ネット小説を書くのは初めてなので、見苦しい点などもあるかもしれませんが
よろしくお願いします。
とある鎮守府に、珍しい提督がいた。
その提督の名は「ラムザ・ベオルブ」
日本の鎮守府にも関わらず、外国の人物が着任している。
とはいっても、ほぼ日本に帰化したようなものであり、着任初期に様々な問題はあったものの、それ以降はむしろ日本国内のどの提督にも引けを取らないような戦果を挙げていた。
そして、今。
「深海棲艦」との最終決戦が始まろうとしていた。
「敵対的深海棲艦からの攻撃はどうですか?」
「はい、提督。第六艦隊に大破艦が出ています。予想よりも激しい攻撃を受けています。」
「わかりました。大淀さん、水雷戦隊を率いて第六艦隊の援護をお願いします。」
提督―ラムザは秘書艦の艦娘―大淀に指示を出す。その指示を受け、大淀はブリッジから出ていく。
ここは最終決戦の最前線より少し後方に下がった海の上。
艦隊指揮用の戦闘艦「バルバネス号」の中。
提督であるラムザは鎮守府からではなく、最前線に近い位置から指揮をすることにこだわった。自分だけ安全であるような位置で指示を出すようなことはできない、という信条からだ。
「夕張さん、この艦を前進させてください。この艦で前線の子たちを少しでも支援できるように。」
「て、提督、それは無茶ですよ!この艦の武装はお守り程度の単装砲しかないんですから!」
艦のすべての操作を一手に担う艦娘-夕張が、キーボード操作の手を緩めることなくラムザにさけぶ。
「大丈夫ですよ、いざとなったらこの艦を盾にしてでも、みんなを守りますから。」
「提督・・・はぁ、わかりました、提督は本当に頑固なんですから!」
そんな会話の中、通信が入る。
「提督、深海棲艦のすべての祖である個体を発見しました。」
通信モニターに映った艦娘-加賀が伝える。
「わかりました。・・・全艦隊に通達です!目標を見つけました、すべての攻撃目標を始まりの個体に!」
「コンナ・・・コンナコトガアッテ・・・」
「目標、沈黙!周辺の深海棲艦も機能停止!やりました!」
夕張からの報告に、ラムザもようやく力を抜く。
第一から第四艦隊すべての攻撃を受け続けもなお倒れず、最大限の反撃をつづけた深海棲艦も、ついに倒れた。
「艦隊の状況は?」
「全艦健在!損傷が激しい子もいますけど、何とか大丈夫です!」
「艦の損傷具合はどうですか?」
「左舷の損傷はかなりひどいですね。あと、機関部に一部損傷。最大船速はもう出せないです。」
「無茶をしてしまった代償だね。とはいっても、みんなを守れてよかった・・・」
夕張からの一通りの報告に、さらに安堵のため息をつく。
しかし、これが完全に油断、慢心だった。
「ココデ・・・コンナトコロデ・・・オワルワケニハァァァァァァァ!!!!!」
倒れたはずの個体から、獣の咆哮にもにた叫び声が響く。
それと同時に、艦のアラームが鳴り響く。
「こ、これは・・・この海域すべてを巻き込むような渦潮が発生!この艦も飲み込まれます!」
「夕張さん、急いで離脱を!」
「だ、ダメです、機関出力が完全に足りてなくて・・・飲み込まれっ・・・」
艦が激しく揺れ、艦長席からラムザが投げ出される。
そして、運悪く穴の開いていた窓から外に投げ出される。
(しまっ・・・)
そのまま海に落ち渦潮に巻き込まれる。
懸命に水上に上がろうとしても、水流が激しすぎて思うように上がれない。
(い・・・息がっ・・・)
ラムザの意識はそのまま落ちた。
「ん・・・ここは・・・?」
ラムザが目を覚ましたのは、どこかの洋館の一室で、ベッドの上だった。
「おぉ、気が付いたかラムザ!」
声をかけてきたのは、二十代後半の男性だった。
「ザルバッグ兄さん・・・?」
「大丈夫か?士官アカデミーの演習中に、船から落ちて溺れたそうじゃないか。」
(士官アカデミー・・・?演習中・・・?)
