2025年2月13日12:30アルトリア合衆国カンゼス州海軍総本部 待合室
調度品等は置かれていない、しかし質の良いテーブル、ソファーなどの家具が置かれている一室。通常であれば30人ほどの人が入っても十分なスペースがあるはずだが、中央に座る巨漢の軍人3名のせいで窮屈に感じてしまう。それぞれ海軍、陸軍、空軍の軍服を着ており各々ソファーに座り食事や煙草、葉巻を吸って過ごしていた。
??「いやはや、少し早くついてしまいましたな、ジンネマン中将。」
??「遅れるよりはいい。体を鍛えることができないのが難点だがな。」
??「確かに。ここのトレーニングルームの機材を我々が使ったら壊してしまう恐れがあるからな。」
軽食をつまみながら陸軍服の男、スベロア・ジンネマン中将へ話しかけたのはアレックス・ルイ・アームストロング海軍大佐、葉巻の紫煙をふかしながら話す男はビスケット・オリバ空軍准将である。3名とも今日行われる会議の為集結していた。
スベ「しかしフルめ、いきなり話がしたいと我々だけでなく大統領まで呼びかけるとは、いったい何が目的だ?」
ビス「まあ、今日集まる面子から考えると・・・彼女のことで間違いはないかと。」
アレ「・・・リュウガ・ミネルヴァ嬢ですな。」
アレックスは悲しみを乗せた声で少女の名を告げる。
今日集まる人物たちは全員、件の少女リュウガ・ミネルヴァの軍事に関わることをことを反対する中心人物たちだ。その中でアレックスはリュウガを最初に発見した部隊の指揮を執っていた人物で、彼女を救出したのも彼である。
ビス「アレックス、まだ自分を責めているのか。君は彼女を助けただけで君が彼女を傷つけたわけではないだろう?」
アレ「分かってはいるのです。ですがあの惨状を目のあたりにして、それを行ったのが同じ人間ということを考えるとやるせないのです。」
ビス「それは君の美点だがあまり考えすぎてはだめだぞ。」
アレ「ええ、ご助言感謝いたします。」
コンコン
会話をしていると待合室のドアがノックされる。スベロアが返事をすると2人組、シンとマリーダがドアを開けて入ってくる。
シン「スベロア中将、オリバ准将、アームストロング大佐、お久しぶりです。」
ビス「おお、2人とも久しいな。」
マリ「お久しぶりです。トレーニングルームにいらっしゃるかと思ったら、見当たらないので探しましたよ。」
アレ「何、さっきの話していたのだがここの機材では壊してしまうかのせいがあったのでね、自重したのだよ。」
マリ「・・・一応最新式モデルなのですが?」
アレ「強度が足りないのだよ。」
シン「あ、相変わらず人間やめてますね(;・∀・)」
マリ(格闘戦で対抗できるシンが言える言葉じゃないと思うけど。)
※最新式トレーニングマシーンは強度も問題ありません。ですが3人が使うと3分ほどでジャンクになります。
スベ「ところで、シン。」
スベロアが真剣な顔つきでシンへと問いかける。シンは会議の件だろうとスベロアに向かい合う。
スベ「いつになったらうちへ来るのだ?アリエスもマリアもミネバも楽しみにしているのだぞ。」
ずるっ ごすん
シンは歩いてもいないのにその場で右に滑りこけた。マリーダは思考停止、一秒後顔を耳まで真っ赤にしている。
ビスケットとアレックスは驚いた表情でジンネマンに問いかけた。
ビス「この2人恋仲だったのか?」
アレ「初めて知ったぞ。」
スベ「付き合いだしたのは半年ほど前だそうだがな。」
マリ「お、お父さん?!」
慌てたようにおろおろと意味もない行動に出るマリーダ。本人は隠せていると思っていた為、急な話に混乱していた。シンは頭をさすりながら立ち上がる。
シン「やっぱりばれてたんですね。」
スベ「マリアがな、お前たちがデートしているのを見たそうだ。その反応からすると、事実のようだな。」
それを聞くとマリーダ「あー・・・うー・・・」と手で顔を隠しうつむいた。耳が真っ赤になっているところを見ると相当恥ずかしい様だ。
スベ「もうばれてるからさっさとうちに来て『マリーダをください!』と言いに来い。そしたら相手をしてやる。」
シン「はい・・・・・・え?相手をする?」
スベ「『俺より弱い奴に娘はやらん!』と言ってからの殴り合いに決まっているだろう。」
シン「殴り合う事決定事項?!」
スベ「当たり前だ!軟弱な奴に娘はやらん!」
シン「あんたと殴り合える人物なんて30人より少ないだろ!」
ぎゃーぎゃーと騒ぎ始める2人。ビスケットもアレックスも止めるどころか面白そうに見ている。マリーダはまだ回復できていないようだ。
アン「失礼、こちらにシンとマリーダは・・・なにこれ?」
2025年2月13日13:30アルトリア合衆国カンゼス州海軍総本部 会議室
シン「正直すまんかった。」
アン「いや、予測できたことだったのに行かせた俺も悪かったよ。」
2人は会議室にて資料整理、配布を行っていた。マリーダは何とか回復し、今はフロンタルと共に会議に出席する方々の案内人を務めている。
2人が作業していると会議室の扉が開き4人ほどの人物が入室してくる。それぞれ海軍准将、大佐、陸軍大将、准将の階級章をつけている。
??「おお!2人とも久しぶりだねー。今回はよろしく。」
アン「お久しぶりです、マクドガル准将。」
フィリップ・マクドガル海軍准将。見た目10代前半にしか見えない子供のような人物。実際は29歳とアンジェロ達より年上で、世界に5人しかいない公式に認められた超能力者だ。戦闘では
??「准将、今から会議なのですからもう少し・・・はあ、もういいや。」
シン「いや、あきらめないでくださいよマスタング大佐。」
ロイ・マスタング海軍大佐。フィリップと同じく超能力者として公式に認められている存在。
??「HAHAHA、君たち2人は相変わらずだね、フィリップ君、ロイ君。」
??「書類仕事をほっぽって剣術訓練に紛れ込むあなたもたいがいでしょう。」
ラース・ブラットレイ陸軍大将。陸軍3大将の一人。大将なのに自ら戦線に立つ剣術においては陸軍1とされる人物である。その人物に突込みを入れるのがオリヴィエ・ミラ・ブラットレイ陸軍准将。ラースの妻であり直接戦闘、指揮両方とも優れた能力を持つ女将である。
オリ「で、今回我々が呼び出されたという事は、あの件という事で間違いないな?」
アン「ええ、想像通りで間違いないと思いますよ。」
ラー「ふむ、フル君はどういう意図だと思うね?」
ロイ「何か手があるのだとは思いますが、難しいでしょうな。」
フィ「まあねー。僕達は軍人だから割り切れるかもしれないけど、一番反対しているのが大統領だからねー。」
シン「そうなんですか?」
ロイ「ああ、養子であっても可愛い娘だからね。しかも当時11歳だったのだからなおさらさ。」
シン「・・・それでも、中佐はあきらめないと思います。」
ラー「まあ今回の会議の結果次第だな。フル君のお手並み拝見としよう。」
そういうと4人は指定の席に着く。
その後13:45には全員が席についていた。大統領をはじめ、そこに座る人物は全員軍人。しかも大佐以上の階級しかいない。このような高官が集まる場にいることにアンジェロ、マリーダ、シン緊張を高めていった。そして14:00となった時、フロンタルが立ち上がる。
フロンタル「では始めましょう、この国の未来を決めるための会議を。」
というわけで何も決まりませんでした。