転生先チートなキャプテン・クロウからのワンピース 作:ワンピース救いたい人、多すぎ問題
この小説ではくいな≠たしぎです。
出てくるの次だけどね。
お、終わった。全てが終わった。
全てのアイテムをその目に映し、世界中を旅し尽くし、あらゆるモンスターの単独撃破をなした。
よくわからんうちにキャプテン・クロウとしてドラクエ8の世界に転生したが、もうこの世界でやり残したことはない。
キャプテン・クロウと聞いておっさんを想像し、残念な気分でいたら赤ん坊になっていて驚いて、その後は成り行きで原作と同じように世界の全ての海を渡りつくした。
寿命という名の病にかかり、死んだらどうなるんだろうな~と思っていたら…特に強い気持ちもなかったのに、仲間を置いて自分だけモンスターと化していた。
というか、光の海図を見つけた途端に不治の病って呪いかと思った。
今の自分はノリで原作と同じ格好をしているため、キャプテン・クロウそのものである。
しかし転生特典にスキル、キャプテン・クロウで覚えられるものが全て使える、というものがあったので、強さだけは段違いだ。
呪文は無理であったが、特技は他にも覚えられた物があり、もはや原作の強さなど見る影もない。
ついでに言うと、特典はもうニつある。
それはゲームでお馴染みの"ふくろ"が手に入るというもの、と記憶力強化だ。
もちろんレティシアにも行った、死後になってしまい乗り込み員がいなかったせいで主人公たちを待つ羽目になったが。
その際は主人公たちが弱いままだとまずいと思い、原作どうりテストもした。
主人公たちが俺に勝つのは…はっきり言って無理ゲーに近いので、手加減をした上でいいところまで戦えたら合格にしてやった。
苦戦したことはぱふぱふくらいだ、あれはきつい…あれは対男性必殺技のようなものだろう。
その後、主人公たちに便乗してレティシアを冒険しつくした。
そして今、とうとう最後の挑戦として単独で竜神王との決闘に勝利したのだ。
「まさかこの世界に私と単独で戦い、勝利するものが現れるとは…」
「さすがに一番の強敵であったぞ、竜神王」
「そなたが勝ったのは事実、約束通り私に出来る事なら何でも叶えよう」
「うむ、ではパルプンテか、ニフラムは唱えられるだろうか?」
「パルプンテ?は知らないがニフラムは可能だ。しかしそれを唱えればそなたは消えてしまうぞ?」
そうか、さすがの竜神王でもパルプンテは無理かドラクエ8にはないからな。
あれば戦ってみたいやつとかもいるし、面白そうだったのだが。
「それで良いのだ、私にはもう未練がない。
しかしそうであるのに成仏する気配すらないのだ……頼めるだろうか?」
「そう言うのならいいが、本当に良いのだな?」
「ああ、頼む」
わざわざ倒されて、痛い思いをするのは御免だからな。
「それではゆくぞ…"ニフラム"」
光が満ちていく…これが安らぎか……。
・・・・・・・・・・・・・・・
ん?ここは天国か?特に何も変わらないのだな、おかしいのはこの妙な浮遊感くらいか……目を開けると下は一面の海だった。
てっおい!落ちてる落ちてる!死んじまうー!?
