強すぎた男   作:@T

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人は一人では生きてはいけない
それに力は関係無い


強すぎた男と人間関係

 どんなに強かろうと生一は学生である

 勿論、学校には通ってるし友達も居る

 そして、彼がよくつるんでいる人物が二人居た。

 

「なあなあ、生一」

「どうした? 慶一」

 

 その一人の名は『山下(やました) 慶一(けいいち)

 名前の一繋がりで友達になった者である

 生一とは主に馬鹿話と世間話をしている。

 

「今日、女子中に子供の先生が来たって知ってるか?」

「子供の先生? なんだ、その矛盾のある単語は?」

 

 生一の疑問は正しいが、本当の話なので仕方が無い

 

「なんでも、海外の大学を出てるから先生してるらしいぜ」

「馬鹿か?子供は子供らしくしてろっての・・・・・・」

 

 生一は溜め息を吐くと頭の隅に残してあった情報を思い出す

 

(そう言えば、ネギって奴が来るのが今日とか言ってたか?)

 

「ちなみに、その子供先生の名前は?」

「お、興味が出たか? 話では『ネギ・スプリングフィールド』って名前らしい」

 

(ビンゴかよ・・・・・・)

 

 生一は溜め息を吐いて机に頭を打ち付ける

 そして慶一に話を促した。

 

「で? 俺に何かしてもらいたいのか?」

「お! 良く分かったな」

 

「その話を俺に振ったって事は何かあるってことだろうが」

「まぁそうだな。で、生一にしてもらいたいのは・・・・・・その先生への質問の答えを聞いてきてくれ」

 

 慶一はそう言い質問を書いたメモを見せてくる

 慶一の頼まれ事に生一は首を捻った。

 

「お前が行けば良いじゃん」

「お前はよく女子中に行くだろ? それに女子中の知り合いはお前の方が多いじゃん。俺が言っても怪しまれて終わりだ」

 

「女子の方の新聞部に任せろよ」

「それだと面白みが無いだろ? 男が聞くからこそ意味があるんだよ」

 

 この慶一、実は男子新聞部の部長をやっている

 趣味で3D柔道なる護身術をやっているらしいが・・・・・・正直、眉唾ものである。

 

「はぁ~・・・・・・」

「今度奢るからよ、な?」

 

「・・・・・・ジャンボミックスパフェとダブルチョコケーキ2ホールな」

「ちょ! それ、計5000円超えるじゃねーか!」

 

 質問の紙を掻っ攫い、教室の扉の前まで走る

 

「まいどあり♪」

「ちょ、おまっ」

 

 慶一の言い切る前に生一は扉を閉めた

 

「さてさて、んじゃ行くとしますかね」

「で、どこへ行こうと言うの?」

 

 瞬間、生一が真上に跳躍する

 生一のさっきまで居た所には10本のチョークが突き刺さって(・・・・・・)いた。

 

「何するんですか・・・・・・刀子先生」

「6時限目をサボろうとしている生徒にお仕置きしようとしてるだけよ」

 

 と空中に居る生一にチョークを投げる

 実力者が見れば、そのチョークには結構な量の気が内包されているのが分かるだろう

 そして、こう言うだろう

 

“あれは完全に狩る者の目だ”と。

 

「ちっ!」

 

 天井を蹴りそのチョークを無理矢理避ける

 

「そんなに俺を殺したいんですか!?」

「殺すだなんてそんな・・・・・・」

 

 しないわよ。と言ってチョークを生一に投げつける

 生一は持ち前の反射神経でそれを避けた。

 

「そんなに乱暴だから彼氏にフラレるんだよ(ボソッ」

 

 生一の小声に『葛葉(くずのは) 刀子(とうこ)』は動きを止める

 この女性、実は京都神鳴流なるものを修めた剣士である

 その実力は学園でも上位に位置するとか。

 

「・・・・・・」

(あ、やべ。藪蛇だった)

 

 そしてこの女性、×1であり、現在彼氏募集中である

 現年齢、にじゅうh「あああぁぁぁぁぁぁ!」

 

「ぬおぉぉぉぉぉ!?」

「五月蝿い五月蝿い!! 誰が×一だあああぁぁぁ!! 誰がもう2○歳だーー!!」

 

「誰が婚期を逃しただ!? 誰がおばさんだってぇぇぇ!!」

「言ってない、言ってない!!」

 

 なおこの女性、年齢を聞かれたり、彼氏について聞かれたりすると発狂する

 

「戦略的撤退!!」

「うわあぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 この後、やってきた一般先生が何人も犠牲になったが、そんなものは彼の責任ではない

 

 

ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー

 

 

 刀子から急ぎ足で逃げた生一は女子中等部に着いた

 

「はぁはぁ。なんで俺は女子中等部に来るだけでこんなに疲れてるんだろ」

 

 荒い息を整えて周りを見渡す

 女子中学生達は既に授業が終わった後なのか、部活動に勤しんでいた。

 

「速く見つけないとネギって奴も帰っちまうかもしれないな・・・・・・そこら辺に居る女子に聞いてみるか?」

 

 そう言い生一は周りを見渡し、知り合いの女子がいないかと探す

 そして、駆け足で走っている首に鈴を付けた女子を発見した

 

「お、見っけ・・・・・・よっと」

 

 少し力を入れて駆け出し、その少女の横に生一は並ぶ

 

「よ。明日菜ちゃん」

「あれ? 生一じゃない」

 

 生一に声を掛けられ明日菜と呼ばれた少女は立ち止まる

 

