翠屋で少年サッカーの打ち上げ。こどもたちのほかに、試合を見に来た保護者も来て結構忙しくなる。いつものことだが、俺も手伝いに駆り出されていた。
「……」
そんな忙しさの中、手を止めて父さんが一点を凝視している。その眼はいつか見たことがある。まだ俺が剣士として駆け出しのころに見た、ボディガードとしての眼だ。だが、もう引退して敵なんていないはずだ。嫌な予感のままその視線を追う。
「っ! アイツは!?」
「ああ、気付いたか。あれは……」
その視線の先にはなのはの横に座る、こどもというには異質な空気を出しているナニカがいた。
――――――――――――恭也/翠屋
「あ、これ、アリシアちゃんとこにあったやつだ! ねー、なのはお姉ちゃん、これやろ?」
「あ、うん。いいよ」
高町家のリビング。アリシアとアリス、なのはが嬉々としてゲーム機に向かっていた。翠屋FCの打ち上げが終わった後、アリスがなのはの家で遊びたいとごねたせいだ。プレシアが迎えに来るまでまだ時間があるため、リニスにアリシア、フェイト達も一緒になり、更には萌生と修、園子もついてきている。
「すみません、急にお邪魔して」
「あら、いいのよ? なのはがこんなにたくさん友達を連れてきたことなんて初めてだし。打ち上げのお菓子も残ってたし」
リニスは桃子に挨拶をしながら、余りもののお菓子を運んだりしていた。桃子もなのはの友人といえばアリサとすずかぐらいしか把握していなかったため、6人もの大所帯で来られるのは嬉しい誤算だった。
「な、なんで俺まで……」
「いいじゃない。まだ時間あるんだし。それに、私、フェイトちゃんのお母さんって会ってみたいし」
一方、男ひとり取り残された修は萌生相手にぐちぐちと文句を言っていた。そんな修に園子が突っ込む。
「もう。修ってば文句ばっかり。せっかく高町さんが誘ってくれたんだから、ゆっくり遊べばいいじゃない」
「あー、ハイハイ、園子はよかったな。これで卯月と一緒に帰れるぞ」
「な、何言ってんのよっ!」
喫茶店では逆方向だったが、高町家からなら位置的に孔と途中まで一緒に帰る形となる。ニヤニヤとそれを指摘する修に真っ赤になる園子。
「で? その卯月は?」
「さっき、恭也さんと一緒に奥の方へ行くのが見えたよ?」
が、修は萌生から返ってきた言葉に頭を抱えた。
(そういえば、ここって道場と併設だったな。恭也さんって俺のイメージじゃなんか剣術一本ってイメージしかないけど……。まあ、相手が卯月なら大丈夫か)
孔ならば多少揉まれたぐらいでは苦にならないだろう。自分の持つイメージから勝手に恭也が孔の力に興味を持つことを前提としながらも、修は目の前のゲーム大会に加わることにした。
† † † †
(あの子、やっぱり剣を……)
高町家の道場。目の前で木刀を構える孔を前に、美由希は眉をひそめていた。孔は道場に備え付けられた木刀の中でも長刀にあたるものを選び、確かめるように体を動かしている。身体が小さい分まるで西洋の大剣のようにも見えるそれを軽く素振りし、盾のようにして垂直に構えた。
(適当に一番大きいのを選んだんじゃあ、あんな動きはできないよね……)
立ち姿と所作から武術、それも相当な使い手だとは思っていたのだが、実際に構えるとその予想は確信に変わる。普通ならば美由希も剣の道を歩む人間として一手仕合をと思うのだが、木刀を構えた少年の持つ雰囲気は尋常ではない。立会うのは危険。そう本能が訴えていた。
「恭ちゃん……」
思わず心配そうに義兄の名を呟く美由希。それに気づいた士郎が声をかけた。
「美由希。恭也ももう立派な御神の剣士だ。大丈夫だよ」
「そうだけど……」
美由希は恭也の強さを知っている。彼女自身、幼い頃から恭也と同じ古武術を習っていたし、今も恭也から剣術の稽古をつけてもらうことも多い。しかし、
「あの男の子が相手なんだよね……」
相手となる孔の方を見て思う。妹と同じくらいの男の子だというのに、思わず目を背けたくなるこの嫌悪感は何だろう?
