「…ん?…う?ん?お、おお。おおおお。おれ、本当に来ちゃったんだな。異世界に。」
光が収まり、目を開けるとそこは森の中だった。
「森かな。ほんとなんの説明もナシに来させやがって。」
そっと、後ろの木に寄りかかりながら座る。
考えてみると生まれてこの方森の中に1人で来たことなどない。これから、どうしようかと空を見上げながらぼーっと考える
「太陽が真上って事は12時ごろって事なのかなぁ。いや、そもそもアレは太陽なのだろうか。いや、きっと太陽だよ。だって、眩しいもの。…意味分かんない事言ってるなおれ」
頭を抑え髪を引っ張る
「うわぁ。金髪だ。ってことはあの設定通りなんだろうなぁ。はぁ。…レイ。それがおれか。嬉しい様な寂しい様な。変な気分だな。なんか。……。」
ふと地面を見ると、槍と茶色のウエストポーチが転がっていた
「あ、そうか。アイテムポーチだ。って事はお金とかはこの中に入ってんのかな」
アイテムポーチの留め具を外し中を覗く。
「真っ暗だ。不自然な位に真っ暗だな。確か、次元魔法の不可魔法が掛かってるんだっけ?…手、入れて大丈夫だよな。…よし。」
アイテムポーチに手を突っ込む。
一瞬、空気の膜を通過したような感触があった。手を奥まで突っ込んで見るが何もない。不自然な位に腕が入る
「あれ?何もないな。どうしたらいんだ?うーん。…鉄貨一枚!」
探しモノの名前を呼んでから再び手を入れる。すると、小さく冷たい物を掴んだ感触があった。出してみると、鉄貨だった。
「おお。すげぇ。名前を言わなきゃダメなのか?えっと、パンツ一枚!」
すると、また今度は布を掴んだ感触がする。
出してみると素材の悪いザラザラとしたパンツだった。
今度はここの中で服と唱えて手を入れる。
すると、服を取り出す事が出来た。
「なるほど、出したい物をちゃんと考えれば出せれるのか。ふんふん。…よし、取り出す全部出してみるか。」
中に手を入れ一つずつ取り出していく。
「鉄貨10枚、銅貨9枚、大銅貨15枚、銀貨2枚。服1枚、ズボン1枚、靴下2つ、パンツ2枚、回復10、黒パン、干し肉、水、リムの実20個よし。全部あるな、うん」
レイはふと、空を見上げた
「そういえば、昼か。よし、せっかくだしこのまま飯にしよ。うん。異世界飯。頂きます。」
そう言ってレイはまず、黒パンに手を伸ばす
「ふん、おれが知ってるパンより大分固そうだなぁ。ま、味は分からないけどさ。あーん。…。固っっ。想像通りの固さ!…味は…ずっと噛んでいたら、仄かに、微かに、幻の如く甘さを感じた気がしたかもってくらいの甘さ。うん、まぁ、うん。半分くらいでいいかなパンは。…次は期待の干し肉!!うんうん。人生初干し肉ですよ。見た目は塩漬け干し肉って、いや。そのままか。厚さは5mmくらいね。……なんだっけ名前…ゴブリン…いやいや、…あっ!ニードルラビットだ。そうそうそれだ。尖った兎ってwヤンキーみたいな名前w…まぁ、頂こう……うん、固っっつたいね。クソ固い。塩漬けゴムって感じ。いや、そのまんまかな。しょっぱい固いゴム。まぁ…せっかくだしちゃんと食べよう、うん。」
結局干し肉を食べ終わるのに10分近く掛かってしまった。レイは干し肉の美味しい食べ方を見つけようと心に誓った。
「さて、ラストは木の実だな。見た目は痩せたリンゴって感じなんだけど。まぁデザートぐらいは期待しよう」
カッシュ…カッシュ…モグモグモグモグ…ごくっ。
「水分の抜けた酸っぱいリンゴ?かな。こんなのでも今日一番美味しいと思えるから凄いね。リコの実」
カッシュ…モグモグカッシュ…モグモグ。
ふぅ。
「うん。ごちそうさま。よし。そろそろ行動しないとな。」
うーんと大きく伸びをして体の堅さをストレッチでほぐしていく。
「さて、まず何からしようか。…槍術の練習…かな?…あ、まだステータス見てなかったな……ステータス。」
すると目の前に半透明の画面が現れた。
【ステータス】
名前 レイ
年齢 20
レベル 1
体力 100
魔力 10
武器系スキル
・槍術レベル3
特殊スキル
・強奪レベル1
・鑑定眼レベル1
・身体強化レベル1
・音声翻訳レベル1
・精力強化レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
(…なるほど、初期設定にも、筋力と敏捷力とか設定無かったしやっぱりステータスにも無いのか…。体力と魔力ってどうなんだ?多いのかな。うーーん。)
「よし、まずは一つずつスキルを確認してみるか。まずは槍術か。よしっ適当に動いてみよう。」
槍を構えとりあえず適当に突いてみる。他にも右から左へ斜めに振り落とし、逆、横薙ぎなど色々と振ってみる。
うん、…さっぱり、わからん。とりあえずこれは槍術レベル3ではないだろ。
…まぁ少しずつ試すしかないか。
10分ほど素振りをしていると、何にかが歯車まに少しずつ少しずつハマっていくような感覚になる。足の運び方。持ち方など、色々と変え少しずつではあるが、剣先も鋭く、
振るたびにブォンと音が聞こえるようになっていく。
休憩を挟みつつ、気がつけば2時間近く素振りをしていた。
