少女と生一が校舎の廊下を二人で歩いていた
傍目から見たら内気な後輩とそれについて歩く陽気な先輩である。
「あの、ありがとうございます」
「ん? 何が?」
少女が持っていた本の山は現在、生一の手によって運ばれていた
その本の山は現在、生一の手でお手玉されている。
「え~っと・・・・・・本を持ってもらって」
「ああ、気にしない気にしない。こっちも歓迎会に勝手にお邪魔させてもらおうとしているんだ、これぐらいはしないとな」
そう言い生一は持っている本の山をくるくると回す
何故生一が少女と行動を共にしているかと言うと、それは前話の終わり直後まで遡る
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
前話でネギと明日菜を見失った生一は途方にくれていた
「あ、あの~」
「・・・・・・ん?」
その生一に助けられた少女は話しかける
「誰かを探してるんですか?」
「ああ・・・・・・ネギって言う今日赴任してきた先生をな・・・・・・」
駄目もとで生一は少女に言う
少女はそれを聞くと何故か首を傾げた。
「ネギ先生に用事ですか?」
「・・・・・・へ? 知ってんの?」
(知ってる→知り合い、もしくは生徒→俺の時代キターーー)
生一は顔を輝かせる
先程、明日菜が歓迎会をすると言っていたのを思い出し、その歓迎会に行けば目的の人物に会えると考えた
そして、この表情である
「もしかして、ネギ先生の生徒だったりする?」
「へ? あ、はい」
(神は言っている、俺の時代キターーー!)
「もし良かったらその歓迎会にお邪魔させてもらえないか?ちょっとネギ先生に聞きたいことがあるんだ」
「そ、そうなんですか? 多分大丈夫だと思いますよ?」
生一はガッツポーズをして、置いた本の山を持つ
「それならさっさと行こう。本は危ないから俺が持つから」
「へ? そ、そんな! 助けてもらったのにそこまでしてもらったら・・・・・・」
「大丈夫だ、問題ない。ってか、同じ事を繰り返しそうで恐いし」
「あぅ。すみません」
そして、冒頭まで話は戻る
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
「それで、歓迎会って何処でやるんだ?」
「あ、私達2-Aでやる事になってます」
生一は横の教室を見る
そこには2-Dと書かれていた。
女子中等部の内部を生一は把握していないが、普通に考えれば後3教室行けば目的の場所であることが分かる
「って事はあの灯りが点いてる教室がそうか?」
春とはいえ夕方でもう既に薄暗い廊下
その廊下の先でその教室だけが明るい光を内部から放っている
微妙にその教室から騒ぎ声も聞こえていた。
「あ、そうですね・・・・・・もう始めちゃってるのかな?」
「なら、ネギ先生も居るだろうな。俺は目的を達成したら直ぐに帰る事にしよう」
そんな事を言っている間に教室へと辿り着く二人
少女が扉を開けて教室へと入っていく。
「あ、のどか。何処行ってたのよ、もうパーティー始まっちゃってるわよ」
「あ~ごめんねハルナ。図書館で本を借りてたの」
少女に気付き話しかけてきたのは眼鏡を掛けた触覚の様なアホ毛が目立つ少女
少女と話すその会話から、二人の関係は友達、又はそれ以上の親友といったところであると分かる
「ん? 後ろに居るのって誰?」
「あ、その人は私を助けてくれた人なんだけど・・・・・・」
そこでのどかは生一から名前を聞いていない事に気付いた
「え~っと・・・・・・」
「のどか、まさか名前も聞いてないの?」
冷や汗をかきながらハルナと呼ばれた少女は生一を見る
生一もそう言えば言ってなかったなと苦笑いした。
「男子高等部2年の相川 生一だ」
「私は『
二人が自己紹介をしている横でハルナと呼ばれた少女は何かを考え込む
「相川 生一? 生一・・・慶一・・・薫・・・ああああ!?」
そして突如絶叫し生一を指差す
「ど、どうしたのハルナ?」
「どうしたもこうしたも無いわ! 思い出した! 麻帆良の破壊人、『
ハルナの絶叫に教室に居た全員が生一達の方を見る
生一は頭を掻きながらハルナの言葉を否定する。
「おいおい。そんな異名名乗った覚えも無いし、聞いた事も無いぞ?」
「は、ハルナ? 生一さんも否定してるし、人違いじゃ・・・・・・」
「そんな訳無い!一昨年の私の作品がこの人に・・・・・・あ」
藪を突いて蛇を出すとはこの様な事を言うのだろう
ハルナの言葉に生一の頭の中にある記憶の
「あぁ、あの時の俺と仲間をネタにした漫研の生き残りか・・・・・・」
「あわあわあわ」
生一は嗤う
懐かしさと怒りが混ざるその嗤いはどこか閻魔の笑みを連想させた。
「ど・う・し・て・く・れ・よ・う?」
「あばばばばば」
「あれ? 生一さんじゃん。どうしてここに居るの?」
そんな状況を中断させ、生一に話しかける少女が一人
髪をパイナップルの様に纏めた少女だった。
「ん?和美ちゃん?もしかして君もネギ先生の生徒だったの?」
「そうですよ。あ、もしかして慶一先輩に何か頼まれたんですか?」
彼女の名前は『
麻帆良報道部に所属している