「ああ、あの不気味な雰囲気――打ち上げのときは何もしなかったが、やはり危険だ」
「何もしなかったのは、お父さんと恭ちゃんが止めようとしてたからでしょ?」
「……気付いていたか」
士郎も恭也も、露骨に孔に殺気を飛ばしていたのは何も気に入らないからという理由からではない。相手に警護者がいると知らせることで、行動を抑止させる効果を狙ってのことだ。脅威がはっきりしており、警護する対象の安全を優先的に確保したいときによく使う方法で、対象をしっかりマークできる人間が他にいれば取り逃がす危険性も減る。警護対象の安全が確保されたところで、危険人物をゆっくりと追い詰めればいい。問題は危険だとにらんだ人物が本当に危険人物かどうかだが、
「普通の小学生なら、あれだけ嫌な目で見られれば泣き出すか、逃げ出しているよ。でも、あの子は平然としていた。それに、あの立ち姿は武術を学んでいる。何もしなければ、大人しくしていてはくれなかっただろう」
だから、警護者を経験した人間にとって、警戒するのは当たり前だ。そう続ける士郎に、美由希は疑問を感じた。孔が危険だという部分ではない。それは目の前に言葉で語られる以上の説得力を持って存在している。
(……本当に、それだけ?)
幼い頃から共に暮らした家族だからこそ気付く違和感。父親の言葉に、どこか感情的なものを感じた。難しい言葉で説明しなくても、あの男の子からは、もっと、人間が一目で毒虫を害虫と認識できるようなナニカがあった。害虫に殺虫剤をかけるのは当たり前。でも、人の姿をしているから、そんなことはできない。理由がいる。警護者として見つけたその理由は――
(考えすぎ、だよね……)
美由希はそこまでで思考を打ち切る。自分の兄や父は気に入らないからと言って排斥しようとする人間ではなかった筈だ。だから、止めなくても大丈夫。まるで心から聞こえてくる、アレは排斥されて当然だという声から耳をふさぐようにそう言い聞かせる美由希。混乱する思考の中、美由希は恭也と孔に交互に視線をおくる。孔と目が合った。
(……っ!?)
悪寒が走る。やはり、自分は言葉で仕合を止められそうになかった。
一方、孔も美由紀と恭也、士郎に視線を送ると同時に思案していた。
(普通の剣道じゃないな)
恭也は小太刀のような小ぶりの木刀を2本、両手に構えている。「古武術」と表現された通り、スポーツや精神鍛錬を目標として進化したいわゆる「剣道」とは違うのだろう。少なくとも、剣道ならば木刀ではなく竹刀を使うはずであり、防具だって使わしてくれるはずだ。
(……まさか本当に殺しにかかるつもりではないだろうな?)
だんだんと自分の置かれている立場に自信がなくなってきた。気に入らないのは結構だが、3人ともこちらを見る目はまるで敵を見る時のそれだ。
(適当に負けるつもりだったんだがな……)
手加減すれば馬鹿にされたと思ってさらなる不興を買いそうだ。第一、小学生相手に鈍器にもなりうる木刀での仕合を申し込んできたところを見ると、実力を踏んだか、悪意を持って叩きのめそうとしているのかのどちらかだろう。いずれにせよ、こどもだからうまく剣が使えないんですという言い訳をして終わりそうな気配はない。孔は普通に嫌だった。
「それでは、向かい合って――」
そんな両者の激しい温度差を横に、審判役の士郎が間に立つ。
「構えてっ! はじめっ!」
そして、仕合開始を告げた。
両者は全く動かなかった。構えを保ったまま、まるで開始の号令などなかったかのようにピクリとも動かない。
「けん制の掛け合いか……」
「ああ、だが始まっている」
その様子を見ている美由希と士郎は剣を構える2人の気迫を感じ取っていた。相手の動きを僅かも見逃さない視線。いや、視線だけではない。互いに五感を総動員させて相手の僅かな動きからも次の手を予測しようとプレッシャーを掛け合っている。
「まだ一合も打っていないうちから恭也ちゃんに本気を出させるなんて……」
「……やはりただの小学生ではないな」
もはや誰も孔をなのはと同じ学校に通うこどもとは認識していなかった。恭也や士郎といった第一線を張っていた剣士の殺気を受けても平然としているほどの胆力。構えからして間違いなく身に染みている相手を殺すための技術。そして、なにより得体のしれない生理的な拒絶を伴う気持ちの悪い雰囲気。構えは西洋剣術に似ているものの、騎士というにはあまりにおぞましいその気迫は、バーサーカーという単語を思い起こさせた。
「……」
互いに焦れることもなく、張り詰めた空気のまま動かない剣士と狂騎士。しかし、その凍り付いたような静寂は、突如として破られた。
「っ! 同時に!」
「いや、先制したのは……」
孔だ。長刀のリーチを生かして斬りかかった。恭也は両手に持った木刀を交差させて受け止める。
「ぐっ!」
