蓼食う虫も好き好きである
R-15のタグを付けようか書きながら考えていました
「はぁ~・・・・・・」
女子中等部の学園長室、その扉から生一は出てきて溜め息を吐く
おそらく、学園長から無茶な事を言われたといったところだろう。
「めんどくせ~・・・・・・」
そんな事をぼやきながら生一は女子中等部の廊下を歩いていく
周りの女子達はそんな生一を興味深そうに見ていた。
【ねえねえ、なんで男の人が居るの?】
【さぁ? もしかしたら学園長に呼ばれたのかもよ?】
【え~。じゃあ、あの人もしかして凄い不良!?】
【なんで、不良なのよ! もしかしたら、学園長に頼られる程有能な人かもしれないじゃない!】
女子は噂好きだと良く言う
生一は聞こえる女子達の声に更に溜め息を吐いた。
(帰ってさっさと寝よう)
そう思い、生一は少し早足で廊下を歩いていく
そして、目の前に知り合いを見つけた。
「よす、明日菜ちゃん」
「? あれ、生一じゃない。今度は何?」
「学園長から呼び出し。・・・・・・悪い事じゃないぞ?」
「アンタが悪い事したら高畑先生が行くじゃない・・・・・・羨ましい」
そんな日常会話を生一は明日菜とする
二人の関係はタカミチによって繋がったものである。
「どうだ、タカミチは誘惑出来たか?」
「な! ゆ、誘惑って!」
「タカミチは仕事一筋だからな・・・・・・誘惑ぐらいしないと振り向かせられないぞ? ・・・・・・まぁ、無理か」
生一は明日菜の身体を見ながら鼻で笑う
「な! わ、私だってねぇ・・・・・・見てなさいよ!」
その様な会話をしている二人に、少年が近寄ってくる
それは勿論・・・・・・
「明日菜さん! 明日菜さん! あ、生一さんこんにちわ」
「何?」
「よう、こんにちわ」
笑顔を向ける生一を横目に、ネギは持っているフラスコ明日菜に見せる
「明日菜さん! これ、惚れ薬です!」
「は? 惚れ薬?」
「そうです! これを呑めば異性にモテモテになれます、これがあればタカミチも・・・・・・」
嬉しそうにそう話すネギを他所に明日菜は舌打ちをした
「いらないわそんなの」
(今そんなの呑んだら生一に何言われるか分かったもんじゃないわ)
明日菜はネギが来た方向とは逆の方向に歩き出す
ネギはそんな明日菜を追う。
「ほ、本物ですよ? 本物! 明日菜さんも欲しいって・・・・・・」
「五月蝿いわね! いらないって言ってるのよ!」
そんな会話を二人がしている中、生一は横でそれをニヤニヤしながら見ていた
(惚れ薬ね~・・・・・・それって魔法使いってばらしてるもんじゃね? てか、本物って言ってるし)
ニヤニヤしながらそれを見ている生一
ずっと飲め飲め言っているネギ
明日菜の目はニヤニヤしている生一を捉えた。
「そんなに飲ませたいなら・・・・・・」
「へ?」
「ん?」
明日菜の堪忍袋の緒がぷっつりと切れた
「コイツに飲ませなさいよ!!」
「あがっ!」
「あ・・・・・・」
ネギの手から奪われたフラスコは明日菜の手により生一の口の中にシューット!
生一の口の中は超エキサイティン!
