2025年3月24日15:54アルトリア合衆国アゾノリア州海軍警戒基地周辺地域
砲撃音、爆発音が響く中、民間人の避難誘導をする声、防壁を運ぶ車の音、避難民の叫び声、多数の音がまじりあうこの場は混迷の中にあった。そんな中、指示を出しているシロッコ陸軍大佐の声が響く。
「避難を急がせろ!避難用の空輸ヘリは十分にある!防壁は基地側部分から急げ!まだここまで砲撃が来るほど接近はしていない!」
「大佐!病院側の避難民はこれで全員です!」
「分かった。残りは老人ホーム側の人員と合流してくれ。」
「は!了解しました!」
避難警報が発令されてから2時間以上たってはいるが避難はいまだ終わっていなかった。病院等移動させる事が難しく準備に時間がかかってしまっている為、関係者も避難できていない現状であった。海軍警戒基地に配備されている守護艦が時間を稼いでくれてはいるが、それもそろそろ限界が近いとシロッコは考えていた。その為、避難も緊急用防壁の設置も急がねばならなかった。
「敵の数は324、さらには20mの巨邪級・・・35の守護艦でよくもっているほうか。しかしそろそろ・・・」
そんなことをつぶやいていると通信兵が駆け寄り小声で報告してくる。
「シロッコ大佐、基地より通信で守護艦32隻撃沈。防衛網を突破されたそうです。」
「やはりか。避難のほうは?」
「急いでもあと20分ほどかかるそうです。基地の人員で時間を稼ぐといっていますが・・・」
「無謀だな、足止めにもならんだろう・・・・・基地から退避してこちらを手伝えと伝えろ。こちらは避難、防壁の設置を急がせろ。」
「しかし、それでも間に合いません。」
「時間は私が稼ぐ。」
「?!」
シロッコの言葉に部下は驚愕する。シロッコは一人で300超える深海棲艦と戦うというのだ。彼の実力は理解しているが流石に無謀でしかなかった。
「一人でなど無謀です!人員を確保し行動すべきです!」
「それこそ無謀だ。攻撃する手段がない以上、私クラスの人員ならともかく数を集めたところで足止めにもなりはしない。」
「しかし!」
「心配するな、避難が完了するまでだ・・・後は頼む。」
「シロッコ大佐!!!」
部下の静止の声を振り切りシロッコは海岸へ向け歩き始める。生きて帰ることはできないだろう事を覚悟して。
フィイイイイイイイイイイイイイイイイン!
突如、頭上を何かが通り過ぎていった。驚き頭上を見上げると大型のトラックのような物が空を飛んでいた。突然の事に茫然としている中、部下から報告が入る。
「シロッコ大佐、フロンタル大佐より連絡でこれから前線を受け持つとの事です。」
「・・・奴は確かミーリズにいたのではないか?」
「ミーリズから来たそうです・・・」
「・・・2時間ほどでか?」
「そのようですね・・・」
トラックのような物を見ながら茫然とし、その後ため息をつく。
「まったく・・・カッコつけた事が無駄になってしまったではないか。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海岸より1㎞先には深海棲艦の影が見えていた。守護艦もすべて壊され地上が攻撃されるのも時間の問題であった。そんな海岸の砂浜にミーズリより飛んできた5台のトラックが着陸する。着陸と同時に後部ハッチが開く。そして中から機械の人型が走り出る。
蒼い装甲に一つ目の機体、イフリート。緑の装甲にツインアイの機体、カラミティ。
細部は違うが2種類の機体が20ずつ並び立つ。
「システムオールグリーン。全機問題ありません。」
その中4機の機体が歩み出る。イフリート、カラミティどちらとも違う機体。
カラミティに似てはいるが細身の機体。トリコロールカラーの装甲、赤いブースター、右肩の4連ガトリング、大型対艦刀、左肩のブーメラン、大型ライフルを装備したシン・アスカ専用機---ストライク
4mほどの大きさ、翡翠色の装甲に両肩から生える2つの翼、足指、手首部分から生える尖った爪、マリーダ・ジンネマン専用機---クィン・マンサ
緑と白の装甲、肩からマントのように体の装甲を覆う翼、左右肩部に装着されている2m近いライフル、アンジェロ・ザウパー専用機---デュナメス
赤い装甲、翼のようなブースター、左腕に盾右手にライフルを持ち全体の先頭に立つ機体、フル・フロンタル専用機---シナンジュ・スタイン
総勢44機。全てが海の向こう、敵である深海棲艦にカメラアイを向けていた。
「守護艦は全滅のようです。遠隔操作だった為人的被害はないようです。」
アンジェロがそう報告する。人的被害はなし、だが深海棲艦はすぐにこちらに攻撃してくるだろう。
「イフリート部隊は近接戦用意後その場で待機、カラミティ部隊は狙撃準備。それぞれ先頭の牙邪級に狙いをつけろ。アンジェロは空邪級、シンは砲邪級、マリーダは艦載機級を撃て。」
その命令で部隊は動き出す。それぞれの武器を取り出し狙いをつける。標的が被らないよう人工知能〔アリア〕がそれぞれに割り振る。5秒後、すべての準備が整った。フロンタルはそれを確認すると右手のライフルを前に掲げる。
「私が巨邪級を撃つ。着弾の後一斉に撃て。」
緊張が高まる。ここで効果がなかった場合人類はまた希望をなくしてしまう。不安が大きくなる中。
一撃が放たれる。
バシュウウウ!
光の矢が放たれる。光は一直線に進み、先頭の深海棲艦を越える。進み、進み、進み、ついに最後尾にいた巨邪級の頭部にたどり着き
頭部を貫き巨邪級は停止、直後炎を上げて爆発四散した。
戦闘みじけー( 0w0)
でも次から戦闘partだ。気合を入れなければ。