まあ、まえがきは短く…
セシリアは屋上で膝を抱えて泣いていた
結局誰にも勝てなかった
もはやどうにもならない、あとは本国に送還され、処罰を待つだけ
まさに絶望的だった
その時、雪花と真也がやって来た
セシリア「…嘲笑いに来たのですか…?」
雪花「…いえ、ただ、私は真也を連れて来ただけで、まあ、私も言うことがあるからね」
雪花は真也の背中を押すと、真也はバツが悪そうな顔をしていた
真也「あの…その…ごめん!」
真也が突然頭を下げた
セシリアは半分信じられなっ光景が広がっていた
勝った相手に対してはとことん威張り腐るのが普通なのだが…いや、セシリアだったら威張っていたのかもしれない
だが、真也は謝罪していた
真也「あの時、少しやりすぎちゃって…その…本当にごめん!!」
セシリア「え…え…?」
セシリアは何が何だかわからず、混乱していた
雪花「ごめんなさい、真也は女尊男卑の風潮に染まった人に目の前で大切な従者を殺されて…それで女尊男卑主義者を恨んでいるんです…それに真也は養子入りするまでは髪の事でいろいろと差別されて、家族からも虐待を受けていたんです…」
セシリア「(酷い…髪の色だけで…私もこれをやっていたというのですの…? )」
セシリアはこの時思った
『心無い言葉で人は傷つく』
当たり前だが、頭でわかってはいても、それができない
それが人と言う物だ
セシリアも当然のことを無視していた
現に、彼を傷つけてしまった
確かに人権侵害だ、苛めに入るのかもしれない
そして、彼は女尊男卑の風潮に染まった人間に大切な従者を目の前で殺された
つまり、自分と同じ思想を持った人間に大切な人を殺された
自分がもしも同じ立場だったら許せないだろうが、自分がそれと同族なのだ、彼の大切なものを奪った人間と同じ
そのことに気が付き、セシリアは今まで人としてやってはいけないこと、あってはならない生き方をしていたことに気が付いた
セシリア「こちらこそ、何も知らずに失礼なことをして申し訳ございません!!」
セシリアは頭を下げて真也に謝罪した
雪花「よし!!これで二人は仲直りできました!」
雪花は嬉しそうに笑った
その顔が眩しく、セシリアも思わずたじろいでしまった
セシリアは思い出したかのようにあることを訊ねた
セシリア「そう言えば、結局どうなったんですの?クラス代表…」
雪花「・・・」
真也「・・・あ」
この二人、肝心なことを忘れていたようだった
結局、賭けは帳消し、セシリアも何とか候補生でいられた
因みに、クラス代表は一夏で決定したらしい
そして、真也、雪花、セシリアは一夏の要望により、代表補佐となった
その日の夜、真也は手を手錠、脚に足枷を付けられ、誰もいないホールに連行されていた
真也「あの…義姉ちゃん? 僕は見てのとおり反省しているんだし…見逃してはくれないのかなぁ~…なんて…」
雪花「マヤ、駄目よ?女の子を泣かせたんだから、それなりに責任を取ってもらわないと…」
真也「うん…わかっているけどさあ…その…何で束さんがいるの!?」
真也が叫ぶと、そこには機械的なウサ耳に水色のエプロンドレスを着た女性が自分の同じ服を持って微笑んでいた
雪花「今回の罰と言うことで」
真也「いやだ!!絶対に嫌だ!!」
束「さあ、まーちゃん、これを着るのだ!!大丈夫!!女の子だから恥ずかしくない!!」
真也「僕は男だ!!」
其の声も空しく、束が接近してきた
束「大丈夫だよ…?まーちゃん、まーちゃんの性別はマヤだから、恥ずかしくないから!」
真也「なんでそうなるの!?それと、僕はシンヤだ!!マヤは義姉ちゃんが僕を呼ぶときの仇名!!」
雪花「マヤ、腹をくくりなさい、男の娘でしょ?」
真也の叫びは夜の学校に響いた