『ザッパーンッ』
がぼぼ……息が…苦し…苦し、苦しくない。まぁ死んでるからな、当然だ。
とりあえず海面に浮き上がることにする、海賊の頭領だったのだから当然、泳ぎは得意だ。
泳げなかったら海賊なんてやってられるか、と思う。
さて海面から顔を出したのはいいが、見事に何もないな。周り一面海しか見えない。
このまま浮いていても大丈夫ではあるがなんにもならん、陸地を見つけなければ…
"うみどりのめ"。
これは広範囲を見渡すことができる特技だ、船乗りにはとても役に立つ。
さて、一番近い陸地は向こうか。限界距離ギリギリとは、ここは随分と沖のようだ。
だが、荒れていない晴天の海など距離がどんなにあろうと軽い軽い。全ての海を制した男の泳ぎというものを見せてやろう。
しかしさっきまで死のうとしていたが、このなかなかに面白い状況。まだまだ死ぬのは先になりそうだな。
・・・・・・・・・・・・・・・
『ガヤガヤ、ワイワイ』
ふぅ、ビールがうまい。
情報を集めるには酒場がいい、そして酒場ではビールに限る。良い気分だ。
陸地に着いたと思ったらある程度大きな島だったが、幸い街はあった。
今はその街で見つけた酒場に、ついつい何日も居座ってしまっている。
宿もやっていたことと、料金が適当に持っていた宝石で払えたのはとても助かった。
調べた結果を言ってしまうと、この世界は元いた世界でもドラクエの世界でもない。
かの有名なアニメ、ワンピースの世界であった。
海で魚と動物がくっついたようなモンスターに撃退してから薄々気づいてはいたが、酒場で東の海イーストブルーや南の海サウスブルーといった単語を耳にし確信した。
しかし、転生して何十年も経ったが覚えているものは覚えているのだな。
いや、これも特典のおかげか。
前の世界ですべての海を制した私がワンピースの世界に来るとは運命を感じる、むしろこの世界からの挑戦なのではないだろうか。
どちらにせよそこに海があるのなら、また制覇するのみだ。
「おいてめーよくも馬鹿にしたな、聞いてりゃ偉そうに」
「は?なんだよ話に入ってくるんじゃねぇよ、お前には関係ないだろ」
なんだ?騒がしくなってきたな。
5、6人の集団が隣に座っていた船乗りらしき男たちの会話に割り込み、因縁をつけている。
「俺達がお前らの言う海賊団で、人殺ししか能のない残虐な野郎どもだとしてもかぁ?なぁみんな」
「「げへへへへ」」「残虐ってのは正しいがな」
「か、海賊だ~!」「なんでこんなところに」「あいつ懸賞金200万ベリーのヒルグだ!」「嘘だろ、あの血飲みのヒルグかよ」
『バンッバン』
雰囲気がやばくなってきたな、しかもこれは銃声か。
…脳内でさえ銃という単語が出てくるのは随分と久しぶりだ、ドラクエでは銃はあまり出てこないからな。
しかし海賊がこのような街中でも普通に正体を現し、人を襲うとは。
ワンピースの世界は凄まじいな、私なぞ街中ではやたらに事を起こしたくないからトレードマークの帽子を外しているというのに。
「全員黙れ!そうだな、予定が早まるがいいか。命が惜しかったらまずは有り金を全部出しな!」
「ひぃー、海軍を……」
『バンッ』「うぐっ」
「誰も動くなよ、動いたやつから同じ目に合わせてやるからな。ヒャハハハハ」
外に出ようとした奴が撃たれた、腹に一発…致命傷ではないがこのままでは死んでしまうだろう。
そうなっては目覚めは悪い…か、それに降りかかる火の粉は払わないとならん。
店内にいた客から金を徴収していたやつの一人がこちらに向かってくる。
「さぁ、あんたも命が欲しかったら素直に金を出しな」
「すまんが、持ち合わせがなくてね」
「おい、みんな聞いたか?こいつ酒場に来て酒飲んでるのに金を持ってきてねぇんだとよ」
「ガハハハ、つまらないジョークだな」「無銭飲食する気だったのか?悪い奴だなぁ」
「なかなかに笑えるなてめぇ。だけどな俺は嘘をつくのは好きだけど、つかれんのは大嫌いなんだ。
運が悪かったな、舐め腐りやがって……死ね」
『バンッ』
いきなり撃ってくるとは短気な奴だ、それにしても銃弾とはこんなにも遅いものであったか?