報道部に所属しているので、新聞部の慶一とは持ちつ持たれつの関係であり、その伝で生一とは知り合いである。
「当たり。慶一にネギ先生に質問してきてくれってな」
「ああ、なるほどね~。それなら確かに生一さんに頼むか・・・・・・」
そこで生一は慶一の頼まれごとを思い出し、パーティーの中心に居るネギの方を見る
「行くなら今か?」
「そうだね~。今なら変な事やってるだけだし、ネギ先生と会話できるんじゃない?」
そうだな。と生一はネギの方へと向かっていく
それを見ながら和美は溜め息を吐いた。
「はぁ~、高等部の新聞部にネタを売りつけられると思ったんだけどな~。生一さんが来ちゃ売れないわね」
「あ、朝倉さん」
そんな和美にのどかは話しかける
「ん? 何、宮崎さん」
「さっきハルナが言ってた事って本当なの?」
和美はのどかの言葉に首を傾げる
「さっきって・・・・・・もしかして生一さんの事?」
「う、うん」
和美はのどかの事を観察する
そこで、今まで気付かなかった違和感に気付いた。
「宮崎さんって男の人が苦手じゃなかった?」
「へ?う、うん・・・・・・」
「・・・・・・生一さんとは普通に話してなかった?」
「へ?・・・・・・あれ?そう言えば私・・・・・・」
和美は違和感の正体に気付く
男性に対して引っ込み思案なのどかは何時もしどろもどろになって話しているのに対して、生一とは普通に話していることに・・・・・・
(これはもしかして・・・・・・)
そこで和美は倒れているハルナに目を向ける
ハルナはのどかの後ろで生一に対して怯える中、その特徴的な触覚の様なアホ毛が何かに反応しているかのようにグルグルと回っていた。
「ちょっとパル、もしかしてこれって(ボソボソ」
「ええ、間違いないわね。友達として応援してあげたいけどあの人はね・・・・・・(ボソボソ」
そんな会話を二人がコソコソしている傍ら、のどかは自分が何故生一と普通に話せているのか考え込んでいた
「ああ、宮崎さん。さっきパルが言ってた事は本当よ、生一さんはブレイカーズって呼ばれてるわ」
「そ、そうなんだ・・・・・・」
のどかの思考を妨害するかの様に和美は話を続ける
「ブレイカーズって言われてるのは三人。三人は『突撃の薫』、『繋ぎの慶一』、『締めの生一』って呼ばれてるわ」
「締めの生一?」
「他にも『殲滅の生一』とも言われてた事があるわね」
「せ、殲滅・・・・・・」
のどかは生一の方を見つめる
ネギと楽しそうに談笑している生一はその様な恐い言葉が似合うとは思えない
「まぁ、そう言ってるのはネタにされたお仕置きとばかりにボコボコにされた漫研の連中と暴走した作品を破壊された工学部の人達だけよ」
「そ、そうなんだ・・・・・・ホッ」
和美の言葉にのどかはホッと溜め息を吐く
それに文句を漫研のハルナ言う
「嘘よ! 残虐非道、悪鬼羅刹の男よ! 私は作品を目の前でばらばらにされたんだから!」
「でもそれって、生一さんをネタにしたからでしょ?」
「う・・・・・・けど、せっかく上手く書けたのに・・・・・・」
「ちなみに、生一さんをネタにした報道部員も実は何人かヤラレテいるわよ。あの人、普段は基本的に優しいのに、スイッチが入ると情け容赦ないからね~」
「ヤラレタ本人が言うと説得力があるな、和美ちゃん」
生一がタイミングよく?帰ってくる
その顔はニヤニヤと和美を見ていた。
「ははは・・・・・・」
「まあ、俺に被害が無ければ俺はなんも言わんよ。そっちの子も・・・・・・な」
被害が出たら容赦はしないと生一の目は言っていた
「「sir! Yes sir!」」
「よろしい。んじゃ、俺は帰るわ」
生一は用事が終わったので教室から出て行こうとする
「ま、待ってください」
それを止めたのは考え込んでいたのどかだった
「? 何?」
「あの、これ・・・・・・」
そう言いのどかは持っていた図書カードを渡そうとする
「さっきの・・・・・・お礼です」
「イヤ、お礼なんて・・・・・・」
いらない。と言い終わる前にのどかは続ける
「貰ってください!」
「・・・・・・」
生一は困ったように頭を掻いた後、のどかの図書カードを受け取った
「ちょうど欲しい本があったんだ・・・・・・ありがたくいただいとくよ」
そう言いのどかの頭をポンポンと叩いた後、笑う
「あ・・・・・・」
「ありがとうな」
そう言って教室から出て行った
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生一が帰った後もパーティーは終わらない
「・・・・・・」
そんな中、和美はのどかの方を見る
「頑張りなさいよ、のどか!」
「のどか、頑張るですよ」
そして、ポツリとのどかに聞こえる様に呟いた
「あの人は色々な人にモテルから頑張ってね・・・・・・私も・・・・・・」
最後の言葉まで、のどかは聞き取れなかった
書き終わってから気が付いたんですが、ネギとの描写が無い!?
まぁ、これから増えていくと思うのでまぁ良いかと思うばかり
誤字、脱字を見つけましたら報告おねがいします
あ、ハーレム希望は何時でもお待ちしてますので、気軽にどうぞ~