(なんだろ、この感じ少しずつわかっていく、自分の中で何かが少しずつ嵌っていく。…分かる。まだまだだ。俺の体が俺はこんなモンじゃないと教えてくれてる感じがする)
ブォン、ブォン
右薙、左薙払い、突き少しずつ上手くなっていく。少しずつ俺が俺の体を理解していく。
その後も、何かに取り憑かれる様にひたすら槍を振り続ける。
そして、気づけば空は夕焼けになっていた。
(…ふぅ。少し休憩。…ハァハァ、感覚的に10分の1くらいかな?そんだけ何かが嵌っていった気がする。…もう無理だけどね。流石にやり過ぎた。腕が上がらん。でも、ハァハァ…。自分の体力の無さが情けなくなってくるな。もう、腕が上がらん)
レイはふと空を見上げる
「ん?あれ?もう夕方か。全く気がつかなかったな…。今日は色々と歩き回ろうと思ってたんだけどなぁ。ま、仕方ないか。今日はここで、、、あれ?」
(今日はここで野宿?森の中で?……。ヤバくないか?…。ヤバイよな?夜、モンスターとか寝てる時に出たらさ…。こーゆーとこは交代で見張りとかするんだよな?…オレヒトリ?コウタイ?ミハリ?デキナイ?アレ?…どーしよ。全く考えてなかった。…。いや、まぁ大丈夫さ。ははっ。モンスターとか全然見かけないし。安全な森のパターンとかもあるよ。うんうん。)
すると遠くからワォオオーーンっと獣の鳴く声が聞こえた。
…。アレ?コレ。大丈夫じゃないパターンかも。
あれから数時間が経ち、辺りは真っ暗な闇だ。あれから何度か獣の鳴き声が聞こえた。この森にモンスターが入るのは間違いない。今更になって昼間全く行動していなかったことに悔む。今日は色々とあったとはいえマトモな判断能力すら出来てなかった。
はぁ…地面が堅い、ケツ痛い…蚊が多い。痒い。ぉれはやっぱり舞い上がって異世界を舐めてたのかもしれない。
いくら、チートなスキルを持っていても、灯りのない真っ暗な所にいるだけで
憂鬱な気分になってしまう。今日は久々に体を動かした気がするな…。と言っても素振りだけだが。いや、それでも凄いぞ。ヒキニートが鉄槍を休憩を挟んでたとはいえ、日暮れまで続けたんだから。うん。おれ、頑張ったうん。
ま、そのせいで、森の中で野宿する羽目になったのだが…。
でも、やっぱり槍術スキルが高くてもすぐに使いこなせるって訳じゃあないんだなぁ。
もうちょっと続ければ何かをしっかり掴めそうな感じがするんだけど…
アレ?そーいや、おれ、よく鉄槍をなんか振れたな。15㎏ぐらいありそうなのに
おれ、そんなに筋肉あったか?
体が変わったからか?
もしかして、…身体…強化スキルの恩恵か何か…だろうか。
今度、意識して試してみるか…。
木にもたれながら空を見上げる
あれ、月だよなぁ。うん普通の月だ。
異世界とかいってもそんなに変わんないのかもしれないなぁ。これで1日が50時間とかだったら、笑うけどな。
ボーっと空を眺めていると、疲れからか次第に瞼が重くなっていく。
うん……ハァアーア、あー眠いねほんと。家なら今頃ベットでぐっすり……
…。はっ!!
危ない寝かけた。あーダメだ今日は本当に疲れたみたいだ。気を抜いたら寝そうになる。
頭を降り眠気を覚ます。
流石に寝るのは、危険過ぎる。こんなんだったら、察知系のスキル取っとくんだったな。周囲が安全かどうか分かるだけでもかなり違うと思う。
いや、結界石とかのが便利か?
あんま、ちゃんと説明読んでないけど、さ。
うーーん。
ダメだ、何か考えて眠気を散らそう。
今後の目標とかを考えてみるか。
目標、目標。やっぱり冒険者になって金持ちになって、でっかい家買って、
ワォォオオーン ォオーーン
またか、今日何度目だよ。全く。夜なんだから静かにしようぜ。ホント。なんかちょっとビビっちゃうだろ。大人しく寝ててくれよ。モンスターちゃん。
初戦闘はちゃんと街に着いて色々と、情報とか、確認してからにしたいんだから。
とりあえず、街に行かないとなんともならないか。とりあえず川を探して川沿いに下って行けば人里があるって本で読んだことあるし
明日は川探しだな。出来れば宿で一泊したい。美味しいご飯が食べたい。塩味のゴムは勘弁だよもう。
ワォォオオオオオーーン
ん?なんか前より大分大きく聞こえたような。
…もしかして少し近づいてきてるのか?
クッソォ流石にこんな真っ暗のでの初体験とか勘弁してくれよ。
ちょっと動いてみるべきか?遠く移動するべき?いや、こんな暗闇の中で動いてもロクなことにならない気がする。
動いて見つかるとか最悪だし。うん。
とりあえず、すぐ動ける準備だけでも、
サッサッ
ん?
今何か聞こえた様な
風か?はぁ。こう不安だと幻聴が聴こえたりするとか聴いた事あるけどさ。
サッサッサッ
まただ、やっぱり何か聴こえる。何かが擦れる様な…どこからだ?
不安になり立ち上がる。
槍を構えて周囲を見回す、ダメだ。ホントに近くしか見えない。
これで、気のせいならかなりはすがしい。ドンだけ怖がり…
サッサッサッサッ
居る!!やっぱり居る!
何かが絶対に居る。
なんだろ、凄い嫌な感じがする
なんとも言いようの無いプレッシャーの様なものを感じる何処だ?どこからだ?
すると、前の茂みが微かに揺れたのが見えた
あそこだ!!
6mほど離れた茂みから赤い光が2つチラッと見えた。
居た!やっぱりあそこか?