「アンタ、なんで居んのよ。此処女子中等部よ?」

「何、用事があってな。そっちは何で走ってんだ?」

 

 生一の質問に明日菜は頭を掻きながら答える

 

「あの馬鹿ネギ・・・・・・あ、今日来た子供先生を探してんのよ。これから歓迎会するらしいから呼んできてって言われてね」

「ふ~ん・・・・・・んじゃ、俺と目的は同じだな。俺もそのネギって奴を探してんだよ」

 

 生一はそう言い運が良いなと笑う

 

「アンタが探してるって・・・・・・あの馬鹿ネギ何かしたの?」

「ん? いやいや。俺の友人から質問の答えを聞いてきてくれってな」

 

 そう言いポケットに突っ込んだメモ用紙を明日菜に見せる

 

「ふ~ん・・・・・・それじゃ、探しましょ」

「おう、助かる。こちとら顔も知らないからな」

 

 生一の言葉に明日菜は呆れ混じりの溜め息を吐いた

 

「アンタ、どうやって探すつもりだったのよ?」

「ん? そこら辺に居る女子に聞いて探すつもりだった?」

 

 生一の答えに明日菜はコイツ、私以上の馬鹿じゃないの?と疑問に思いながら駆け出し始める

 生一も明日菜の走りに付いて行った。

 

 

ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー

 

 

「あ、居た居た」

 

 走っていた明日菜が前を見てそう言うそこには長い杖を持った少年が居た

 だが、生一の視線は更に前の階段へと向かっていた。

 

(あの少女・・・・・・)

 

 そこに居たのは本を抱えて今にも転びそうになっている少女だった

 

(目の前に階段→転ぶ→転落→死亡)

 

 頭の中で流れを想像し、生一は前へと跳ぶ

 

「へ?」

 

 後方から明日菜の惚けた声が聞こえるがそれを無視し前に進む

 

「うわっ!」

 

 生一が少女との距離を半分に詰めた辺りで少女が階段に気付き声を上げる

 が、そのまま少女は落ちていく。

 

「ちっ!」

 

 生一は少女の落ちる場所を予測しそこに待機しようとするが・・・・・・

-----ブオッ-----

 

 そこに“何か”が集まろうとしているのが生一には分かった

 そして、それが何なのかも生一には分かった。

 

 生一はチラリと後ろを見る

 そこには杖を生一の方向に向けている少年が居た。

 

「邪魔だ」

 

 悪態を吐き出し生一は集まろうとしていたそれを・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蹴っ飛ばした(・・・・・・)

 

 

「へ?」

 

 少年が惚けた声を上げる

 集まろうとしていた何かは生一に蹴っ飛ばされて集まる場所を変える。

 

-----ブオッ!!-----

 

 それは風を巻き起こし、少女が落とした本の山を更に上へと舞い上げた

 

「・・・・・・ラッキー」

 

 生一は少女を両手で受け止め、落ちてくる本を片足で受け止める

 

「よっ、はっ、よっと」

 

 傍目から見たら大道芸の様に見えただろう

 生一は足で受け止めた本を地面に置き、受け止めた少女に話しかける。

 

「ふぅ、大丈夫か?」

「? ふぇ」

 

 前髪を伸ばした少女は生一に呼びかけられ、閉じていた目を開ける

 そこには同じ様に前髪を伸ばして目元を隠している青年が居た。

 

「え?あの・・・・・・」

「ああ・・・・・・とりあえず下ろして良いか?」

 

「へ?」

 

 生一の言葉に少女は今の自分の状況を理解する

 男に俗に言うお姫様抱っこなるものをされているということに

 

「え! わ!」

 

 パニクった少女は生一の腕から抜けようと暴れる

 

「ちょ、ちょっと待て、あばr---ゴンッ---がっ!」

 

 少女の手が生一の顔面にヒット

 生一は後ろに倒れるが、腕に居る少女は落とさない。

 

 結果

 

「ぐえっ」

「きゃ!」

 

少女が馬乗りになるような形で静止した

 

「ごぉぉぉ」

「へ? あの? ・・・・・・すみません」

 

 生一は地面にぶつけた頭を押さえて痛がる

 少女は顔を真っ赤にしながら生一に謝った。

 

「ぐぅぅ。大丈夫だから下りてくれ」

「へ? あ! すみません」

 

 少女が飛び降りて生一に深く頭を下げる

 

「いつつ。で、大丈夫だったか? 怪我は無いか?」

 

 生一はそんな彼女の行動を無視して怪我をしていないか確認した

 

「へ? え~っと・・・・・・大丈夫です」

「そっか。んじゃ、俺は用事があるからこれで・・・・・・」

 

 生一はそのまま後ろを向いて用のある少年の方を向くが

 

「・・・・・・」

 

 そこには誰も居なかった

 生一と一緒に来た明日菜の姿もそこには無い。

 

「・・・・・・」

 

 生一はまた後ろを向いて少女を見る

 

「あそこに居た少年、少女を知らない?」

「へ?」

 

 勿論彼女が知る筈もなく、生一は溜め息を吐くのであった




書き方が安定しないです・・・
あっさり終わろうと思ったら予想以上に文字数を稼いでいました・・・
皆さんはどれぐらいが丁度良いですか?
A1000~3000文字
B3001~4999文字
C5000文字以上
自分的には2000~3000文字程度ですかね?

そう言えば、刀子先生って何歳ですっけ?適当に20後半的に書いてましたが、30前半でしたっけ?
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