木刀にしては鈍い破壊音とともに、思わずうめき声を上げる恭也。すさまじい重さだ。成長しきっていない身体から放たれる打撃ではない。恭也は交差させた両手の木刀で孔の木刀を挟んだまま、横に反らして受け流す。同時に前に移動し、孔に木刀を振るわせることなく蹴りを入れた。
「っ!」
しかし、それを予測していたように距離をとる孔。カウンターですぐに木刀を振り下ろす。それを受け止める恭也。2人が打ち合うたび、重い木刀の音が響いた。
「恭ちゃんが押されてる?」
「ああ、あの強力な斬撃を両手で受けざるを得ない以上、二刀を使う恭也には不利だろう」
恭也は防御に回る際、相手の攻撃を片方の刀で受け流し、もう片方でカウンターを狙うことが多かったが、孔が相手では斬撃が重すぎてその戦い方は使えなかった。
「ちっ!」
埒が明かないと思ったのか、攻撃に転じる恭也。片方の剣で牽制をかけつつ、もう片方の剣を打ち込もうとする。パワーを手数で補おうとしたのだろう。しかし、牽制のための初太刀ははじかれ、驚異的な剣速で反撃を繰り出してくる孔に、本命の剣を防御に使わざるを得なかった。片手では受けきれず吹き飛ばされる恭也。あわてて受け身をとって起き上がる。
「手数も相手の方が上だね。このままじゃ……」
「ああ、ただの打ち合いなら、恭也に勝機はないだろう」
(そう、ただの打ち合いならば、な……)
起き上がった恭也は手のしびれに加え、軽い疲労を覚えていた。
(……強い。斬撃の重さも、速さも。まさか地力で押されるとはな)
体格的に優っているのはもちろん恭也の方だ。しかし、現実に力も手数も相手の方が上回っている。普通ならばそんなはずはないのだが、
(まるで夜の一族だな)
恭也には心あたりがあった。恋人の月村忍だ。月村すずかの姉である彼女にも当然夜の一族の血が流れている。忍の場合は知能の方に発達が見られ、身体能力はそれほどでもないのだが、それでも見た目以上に力がある。忍からは孔のような存在は直接聞いていなかったが、それに近い存在がいたとしてもおかしくはない。
(だが、アレは忍とは違う。もっと何か、別の、人間じゃない……化け物、そう化け物だ)
まるで心を待たない機械のように木刀を正確に打ち込んでくるだけならば、あるいは恭也も孔をそういう目で見なかったかもしれない。しかし、孔が纏う嫌悪感がそんな感想を抱かせた。それはかつて忍を襲った自動人形と結びつき、明確な憎悪となって形を変え、
(それなら、相応の戦い方をしないとな)
恭也は構えを変えた。
――御神流
呼吸を整え、
「――『撤』ッ!」
凄まじい速度で突きを放つ。
「っ!」
木刀で受け流しつつ、ギリギリで回避する孔。過剰なまでに距離を取り、反撃はしない。いや、出来なかったのだろう。表情のない顔を無言のままこちらに向けている。
御神流。正式には永全不動八門一派・御神真刀流小太刀二刀術。古武術らしく、暗殺から要人警護まで、実用的な技術に特化してきた剣術だ。歴代の使い手は常に危険と隣合せの状態で、敵を倒し味方を守るため、如何に効率よく相手を殺傷するか、如何に素早く脅威を排除するかを追求してきた。歴史にも残らぬ開祖の時代から時は流れて戦国、江戸、明治。いつの時代にもその技術は必要とされ、御神流は人知れず勢力を拡大し、いつしか宗家制をとる集団を作り上げていた。
高町恭也もその御神流の使い手だ。現代に生まれた恭也は、暗殺や要人警護の職につく必要はもちろんなかった。そんな彼が御神流を覚えたのは幼い頃におかれた数奇な境遇のせいだ。父・士郎とその内縁の妻夏織の子として生まれた恭也は、物心ついたときには母親はおらず、士郎と剣術を学びながら、日本各地を転々としていた。士郎は母親についてあまり話したがらないが、「名前は恭也がいいと思う」という書置きを遺し、金品とともにどこかへ消えてしまったらしい。思えば、士郎がまだ幼い恭也を普通の社会に生きるこどもとしてではなく、御神の剣を使うその世界の人間として育てようとしたのもその辺が関係しているのかもしれない。転機が訪れたのは6歳の頃。御神宗家がとある暗殺組織の襲撃を受け壊滅した。幼い恭也にはそれがどれほど重要なことなのかは分からなかったが、その襲撃事件の生き残りである美由希とともに3人で生活を送るようになった。このころから士郎もどこか雰囲気が変わったのを覚えている。数年後には今の義母である高町桃子と結婚し、名を不破士郎から高町士郎へと変えた。
――恭也、何のために剣を振るうのか、考えてみろ
その頃、よく父親から言われていた言葉だ。恭也はその度に大切な人を護るためと答えてきた。まるで少年漫画のようなその回答に、当時の恭也は納得していた。おそらく、それは憧れだったのだろう。父の強さの理由であり、また誰もが納得する立派な理由。理由とするにはあまりにも都合がよすぎる理由。恭也はその理由を自分に言い聞かせて剣を振るい続けていた。
(あの時の俺は意味も分からず御神流を使っていた)
――御神流『虎切』ッ!
