Charlotte episode Grant 作:Purazuma
まさかとは思った。
今でも信じられない。
俺は今………………
「空を飛んでる…………!!」
町は建物一つ一つが小さく、前に進むたびに心地よい風が全身に当たる。
「はっははっ!!すごい!!すごいぞ!!!」
さらに飛ぶスピードを上げ、まるでミサイルの様に空を駆けた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの日、俺は気付いた。
「まさか……………」
俺は自分の部屋にあるゴミ箱に手をかざしてみた、そして浮かんでいる様子をイメージする。
ズキン
やはり頭痛が起きる。
するとゴミ箱がふわっと浮き、空中をゆっくりと移動した。
「間違いない、俺は……………」
ーーーーーー''頭で思い浮かべたことが出来る''ようになっている。
「……………おもしろい。」
退屈じゃない。
それだけで俺の心は満たされた。
「すごいぞ!!この力があればなんでも出来る!!!」
ーーーーーーーーーーーーーー
そしてまずは、長年の憧れでもあった''空を飛ぶ''事をしてみた。
「すっげー………!!気持ちいい!!!」
もう一時間は飛び続けてる。
「ん?待てよ?」
もしかして、俺以外にも能力者がいたり………?
「…………探してみるか!」
ーーーーー''能力探知''
ズキン
「ん………?うおぉ…………」
感覚的に感じた。
やはりこの世界には…………
「何人もの能力者がいる………!」
まずは近い人を探してみよう。
人目につかないように路地裏に降りた。
そうだ、俺の能力はっと……………
さっき発現させた''能力探知''で調べる。
「''特殊能力の付与''って…………なんつーデタラメな…………」
えーと、この町にはあと………………
「うーん………''瞬間移動''だの''一人の対象者に視認されない''だの、そこまで凄い奴はいな………………」
!?!?
「な………!?''特殊能力の略奪''!?」
俺と正反対か。与えるのではなく奪う、と。
「対策しとくか、一応。」
ーーーーーー''略奪能力を受け付けない''
ズキン
「いっ………!?よし…………おっけい!」
こんなおもしろい力、奪わせてたまるか。
路地裏から出て、商店街に出た。
辺りは夕日でオレンジ色に染まっている。
「もうすぐ夜だし帰るか、おばちゃん達も心配するだろうし………」
園に戻ろうと足を進めると……………
「あのー、ちょっとすいませーん。」
「ん?」
肩をポンポン、と叩かれて後ろを振り向く。
「どうも。」
「え?ああ、はい、どうも。」
誰だろう、知らない子だ。
青い瞳に銀色の髪。手にはビデオカメラを持っている。
その後ろには眼鏡をかけた男子と顔が整った男子。
「えーと、君達は?」
「その前に見ていただきたい物が。」
「?」
女の子はこっちに近づいてきて手に持っているビデオカメラの画面を俺に見せた。
……………ん?
「ここに、何か空を飛んでるのが見えるじゃないっすか?」
「うん、見えるね。」
「で、あの路地裏に近づいてくるじゃないっすか?」
「ああ、来たね。」
「んで、降りるじゃないっすか?」
「うん、降りて来たね。」
「これってあなたじゃないですか?」
「うん、そうだn………………」
\(^o^)/オワタ
「さよならっ!!!!」
凄い勢いで後ろを向き、全力疾走する。
「あ!!逃げたぞ!追え追え!!」
「了解しました!!」「なんで僕がこんな事……………」
後ろにいた男二人が追いかけてくる。
「高城!瞬間移動は使わないのか!?」
「この人混みの中では無理です!!!」
………なに?瞬間移動ってさっき見つけた…………まさかもう一人の男は…………
略奪の能力者か!?
一応略奪は受け付けないようにしたが、心配なものは心配だ。
出来るだけ逃げるようにする。
「ぶっはあ!!はぁ…………!はぁ…………!」
人混みを抜けて建物の影に隠れる。
「ここなら…………見つからないだろ…………」
「見つけますけど?」
「うわあ!?」
さっきの女の子が目の前に現れた。
「!?そうか………君は''一人の対象者に視認されない''能力の…………」
「へえ………能力者を探す能力まで発現させたんですか、やりますね。」
「………?俺の能力を知っているのか?」
「ええ、私達の協力者に能力探知の能力者がいます。''特殊能力の付与''だなんてデタラメすぎですねぇ…………」
「悪いが、捕まるわけにはいかない!!!」
再び空を飛び、彼女から遠ざかろうとする。
「はぁ…………!はぁ…………!」
さっきの男二人も追いついた。
「乙坂さーん、出番です。」
「わかったよ……………」
乙坂、と呼ばれたその男は俺を視界に入れた後、両目を黄緑色に光らせた。
だが………
「………?あれ?なんでだ!?」
「どうかしましたか?」
「あいつに………乗り移れない…………!!」
「チッ…………そういうことですか。」
銀髪の女の子は気付いたみたいだ。
俺が能力探知を持っていたことと、俺自身の能力の付与、この二つで略奪の能力が存在することを知り、対策していたと。
「じゃあな!!!」
俺はそのまま園に向かって飛び去った。
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すっかり暗くなってしまった。
「ただいまー。」
「あー!!おっそいよ蒼人!!!」
夢がなぜかエプロンをしてこちらに走ってきた。
「ごめんごめん…………で、なんでエプロン?」
「ふっふっふ。今晩はおばちゃんと一緒に男共にご飯を作ってあげよう、という企画なのだ!!!」
奥を見ると何人かの女の子達がエプロンを来て厨房を出入りしていた。
「へえ………」
「あれー?蒼人は反応薄いなー。他の男子はすっごい喜んでたのに。」
「いや、俺も嬉しいよ。夢の手料理が楽しみだ。」
「そ、そう。じゃあ早く手洗ってテーブルにつく!ほら!早く!!」
少し顔を赤くしながら、夢は俺の背中を押した。
本編の3人を登場させてみました。