あまり期待しないでください
書いていて所々違和感がでてきた出来でしたのでもしかしたら改訂するかもしれませんが、ご容赦お願いします
では本編↓どぞ
「っち!」
突き刺さった拳は望んでいた感触とは違う手応えを生一に伝える
「ふはっ」
その拳を受けた魔王は生一にニヤリとした顔を向けた
それは生一の一撃でエヴァの中から魔王を取り出す事に失敗した事を告げていた。
「……しくったか」
「言ったはずだ人間。既にこの器は
そう言い魔王は無詠唱の凍結魔法を目の前に展開する
闇の吹雪は視界を阻むように生一に迫る。
「めんどい!」
生一の拳が紅に光り輝く
生一がその拳を横に振り払う様に振ると、吹雪は霧散した。
しかし、そこに魔王の姿はない
「何処に!?」
「後ろだ」
魔王は影を呼び出し後ろから生一を攻撃する
それは先ほど生一と闘った時よりも闇に近い。
「ちっ!」
月明かりの下で影は先ほど生一と闘った時よりも大きくなる
生一は避けきれないと察したのか、両手に漆黒の闇を纏い受け止める。
「ふん!」
「なっ!」
影は生一の予測した力よりも圧倒的に強かった
結果、生一は抵抗できずに叩き落される。
「ゴボッ!」
生一の居た場所はちょうど湖の真上だった
叩き落された生一は湖の中に沈む。
そしてそれは魔王の戦略であった
「いかにお前が精霊を操ろうとも完全に凍結した中で生きれるか、人間?」
魔王は不敵に笑って凍結魔法を発動させる
それはエヴァがよく使う魔法だった。
「
150フィート四方もの空間をほぼ絶対零度に閉じ込める魔法
湖は生一を飲み込んだまま、完全に凍結した。
「人間にとってはデカすぎる棺桶だったか?」
魔王は不敵に嗤った……
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
完全に凍結した湖の中で生一は思考する
(これはやべぇ。ミスった)
寒さで段々と熱が奪われていく
何時も近くで感じられていた精霊たちの気配を今は感じられない。
(やべぇ、頭が……)
寒さで思考が闇に落ちようとする中
(へ?)
闇の中で座り込む少女の姿を生一は幻視した
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
橋の上へと舞い戻り、魔王は明日菜達を見る
「さて、邪魔が入ってしまったが実験の続きをしよう」
手に魔力で形成した剣を作り上げて魔王は嗤う
しかし、それを見ての行動は先ほどと違っていた。
「……」
「……ほう?」
明日菜は魔剣を正面に構えてじっと魔王を見る
それは魔王と闘う意志があると言う事であった。
「我に立ち向かうか? 二度は無いぞ?」
先ほど同じ様な横槍はもう無い
魔王の言葉に明日菜は……笑った。
「……何を笑っている」
「アンタが
「何?」
明日菜の笑いにつられて茶々丸もその表情を緩ませた
「そうですね。あの人はこの程度で止まる様な方ではありません」
「何だかんだでアイツが関わると上手くいくもんね、色々」
それはこの場で闘っているとは思えないほどの緩やかな会話である
その様な会話をする二人に魔王は苛々した。
「ふざけるのも大概にしろ! 人間風情が完全凍結状態から行動できるとでも……」
悪魔であってもそれは難しい
魔王はそれが分かるからこそ目の前で笑う二人が不愉快でたまらなかった。
「……貴方に忠告しておきます」
「……なんだ」
魔王は不快そうに茶々丸を見る
その顔から伝えようか伝えまいか茶々丸は少し戸惑った。
「……」
「どうした? さっさと言え!」
魔王の大声に仕方がないとでも言う様にため息を吐く
それを見て魔王は額に青筋を浮かべた。
「……生一さんはハカセの実験で固まったセメントの中から帰還すると言う行動を既にやっています」
「……は?」
その言葉に魔王は唖然とする
言葉の意味を頭の中で繰り返し、そして意味が分からないと再度固まった。
「レッツ、」
そしてそれは……
「パーリィィィィィ!!」
完全なる隙だった
「な! グフッ!?」