前方に槍を構える。いつでも動けるように腰に力を入れる。
すると、俺にバレた事を悟ったのか
茂みから飛び出し。姿を見せる。
姿が月にうっすらと照らされ1Mほどの黒い獣が歯を剥き出しにして、今にも飛び掛かろうとしている。
グル、グルゥヴヴヴ!!
お、狼か?!で、デカイな!!遠吠えの正体か!!!
クッソ勘弁してくれよ。クッソォ!!!
とっさに
逃げようと右に一歩踏み出した瞬間。右脹脛から熱と強烈な痛みを感じた。
「熱!いっいイダァア!!ァアア!!」
クッソなんだ!。なんなんだ!!強烈な痛みを堪えながら見たものは前に居るのとは別にもう一匹の狼だった。
クッソ!そういうことか!
前のは囮で後ろから狙ってやがったのか!!
偶然にも、逃げようと右に踏み出した所だったため、狼の狙いは外れ、爪を掠る程度で済んだのだ。だが、掠っただけで済んだとはいえ、痛いものは、痛い。
槍を構えるが、紅い眼光から強烈な殺気をモロに感じ体が固まった様に動かない。更には真っ暗によりはっきりと見えないせいもあり、頭はパニックを起こしていた。足が震え、後ろに下がる。今にも腰が抜けてしまいそうだ。
レイの事を取るに足らないと、感じたのか助走つけ、狼左右から一気に襲い掛かる。
は、速い!!クッソ、どうすればいんだ。右か!!左か!!ダメだ。怖い怖い。
なんなんだよ!クッソ!ダメだ、殺される。
狼が左右同時に脚に力を込め一気に飛び上がる。長い牙がレイ目掛けすぐそこまで来ている。
ダメだ!!殺される。!!殺される殺される殺される動け動け動け動け動け!!!クッソおおおおお!ヤるんだ!!殺らなきゃ殺られる!!!!ヤるんだ!!オオオオオ!
「オオオオオオ!!」
レイは反射的に槍を右側の狼に向って自らが突っ込む事で左から来る狼を躱し、槍を目の前の狼に突き刺す、偶然にも狼の心臓に突き刺す事が出来た。だか、それと同時に途端に肩に強烈な痛みを感じる。狼を刺す事は出来たが自ら向かったせいで、狼に肩を深く咬まれる。
「ぐぅ、ァアア!!」
痛みを我慢し、腕に力を込め、狼を肩から無理やり引き剥がす。肉を抉られる痛みに、倒れそうに、なるが、槍を振る狼の屍を吹き飛ばす。
い、痛い肩が燃える様に痛い。痛い!!
はっ!!
先ほど躱した狼が後ろから再び襲い掛ろうとしている気配を感じる。
腕に力を込め、流れるように飛びかかってきた狼の頭に目掛け槍を振るう。
狼は体を空中で捻ることで、槍は空を切る。
クソ!ダメだ焦るな焦るな。落ち着け。
レイは、焦る心を抑え、狼をみる。
狼は綺麗着地し、いつでも、とびかかれるようにレイを睨みつける。
負けるな!負けるな!
レイは震える足を鼓舞し、狼に突きを放とうとする。
狼は突きが来るのを感じ、右にステップし、レイに襲い掛かる。
しまった!!いや、まだだ!
レイは腕を捻ることで突きの方向を捻じ曲げ、狼に、突き刺す。
「ギャアア」
肩に刺さった槍の痛みに狼の動きが一瞬止まる。
レイはすぐさま槍を引き戻し、今度は正確に頭を狙い槍を振るう。
槍は正確に狼の頭に突き刺さり
グギャャア !!
何かが潰れるとも、狼の声とも分からない音が鳴り、狼はそのまま倒れ伏す。
血が溢れ出る様に流れ、地面を染め上げていく。
スーーッ
レイの中に何かが入ってくる。
何かの力の源の様なモノが入ってくるのを感じ、レイはようやく我に返る。
…終わった…終わったんだ。
途端に力が抜け地面に倒れる。
「ハァハァ、やった。やったぞ、ハァハァ。はっはっははは。 ハァハァ」
膝がガグガクと未だに震える。
左手を地面につける。
ズキッ
左肩が抉れていることを強烈な痛みで思い出す。
グッ!!!ヤバイ。気を抜いたら気絶しそうだ。肩と脹脛がめっちゃくちゃ痛い。
そうだ回復薬が…
急いで、
アイテムポーチから回復薬を出し一気に飲む
「ぅう。うぇえ。にっっが!!回復薬ってこんな苦いのかよ!」苦さで顔を顰める。
すると肩と脹脛から湯気のような物が吹き出しジュクジュクと音を発しながらゆっくりと傷が塞がっていく。
「お、おお…すげぇ、治ってく!!でも、なんかグロいな。これ。とりあえずもう一本くらい飲んどくか…」
苦味を我慢し、もう一本を飲み干す。
傷が塞がるまで木に寄り添い座り込む。
10分近くでようやく傷がすべて塞がった。
「よし、とりあえず移動しよう。今血の臭いでモンスターが来られたらおれは確実に死ぬよ」
チラッと物言わぬ骸と化した狼を見る
辺りは血の匂いが充満し、地面を赤く染め上げている。
俺が殺したんだよな、反射的に動いたようなもんだけど、よく勝てたよなほんと。
狼の死体を見て、吐き気が込み上がってくるが。口を抑え。我慢する。ゆっくりと深呼吸し、何も考えないように気持ちを落ち着かせる、
ふぅーーー。今はダメだ考えるな
早く移動しよう、こんなとこに居ても危険なだけだ。
無理やり自分を鼓舞し傷が塞がったとはいえ痛みの残る足を無理やり動かし
荷物を纏め暗闇の中を歩きだす
「…ハァハァ…ハァハァ」
一体あれからどのくらい歩いただろうか、暗闇の中を必死に歩き遠くへ行こうと足を踏み出し続ける。
「…よし、もう、いいよな?ハァハァ…流石にあれから一時間は歩いた気がするし、大分離れたよな?」
正直自信はないが流石に体が限界だ。
休みたい休みたいと悲鳴を上げてくる。
堅い地面に腰を下ろし、堅い木に寄り掛かる。
月明かりが自分を薄く照らす。
改めて、自分の体をみる。左肩の部分だけ革鎧がなくなって、いるせいで、歩くたびにプラプラと、揺れる。中に着ている服を大部血を吸ったらしく所々赤く染まっている。元々茶色の服のタメ、血は目立つ。ズボンを太ももの部分が破れている。
正直着替えたい。がもしまた戦闘になったら
もう一つもダメになってしまう。
それを避ける為に、着替えたいのをグッっと我慢する
座ったことで安心したのか、疲れがドッとのし掛かるかの様に感じる。横になって寝たい。瞼が再び錘の様に重くなる。
疲れた。ホントに疲れたよ。体はあちこち痛いし、もう2度と動きたくない。
眠気を堪えながら、あの戦闘を思い出す。
狼があんなに、怖いなんて知らなかった。
アレが殺しに来るものが放つ殺気なのか。
ブルッと戦闘を思い出し、体が震える。
「ははっ」
乾いた笑いが口から溢れる。
今になって手が震えてきた。
「おれ、ホントによく勝てたよな。」
改めて考えると、あの状況で動けた自分に賞賛したいよ。…そういえば、倒した時に何かが体に入って来る様なあの感じ、一体何だったんだろ。
