東方夕凪録   作:汐入 那月

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どうも鐳波です。
今回はシャドーくんの過去編ですb

ではお楽しみください!


シャドーの過去

朝起きるとルーミアが俺の上にのしかかって寝ていた。

 

「おいルーミア、重いからどけ」

ルーミアを押しのけて起き上がる。

 

「女の子に重いは禁句なのよ~?」

眠そうに目をこすりながら間延びした声で言ってくる。

 

「知るか、つかお前はもう女って歳じゃないだろ」

 

「あらあら、死にたいのかしらこの子は」

笑いながら拳を握りしめる。

 

「俺に負けたくせに威勢がいいじゃないか」

シャドーは不快な笑みを浮かべる。

 

「あら、あれは子供相手だから本気なんか出してないわよ?」

 

「それにしては必至だったよなぁ?」

 

「う、うるさいわよ!とりあえず早くご飯作って!!」

 

「俺はお前の世話係じゃねぇっつの...」

不満そうにしながらもキッチンへ向かい朝食を作る。

 

「シャドー、今日は朝食終わったら外に出て魔術の練習をするぞ」

 

「分かった」

シャドーはアザトースの血を吸い外に出る。

レイラも瓶から血を飲み外に出る。

 

 

「さて...じゃあまずは魔法陣を開け」

 

「おう」

赤黒い陣が現れる。

 

「ふむ、シャドーの魔力の色は深紅色か。不吉だな」

 

「そうなのか?」

 

「人間だったり妖怪だったり...もちろん動物にもそれぞれ固有の霊力、魔力、妖力があるんだ。そしてそれらには固有の色がある、その色によって色々種類もあれば特殊な加護を受けたりもするんだ」

 

「んで俺の魔力は深紅色、つまりは不吉な色なのか」

 

「そう言うことだ。加護は...受けてるだろうが何故かわからん。ちなみにお前の妖力も深紅色だ、それも加護が分からない」

 

「ふむ、気になるがまぁいい。練習に戻ろう」

 

「そうだな。それでは質問だが君は魔法陣の作り方どのように解釈している?」

 

「魔素で陣の大まかな作りそれを魔力でつないで作っている」

 

「ふむふむ、あれを見た上で自分のやり方を作ったか。それじゃあ次の質問だ。どうやって魔力を使った?」

 

「外の魔素と体内の妖力とは別の種類と感じていた力と結合させて魔力を錬成しそれをさっき説明した通り魔素で陣を作り魔力でつなぐ」

 

「君は前の記憶が戻ってから随分と頭がいいね?」

 

「そりゃな、犯罪に手を染めてはいたが大学卒業まではいい子ちゃんだったんだ」

 

「そうなのか。じゃあ最後の質問だ。君は、この力を何のために使うんだ?」

 

「俺の仲間を絶対どんな奴からも守れるようになるため...この世の誰よりも、何よりも強くなるためにこの力を使うつもりだ」

 

「よし!私は安心したぞ、魔術をたくさん教えよう!」

それから3日ぶっ通しで魔術の練習をした。

その間ご飯はたまにある10分休みにアザトースの血を吸っていた。

ヴラディミールたちの飯はアザトースが作ってくれてたようだ。

 

「よし、これで大体の魔術は教えたぞ」

 

「はぁ...はぁ...先生、無理させ過ぎ...」

 

「これが普通だ。君はまだ子供なのだ」

そう言ってシャドーを撫でる。

 

「まぁいいや。先生、近々修行目的で大和の国へ行くつもりなんだ、皆をその時はたのんだ」

 

「あぁ、任せろ。なんとしても生かせてみせる」

 

「ありがとな」

 

「しかしどうしてそこまで力を求める?」

 

「言ったろどんな奴が俺の仲間を襲ってもそれを殺せる程の強さを持つため、もとい全ての頂点に立つためだ」

 

「極端だな、その考えだけは記憶をなくしているときのシャドーと一緒だ」

 

「極端なのは昔からだ、俺は心配する必要がなくなる程強くなりたいのさ」

そう言い残して部屋に戻る。

 

 

