艦これ✕FFT~イヴァリースを巡る~   作:聖騎士ボコ

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せぇぇぇぇふ!
・・・だよね?間に合ってるよね?


chapter15 ~ヒトの種類~

「・・・ということで、僕たちは骸旅団襲撃作戦に参加することになった。」

 

ラムザの私室に、漣や電を含めた艦娘全員を集め、そう報告した。

 

ディリータやアルガスはこの場にはいない。ディリータは妹のティータに、アルガスはエルムドア侯爵の元へとそれぞれ行っている。

 

「あと、龍驤と再会した。だけど、龍驤はしばらくは合流せず、行商をつづけるらしい。」

 

「自分はもう直接戦いたくはないみたいです。どうも、龍驤さんも今の生活に至るまでにいろいろあったみたいです。あとは、龍驤さんもほかの艦娘を探しながら、大陸中を行商しているようです。」

 

青葉が龍驤に対する補足説明をする。みんな一応無事だという龍驤に安心した様子だった。

 

「・・・ここからだけど、第七駆逐隊は以前言ったとおりに避難所としての場所の確保をお願いしたい。たぶんだけど、まだめどはついてないんじゃないかな?」

 

ラムザは漣のほうを見る。漣は悪びれもなく「ついてないです!」と言い切る。

 

「電もいろいろと大変だろうけど、しばらくは漣を一緒に行動をしてほしい。たぶん、僕たちが表舞台に立っていれば、ある程度は動きやすいと思うから。」

 

「なのです!」

 

電は元気よく答える。だが、その元気が空元気だということに、一部の艦娘は気が付いた。

 

「・・・」

 

高雄はそれから、ラムザのこれからの行動と目的の説明を半分以上聞き流しながら艦娘みんなの様子を探っていた。

 

(どうも、みんながおかしいですわ・・・)

 

それは違和感。元の世界では感じたことのないこの微妙な雰囲気。

 

(・・・そして、それに提督が気づけてない?おかしいですわ。いつもなら真っ先に気が付くはずなのに・・・)

 

先ほどの電の空元気も、戦闘が終わった後のあの妙な脱力感も、敵が発する気配みたいな何かも、高雄から見れば一目瞭然なはずなのに、過去一番気がつけていたはずのラムザが何も感じていないのか、そのことを言及しない。

 

(・・・これは、一度しっかりと探ってみないといけないですわね。)

 

 

 

盗賊のアジトの一つは、マンダリア平原の南にある小島にある。

ラムザ達はそこの強襲を担当することになった。

骸旅団団長、ウィーグラフの姿は内陸で見かけられている。

その周辺も封鎖している関係上、南の孤島にいることはなく、容易に攻め落とせるだろうと、ダイスダーグが説明した。

 

「ラムザ、きちんと人の上に立つものとしての責務を果たせ。」

 

命令のあとに、ダイスダーグから言われた言葉に、ラムザは強いプレッシャーを感じた。

 

(これが、『家』を背負うってことなのかな。)

 

そんなことを思いつつ、イグーロスからの船旅をしていた。

ふと、周りを見てみると、ディリータやアルガスは船首に見え、艦娘はちらほらと見えるが、一部の艦娘がまた見えないことに、いやな予感を感じた。

 

「・・・ねえ朝潮、何人かの姿が見えないけど、何かあったの?」

 

「えぇ、どうも気分がすぐれないとのことだったので、陽炎さんと青葉さんが船室にて休んでいます。高雄さんと村雨さんはその看病でお二人の船室にいるはずです。」

 

「えっと、それってもしかして船酔い・・・?」

 

「おそらく船酔いだと思われます。高雄さんも同意見でした。」

 

「自分で海の上に立つのと、船に乗るのではやっぱり違うのかな。」

 

ラムザはそんな考えたくなかった事態に直面し、頭を抱える。

朝潮がおろおろしながらラムザを心配する。

そんな微笑ましい状況を、船首から見ていたディリータに、アルガスが話しかける。

 

「ずいぶんな顔してるじゃねえか。」

 

「・・・いや、あいつも変わったなと思ってただけだ。そんなに怖い顔してたか?」

 

「あぁ、まるで変なモノを見てるような、敵を見てるような顔だったぜ?」

 

「・・・親友、だと思っているのだがな。どうも最近違和感があるんだ。」

 

アルガスがどういうことだ?という顔をする。

ディリータが肩をすくめるだけで、それ以上の話をせず、船室のあるほうに歩いていく。

 

「ラムザ、オレは着くまで船室で休んでるぜ。」

 

「ああ、わかった。」

 

そんな短いやり取りでディリータは船室に下がる。

 

「・・・?」

 

朝潮は、ディリータのそんなそっけなさに、疑問を感じた。

 

 

 

「北天騎士団の騎士様!避難所につきましたぜ!」

 