ふと、何かを思い出し
「ステータス」
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 2
体力 130
魔力 15
武器スキル
・槍術レベル3(6/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1
・強奪レベル1
・音声翻訳レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
「オオオオオ!!レベルアップしてる!!すっげええぇオオオ!!レベルアップぅ!そうか、狼倒した時に感じた奴が経験値ってことか!!おお。体力と、魔力が増えてる。ちょっと感動だなこれは。」
ん?
「槍術と身体強化の横のやつなんだ?今までこんなの無かったよな?スキルアップ条件ってことか?んー?まんか、試してみるか…。そーいや鑑定眼使えなかったな。いやそんな余裕無かったし…仕方ない。仕方ないさ」
「試しに鑑定眼使ってみるか」
槍を見ながら鑑定することを意識してみる。
《鉄槍》
おお!出た!!でも、名前仕方ない出ないのか。他も試してみるか。
アイテムポーチを視る。
《アイテムポーチ(小)》
おお。なるほど。なるほど。やっぱ名前だけか。たぶん、レベルが関係あるんだよな。
「よし、ステータス」
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 2
体力 130
魔力 15
武器スキル
・槍術レベル3(6/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(1/50)
・強奪レベル1
・音声翻訳レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
おお!やっぱに横に項目が増えた!!
ってことは1って事は2回で1増えるのか?
…なら。
《アイテムポーチ》
《アイテムポーチ》
良し、二回見た。
「ステータス」
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 2
体力 130
魔力 11
武器スキル
・槍術レベル3(6/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(1/50)
・強奪レベル1
・音声翻訳レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
あれ?増えてない。…どゆこと?
一度見たものは関係ない。…とかか?
…よし。なら、ポーチの中のモノ全部みてやるか!!
よし。アイテムポーチから、リムの実を2つ取り出す。
《リムの実》
《リムの実》
・鑑定眼レベル1(2/50)
おお!!増えてる。よし!このままドンドンやろう!!
名前が同じでも、違うものなら効果ありか。これ、結構簡単にレベル上げ出来るじゃん!!良し!!ドンドン行こう!!
ポーチからリムの実を全て出す。
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
《リムの実》
くらっ
急に意識が飛びそうになる。
「な、ん…だ?…くそ、ステー…タス」
飛びそうになる意識を堪えながらステータスを見る
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 2
体力 130
魔力 0
武器スキル
・槍術レベル3(6/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(6/50)
・強奪レベル1
・音声翻訳レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
(あ、…魔力…ぎ…れ)
そして、そのまま意識が暗転する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
…ん…んん……。
「はっ!!」
レイは飛び起きる。
あれ?寝て…た?
…。あ、そうか。確か魔力が切れてそのまま、気を失ったのか?
レイは、辺りを見回す。
近くにはアイテムポーチとリムの実が散乱している。
「良かった。生きてた…。…ハァ。そうか、鑑定眼は魔力を使うのか。クソッちゃんと確認すれば気がつく事じゃないか!…ハァ。ま、いいや。無事だったんだし、次から気を付けよう。」
辺りはすっかり明るくなっていた。
どうやら、気を失い、朝まで眠っていたみたいだ。
レイは横になった体を起こす。
ズキッ
「うゔ、やばい全身筋肉痛だ、いてて。…。よし、とりあえずストレッチだな。」
レイは座りながら痛む腕や足を伸ばし、痛む箇所を少しずつほぐしていく。
「うぅー、こんな筋肉痛になったの凄い久々だな。ぁあー。イテテテ。」
ストレッチを終え、リムの実を拾う。
軽く服で汚れを拭いて、齧る。
「…うん。酸っぱい。微妙に甘い。いや、酸っぱい。水気のない。グレープフルーツだな」
酸っぱさに顔を顰めるが、食べれたい程ではない。一つ食べ終えると水袋をだし、水を飲む。温めの、水が血液の様に全身に染み渡るのを感じる。
どうやら、かなり喉が渇いていたようだ。
次に、パンと干し肉を出し、水を飲みながら少しずつ胃に放り込む。
「堅いなぁ、パンは水を付ければまだ柔らかくなるけど、肉はなぁ。いや、ゴムだな。」
文句を言いつつ全てを完食する。口直しに再び、実をたべる。
「計画的に食べないと先にリムの実が無くなりそうだ。…いや、今日中に街を見つければ問題ない。うん。あ、そうだ。ステータス」
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 2
体力 130
魔力 16
武器スキル
・槍術レベル3(6/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(6/50)
・強奪レベル1
・音声翻訳レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2
「うん、魔力満タン。…いや?増えてる?確か15だったと思うんだけど…。使い切れば増えるのか?…使い切ると増えるのか?」
魔力も筋肉と同じ様に使えば増えるのか?