目の前の「敵」に一刀で斬りかかる。打ち合いでは見せなかった太刀筋だ。その一撃はやはり受け止められてしまったが、相手に間違いなく届いたという手ごたえがあった。
(だが、今は、今ならわかる)
父の婚約の後、訪れた平穏な生活を崩すかのように起きたテロ事件。その事件でボディガードを務めていた士郎は重傷を負い、代わりに自分が護ることになった家族。その時は士郎に重傷を負わせた組織に対抗するため、ただ力を求めていた。そんなときに出会った夜の一族という影を背負った忍。忍は力を渇望する恭也の心を潤し、また恭也は忍の影を照らすことが出来た。だから、月村安次郎の襲撃事件のとき、恭也は初めて力を誰かのために振るうことが出来た。そして、安次郎のけしかけた殺人機械、自動人形を斬り伏せながら漸く気付いた。あの時力を求めていたのは、父を喪失した自分の空虚な心を満たす為であって、決して大切な人を護るためなどではなかったのだということに。
(俺の御神流は護る剣だ。だから、なのはや忍に危害を加える存在なら……!)
その時の経験が恭也に語りかける。アイツは敵だと。忍を襲った吸血鬼と同じ、いやそれ以上の悪意を持った存在だと。この気色悪い空気が、威圧感がそれを証明している。そんな化け物がなのはに近づいた。なのははようやく手にした大切な家族であり、護るべき大切な人だ。だから、
「容赦はしない!」
――御神流
「雷徹ッ!」
必殺のその太刀は確実に相手の急所を捉え、
「っ?!」
空を切った。大きく隙をさらしてしまう。だが、カウンターは来ない。振り返ると、かなり距離をとって後方に着地する孔がいた。
(飛び越えたっ!? 恭ちゃんを?)
士郎と美由希は孔の身体能力に目を剥いた。孔は斬撃が来る方に跳躍する事で恭也の一撃をかわしたのだ。助走なしで身長176cmの恭也を飛び越えた事になる。
「……驚いたな。今のを避けるとは思わなかったよ」
「そちらこそ。無理矢理剣の軌道を変えて防御を抜こうとするなんて思いませんでした」
(! 気付いたのか?!)
驚愕に目を見開く士郎。そもそも防御とは、急所を護り、同時に本来受ける筈の衝撃のうち何割かを逃がす技術として発達してきた。そして、基本的に防御が優れた使い手ほどこの衝撃を逃す割合は多くなる。多くの場合、それは真正面から攻撃を受けるのを避ける技術として発達している。相手を倒すにはまずこの防御を打ち破る必要があった。それにはどうすればいいか? 御神流の出した答えの集大成が、先程恭也が放った「徹」だ。
「最初に『徹』と言っていたあの突き。常に動き続ける標的の防御面に合わせて剣の軌道を変えて、しかも攻撃の時の圧力が一点に集中するように剣を振るっていました。防御面に対して垂直にかかる衝撃は逃がすことができないから、ですね?」
「……! よく分かったな」
一度振るった剣の軌道を変えるからといって、剣速が遅くなる訳ではない。むしろ、打ち出しから当てるまでの間が短い程相手が防御のために体勢を整える時間も短くなるため、軌道修正が少なくてすむ。恭也は自分の持てる最大の速さで木刀を振り抜いていた。
(つまり、あの子は恭ちゃんの剣の動きを見定めて、その意味も理解していた……! あの一瞬で?!)