……手で掴めてしまった。
「へ?な、な銃弾が!…馬鹿な!?」
「そんなものでは、脅しにもならんな」
「ヒィッ」
またこちらに銃を向けてくる男、無駄だというに。
撃ち尽くすのを待つのも面倒だ、仲間もろとも気絶させてしまおう。
「がふぅ」
腹に強烈な一撃をお見舞いし、意識を奪う。
「なっ!よくも仲間をやってくれたな!全員、撃て、撃ちまくれ」
『バンッバンッバン…』
命令を出したヒルグというらしき男以外の全員が、銃弾を全て撃ち尽くすかの勢いで撃ってくる。
さすがにこの数では全てを手で掴むのの無理か、躱すことは簡単だが後ろに被害が出る。
それはいかんな、仕方あるまい抜くか。
『カッカカ、カ…』
「剣で全部弾いてる!?」「ちっ近づいてくるぞ!」「うわああっ」「バカっお前」
隙有り、だ。
「がっ」「消え、っげぐ」「ぶふっ」「な何、がは」
"いあいぎり"いや、ピオリムなしだからしっぷう攻撃か。
「馬鹿な!この人数を一瞬で!?」
なんのことはない、難しいのは弾いた銃弾を人に当てないことぐらいだ。
「さて、ヒルグといったか。あとはお前だけだが…どうする?」
「っ、舐めやがって!俺は賞金首だぞ!!」
サーベルを抜き襲いかかってくる、確かにほかよりマシなようだ…が。
『バタン』
スライムとスライムベス程度の違いだ。
……よしこれで全員片付いたな、おっと忘れていた。
「大丈夫か?よし意識はあるな、ならこの薬草を傷口へ当てておけ」
先ほどに撃たれていた人の方へ行き場薬草を手渡す。
死んでないならこれで十分ことが足りる、では後始末をしなければ。
「マスター、すまないが何か縛るものを」
「はっはい…」
一応は全員を峰打ちにとどめておいた、殺していないなら縛る必要がある。
「すげぇ」「俺たち助かったのか」「そうだ助かった!」
『ワァー』
ようやく思考が追いついたのか、周りから安堵の声が漏れ始めた。
「あんたのおかげで助かった」「ほんとそうだ」「賞金首をあんな簡単に」「名前、あんた名前はなんていうんだ?!」
「私の名?そうだな…クロウと呼んでくれ」
「クロウさん、ありがとうございました!」「クロウ?聞いたことがないけど、どこの出なんですか?」「縛るのは俺たちでやっときますので」「おい誰か、海兵を呼んでこい」「クロウさんは少し待っていてください!懸賞金がもらえるはずです」
「大変だ、ほかの場所でも海賊が暴れていて、しかもバラけているせいで海軍が対応しきれてないみたいだ!」
そういうことか、予定とはこういうことだったのだな。
これも乗りかかった船、船乗りとして途中下船は性に合わん。
それにいいタイミングだ、これを機にここを離れることにしよう。
「マスター、金ができるまでの担保として預けておいた宝石類を全てやる。
ここの店は良かったぞ、是非それで立て直してくれ」
「いいんですか?!」
「あぁ、今度来た時を楽しみにしているぞ。それでは機会があればまた会おう」
「ありがとうございます!!」
「クロウさん、どこへ行くんです?外は今、危険なんですよ」
店主に別れを告げ、荒れた店を出ようとすると客の一人に呼び止められる。
「ふ、行きがけの駄賃にこの騒ぎを収めに行くだけだ。
なに、すぐに終わる。心配するな」
・・・・・・・・・・・・・・・
たかが街を襲った海賊団一つを壊滅しただけでこれほどの報奨金が出るとは、海軍とは太っ腹なものだ。
しかしこれからどうするか、この島に街はここの一つだけ…島をでる船に乗せてもらう必要があるな、その点で海賊だと思われないようにした甲斐はあった。
とりあえず港に来たが、どう交渉したものか?
「あれ?あなたはクロウさんではありませんか!どうしたのです?お困りなら力を貸しますよ」
「いや、この島から出たいのだがあいにく乗る船がなくてね。島を出てここより大きな街に行く船に乗せてもらえると良いのだが…」
「それはなんともちょうど良い、私はあの船の持ち主でこれからいろいろな島に行くんですよ。
今回、運良く船は無事だったので今日中に島を出たいのですが…用心棒が負傷しましてね。追加で雇おうと探していたところなのです。
半分諦めていたのですがあなた様なら腕は確か、どうですか一時的で良いので…護衛料もかなり奮発しますよ。
当然、大きな街がある島にも立ち寄ります」
「それはありがたい、こちらからも願ってもない頼みだ。短い間になるやもしれんが世話になろう」
これは随分と運が良い、これでこの島とはお別れだな。
後はこれからどうするかを考えなければならん。できれば自分の船を手に入れたいが、かなり難しいだろう。
…いっそのこと当分はこんなふうに護衛という形で島々を回ってみるか?時間もある。
次まではあります、続けるかは未定