そうなら、これからも寝るときは使い切りたいな。ま、安全な寝床での話だけどさ
「よし、考えてても、仕方ないし、さっさと起きて人里を探そう!」
レイは気合を入れ、立ち上がる
筋肉痛で足の筋は張り、思わず転びそうになるのを、手をついて、支える。
「いってぇ、やっぱ相当張ってるな。いてて」
痛みを我慢し木を手を付けながらゆっくり立ち上がる。
荷物を纏め、槍を杖のように、突きながら、歩き出す。
「お、おぉ。こりゃ結構しんどいかもな。いや、頑張れ、昨日みたいなのは2度とごめんだ」
レイは獣道をゆっくり警戒しながら歩いていく。暫く歩くと木の下に黒い斑点模様のレリンギの様なキノコを3つ見つける
ん?あ、キノコだ!コレ食べれるのか?
…いちを、視とくか。
《エレキ茸》
うん。わからん。せめて説明とかしてくれれば、いいのに、使えないな。鑑定眼よぉ。
…まぁいちを取っとくか。
生えていたエレキ茸を3つともアイテムポーチにしまう。
うん。食料確保。街に着いたら食べれるか聞いてみるか。正直、パンと干し肉はしんどいし。
そして、また10分程歩くとまたキノコを見つける。今度は10cmほどある茶色のマイタケの様なキノコだ。
コレはなんか、食べれそうだな。良くあるキノコっぽいし。
《マリム茸》
うん。わからん。とりあえず収穫。
あ、また見つけた。これもマリム茸だけな?
《マリム茸》
うん、やっぱり。
あ、また見つけたマリム茸。
《ニセマリム茸》
何!?偽物だと!?全く同じだろ何が違うんだよ。
マリム茸を、取り出し見比べる。
うん、同じだ。少し、大きさが違うがそれは関係無いだろう。あ!裏返すと、マリム茸は笠の下がヒダヒダがあるけど偽物はない。
なるほど、勉強になる。食べれるのかは知らんがな。
レイは2時間ほど歩きながら
見つけたキノコを、収穫していく。
ん?なんだあの木なんか生えてる?
なんか、黄色い梨みたいだな。
手を伸ばして取ろうとするが50cmほど届かない。
今度は槍を降り枝ごと切る
ボトッ
よし、取れた!
《レレの実》
うん、わからんけどなんか食べれそうな気がする。確認するまで食べる気はないが。
とりあえず採れるだけ取るか。
槍を振るい、届く範囲の実を落としていく。
合計8個ほど実を落とし、後は届かないから諦める。
うん。いい感じ食料集まってくな。
後はもういいだろ。無理して取るのもしんどいしな。
実をポーチに入れ、再び歩きだす。
それからまた、2時間ほど歩く、太陽は真上まで登っている。
そーいや。季節とかどーなってんだろなぁ。
そんな、暑さ感じないし、春とか秋か?いや、そもそも四季はあるんだろうか。…。
色々考えながら、歩いていると何かの流れる様な音を微かに感じる。
ん?この音…もしかしたら、川が近いのかも…どっちからだ?……。わからん。とりあえず先に進むか。
そのまま真っ直ぐ歩いていくと
微かに聞こえた音がだんだんハッキリ聴こえる様になっていく。
やっぱりだ。聴こえる!…こっちだ!!
目の前の茂みを越えると、少し先に川幅10mほどの川を見つける。
「おおおおおお、川だーー。よっし。」
太陽の光が反射し、川が輝いて見える。
川に近ずくと川の水は透き通るほど透明で底にある石まで助けて見える
「すっげぇ。綺麗だ。」
服の袖を捲り上げ、腕を水に浸ける。
「冷てぇー。10度くらいか?わからん。けど入ったら気持ち良さそうだな。…。」
暫く川を見つめ、周りを見渡す。
うん。周囲になにも居ないし、…入るか。
レイは荷物を置き、革鎧に手を掛ける。
ん?これどうやって外すんだ?えっと…あれ?あ、腕の付け根に留め具がある。これか?
左右の留め具を外し。革鎧を脱ぐ。服などを全て脱ぎ、裸になる。
うん、森で全裸ってちょっと恥ずかしいな。
自分の中に潜む何かが目覚めてしまいそうだ。…冗談だよ、いや、本当に。
足をゆっくり水に浸ける。おお、つめてぇ、う?意外と深いか?