美由希はあり得ない物を見るような目で孔を見ていた。常人から見れば無茶苦茶な理論からも分かる通り、御神流の鍛練は尋常ではない。美由紀自身、「徹」を頭と身体で理解するまでに何年もかかった。誰かに教えられることもなく、ただ見ただけで語れるものでは絶対にない。しかし、驚く3人を置いて、孔は淡々と続ける。
「それと、さっきの斬撃――抜刀術みたいに剣を急加速して斬りつける技」
鞘に収まっている剣を抜く時、普通は力を抜いて鞘に沿うように刀身を滑らせて抜く。力を込めて一気に抜こうとすると、鞘に刀が引っかかり、うまく抜けないからだ。これを逆手に取ったのが抜刀術。わざと抜刀時に過剰な力をかけ、鞘から一気に解放。刀は勢いのまま異常な速度となって相手に襲い掛かる。
「木刀の振りが異常に速くなった……鞘を使う代わりに、意識的に筋力を解放したんだ」
その破壊力を得るにはどうすればよいか? 二刀を扱う以上、鞘は使えない。御神流は代わりにリミッターを選択した。リミッターとは、無意識に行われている身体能力の制御の事だ。本来持っている力をすべて出し切ってしまうと、筋肉が自身の力に耐えられず切れてしまうため、誰もが身につけている。しかし、もしそのリスクを無視して意図的にリミッターを外すことが出来れば。火事場の馬鹿力と表現されるとおり、驚異的な剣速を得ることが出来る。「虎切」。御神流の奥義である。
「その斬撃を徹と組み合わせた。雷徹、だったか? 当たれば、殺せただろう」
「……」
恭也の背筋に嫌な汗が流れた。もはや誰も言葉を発しない。自分達の技を見抜かれたからではない。相手の威圧感が言葉を紡ぐたびに強まっているのを感じたからだ。
「つまり、お前は、殺すための技術を、俺を殺すために、振るおうとした」
孔の口調が変わった。木刀を片手で持ちなおし、だらりと下げている。
「俺の何を気に入らないか知らないが、こんな俺でも待ってくれている人がいる」
隙だらけのはずの構えに、異常な威圧感。目に見えて雰囲気が変わっていくのが分かる。
「だから、俺は帰らないといけない」
その姿を見て、恭也は悟る。自分は化け物に「敵」と認識したのだ、と。
「すぐに壊れてしまっては、盾とは言えないからなっ!」
――狂戦士〈バーサーカー〉
「ぉぉぉぉぁ■■■■■■ッ!!」
狂ったような叫びとともに、すさまじい速度で踏み込む孔。
「ぐっ!」
あまりの衝撃に恭也は吹き飛ばされた。だが、間髪入れずに2撃目、3撃目が襲う。必死に受け身をとりながら転がり、2本の木刀で受け続ける恭也。だが、徐々に逃げきれなくなってくる。
(ぐぁ! さっきの比じゃない……!)
ありえない重さの斬撃が、ありえないスピードで襲い掛かる。気を抜くと防御していても衝撃で意識が飛びそうになる。
「……まずいな」
「きょ、恭ちゃんっ! お、お父さん、もういいでしょ!」
恭也と孔を見て、美由希は孔との仕合を止められなかった自分に後悔した。確かに、あの男の子からは嫌な感じはする。おそらく、あの異常な身体能力を見るに、義兄の婚約者である忍のような人外の存在なのだろう。その中でも、特に人間とは相容れない存在なのかもしれない。しかし、孔は未だこちらに危害を加えていない。なのはも仲がいいのは妹だというアリスの方で、孔のことは避けているように見えた。このまま何事もなく無関係に終わる可能性だってあった筈だ。化け物は避けるべきで、無駄に攻撃を加えて怒らせる必要はなかったのだ。
「……っぐ! 舐めるなぁ!」
しかし、士郎が仕合中止の声を上げるより早く、恭也はそれを使った。
それは攻撃の技術ではない。
しかし、それは御神流を一大勢力に押し上げた技術。
無意識に営まれる運動の制御。
御神流の神髄。
人間は特に意識をしなくとも、心臓の鼓動から力の制御まで、ごく自然にこなしている。それを意識的に開放することが出来れば、それだけで強力な武器となる。例えば、先ほどの虎切は普段無意識に制御している腕の筋肉のリミッターを外すものだ。熟練の技を持ってすれば、容易に鋼を断ち切ることさえ出来る。そのリミッター解除を全身の筋肉に加え、脳にまで応用すればどうなるか。それで得られる驚異的な身体能力は想像に難くない。
――御神流・奥義『神速』
心臓が高鳴る音とともに、恭也の視界がモノクロに変わる。肌で感じる空気の流れが遅くなり、周囲の動きが緩慢になる。否。周りが遅くなったのではない。恭也が爆発的な加速とともに動いたのだ。常人には目視すら不可能なスピードで、死角に回り込み斬撃を放とうとして、
(なっ!)
孔がまるでそれ予期していたかのように木刀を構えているのに気付いた。
(神速についてきている……?!)
恭也は目の前の存在が信じられなかった。自身の切り札をもってしても、目の前の化け物には届かなかった。
(くっ! まだだっ!)