突然現れた拳は深く魔王を抉る
そしてそのまま横へ錐もみ式に飛んでいった。
「時間稼ぎありがとうな二人とも」
「いいからさっさとやっちゃいなさい!」
「生一さん、マスターをお願いします」
生一は笑ってからエヴァの近くへ飛ぶ
「き、さ、まぁぁぁぁ! どこまで我をおちょくるつもりだぁぁぁ!」
激怒の声を魔王はあげる
生一はその声に笑いながらしっかりと魔王を視ていた。
(俺の予想が正しかった場合、アイツの懐に完全に飛び込まなきゃならない。俺ももしかしたらヤバいかもしれんが……行くしかないよな)
生一は覚悟を決めて笑った
「どうした? 魔王ってわりにはまともにダメージも与えられないじゃーか。奪う者ってのは愚者って意味か?」
嗤いながら生一は魔王を挑発する
そして、今まで散々おちょくられていた魔王がキレるのは自然の理だった。
「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!」
魔王は影を最大限に広げて生一の前に展開する
そして生一は……そのまま影に飲み込まれた。
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
「……おう、なんとか成功したか?」
真っ暗な周りを見て生一は笑う
自分の行動になんとも馬鹿だなと思いながら生一は目的のモノを探す為に暗闇の中を歩きだした。
(普通に精霊達の力で外から魔王を引き出そうとしても魔王がエヴァちゃんの身体にしっかりなじんじゃってて引きずり出せない。中からならいけるかどうかの賭けは正解だったな)
例えるなら今の魔王はエヴァと言う扉にかけられた鍵だ
外からいくら扉を叩いても、扉を壊してしまったらエヴァが壊れてしまう
そのため、生一は中から鍵を開けるという裏技を精霊を通して行っているのだ。
「お?」
暗闇の中を歩いて数分ほどであろうか、生一は目的のモノを見つける
真っ暗な中でもしっかりと視る事が出来る生一だからこそ見つける事が出来たとも言える
真っ暗な中でもその金色の髪はしっかりとした目印となった。
「見つけたよ、エヴァちゃん」
生一は暗闇の中でうずくまる少女に話しかける
少女は生一の声に少し反応したかの様に顔を上げるが、その眼には生気が見られなかった。
「……」
「帰ろう。茶々丸ちゃんや皆が待ってる」
生一は少女の手をとろうとするが……
-----パチンッ-----
「エヴァちゃん?」
「……誰も待ってなんかいない」
拒む様に弾かれた
「……私は吸血鬼、忌むべき者。光の中じゃ生きられない」
「エヴァちゃん……」
生一はエヴァの事をあまり知らない
知っているのは友から聞いた情報だけである。
「私が魔法使いの間でなんて呼ばれているか知っているか?」
「……」
「“
少女は自嘲する
その顔は歪んでいる。
「……なんで私が……私は!」
10歳の少女に突然訪れた出来事
不死の身体、変わらない容姿、皆から軽蔑され、侮辱され、そして恐れられた。
「なんで私だったんだ! 他の奴等でも良かったじゃないか! なんで、私だけこんな……」
長い事忌み嫌われた少女
その心は未だに人間であった。
「光の世界で生きてみろ。奴が言った言葉だ……本当の私を知っている学園の者は私に憎悪の視線を向ける。それに私はもう耐えられない」
かつて愛しい者に言われた言葉
それは彼女にとって救いであり、そして楔であった
その楔は彼女を傷つけながら光の世界に縛りつける。
「何年も待っていて分かっていた、私は所詮闇の生き物だ。何年光の中で生きようとも光の生き物にはなれない。忌み嫌われて生きていくのがお似合いなんだ」
「……」
魔王に侵された少女の身体は心まで侵され始めていた
心を侵し、身体を侵し、そして全てを奪う
それが奪う者の所以なのだろう。
「……くだらない」
だが、この男には関係ない
奪われる事には慣れている。
「なに?」
「……知らないってんだ、魔法使いも吸血鬼も」
生一はエヴァの手を無理やりとり、立たせて歩き始める
「な! やめろ」
