艦これ✕FFT~イヴァリースを巡る~   作:聖騎士ボコ

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chapter1 ~試す力~

意識を取り戻した翌日。

 

「ラムザ、もういいのか?」

 

朝食時にザルバッグと一緒になったラムザは、開口一番にそう聞かれた。

 

「ええ、おかげさまで。士官アカデミーの学友たちにも、おいて行かれないようにしたいので、あまり寝てはいられないです。」

 

「そうか。その意気やよし。父上もお前の成長を見守っているであろう。」

 

そうして朝食をとり終わり、席を立つザルバッグが「そういえば」と話し始める。

 

「近々骸旅団の殲滅作戦が始まる。卒業を控えたお前たち士官アカデミーの生徒に、後方支援を命令している。実際に最前線に立つのは先かもしれないが、気を抜くなよ。」

 

「はい、努力します。」

 

ザルバッグが一つうなずくと、そのままダイニングルームを出て行った。

 

「ご主人様、そろそろお時間です。馬車の用意もできていますので、お早めに。」

 

そういって丁寧に対応するのは漣だ。

 

ラムザはその丁寧さに違和感を覚えつつも「わかった、行こう」と席を立った。

 

「なお、今回はお世話役として私たち4人がガリランドに同行します。」

 

よろしくお願いします、と4人そろってお辞儀をする。

 

「うん、こちらこそいろいろとよろしく」

 

 

 

 

イグーロスを出発して一日目、馬車で移動しながらこの世界の情勢を確認しあった。

 

「五十年戦争という大きな戦争がありました。つい最近まで続いた戦争でしたが、和平交渉がうまくいって、戦争は事実上の終結になりました。」

 

「でも、この戦争、仕掛けたのはイヴァリース側で、ほかの国の領土とかをとったわけじゃないから、戦争報奨とかは与えられなかった。そのせいで多くの兵隊が職をなくして、不満を持った。」

 

「ふん、それで一般市民を目標に略奪とかを繰り返してるのって、ただの逆恨みじゃない。バッカじゃないの。」

 

潮、朧、曙がそれぞれを説明する。

 

「で、朝ザルバッグ兄さんが言ってた『骸旅団』ってなにか知ってる?」

 

「はい、ご主人様。今の骸旅団は、言ってしまえば大きな盗賊団です。昔は義勇軍として集まった集団みたいですけど、今では騎士団から離反した人や、もともといた盗賊団が合流してかなりの規模になってるみたいです。」

 

「なるほどね。かなり過激なんだ。言葉が通じる分、深海棲艦よりも平和的解決ができそうな気がするけど・・・」

 

「・・・クソ提督、どうやらそういうわけにもいかないみたいね。」

 

曙がそう言ったとき、急に馬車が止まった。そして、道の先には剣を持った人間が二人、左右に生えている木の陰からそれぞれ一人ずつ現れる。

 

「そこにいる嬢ちゃんたちよぉ・・・馬車ごとおいていけば、命は助けるぜ?」

「俺たち骸旅団に逆らうと、ロクな死に方しないぜ!」

 

げひゃひゃひゃと、下卑た笑い声を出す4人の盗賊。

 

「こんなところで襲撃なんて・・・」

 

「提督、ここは任せてください。私たちが撃退します。」

 

「潮!?そんな危ないこと・・・っ」

 

「クソ提督がいない間、私たちだって何もしてないわけじゃないの。今は足手まといだから引っ込んでなさい。」

 

曙にそう言われ、むっとしたのかラムザは抜剣し、馬車から降りて正面の盗賊に向かい合う。

 

「僕だってこの世界に来たからには、一緒に戦う。もう、きみたちだけに危険な真似をさせたくはないんだ!」

 

そう叫び、自分にある恐怖を打ち消す。腕に力を入れ、足を動かしやすく構える。

 

「ご主人様との共闘キタコレ!」

 

「ちっ、全く・・・漣、潮、そこのクソ提督をフォローして!間違っても死なすんじゃないわよ!」

 

「ほいさっさー!」「潮、まいります!」

 

「けっ、女だらけじゃねえか・・・やっちまえ!」

 

その掛け声とともに、盗賊たちは襲い掛かってきた。

 

「はぁぁぁ!」

 

ラムザは目の前の盗賊に向かって走り始め、その勢いのまま持っていた剣―ブロードソードで切りかかる。

盗賊もその動きを見て、すかさず剣で防御をしようとした。

だがしかし

 

「横ががら空きっ!」

 

いつの間にか盗賊の真横についた漣が、横から短剣で切り付ける。

ぐっ、と唸ったとき、防御しようとした剣が緩む。

そのまま、ゆるくなった防御の上から、ラムザは盗賊をたたき切った。

 

「あぁぁぁぁ・・・」

 

そのまま倒れた盗賊を無視し、次の盗賊に向かおうとしたとき。

 

「こっちはもう終わったわよ、クソ提督。」

 

木の影から出てきていた盗賊を引きずってきた曙と朧と合流した。

 

「曙のほうの盗賊は黒焦げで、朧のほうはすごく殴られたてボコボコにされてるね・・・」

 

「ええ、あたしの『ジョブ』は≪黒魔導士≫だし、朧は≪モンク≫だしね」

 

「??そのジョブって何だい?」

 

そのとき、4人とも「あっ」という顔をし、お互いの顔を見合わせた。

 

「・・・その話、とりあえずこいつらを縛ってからお話ししますね。」

 

なれた手つきで盗賊たちを縛っていく朧と、縛った盗賊を馬車の中に放り込んでいく漣と曙。

ラムザと潮は自然に周辺の警戒をし始めた。

 

盗賊を全員馬車に放り投げ、一行は再びガリランドへ向けて走り始めた。




戦闘らしい戦闘を書くのが難しいですね。
単純な砲雷撃戦も描写したことないのに、いきなりFFT式の戦闘描写はレベルが高かった気がします・・・


パーティメンバー

ラムザ―見習い戦士

漣―シーフ
潮―???
曙―黒魔導士
朧―モンク
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