――御神流・奥義『神速ノ二』
恭也はモノクロの世界の中でもう一度神速を使う。あの時忍を殺そうとした自動人形。中でも戦闘に特化したイレインと呼ばれるそれに、恭也は神速で対抗できなかった。ゆえに、もう一度。大切な人を守るために。恭也はギチギチと筋肉の筋が悲鳴を上げるのを聞きながら。目の前の少年のような恰好をしたナニカに、
「死ねぇぇぇええええ!」
今度こそ死角を取って木刀を孔に叩き込み、
自分の木刀が粉々に砕かれる音を聞いた。
卯月孔を一人の魔導師として見たとき、最大の武器は何か。莫大な魔力量、強力なレアスキル、常軌を逸した身体能力。どれも孔を特徴付けるものではあるが、第一に挙げるべきはそれではない。最も強力なのは、
「……そうか、認知能力」
「えっ?」
呟く士郎に声をあげる美由希。兄の切り札が破られ呆然としている彼女を落ち着かせるように、士郎は解説を続けた。
「仕合は相手の動きを観察するのが第一だ。相手の動きを認識して、それを分析、的確に反応するまで――つまりは反射だが、それが神速を破る程のスピードだったんだ」
「そんなっ? どうやって……」
「認知だ。反応速度も驚異的だが、五感で、それこそ相手の呼吸から周囲の空気の流れまで全て感じ取って、認識から分析までを一瞬で済ませて、恭也の攻撃を正確に予測したんだ」
「……っ!」
絶句する美由希。一度見ただけで御神流の仕組みを言い当てた位だ。相手の動きを知覚し、分析するスピードは確かに異常といえる。
「特に、神速は状態を維持できてせいぜい四秒。短期決戦を仕掛ける必要がある以上、フェイントも組み込みにくい。その弱点を突かれたんだ」
本来なら、神速はフェイントなど必要ない程高速で動き、相手に認識されない事を前提としている。それを上回る速度で認識されれば、圧倒的に不利だ。
「……湖の騎士」
呻くように呟く美由希。以前、聖杯伝説を題材とした小説を読んだことがある。そこには、サー・ランスロットというキャラクターが登場し、湖の精霊に育てられ騎士として力をつけていく描写があった。
まるで彼の精霊が住みたる湖の、
清水に堕ちたる穢れない水晶を、
僅かな水の流れから感じとるように、
サー・ランスロットは敵意を感じ取り――。
「……よく見ているな」
そこへ、孔が声をかけた。さすがに疲労を感じているのか、息は上がり、額からは汗がしたたり落ちていた。しかし、そこから出る威圧感は全く消えていない。まるで美由希や士郎、恭也が抱いている敵意を感じ取ったかのように、その声は冷たく、表情は厳しい。士郎は美由希を守るように前に出る。
「……御神流を見破った君ほどではないよ」
「何故、見破れないはずの技を使ってまで俺を殺そうとした?」
「殺すつもりはなかった、と言っても無駄だろうな。言い訳をするつもりはない。ただ、君は力を持っていた。それがなのは達に振るわれるんじゃないかと思ったんだ」
「何故、俺が高町さんに力を向けると?」
「君を、いや、君の力を受け入れられなかったからだ」
「それだけか?」
「……ああ、それだけだ。すまない」
後ろで目を伏せる美由希。それだけと言われればそれだけだ。言われた方にはあまりにもあんまりな理由だろう。しかし、美由希には父と兄が孔に御神流の技を使ったことを責めることはできなかった。自分も孔を人外の化け物として認識し、未だ嫌悪感を拭えないでいたから。
「……そうか」
孔はそれだけ言うと、背を向けた。木刀をもとあった場所へ戻し、扉の方へと歩き始める。それとほぼ同時、
「ああ、コウ。ここにいたんですね。プレシアが迎えに……」
「孔お兄ちゃんっ! みっけたぁ!」
呼びに来たのだろう、リニスが扉を開け、アリスが顔を出した。後ろには修と園子も一緒だ。向こうは楽しめたらしく、リニスは微笑を浮かべ、修は赤くなる園子にニヤニヤと笑っている。勢いよく飛び出すアリス。しかし、
「いかんっ! 出るなっ! アリス!」
孔は後ろから感じた殺気に気付き、走り出した。
† † † †
――何故……俺を殺そうと……
――言い訳をするつもりはない。ただ、君は……
恭也は朦朧とした意識の中、膝をつきながらも遠くに声を聞いていた。
(殺気……化ケ物ノ気……アノ化ケ物ガ、父サンヤ美由希ヲ、襲オウトシテイル……)
扉が開く音が聞こえる。遠のく意識をそちらに向けると、歪んだ視界の中にあの化け物が見えた。
「……っぁ!」
――御神流『飛針』
それは無意識さえも制御する御神の技が見せた最後の抵抗だったのかもしれない。放ったのは、技と呼ぶには単純な行動。服の裏に仕込んでいた鉄の針を、相手に投げつける技。本来ならば木刀以外は使わない仕合において、使うべきではないもの。それでも孔の異常な雰囲気が万一を考えさせ、服の中に仕組んでおいたもの――
「いかんっ! 出るなっ! アリス!」
「……へ?」
同時に数本を打ち出したにもかかわらず、一直線にぶれることなく飛ぶその針は、今度こそ孔を捉え、まるで盾に突き刺さる鉄の矢のごとく、肉をえぐった。
何かが砕かれる音。
飛び散る赤黒い液体。
アリスはそれを知っていた。
――もう……だっ!