「知らねーんだよ。闇とか光とかそんなこと」
生一は魔法使いが分からない
魔法の知識はある、友に教えられた知識が、友と笑いながら競いあい、見せてもらった技が
だからと言って、生一に“魔法使い”は分からない。
彼の考え方は一般人である
魔法使いではない彼には魔法使いの考え方は分からない。
「何が立派な魔法使いだ、悪の魔法使いだ。人間が悪か善かで判断できるか。時代が違う、生き方が違う。それで言い方なんて幾らでも変わってくる」
もし人を殺した事があるだけで悪と言うのなら、昔の英雄はなんだ
人を多く殺したのに称えられている
時代が違ければ考え方も変わるのだ。
「は、離せ!」
生一の手を少女は無理やりはがそうとするが、生一の手はしっかりとエヴァの手を握っていた
「なんなんだお前は! もう私を放っといてくれ!」
「そんな事できるか!」
これまで聞いた事のない怒気の声を生一は出す
「!」
「君を待っている人が居る、君を友だと言っている人が居る。その人達を君は哀しませる気か!?」
少なくとも、エヴァが居なくなったら彼女のクラスの皆は哀しむだろう
彼女を友と言う者は嘆くだろう
そして彼女の従者は……
「茶々丸ちゃんは今でもエヴァちゃんを待っているよ」
「……でも」
少女は顔を俯ける
「ここまでの事をやってしまったんだ……もう……私の居場所なんて……無い」
手が震える、声が震える、涙腺が緩み涙が出てくる
少女は泣き虫だった
昔から泣き虫だった。
「……」
生一はため息を吐きながら少女の高さに視線を合わせる
少女の目と生一の眼があった
生一の眼を少女はきれいだと思った。
「居場所が無くなったなら、俺が作ってやるさ」
「へ……」
生一は笑う
少女を元気付ける様に少女の手を握る。
「変な事を言う奴がいたら俺がそいつをぶっ飛ばす、つまんねえ言い草つけてくる奴は俺がそいつを蹴り飛ばす。どんな事を言ってくる奴が居ても俺が居場所を作ってやる」
「……」
嘘を言っている訳ではない
少女は生一の眼が真実を言っている事が分かった。
「それでも光が強くて生きずらかったら……俺が日陰を作ってやるよ」
生一は小指を立てる
少女はそれを少しだけ見つめると思い出した様に小指を絡ませた。
「……約束できる?」
「“約束”する。俺は約束を守る男だぜ」
「「指切りげんまん嘘ついたら針千本の~ます……」」
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
「は、はは、はははははははははははは!!」
影に飲み込まれた生一を見て魔王は大声で笑う
「どうだ人間! 我の影は! 我は奪う者、人間程度が敵う者では無い!」
魔王の前には生一を飲み込んだまま浮遊する影の塊があった
「ははははは……ん?」
よく見ると影の塊は中で何かが暴れている様に所々たまに突起ができる
魔王にはそれが影の中で生一が抵抗していると分かった。
「ははは、足掻け人間。その影は我そのものだ、抜けられるはずが……」
魔王の言葉の途中で影が動かなくなる
諦めたかと魔王は嗤うが……
-----ドドドドドドドドド-----
突然、魔王に向けて突起が伸びてきた
その突起は拳の形をしている。
「な、なに!?」
あまりの速さに魔王は慌てて影を収縮させようと焦る
それで突起の伸びる速度が少しずつ遅くなるが、それでも少しずつ魔王に向けて伸びてくる
「ぬおおぉぉぉぉぉぉ!」
叫び声をあげ魔王は影を収縮させようと奮闘する
影は少しずつ伸びているが……魔王の少し前で完全に停止した。
「ふぅふぅふぅ……焦らせおって。人間風情が……」
魔王が悪態を吐きながら目の前の影を見る
そこで魔王はある音を聞いた。
「指切り……嘘吐いたら……」
「なに?」
それは声
影の中から響くような声が魔王の耳に届く
そして魔王は自らの異変に気付いた。
「な、なに?」
右手が勝手に動き始める
自分が意識していない筈なのに右手だけが意識と違って行動する。
(馬鹿な! 我の支配から逃れようとしているのか!? ただの人間風情が!)