ラムザはこの状況を認識できていなかった。自分は深海棲艦との戦いのときに海に投げ出されている。
だが、ラムザは目の前にいる兄が、嘘を言っているようには見えなかった。
ザルバッグは心配そうにラムザの顔を覗き込む。そして、まだラムザの顔色が優れないことを見て
「しばらくはまだ安静にしておけ。私ももうそんなに長居できないのでな。」
「はい、ありがとうございます、ザルバッグ兄さん」
そうして、ザルバッグは部屋から出て行った。
ラムザは改めて周りを見渡す。
見まわした部屋の中には、見たことのない調度品や美術品のようなものが並べられており、一見すると高級そうなものばかりだ。
「いったい、どういうことだ・・・?よく思い出してみると、ザルバッグ兄さんの服装が、昔にあった鎧のようなものに身を包んでいたような・・・?」
ラムザの疑問がかなり深まったところで、扉がノックされた。
「ご主人様、入ってもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ、入ってくれて大丈夫だよ。」
失礼します、と入ってきたのは小柄な女の子のメイドだった。
そしてその姿に、ラムザは思わず
「漣・・・?」
とつぶやいてしまった。
その声を聴いた瞬間、メイドはぴくっと反応したが
「ザルバッグ様よりお目覚めになられたと聞きましたので、お食事をご用意しました。」
とだけ言い、ベッドの横にある小さめのテーブルにスープを用意する。
「き、君は・・・漣・・・だよね?」
「そうですよ、ご主人様。ご主人様専属のメイドのサザナミですよ。もしかして、忘れちゃいましたか?」
話している間も、スープ以外の食事の準備をしている少女はニコッと笑いながらも手を止めない。
「・・・綾波型駆逐艦の、漣さん。」
ラムザのその言葉を聞いた瞬間、少女は思わずラムザのほうを振り向いた。
「ご・・・ご主人様・・・?」
少女は持っていた食器を落とした。幸い、ワゴンの上に落とした程度だったので、割れてはいなかった。
が、少女―漣にとってはそんなことは重要なことではなかった。
「ご主人様、記憶が戻ったんですか!?」
「も、戻ったというよりは・・・ここから始まってるというか・・・」
「なるほど、ご主人様の始まりはここなんですね!」
途端にうれしそうな顔をし始めた漣はラムザに抱き着く。
「うぇーん、ご主人様ー!さみしかったよー!」
「えぇっと・・・ごめんね?それで、ちょっと説明してほしいことがあるんだけど・・・」
本当に泣き始めてしまった漣を落ち着かせつつ、今この現状をラムザは聞いた。
要約すると、別世界に来てしまったらしいことが分かった。
「あの深海棲艦の出した渦潮に、全員とはいかないけど結構みんな巻き込まれちゃったんです。で、漣も巻き込まれちゃって、気づいたらこの世界にいたんです。」
ここはイヴァリースと呼ばれる場所。
時代的には産業革命よりも少し前の世界とおなじ。
ただ、魔法や精霊が存在して、モンスターみたいな凶暴な化物もいる。
「ちなみに、ご主人様はかなりの偉い人の子息みたいです!ケッコンできたら玉の輿キタコレ!」
「はは・・・実感はないけどね。」
そんな話をしていると、扉がノックされ、3人のメイド姿の少女が入ってくる。
「漣?いくら何でも遅すぎだよ?このままじゃ曙と潮まで罰受けちゃうよ。」
「朧さん、曙さんに潮さんまで・・・」
その言葉を聞いたとき、3人に動揺が走った。
「まさか・・・記憶が戻ったの?」
そんな曙の言葉から始まり、お互いの近状を話し合った。
ここでいろんな人の小説を読みながら、いつか自分で書いてみたいと思ったこのシリーズです。
個人的にはFFTがFFの中で最高峰だと思っています。9や4も個人的には好きですが。
これから不定期ですが、よろしくお願いします。