「いってーー! 何すんだ明日菜!?」
「う、うっさいわね! アンタがニヤニヤしてるのがいけないんでしょ!」
「・・・・・・せっかく作ったのに・・・・・・」
生一は口から砕けたフラスコと血を吐き出しながら明日菜に怒る
そんな生一に少しびびりながらも明日菜は言い返す
そして、呆然と二人を見るネギ
カオスな状況である。
「そ、そんな事より、やっぱり惚れ薬なんて効かないじゃない! 生一に何も感じないわよ」
明日菜はそう言い憤慨する
「あれ? 可笑しいな?」
「そんな事じゃないだろ・・・・・・」
ネギはそう言えばと生一を見つめ、生一は怪我がそんな事と言われ膝を着いた
「ふん!」
「あ、待って下さい明日菜さん!」
明日菜は憤慨しながらその場を去り、ネギもそれを追ってその場を去る
残されたのは口の中が痛む生一だけだった。
「俺・・・・・・何かしたか?」
虚しくそう呟く生一
そんな生一に一人の少女が話しかけてきた。
「ごめんな~、お兄さん」
「ん? 君は?」
「明日菜のルームメイトの『
すまなそうにそう木乃香は言ってくる
「・・・・・・まぁ、俺が横で笑ってたのも悪いし、君が謝る事じゃないよ」
そう言い生一は苦笑した
生一は、それじゃ。と帰ろうとするが・・・・・・
「そう言えば、昨日から気になってたんやけど・・・・・・」
「?」
木乃香が生一の前方へと回り込み、生一の行く手を阻む
「生一さんって、顔立ち良さそうなのになんで前髪で顔を隠してるん?」
そして、生一の前髪を上げる
(なんだ、この子・・・・・・)
「・・・・・・子供に一回、眼が恐いって泣かれたんだよ。それ以降、眼が見えないように伸ばしてるんだ・・・・・・もう良いか?」
生一の眼は子供の時から吊眼であり、成長するにつれてどんどん酷くなる一方である
「もったいないわ~。生一さん、前髪上げたら今の倍はモテルで~?」
だが、顔は悪く無いのである
黒いスーツを着てれば何処かのイケメンボディーガードと言われても違和感は無い。
「そうや、生一さんって彼女とか居るん?」
「・・・・・・居た事は生きていて一度も無い」
そう生一が溜め息を吐きながら言うと、木乃香は嬉しそうにする
「そうなん? なら、今からデートせえへん?」
木乃香のいきなりの発言に生一は面を食らう
「なんでいきなり・・・・・・」
「だって、生一さんかっこええんやもん。彼女が居なかったらええんやない?」
木乃香はそう言い生一の腕に抱きつく
生一は慌てて周りを見渡す。
(ちょ、女子中学生とデートとか、報道部に見つかりでもしたらロリコンと噂される)
「それはちょっと・・・・・・」
「駄目なん?」
ここで木乃香の容姿を説明しよう
真っ黒な髪に整った顔、そして、未だ成長途中であるがこのまま成長すればモデルにもなれると思われる身体
木乃香は大和撫子と言われても疑わない程度の美少女である
そんな美少女が上目遣い+涙目でお願いしてくるのだ
普通?の男子高校生である生一がその誘惑に耐え切れる筈もなく・・・・・・
「ん?」
落ちる筈・・・・・・だったが、生一は木乃香の眼に違和感を感じた
まるで、何かに操られてる様なその瞳に生一は気付く。
(もしかして・・・・・・さっきの惚れ薬のせいか?)
そう気付いた生一はもう一度周りを見渡す
そして気付いた、教室から覗いている女子やこちらを見ている女子の“好意的な視線”に。
(なるほどね、あの薬は飲んだ異性を好意的な人に見せる薬な訳だ。そう考えると、これ以上異性に見られちゃいけないな)
「すまないな、木乃香ちゃん。用事が出来た」
「へ?」
生一は木乃香の腕を外し、窓枠に足をかける
「デートに誘ってくれてありがとう、次はコチラからデートに誘うよ」
「ま」
木乃香の次の言葉を聞かずに生一は窓枠を蹴り、外へと飛び出す
「
「ここ三階やー!?」
下を木乃香が見るが、そこには誰も居なかった
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
「ふぃ~、着地の瞬間に超ダッシュは疲れた」
そう言い生一が一息ついたのは森の中だった
後ろを見れば女子中等部からかなり離れた距離である事が分かる。
「さて、薬の効果が何時まで続くか分からんからこのまま昼寝でも・・・・・・!」
昼寝をしようとしていた生一がいきなり横へと跳ぶ