右手を抑えようと左手で掴むが、まるで見えない何かに引っ張られているかの様に右手は動く
その右手はやがて小指を突き出す形で影の前で停止した。
そして魔王は気付く
影の中から似たように小指を突き出した形で手が出ている事に……
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉ!」
魔王が抑えようと声をあげるが右手は影から出ている手に近づいていく
そして、小指と小指が絡んだ。
「指切った」
瞬間、魔王は中から何かが引きはがされる感覚を覚える
それは自分の中の必要なものが引きはがされる様な感覚。
(違う、これは我が弾き飛ばされたのか)
自分を見た魔王は黒い自分を確認する
そして、目の前で奪われる器
目の前の人間の顔は器を見ると笑い、そしてこちらを見て……笑った
「……」
笑顔は本来威嚇の為に使用するものである
そして魔王の目の前の人間の笑顔は……凶悪そうな顔であった。
「おう、ただで還れると思ってんのか?」
【出来たら許してくれると……】
うん、それ無理♪
生一は笑顔のまま左腕を振りかぶる
生一の左手はこれでもかと言うほど紅く光輝いていた。
【火の精霊ですか?】
「NONONONO」
【それとも光の精霊ですか?】
「NONONONO」
【もしかして、両方ですか!?】
「YesYesYesYes!!」
生一の拳はまるで太陽の様に光輝いていた
それは生一の感情に比例しているかの如く精霊達も興奮しているという事である
【た、助け……】
「秘儀……」
逃げようと背を向ける魔王に生一は拳をぶつける
当たった拳から精霊達が放たれ、魔王を焼いた。
「太陽拳」
【あ、熱い! 熱い!】
影の魔王は太陽と言うものが嫌いである
それは悪魔的であるからというのもあるが、太陽と反対の立ち位置に彼が居るからだ。
太陽の光が届かない場所に彼は居る
光があるからこそ彼があり、光がない所では彼は生きられない。
闇でありながら闇に生きられない
そんな矛盾な存在であるからこそ彼はエヴァという器に適応したのだろう。
【ああぁぁぁぁぁぁ】
そんな彼に生一は太陽と同じものをぶつけた
火と光の精霊
太陽に必要な精霊達を纏わせて擬似的な太陽をつくりあげたのだ。
「還れ、影の魔王。そして二度と人間界に来るな」
生一の言葉と共に魔王は魔界へと還っていった
生一はため息を吐きエヴァを見る
エヴァは生一を見ていた。
「生一……」
「ん? どうした、エヴァちゃん?」
「今の技名、カッコ悪くないか?」
「……」
生一は苦笑しながら沈んだ
途中まではまともに書いていたのに、何故か最後はgdgdになってしまいました
カッコよく生一を書きたいけれど、最後は少しま抜けてしまい
それがなんか人間っぽいけれどどこかカッコつかないな~と思いながら書きました
やはり皆さんはカッコいい主人公の方が良いですかね?
そんなことより、多くのアンケートありがとうございます!
結果は、ISと先生組になりました
ある意味予想通りで以外ですね
先生組は前から要望の声があって予測できましたが、IS組は……
まぁ、ISは前から原作が人気でしたからそれのせいかな?
とりあえずISで決まっている事は……生一はISに乗ります
でも、生身の方が強いです(題名で分かる?それは申し訳ない)
とりあえず、↓にその様子を書いていました
「どうした! ISに乗ってその程度か!?」
「くそ!」
(見えてんのに身体が動かねぇ! なんだ、この動きは!遅すぎる!)
「ほらほらほら!」
「なめんじゃねーぞ!」
(くっそ使えねー! もっと速く動けや!)
↑みたいな感じで生一が苛々しながらISに乗ります
まぁ、ファーストシフトしたら速くなるのでそれまでの辛抱です
そして、生一の使うISの名前が今回の投稿で最初から決めていたのに揺るぎました
知っている人は知っている某大統領の使う機体です
それなのに装備は拳のみ(笑)
生一に大統領魂……なにそれ面白そう(笑)
全ての事を大統領魂で片づける新しい生一の誕生だよ! ハッピバーズデー!
……まぁ、ないと思いますが(笑)