一度座り、地面に手を付けながらゆっくり入る。腰の少しした辺りまで浸かると底に足が着く。
「おおお。意外と深いんだな。ああ、気持ちいい。」
顔を水面に近づけ、顔を洗う。
ああ、気持ちいい。
顔を沈め手でワシャワシャと髪を洗う。
「ップハ…。ああ、最高だ。超気持ちいい。」
体を擦り、汚れを落としていく。
あ、肩の傷、薄っすら跡が残ってるな。
やっぱ、綺麗に、消えるわけじゃないのか。
いや。削れた肉が生えてくるだけ凄いんだけどな。回復薬小のクセに高性能だな。
不味いけどね。
5分程使っていたが、流石に冷えてきた為に上がる。
あー拭くものないな、どーしよ、
仕方ない服で拭くか。服をタオル代わりにし、水気を拭いていく。ある程度拭き終えたら服をそのまま、川につけ洗濯していく。
「あーやっぱ、血は全然落ちないなぁ、まぁ肩のとこ破れてるし、もうコレは雑巾用だな」
服を洗濯し終わり、水気を絞る。適当に畳んだらそのままアイテムポーチにしまう。
今度は、またズボンを洗濯しようと水に浸ける。
ガサッ
しばらく、洗濯をしていたら、後ろの茂みから音が聴こえた。
はっと後ろを振り返ると、30cmほどのウサギが茂みから飛び出してきた。
ウサギの頭には体の半分程はありそうな長く鋭いツノが額に生えている。
「なに!?クッソ、勘弁してくれよ。こっちは全裸なんだよ!!!」
悪態を付きながら、慌てて槍を掴み構える。
ウサギは此方を睨みツノを突き出す様にして向かってくる。
「クッソ、やる気満々かよ!!殺ってやるよ。オラ!」
ウサギの走り方にやや不自然さをレイは感じたが、ウサギを慎重にみつめ、何時でも槍を振るえる様に腕に力を込める。
その瞬間、1m程まで、近づいたウサギが地面を踏みしめ、鋭いツノを向けレイの顔面目掛け飛び掛かる。
昨晩の狼を経験している為スピード次第は昨日ほど速くは感じない。
大丈夫だ、やれる、やれる。
レイは自分を鼓舞し、飛び掛かるウサギをしゃがむ事で躱し、そのまま下から上に槍を振り上げる。
グサッ
槍はウサギの腹を大きく切り裂き、川に落ちる。
…よし。よし。出来た出来たぞ…はぁぁ。
すると、レイにまた、力の源の様なものが体に入ってくる感じがした。
この感じ、昨日と一緒だ!
川を見ると、川を赤く染め。ウサギの屍体が浮き上がってくる。
レイはそおっと手を伸ばし、ウサギを拾い上げる。ウサギは大きく腹が裂け、内臓が飛び出して、そこから溢れるように血が出ている
生き物の、感触にブルっと体が震えるが、我慢しながら持ち上げる
「お、おお、グロいな…。あ、いや、鑑定」
《ステータス》
ニードルラビット
名前 なし
年齢 2歳
レベル 2
特殊スキル
・頭突きレベル1
おお、なるほど。こいつがニードルラビットか!!干し肉でお世話になってます。
…頭突きか、うん。別に入らないな。…イヤイヤ鑑定眼で見忘れた言い訳じゃないよ?うん。
あれ?体力と魔力が表示されてない?
レベルが低いからか?それとも死体だから?
レイは地面にニードルラビットの死体を置く。
あれ?こいつよく見たら、後ろの脚が切り裂かれてる。おれ、こんなとこ傷つけてない…よな?あ、そうか!!
走り方が不自然に感じたのはこのせいか!
なるほど。なるほど。
ん?なら、何で傷つけてたんだ?
ガザッガザッガザ
先ほどニードルラビットが出てきた所から
緑色の小人が出てくる。
ニードルラビットに集中していた為気付くのが遅れてしまう。
「はっ、今度はなんだよ!!くそっ。あれ…もしかして、ゴブリンじゃないか!??」
身長は110cmほど、汚れた腰巻きを身につけ
30cmほどの、錆び付いた剣を持っている。
「ギャグギャギャダキャ!!」
ゴブリンが此方を睨み何かを叫んでいる。
ゴブリンの剣をよく見ると、先が赤く汚れていた。
「何言ってるか分かんねぇよ!!そうか、ウサギがこいつから逃げてきたって事かよ!」
ゴブリンを睨みつけ槍を構える。
「ギャラグキャギャ!!ギャ!」
「だから、何言ってるかわかんねんだよ!」
レイは槍を構えながら、ゴブリンに、向かって走り出す。そして1mほどまで近ずく。
鑑定!!!
《ステータス》
ゴブリン
名前なし
年齢 3歳
武器スキル
・短剣術レベル1
・投擲スキル1
特殊スキル
・悪食レベル1
見れた!!よしっ!
