは……なのは!!】

 

起きる気配がない

 

しょうがないから無断で部屋にはいると、なのはの姿はなく

 

代わりに山みたいに盛り上がった布団があった

 

俺は、布団の端を持って

 

 

「おはよう、なのは!!」

 

 

一気に引っ剥がした

 

 

「うにゅ……けん……君? けん君!?

 

にゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

うおぁ、うるっせぇ

 

そして、ベッドの隅に逃げ出した

 

 

「まぁまぁ落ち着けなのは

 

さっきクロノから電話があったんだ」

 

 

真っ赤になって涙目のなのはに伝えると

 

どんどんと顔が輝いていって

 

 

「早く行こう!! けん君!!」

 

 

と言って着替え始めーー

 

 

「にゃあぁ!!

 

けん君のエッチ!!」

 

 

おっと、すっかり忘れてたよ

 

 

そうして、10分後

 

俺となのはは家を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

海鳴公園

 

文字通り、海の声が聞こえる公園で、夕日が美しい、カップルにもお勧めというか人気のスポットである

 

そんな人気の場所にもかかわらず、朝だからなのか、人はほとんどいない

 

いるのは、赤髪の女性に、黒い服を着た黒髪の少年、同じく黒い服で金髪の少女だった

 

 

「フェイトちゃーーん!!」

 

 

その三人を見つけるやいなや走っていくなのは

 

あ、ころんだ

 

それを見たフェイトも走ってきて、俺と一緒になのはを起こす

 

 

「「大丈夫

?」」

 

 

うぅ~

と、うなり声をあげながら身体を起こしたなのはのおでこはちょっぴり赤くなっていた

 

 

「久しぶり……にはちょっと早いかな、フェイト」

 

 

「そうだね、二人とも」

 

 

クロノとアルフ、それにユーノは向こうのベンチで座って待っているみたいだ

 

潮風に、春風が混じってとても気持ちがいい

 

 

「で、なんで俺となのはに会いに来てくれたんだ?」

 

 

なのはは分かるが、俺に会いたい理由が分からない

 

 

「今日は、二人に言いたいことがあるんだ

 

まずは、ケンスケ

 

出会いは最悪だったよね

 

敵同士ってだけじゃなくて、生き死にの争いまでした」

 

 

そういえばそうだったな

 

俺が初めて自分の歪みを見つけた日

 

それはフェイトがいなければ見つけられなかったと思う

 

 

「そして、互いにより知り合うようになってから、あなたの中の優しさに触れた

 

私を癒してくれた暖かい温もりは忘れない」

 

 

まぁ、美味しくはなかったろうけどな

 

俺の血だし

 

 

「でも、あくまでも私達は敵同士

 

競い合って、奪い合って

 

そして、最後には悲しい結果が待っていた」

 

 

俺が一生涯背負っていくべき業

 

プレシアの意思はフェイトに伝わっただろうか

 

このフェイトを守ることが、俺に伝えられたプレシアの意思

 

 

「あれから、考えて、泣いて、考えて、泣いて、考えて、を繰り返した

 

時間はたくさんあったから

 

ケンスケが教えてくれた、母さんの意思

 

ケンスケが示した行為の意味

 

そして、新しい私、フェイト・テスタロッサとして生きていくためにどうすればいいのか

 

ずっと考えた」

 

 

あれから日にちにして一週間程度、時間にして168時間

 

フェイトはずっと考えていてくれていたのか

 

 

「そうして、一応の答えは出した

 

やっぱり、ケンスケのした事を許すことは絶対にできない

 

でも、私は、ケンスケ達と一緒に歩んでいきたい

 

辛いことも、楽しいことも、全部ケンスケ達と分け合いたい、だから、

 

 

 

私と、友達になってください」

 

 

俺の、いや、プレシアの伝えたい事がわかってくれて嬉しい

 

友達になってくださいだって?

 

なるに決まってるじゃねぇか

 

 

「あ「あ、あのね」何だ?」

 

 

いきなりどうしたんだフェイト

 

 

「そこの、彼女とも話したいんだ」

 

 

そういうことなら、全然いいけど

 

そして、フェイトはなのはとも語り始めた

 

 

 

「にゃはは、いっぱい話すこと考えてきたんだけどな……」

 

 

「私は……そうだね、私も上手く言葉に出来ない」

 

 

二人とも、それでも通じ合っているように見える

 

 

「私はとても嬉しかった。なのはがずっと向かってきてくれて」

 

 

そうだよな、なのはほどまっすぐに向かってきてくれた子はいなかったんだろう

 

 

「私は友達になりたかっただけだから……これから遠くに行くんだよね」

 

 

待っているのは、無罪という結果が見えているだけに辛い旅路

 

 

「そうだね、少し長くなるかな」

 

 

「また会えるんだよね」

 

 

その言葉に深くうなずくフェイト

 

 

「少し悲しいけど、やっと本当の自分を始められるから

 

来て貰ったのは、返事をするため

 

友達になりたいっていう言葉への返事

 

すごく嬉しかった

 

私に出来るなら、私でいいならって

 

だから、ケンスケとも、君とも友達になりたいんだ

 

だけど私、どうしていいのかわからない

 

だから、教えてほしいんだ

 

どうしたら友達になれるのか」

 

 

そんなの

 

 

「「簡単なことだ(よ)」」

 

 

俺となのはの声がハモった

 

 

「そんなの簡単なこった」

「友達になるの、すごく簡単なんだよ」

「それはな」

 

 

「「名前を呼んで」」

 

 

「はじめは、それだけでいいの」

「君とかあなたとか、お前とか、そんなんじゃなくて、相手の目を見て、名前を呼ぶんだ」

 

 

「私、高町なのは、なのはだよ」

「俺は、石神剣介、ケンスケでって、いつも呼んでるから俺のはいいか」

 

 

「なのは「うん、そう!!」

 

なのは……なのは

 

ありがとうなのは」

 

 

感極まったのか、なのはは、泣いてフェイトの胸に抱きついた

 

それを優しく受け止めるフェイト

 

 

「俺からも、さっきの返事だよ『フェイト』」

 

 

そういって、微笑んだ

 

 

 

 

 

「時間だ、そろそろ行こう」

 

 

もう、そんな時間か、早いもんだな

 

 

「フェイトちゃん!!」

 

そう叫ぶと、自分の髪を結んでいた桃色のリボンを差し出した

 

 

「今あげられるもの、こんなのしかないけど」

 

 

「じゃあ、私も」

 

そういって、黒いリボンをほどいた

 

 

「ありがとう、なのは、ケンスケ」

 

「うん、フェイトちゃん」

「あぁ、フェイト」

 

 

 

「じゃあ、きっとまた」

 

「うん、きっとまた」

 

 

 

そういって、光の中に帰っていった

 

手を振りながら、笑いながら

 

 

「いっちゃったね」

 

 

「そうだな……俺たちも帰ろう

 

今いるべき場所へ」

 

 

 

 

「うん!!」

 

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