「避難所?」

 

ラムザが船長に問う。

 

「ええ、もともとのこの場所は、漁師が漁をしている最中に天候が悪化したり問題が起きた時の一時避難所だったんでさぁ!それが五十年戦争末期から最近にかけて盗賊のアジトになってしまったんすわぁ。」

 

「ラムザ、早くいくぞ!」

 

アルガスがラムザを急く。

 

「わかっている!・・・船長、すみませんが仲間をお願いします。」

 

「いいってことですわぁ!お仲間2人の看病はお任せくだせぇ!」

 

「よろしくお願いします・・・行くぞ!」

 

陽炎と青葉を除く全員が船から降り、盗賊の砦に向かって進軍する。

 

敵がラムザ達に気が付く。即座に構え、女騎士が先頭に出てくる。

 

「けっ、家畜は家畜らしく、貴族に尽くせばいいものをっ!」

 

アルガスが先頭にいた女剣士に切りかかる。女剣士は盾で防ぎながら叫び返す。

 

「家畜!家畜ですって!私たちはあなたたちと同じ人間よ!」

 

「ふんっ!何を言っている!平民は俺たち貴族に尽くさねばならない!お前らは貴族の家畜なんだよ!」

 

アルガスと女剣士が斬りあいを続ける。

援護をしようとしたラムザ達は、盗賊側の同じ考えを持っていた敵と撃ち合う。

 

「くっ・・・」

 

敵のシーフ2人との打撃戦になったラムザは、捌くのに苦慮する。

後ろから高雄が補助魔法と回復魔法を使って援護してくれるものの、そもそもの手数が足りなく、敵の白魔導士の補助と回復が間に合ってしまっている。

 

「ラムザ!」

 

五十鈴が、先の戦闘で手に入れたロングボウで援護する。

しかし、低位置にいるせいか、少し高いところにいる敵をなかなか狙えないでいた。

 

「高いところから撃つなら圧倒的に強いけど、これじゃあジリ貧ね・・・」

 

苦々しくつぶやきながら射撃位置を変えるために動く五十鈴。

 

アルガスと女剣士をはさんで反対側では、ディリータ、朝潮、村雨が敵の猛攻を必死に食い止めていた。

 

敵の白魔導士は、本来のアビリティである白魔法だけではなく、サブアビリティとして黒魔法を使えるようにしていた。そのせいで、回復補助だけではなく攻撃にも参加し、その圧倒的な火力で朝潮たちを攻撃していた。

 

「うっ・・・これじゃ・・・」

 

「朝潮ちゃん!これを!」

 

村雨が朝潮の隣まで進み、アイテムのポーションを振りまく。

村雨も、見習い戦士の本来のアビリティである基本技に、サブアビリティとしてアイテムを使えるようにしていた。

 

「ありがとうございます、村雨さん・・・」

 

少し離れたところで、ディリータがシーフと剣を交えている。

あまり優勢とは言えなかったが、極端に劣勢というわけでもなかった。

 

そうして回復をしている隙に、白魔導士がさらに魔法を唱えるモーションに入った。

狙いは、先ほどから連続で狙われたこともあり、おそらく朝潮であろうと予想できた。そして、近くにいる村雨も、その巻き添えになりそうな雰囲気もあった。

 

「村雨さん、いったんディリータさんを援護してください!この朝潮、1、2発程度なら耐えます!」

 

「・・・わかったわ、でも危ないと思ったら助けに来るからね!」

 

 

アルガスと女剣士を中心とした戦闘は、両端でどちらもアルガスの援護に行けない状況となった。

 

アルガスと女剣士との撃ち合いは熾烈を極める。

お互い剣を盾で防いだり、剣同士でつばぜり合いになったりしていた。

 

「ミルウーダさん!私がいま援護にっ・・・!」

 

「あなたはそっちの2人を援護!こいつは私がっ・・・!」

 

ミルウーダと呼ばれた女剣士が、アルガスを狙う。

 

「なぜ貴族に尽くさねばならない!そんな理不尽、一体だれが決めたっ!」

 

「それは天の意思だ!そして、俺たち貴族はそれを受け入れた!」

 

「そんな貴族に都合のいいこと、天の意思・・・神がそんなことを宣うものか!神の前では何人たりとも平等!神がそんなことをお許しになるわけがないっ!」

 

ミルウーダの鋭い剣先がアルガスを襲う。

アルガスはその剣先を力いっぱい剣ではじき、そして叫んだ。

 

 

 

 

「家畜に神はいないッ!!」




盗賊の砦戦、その導入と前半戦です。

実は盗賊の砦って漁師の避難所だったんですね。データ見るまで知らなかったですわ。
あ、盗賊の砦となったタイミングに関してはオリジナル設定です。公式ではないのであしからず。

そして、ついに言ってしまったこの超有名なセリフ。
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