レイは一歩踏み出し、いつでも、振れる様に構える。
ゴブリンが何か叫きながら、短剣で突きを放とうと、駆け出す。
レイは冷静に槍の射程を見極め、ゴブリンが射程を入った瞬間、右から左下へ、流れるように槍を振るう。
ザクっ……ポトッ。
ゴブリンの首が飛び、首から血を吹き出しながら体が倒れる。
空中を舞う首が、一体何が起こったのか不思議がるような表情をし、そのまま。暗転した。
するとまた、体に何か力の源が入る。だが、今までとは入ってくるものが違う気がする…。何か2つのものが入ってくるような感じがした。
「ふふっ。はは。はははは。はははは。やって、殺ったぞ。このゴブリンがぁ!はは、はははは」
レイは体から勝利の快楽が込み上げてくるのを感じた。
「はははは!やった。やったぞ。雑魚のくせに、ギャアギャアうるさいんだよ!!」
近くに転がってきた頭に槍を突き刺す。そしてそのまま持ち上げ、振りかぶり遠くへ放り投げる。
そして、そのまま歩き、今度はゴブリンの首のない体を持ち上げる、
血で手が汚れるが、そんなことつゆとも気にしていない。
「うわっ。クッセ。どっか、いけクソ野郎!!はははは!!」
そのまま、同じ様に放り投げる。
「は!ざまぁみろ!ったく手が汚れたじゃないか!はははっ!」
レイはそのまま川に近づき、手を洗う。良く
見ると体にも返り血が飛んでいた為、仕方なくまた、水に入る。だが、今度はしっかり周りを警戒し、片手は槍を持って入る。
しばらく、汚れを落とす。水に浸かっていると、先ほどまでの興奮も、水のように冷めていた。
ある程度取れたら上がり、水気を拭き取り。ポーチの中から服を取り出し、着る。革鎧をしっかり身につける。
ふぅ。ゴブリンなんか、触るんじゃなかったよ。余計に汚れてしまった。…あれ?何でおれゴブリンなんか放り投げたんだろ?あれ?何でかな?何故かしたくなって…。
なんか、気分がハイになってた様な…。戦闘で興奮してたのか?…ま、いいか…)
レイは近くの岩に腰を据える。
「あ、そういや、初めて戦闘で鑑定出来たな。なんか、変なのが入る感じがしたし、……もしかしたら…ステータス!」
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 3
体力 150
魔力 20
武器スキル
・槍術レベル3(20/800)
特殊スキル
・身体強化レベル1(2/50)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(11/50)
・強奪レベル1(1/10)
音声翻訳レベル1
・悪食レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2(1/500)
「おおお!レベル上がってる!あ、スキルが増え……なんか、一番要らないのが増えたな。うん、まぁいいや、増えただけでも、ね。いや、だって、確率5%だよ?中々幸運だな。おれ!要らなそうなスキルだけど。ね。まぁ、マイナス系じゃないだけでも良かっ…」
え?
鬼畜レベル2(1/500)?
え?
は?……え?
鬼畜レベル2(1/500)
ん?…ま、じ、で?
「マジかァアア!え?ええ?なんか増えてるぞぉ!やばいのが増えてる。なんで?いつ?狼の時は無かったよな?ニードルラビットの時か?いや。ゴブリンか!?…もしかして、ゴブリン倒した後興奮したのはこれの所為なのか?…ヤバイな、どーしよ。くそ。モンスターを倒すたびに上がっていくのか!?だとしたらやばくないか?いや、落ち着け!狼の時は変わってない。何か条件があるんだ。きっと!考えろ!」
確か、朝ステータスを見た時は無かった。
その後、キノコ取ったり、木の実取ったりして、川を見つけて…ダメだ。わからん。でも可能性としてはゴブリンの時だよな?…。
…よし、分かったとりあえずまた、ゴブリンに会ったら気をつける。うん、もうそれでいいよ。考えるとドンドン不安になっていくしさ。よし。考えるのやめ!うん…うん。
レイは頭を降り立ち上がる。
近くにある、ニードルラビットの屍を見つめ
これ、どーしようかな。肉だけ取って焼いてたべるか?干し肉に使ってるって事は食べれるって事だしな…ダメだ。ぉれ、火起こしとかやったことないわ。うーんでも、ほっとくのも勿体無いよなー。…。取り敢えず洗ってポーチに、入れとくか。うん。
川で、洗い、血を抜く。そして内蔵を触り取り出す。
うぇ。グニュグニュしてるぅ。気持ち悪っ。
時間を掛けながらもなんとか内蔵を取る。そしてポーチに仕舞おうとする
ググッ…あれ?入んない?…ググッあれ?
あっそうか30cm以上は入らないのか。ダメじゃん!!…なら、このまま持って歩くか?
いや、それはなんか嫌だ。うーーん、あ、そうだ!ツノを折ったら仕舞えるかも!
ツノに手を掛け力を込める。
うーーん。うーーーーん。うーー ポキッ
よし!これなら! !
再び、ポーチに仕舞おうとする。スッとニードルラビットがポーチの中に消える。
よしっ!続いて、ツノを仕舞い、ゴブリンの持っていた短剣もしまう。
「よし、じゃあ改めて出発!」
小腹が空いてきたので、干し肉を齧りながら歩き出す。
えっと、取り敢えず川下に向かうか。
川の横を流れに向かって歩き出す。
2時間ほど歩くが、未だ森を出ることは出来ない。
しばらく歩くと前方に川の水を飲んでいる
複数の白い兎が居た。
げ、また、モンスターかよ。今度は沢山いるな?どうする?まだ、気付かれてないし、一旦引き返すか?
レイが、対応に悩んでいる間に一匹の兎が水面から顔を出した、こちらを見つめる。
見つかった!!!
ヤバイ。
兎は愛くるしい顔が豹変し、
キューーーと鳴き口から鋭い牙を覗かせる。まるで、獲物を見つけ、舌舐めずりする様な表情だ。
すると、他の兎を顔をこちらを見つけ、キューーーと鳴き始める。
ヤバイ!!逃げろ!
レイはすぐさま兎に背を向け走りだす。
背後からドタバタと複数の音が聞こだす。どうやら、追ってきている様だ。
クソ、追ってくるなよ。
レイは走りながら、振り返ると、兎がかなりの速度で追いかけてくる。
兎の足はかなり速いらしくどんどん距離が詰まっていく。
ダメだ!!このままじゃ追いつかれる!!
レイは逃げれない事を悟り、足を止め、呼吸を整え、槍を構える
兎の数は…5!大丈夫。大丈夫だ!
やってやれない事はない!
そして2m近くまで近づいた兎は、レイを囲む様に
左右に広がり始める。ヤバイ!このままじゃ囲まれる!!
すぐさま、一番距離が近い右側の兎に槍を構え突進する。
鑑定!!
