IS~雪月花の世界~   作:在原昴

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IS学園への入学前に起こったできことですね



IS学園編
入学前の一夜


IS学園に入学する前日、一夏は自分の昔暮らしていた家に真也、雪花、春馬と共に訪れていた

一夏にとってはつらいだろうが、けじめは付けなければならない、一夏は持っていた合鍵で玄関の扉を開けた

玄関はゴミだらけである意味で悲惨なものだった

一夏は溜息をつき、掃除をし始めた

もちろん、真也達も手伝った

 

 千冬は過去のことを思い返しながら酒を購入して帰宅していた

第二回モンドグロッソの時、日本が弟の一夏の誘拐を黙秘し、千冬はそうとも知らずに優勝、その後ドイツが一夏が誘拐されたことを教え、駆けつけたが、もうその時にはいなかった

教えてもらったドイツに恩を返すためにドイツで一年間、教官を務め、その後、流れるようにIS学園の教師になったのだが、どうも一夏のことがあり、うまくいかなかった

 ようやく家に着くと、家が明るかったのに気が付き、誰かが来たのではないかと思い、警戒しながら玄関のドアに手をかけた

鍵は開いているようで、警戒しながらドアを開けた

そして、明るいリビングに入ると、そこには自分の弟、一夏が知らない誰かと楽しく話していた

真也は千冬に気が付くと、一夏に教え、一夏は千冬を見た

 

一夏「久しぶりだな、千冬姉」

千冬「一夏…本当に…一夏なのか…?」

一夏「ああ、ただいま」

 

一夏はニカッと笑い、千冬は涙を流していた

そして、一夏に抱き付いた

 

暫くして千冬が泣き止むと、真也達を見た

真也は千冬に少しだけ怯えた

 

シロ『おいおい、一夏、お前の姉ちゃん、随分とおっかねぇ顔してんなぁ』

一夏「おい、シロ、そんなこと言う物じゃねぇ!!」

千冬「そこにいる…女子はシロと言うのか?」

シロ『おいおい、俺様がシロ、俺様が乗ってんのが尾神真也だ!!』

 

真也はにっこりと笑い、あいさつした

 

千冬「あれって…どう考えても腹話術のような気がするんだが?」

一夏「真也は初対面の奴にはあんな風に腹話術で会話をするんだ…暫らくすれば千冬姉ともちゃんと会話をしてくれる…」

千冬「そ、そうか…それで…お前の近くにいるそこの女子は…まさか…」

雪花「初めまして、義姉さん、私は尾神雪花ともうします」

 

千冬は雪花に義姉さんと呼ばれたことにたじろぎ、一夏を見た

 

一夏「あ、千冬姉、実は…その…雪花と婚約してな…今は尾神姓を名乗らせてもらっているんだ…」

 

それを聞いた千冬の思考が静止した

雪花は気恥ずかしそうに一礼した

その左薬指には銀色の指輪が輝いていた

 

シロ『おいおい、こんなことで固まるなんざ、驚きだぜ』

千冬「あ、いや…ま、まさか婚約者ができいたとは…」

春馬「悪かったな…これでもあんたに連絡を取ることができなかったんだ、下手に動けばIS委員会にマークされかねない、尾神財閥はIS委員会も手出しはできねぇが…面倒事は極力避けたいからな…」

千冬「尾神財閥!? お前等尾神財閥のご令嬢なのか!?」

春馬「俺は違うが…まあ、こいつらはそうだな…」

シロ『おいおい、真也は男だぜ?』

 

この日一番の衝撃の事実が千冬を襲った

 

閑話休題

 

あらかたの紹介が終わると、真也達は一旦、散歩に行くという名目で一夏と千冬だけにした

千冬はバツが悪そうに一夏を見ていた

 

千冬「一夏…その…すまなかった…」

一夏「……」

 

千冬は頭を下げ、一夏は黙りっぱなしだった

一応、事情は千冬から聞いたが、どうしても腑に落ちなかった

 

一夏「…なあ、千冬姉…この際だから言いたかったことがあるんだ…言ってもいいか?」

千冬「あ…ああ…良いぞ…」

 

一夏はそう言うと目を一回閉じた後、憎しみを込めた目となり、千冬を睨みつけた

 

一夏「何で俺は誰も見てくれないんだ!!俺は俺なのに!!!何で俺はアンタの弟としてしか見られないんだ!!!俺はアンタのお飾りでも何でもない!!千冬姉!!何で俺を褒めてくれなかったんだよ!!アンタにだけは認めてほしかった!!当たり前なんかじゃない!!『凄い』って、『よく頑張った』って!!言って欲しかった!!千冬姉!!何で言ってくれなかったんだよ!!何で見てくれなかったんだよ!!辛かったんだぞ!?ずっと!!」

 

千冬は今まで聞けなかった一夏の本音を聞き、たじろいでいたのと同時に思い知らされた

一夏がここまで自分を憎んでいたこと、自分が一夏を追い詰めていたこと

これが償いなのだと、千冬は受け入れた

一夏もついには涙を流した

 

一夏「俺はアンタの影でも道具でも、人形でもない…一夏って言う心を持った一人の人間なんだよ…」

 

千冬は涙を流しながら一夏を抱きしめた

一夏もついに泣き出してしまった

 

暫くして落ち着き、一夏は千冬を許した

だが、千冬は自分と同じと言うことを押し付けることをやめた

一夏は一夏、彼の道があり、彼のやりたいことがある

それを理解し、受け入れた

 

それからしばらくして、千冬が泣き疲れ眠った後で真也達が入って来た

 

シロ『一夏、やるじゃねぇか!!』

真也「これでいいんだね?」

一夏「ああ、織斑一夏は死んだ、俺は尾神一夏、雪花の婚約者だ…」

 

一夏は雪花を抱き寄せた

 

雪花「一夏…照れ臭いです…」

真也「義姉さん、そんなこと言わないの♪」

 

真也は雪花と一夏をからかい、一日が過ぎた




以上、次回からはちゃんとやります、なのでお許しください…
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