-----パシュン-----
そして、そこに何かが着弾
生一は弾丸の来た方向を見る。
「何すんだよ・・・・・・真名ちゃん」
そう生一が言うと木の上から褐色の少女?が降りてくる
彼女の名前は『
褐色でモデル顔負けのエロティックな身体の持ち主だ
ちなみに、明日菜と同じ中学生である(確実に年齢詐称)。
「何、ほんの挨拶代わりさ」
「真名ちゃんの挨拶は中々にバイオレンスだね・・・・・・」
生一はそう言うと真名へと近づく
その生一に真名は躊躇無く引き金を引いた。
-----パンッ-----
「・・・・・・流石だね」
真名の放った弾丸は正確に生一の顔を打ち抜こうとした
しかし、生一はその飛来した弾丸を歯で挟み止める。
「っぺ。ホント、バイオレンス過ぎだよ真名ちゃん」
弾丸を吐き出した生一を真名は嬉しそうに見つめる
そして、生一の腕に抱きついた。
「どうだい、これから私と森の中までデートは?」
「わーお、真名ちゃん大胆~。ちなみに、何処まで?」
「そうだな・・・・・・人が来ない所まででどうだい?」
「・・・・・・」
生一は真名を見る
その眼は軽く濁っている事が分かった。
「・・・・・・真名ちゃんにもあの薬は効くんだね」
「・・・・・・さて」
とぼける様な言葉を真名は言う
生一は溜め息を吐いて腕を解こうとするが・・・・・・
「・・・・・・」
「どうしたんだい? 生一さん」
腕は逃げられない様に絡ませられ、何時の間にか手もしっかり握られていた・・・・・・恋人つなぎで
「はぁ~・・・・・・今の君の気持ちは幻想だ」
溜め息を吐いて再度解こうと力を入れようとするが・・・・・・
「ふ」
「っと! うおっ!」
真名は生一に突っ込んでそのまま押し倒す
どうやってその形になったのか、真名と生一が向かい合う形で横になっていた
・・・・・・手は離されていない。
「確かに今の私は少しだけ可笑しいようだ」
「分かってるなら・・・・・・」
「だが・・・・・・この気持ちは本物だと理解している」
「!?」
生一はは溜め息を吐いて力を抜いた
もうどうにでもなれと諦観したともとれる。
「・・・・・・ふふふ」
真名はその生一の態度に少し笑うと距離を近づける
「・・・・・・」
「・・・・・・」
その距離が零になる寸前
「うおぉぉぉぉ!」
「!?」
「・・・・・・はぁ~」
襲撃者現る
「真名! 生一さんから離れろぉぉぉ!」
襲撃者はその手に持った野太刀を真名へと振り下ろす
「ちっ!」
真名は舌打ちをして横へと跳んだ
「あ」
真名がどいた事により、その振り下ろされた野太刀は真っ直ぐ生一へと振り下ろされる
「助かった」
そして、振り下ろされた野太刀は解放された生一の手によって
「・・・・・・けど、助けるなら今度はもうちょっと優しく頼むよ。刹那ちゃん」
「す、すみません・・・・・・」
少女は謝りながら横へと退く
彼女は『
容姿はスレンダーな身体にキリッとした眼。男装すれば似合うだろう少女だ
「やってくれたな、刹那」
「ふん! 生一さんを堕とそうなどと片腹痛い!」
「ふ。生一さんも満更ではなさそうだったがな」
「その身体で誘惑したんだろ!」
「・・・・・・」
二人の言い争いは続く
「ふ。その身体では誘惑も出来ないな」
「う、五月蝿い!」
「ふん。それだけ大きければ老いたら垂れるな。ふらやましいよ」
「・・・・・・」
空気が凍った
「どうやら痛い目をみたいようだな?」
「その言葉、
「うおぉぉぉぉ!」
「はあぁぁぁぁ!」
ーーー☆ーーー☆ーーー☆ーーー
「なんだかな~」
学園にそびえたつ世界樹と呼ばれる巨大な樹の上
そこで生一は二人の闘いを見下ろしていた。
「ホント、運が良いのやら悪いのやら・・・・・・まぁ、悪い気はしないんだが」
生一は苦笑して葉のベッドに横たわる
「多分・・・・・・悪いんだよな」
運が。と呟いた後、生一は眠る
数秒後、生一が寝息をたて始めと、生一を包み込む様に暖かな光が集まるのであった・・・・・・
R-15のタグを付けようか迷いました
だが、俺は謝らない。全てはエロティック(多分死語)な真名が悪い
さーせん、調子に乗りました
書いてる内に何故か浮かんだんです
だから、『俺は悪くない』
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