自由なエリレさん。   作:灯火011

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趣味に生きる戦艦レ級。

カメラと酒、違いはあれど似た者同士のようです。

(前作の主人公のカメ子 レ級さんです。)


6.5 フラレ改とエリレさん

日本近海のとある場所。

そこで、2隻の戦艦レ級が

顔を付き合わせて対峙していた。

 

片方は赤いオーラを纏う「戦艦レ級エリート」

片方は、金色のオーラを纏い、目から蒼いオーラを滾らせ

攻撃装備の代わりにカメラを装備している

「戦艦レ級フラッグシップ改」である。

 

この戦艦レ級2隻は、同じ艦種でありながら

今にも攻撃をし合いそうな殺気を出し合っていた。

そして次の瞬間、2隻のレ級はすさまじい笑顔を浮かべ、

お互いに右手の拳を握りこみ、

 

「『オラァ!』」

 

そう叫ぶとともに、2隻の戦艦レ級は、

お互いの拳を思いっきり突き合わせたのである。

 

ガゴンっ!という、鉄と鉄がぶつかった音が周囲に響き

戦艦が衝突した衝撃波によって、海が割れる。

周囲にいた魚の群れは遠くに逃げ

空を飛んでいた鳥すらも、一目散に飛び去っていた。

 

そして、拳を突き合わせたまま、2隻のレ級は全く動じず

少しの間、周囲を静寂が包んでいた。

 

2隻のレ級は、このままもう一度

殴りあうかと思われたが、同時に拳を下げると

口を大きく開き、お互いに肩を叩きながら

さも楽しそうに、笑い声を上げていた。

 

『・・・・はハはは!久しリだナぁ!よっパぁ!」

 

「・・・・クハハハ!オ前コソ久ブリダナァ!カメコォ!

 オマエ、ソロモンノ拠点潰サレテカラドコイッテタンダヨ!

 全然姿見セナカッタジャネーカヨォ」

 

戦艦レ級エリートと、戦艦レ級フラッグシップ改。

2隻はさも親しげに、笑顔で会話を続けていた。

 

『アァー。悪イ。そう言えバ伝えテなかっタなァ。』

 

フラレ改は、顔に手を当てながら

少しバツの表情を浮かべながら言葉を続ける。

 

『北方棲姫様連れテ、ドイツに写真撮りニいってきてタ。

 ツイデに、イタリアのモ撮ってきたゼ!』

 

そう言いながら、フラレ改は格納庫からタブレットを取り出し

ドイツとイタリアで撮影した写真をエリレに見せていた。

 

そこには、ビスマルク達の戦闘する姿や

イタリア艦であるリットリオ達の演習シーンなど

様々な写真が収められていた。

極めつけに、イタリアとドイツの艦娘と

記念写真を取ってくる辺り、

このフラレ改のコミュニュケーション能力は高いようだ。

 

「オォ。流石カメコ。イイ写真撮ルナァ。

 ・・・ッテイウカ。北方棲姫連レテ、

 ドイツトイタリアマデ行ッテキタノカ!」

 

エリレは、フラレ改のタブレットに表示されている写真を見ながら

驚き、叫んでいた。

フラレ改は、そんなエリレを見ながら、笑顔で口を開いた。

 

『そうだゼ!北方棲姫様も、のりのりダったからナァ。

 私以上に良イ写真、撮ってるルんだ。すごいゼ。

 アァ、そうダよっぱ!おみやげダ!

 ドイツのソーセージ持ってきタぜ。

 アァ、ついデに、ドイツのビール、ケルシュも持ってきタぜ。』

 

ごそごそとフラレ改は、格納庫から冷えたビールと

ソーセージを取り出し、エリレに手渡していた。

 

「オォ!カメコ!助カルワァ!

 最近、港湾棲姫モ酒呑みハジメテ、ツマミト酒ガタリナカッタンダ!

 ソレニシテモ、ドイツノビールトソーセージタァ、イイ趣味シテルナァ!

 ナァ、折角戻ッテキタッテコトデ、カメコ。一緒ニノマネーカ?」」

 

エリレは笑顔で、フラレ改からお土産を受け取りながら

フラレ改を飲みに誘っていた。

だが、フラレ改は、エリレからの誘いに一瞬笑顔になるも

 

『港湾棲姫様を引き込んだノか。お前モやるナァ・・・。

 で、呑みなんだけド、私モ一杯!と行きたいんダけどナぁ・・・・。

 北方棲姫様待たしてるから、そろそろ行かなイとイケネェんダ。』

 

フラレ改は、ポリポリと顔をかきながら

苦笑を浮かべつつ、エリレの誘いを断っていた。

 

「アハー。ソリャア仕方ネェナァ。

 仕方ネェ。港湾棲姫ト呑ムコトニスルワ。

 ・・・デ、次ハドコニ撮影シニイクンダ?」

 

エリレはそんなフラレ改を見ながら、

笑顔を浮かべつつ、次の行き先を訪ねていた。

フラレ改は、エリレの質問に表情を一変させ、

すさまじい笑顔を浮かべながら、口を開いた。

 

『話にヨルと、ビスマルク達が

 横須賀にニ着任してるらしいカらナぁ。

 だからマぁ、横須賀鎮守府に撮影しに行く予定だ。

 外国艦娘と、日本の艦娘ノ演習風景、撮るしカないだロ』

 

フラレ改は、そう言うと、カメラを手にし

エリレに対して背を向け、叫ぶ。

 

『ソレじゃあ、またな、よっぱ!

 そのうち呑もウぜ。マッタナァー!』

 

エリレも、そんなフラレ改に対して、手を振りながら

笑顔をみせ叫んでいた。

 

「オウヨー!マタナァ!カメコォ!

 アァ、ソウイエバ飛行場姫様ガ、横須賀ニ鹵獲サレテルッテヨォ!

 オ前、親シカッタダロォ?挨拶シテキタラドウダァ!?」

 

『おォ!情報ありがとうナァ!挨拶してクるワぁ!

 横須賀・・・ってことハ、カメラ渡してたシ

 姫様、艦娘の演習写真、相当の枚数撮ってるんじゃ・・・・。

 コレは早く見に行かなくチャ!待ってろ姫様ァッ!

 イヤッフウウウウウウウウイ!』 

 

そう叫びながらフラレ改は、主機を最大に稼働させ

笑顔を浮かべながら海域を後にしていった。

 

「相変ワラズ変ワラナイナァ、カメコ。

 マ、元気ソウダッタカライイカ。

 ソレニシテモ、アレデ私達ノ最上位個体ッテンダカラ、

 世ノ中、ヨクワカラナイヨナァ・・・。

 マー!トリアエズ、ット」

 

エリレはそう呟きながら、ビールの栓をキュポンと抜き

早速、一本のケルシュビールを飲んでいた。

 

ゴクッゴクッゴクッゴクッ

 

エリレの良い喉の音が、周囲に響く。

そして、一本を一気に飲み干すと

 

「クハー!ドイツノビールハ風味豊カダナァ!」

 

そう叫びつつ、エリレは横須賀に向かうフラレ改の背中を、

笑顔で見つめ続けいていた。




妄想捗りました。裏タイトル「趣味に生きる船、遭遇そして一杯」
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