――なにを……僕は……
「……ぁ」
幼い頭に焼き付いた、赤一色の景色が思い浮かぶ。
――あの時も、私ハ全テヲ失ッテ……
「コウッ!」
「卯月くんっ!」
「なっ! 何やってんだテメェ!」
しかし、ソレは後ろからの声でかき消された。園子とリニスが孔に駆け寄り、修が恭也に掴みかかる。
「おい、何で卯月を……っ!?」
しかし、修はその先を続けることが出来なかった。限界を超えた恭也が意識を失い、その場に崩れ落ちたからだ。
「な、何だよ? いったい何がっ?!」
修は混乱していた。修にとって、孔も恭也も主人公、いわばヒーローに分類される存在だった。孔が恭也を傷つける筈はなかったし、恭也も力への興味から孔と仕合を望んでも、怪我をさせる様な人間ではない筈だった。
「コウッ! 大丈夫ですかっ?!」
「ああ、問題ない」
しかし背後には、無理矢理笑いながら、刺さった鉄の針を引き抜く孔がいた。
「問題ないじゃないでしょうっ!」
荒げながらもハンカチを取り出し、止血にかかるリニス。
「あ、わ、私、救急車呼んでくる!」
そして道場を飛び出す園子。修はその背中を半ば呆然と見送ることしかできなかった。
「お、おばさん、電話貸してください!」
「えっ? ええ、いいけど、どうしたの?」
プレシアと話していた桃子は、突然飛び出してきた園子に戸惑いながらも頷いた。
「あ、あの! 酷い怪我をしたんです。鉄の針が刺さって! 救急車、来てください!」
しかし園子がかけた電話を聞いて青くなる。
「ちょっと、桃子さん!?」
後ろで声をあげるプレシアをおいて、慌てて道場へ走る桃子。
(士郎さん! 美由希、恭也っ! 無事でいて!)
心の中で叫ぶ。桃子の脳裏に浮かぶのは、孔が3人を手にかける光景。
(やっぱり、止めるべきだった……!)
あの嫌な雰囲気を思い出してそう思う。平穏ではあるが幸せな生活を手に入れて数年。大切な今を、再び化け物に壊されるなど、桃子には堪えきれなかった。息を切らして開いたままの道場の扉をくぐる。しかしそこには、予想とは全く逆の光景が広がっていた。
† † † †
「そんな言い訳が通用するとでも思ってるのっ?!」
「……申し訳ありません」
「申し訳ありません、じゃないでしょう!! 普通なら訴訟ものよ?!」
病院の待合室。プレシアは桃子と士郎を前に声を荒げていた。
「大体、コウ君はまだ小学校3年生だったのよ?! それをっ!」
「……プレシアさん」
しかしそれを、連絡を受け飛んできた児童保護施設の先生が止める。
「孔は確かに異常なところがあります。精神科医の私から見ても、あの子が小学生と思えなくなる時だってあります。でも、そんなものは表面上だけなんです」
プレシアは何も言えずにそれを聞いていた。その怒りは、まるでアリシアを失った時の自分のそれのように思えた。肩におかれた手が酷く冷たく感じられる。
「孤児のまま成長して……母親も、父親もいなくて、友達も、家族を失ったことだってあります。あの子は、それで心を成長させてしまった。無理な成長で、心にひずみが出来てしまっているんです。もっとこどもでよかった筈なのに。それでも……いえ、だからこそ、私はあの子を自分の家族だと思っています。息子なんです。だから、あの子を失いたくないと思っています。それはあなたも同じでしょう?!」
「……ごめんなさい」
叫ぶように言う先生に、桃子は絞り出すような声で謝る。
「先生、悪いのは俺なんだ。妻は何もやっていない」
それを見かねたのか、士郎が重い口を開いた。かつての士郎の主治医と懇意にしていたこともあり、施設の先生のことは士郎も「先生」と呼ぶくらいには知っている。
「知っています。でも、桃子さんも士郎さんと同じ目で孔を見ているでしょう。 だから、私はあなたたち両方に言ったつもりでした。孔を、私の息子を、異常な存在として見ないで欲しいと」
しかし、先生はまっすぐに士郎を見据えて言った。それを見て、プレシアは思う。この先生は、孔が傷つけられたことだけを怒っているのではない。理不尽にさらされて生きるこども達に理不尽を与えた存在と同じように、嫌悪感しか抱けなかった桃子達に強い憤りを感じているのだと。
「申し訳ありませんでした。言い訳のしようもありません」
それがようやく伝わったのか、桃子が深く頭を下げる。黙ったまま見つめる先生。しかし、震える手が、目にいっぱいにたたえた涙が、怒りを、悲しみを伝えている。
(……辛いわね)
プレシアはそれ以外に言葉が思い浮かばなかった。もし傷ついたのがアリシアなら、それこそ裁判でも何でもやって社会的に抹殺しないと気が済まないだろう。感情をこの程度にまで抑え、冷静に対応できるようになるまで、果たしてどれくらいこども達の抱える理不尽と戦っていたのだろうか。