フットラビット
名前なし
年齢 2歳
レベル2
特殊スキル
・脚力強化レベル2
なるほどどーりで速いわけだ。
一番近くの兎が飛び上がり、体に合わない大きな後ろ足でドロップキックを放ってくる。
レイは兎に合わせる様に槍を突き出し、串刺しに、する。
よし!
すると、フットラビットから血が噴き出し、たまたま、レイの目に血が入ってしまう。
何!?クソ視界が!!!ヤバイ!!
ドン!!
ゴフッ!!腹部に鈍器で殴られた様な衝撃が襲いかかる。な、んだ!?
レイはそのまま後ろに吹き飛ぶ。痛む目を、堪え片目で見たのは腹部に蹴りを放つフットラビットだった。
クソっ!グハッグホ、痛む腹を堪える立ち上がろうとする。
すると、もう一匹がレイの吹き飛んだ先に合わせる様にキックを放つ姿が見えた
ヤバイ!!
レイは慌てて横に転がる様にして、蹴りを躱す。ドンっと横から重い音が聞こえた。
レイは起き上がり、前に一歩踏み出す。横にいる敵を横目に、突き刺さったままのフットラビットを目の前に迫り来る敵に向かい槍を振り抜く。槍から屍が抜けそのまま目前に迫るフットラビットにぶつける。フットラビットは死体にぶつかり、反対に吹き飛ぶ。
ギュー!と周りから怒りの様な声が聞こえてくる。レイは呼吸を整え再び、槍を構える。
すると今度は左右にから合わせたように蹴りが飛んでくる、
レイは前に転がる様にして、紙一重で躱す。そしてそのまま、吹き飛ばしたフットラビットに鑑定を、唱え槍を突き刺す。
グギュっと頭が潰れる様な音が聞こえる。
よし!二匹目!!
槍を即座に引き抜き、再び飛びかかって来たのを同じ様に前に前転して躱す。振り向き様に鑑定を唱え、槍を振り下ろす。首を深く傷つけ、血が噴き出るのを確認し、
残り二匹を見る。
三匹もやられた事で残りが少し躊躇うような表情が見えた。そのまま一歩、二歩と踏み出し、射程範囲に近づくと大きく槍を振りかぶり、振り下ろそうとする。
フットラビットは避けようと真上にジャンプする。
フェイントだよ!バカ野郎!!
レイは腕を止め、空中で身動き出来ないフットラビットを鑑定し、冷静に切り捨てる。
「残り一匹!!」
最後の一匹に、なったのを感じ、フットラビット慌てて後ろに振り向き逃げるように駆け出そうとする。
レイはこのまま追っては間に合わない事を瞬時に感じ、一か八か槍を振りかぶりフットラビットが走る方向へと投擲する。
槍はまるで、吸い付くようにフットラビットの走る方に飛び、そのまま胴体に突き刺さった。
フットラビットはジタバタと動くが、槍でそのまま地面に縫い付けられている為、抜け出す事が出来ず、余計に傷を広げていく。
次第に動きが遅くなっていく。レイは死ぬ前に近寄り鑑定を唱える。そして、槍を引き抜くと、フットラビットはそのまま生き絶えた。
はぁ、はぁー。終わった。
すると、レイの中に何かが入ってくるのを感じステータスを唱える。
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 3
体力 150
魔力 15
武器スキル
・槍術レベル3(25/800)
特殊スキル
・身体強化レベル2
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル1(13/50)
・強奪レベル1(2/10)
・音声翻訳レベル1
・悪食レベル1
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2(1/500)
ん?身体強化がレベルアップ?
脚力強化と、統合したって事か?
それとも単に身体強化のレベルが上がっただけか?…いや、強奪の熟練度が上がってる。って事は強奪は成功したんだ。なら、やっぱり統合したのか…。ま、いいや、取りあえす死体を片付けよう。
レイは五匹を集め、ポーチから短剣を取り出し一匹ずつ腹を裂き、血と内蔵を取り出す。
オェェ…やっぱりこれは慣れないな。
川で死体を洗い、血を落とすとポーチに仕舞う。10分ほど掛けようやく全てを仕舞い終える。
「よし、終わった。…でも、せっかく着替えたのにまた、汚れたな。もう着替えないし、仕方ない、拭くだけ拭くか」
ポーチから雑巾(元、服)を取り出し、水に浸け絞り、体や革鎧に着いた血を拭き取る。
全てを終えると、疲れた体に鞭を打ち、再び川下に向かって歩き出す。
なんか、戦闘による恐怖が少し薄れてきた感じがする。今回は足が震えたりしなかったし。こういうのを慣れって言うんだよなぁ。
喜ぶべきか、悲しむべきか…。まぁ、危険な世界なんだし、喜ぶべきなのかもしれないな。
それから、しばらく歩くとようやく森の終わりが見える。辺りは茜色に染まり始めていた。
「おお、やっとだやっと森を抜けたぞ!!はははっっよし!」
森を抜け、前を見ると1キロほど先に石を積み上げて、出来た大きな壁が見える。
「お、おお、オオオオオオ!!建造物だ!!街か!!!いや。あの大きさなら町か?いや、そんな事どうでもいい!やった!!やったぞ。ついに見つけたぞぉ!!!」
ようやく、町らしき、ものを見つけ心が軽くなっていく。疲れているにも関わらず、歩く速度が、無意識にどんどん速くなっていく。
「よし!よし!!やっとだ。ハハッ。ついに、見つけた!!」
そうだ。どうやって入るか考えないと。
異世界から来ましたなんて、言ったら怪しすぎるもんな。うーん。どうしよ。……。
よし、遠くの村からやって来た旅人って設定しよう。そしたら色々誤魔化せるだろ。うん。
レイは嬉しさからかなり、楽観的に捉え、設定を、色々考えつつ、町に向かい歩いていくのだった。
今日はここまでです。