(この世界の医療水準は高い方だけど……魔法を使う前に運び込まれたのは痛かったわね。コウ君の傷、残らなければいいけど)
怪我の跡を引きずって、自分のようにつらい思いをして欲しくない。プレシアはそろそろ治療が終わるであろう孔を思い浮かべていた。
† † † †
「先生、怒ってるだろうな」
「当たり前です。自分のこどもに鉄の針が刺さって帰ってきたんですよ?」
病院の一室。一通りの治療を終えた孔は真っ白なベッドに横になっていた。すぐ横にはリニスが座っている。ちなみに恭也も意識を失った状態で運び込まれ、現在検査中だ。
「魔法なしで鉄の針を受け止めるなんて……当たり所が悪かったら死んでたんですよ?」
「いや、悪かった」
「……まあ、本当に悪いのはなのはちゃんのお兄さんですけど、もうちょっと念話で私を呼ぶとかあったでしょう?」
長々とお説教を続けるリニス。言いながら、リニスは疑問を感じていた。なぜ、あの高町一家が孔に手を挙げるようなことをしたのかと。リニスも何度か施設の来客やこども達のためにケーキやコーヒーを翠屋へ買いに行くこともあったが、そこには家族経営らしい暖かい雰囲気があった。児童保護施設の買い出しだと伝えても営業用でない笑顔で迎える桃子や士郎達を見て、こうした雰囲気は店員の人柄でできているんだろうな等と思ったものだ。それが、道場にいた士郎や駆け込んできた時の桃子が、打ち上げのときの恭也や美由希が孔に向けた感情はどうだっただろうか?
(……まるで別人でしたね)
話を聞いた限りでは、孔は学校でも問題を起こしていない。それどころか、優等生に分類され、交友も広いという。にもかかわらず、「人が変わった」かのように冷たい感情を向ける高町一家。なぜそうまで孔を憎むのか、リニスは理解できなかった。
「……リニス?」
気が付けばお説教の勢いが弱くなっていたらしい。孔が不思議そうに尋ねる。
「コウ、高町さん達に嫌われる理由に、心当たりはありますか?」
「仕合が終わった後、俺の持つ力が受け入れられなかったからだと言っていた。古武術をやっていて、気付いたんだろう。魔法なしでも俺は異常だったわけだ」
自嘲気味に言う孔にリニスは顔を歪めた。思わず手を振り上げる。
「っ……?」
しかし、その手は孔の頬を打つ直前で止まった。
「……ごめんなさい。でも、そんな風に言わないで下さい。私も、先生も、朝倉さんだって、皆あなたを支えようと必死なんです。貴方は、異常なんかじゃないんですよ」
「……」
振り上げた手で頬を撫でながら言うリニス。孔は無言でそれを受け入れる。リニスは自分の手が濡れているのに気付いた。それは孔の涙だった。リニスはそれに心が締め付けられるのを感じながらも、労わるように続ける。
「……今日一日入院が必要なくらいには深い刺し傷なんですから、ゆっくり休んで傷を治して下さい。それと――」
視線を孔からベッドの奥に移す。そこには、孔の手を離さないアリスが眠っていた。
「今日はアリスちゃんと一緒にいてあげて下さいね」
孔もそちらを見る。救急車に乗せられる間も、治療が終わった後も、アリスは俯いて何も言わずに孔の手を握っていた。孔が頬を伝う涙を何度か拭ってやったが、まるで感情を失った人形のように反応しなかった。
「……相当ショックだったみたいだな」
「目の前で血が噴き出すのを見たんです。傷ついて当たり前です」
「そうだな……」
俯いて言うリニス。しばらく無言の状態が続いたが、魔力を感じて2人は顔を上げた。
ジュエルシードだ。
→To Be Continued!
――悪魔全書――――――
英雄 ランスロット
ブリテンに伝わる騎士道物語「アーサー王伝説」に登場する、円卓の騎士の一人。サー・ランスロット。フランスの一地方の王子として生を受けるが、幼い頃に両親は戦争で急逝、湖の精霊ヴィヴィアンにより育てられる。修行のため渡ったブリテン島でアーサー王と出会い、その武勇と騎士道精神から最高の騎士の名誉を得るも、王妃グィネヴィアとの禁断の恋により円卓の騎士崩壊の要因となってしまう。その際、親友であった同じ円卓の騎士のガウェインの弟を殺害しており、その時に用いた愛剣・アロンダイトは魔剣に堕ちたという。
――元ネタ全書―――――
永全不動八門一派・御神真刀流小太刀二刀術
いうまでもなくとらハ3登場の古武術。御神流。本作では湖の騎士の流儀と共にトンデモ理論と独自設定が満載です。他の二次創作でも作品によっては細かい設定が異なるうえ、原作との大幅なかい離があるかもしれませんが、寛大な目で見てやってください。
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