「...なんでこんなに俺は臆病かなぁ」

頭を掻いて目を閉じ過去を思い返す。

 

セピア色の景色が目に浮かんでくる。

小中学、高校、大学と出て普通の会社員として働いていた。

入社から3年目で社内で大きな問題が起きた。

社長の娘さんが誘拐され身代金を請求されていた。額は3億円。

その額はさすがに払えないと言うが誘拐犯は払えないなら殺すと一点張りだった。

警察に殺すように依頼したが返り討ちにされて小数人しか返ってこなかった。

その時社内で一番身体能力が高いという理由で社長に無理やり行かされた。

とてもやるせなく絶望した感じで現地へと赴いた俺は何故か殺されなかった。

いきなりそいつの昔話を聞かされその社長に酷く恨みを持っている事を知った。

その時現在置かれている自分の状況を理解しそして怒りがこみあげてきた。

 

「分かった、僕も手を貸そうただ僕はまだ一般人を捨てきれない。だから影から支援するようなことになるだろう、それでもいいかい?」

 

「構わないさ、正直この事件は自分一人だけじゃないんだ」

 

「え、そうなの?」

 

「俺はとある海外のギャングに入っていてな、今日はボスに協力をお願いしてるんだ」

 

「へぇ、ギャングねぇ...まぁいいやで、僕は何をすればいい?」

 

「そうだな、ならこのガキを殺してくれ」

 

「そんなの君でもできるんじゃないか?」

 

「そうだがこのまま何もしないんじゃお前も悔しいだろう?それにあの社長はボスに任せてるしな」

 

「...分かった」

頷くとそいつが一つの拳銃を渡してきた。これで殺れと言うことだろう。

俺は銃口をその子供に向け引き金を引く。

その時自分の中で物凄い罪悪感に襲われるがそれと同時に心がスカッとした。

 

「...君のギャング、僕も入りたいんだけど...入れるかな」

 

「ボスに会って聞いてくれ。そろそろ来るだろうから」

俺とそいつは地面に座ってボスを待った。

小一時間でボスは来た。

 

「大きな人だね...」

 

「ん、この方はボスの側近だぞ。ボスは隣の方だ」

隣には俺より少し小さい女性が居た。

 

「貴女がボス、ですか?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「お願いがあります、僕をギャングに入れてください」

俺は涙を流しながら頭を下げた。

泣いた理由は簡単だ、自分が変わってしまうことが怖かっただけ。

 

「...お前はそのガキを殺した時どんな気持ちだった?」

 

「物凄い罪悪感と...胸の奥がスカッとする気持ちがしました...」

 

「そうか、お前はちゃんと人間をしてるんだな。ギャングに入れてやる、これからよろしくな」

ボスは俺を抱きしめて頭を撫でてくれた。

 

「ボス、名前をうかがってもよろしいですか?」

 

「私の名前は、東雲 沙希(しののめ さき)だ。それと敬語は要らないぞ、お前は...特別だ」

 

「沙希さん、ですか。これからよろしく...です」

 

「直ぐにって訳にはいかないか、これからゆっくり慣れてくれればいいか」

 

「頑張り...頑張るね」

 

「あぁ、頑張れ。それと、お前の名前も教えてくれ」

 

「僕は間淵 京助(まぶち きょうすけ)

 

「かっこいい名前だな。さて、じゃあ行こうか」

 

「何処に?」

 

「いま私たちは日本に拠点を置いてるんだ、だからそこに行く」

 

「分かった、僕も同行だね」

 

「当たり前だ、ある程度強くなったらお前もこいつと一緒に側近をお願いするぞ」

 

「責任重大だなぁ」

 

「私に気に入られたのが運の尽きだな」

 

「まぁ、頑張るから待っててよ」

 

「当たり前だ、出来れば私が死ぬ前に頼むぞ」

 

「自分が盾になっても守って見せるよ」

 

「ふふ、頼もしいな」

そしてこれから3年後には俺は相当強くなって沙希の側近を一人で務めるようになった。

 

「沙希、今日は楽城組を潰しに行くみたいだけど、勝てる?」

 

「あぁ、一人一人が強いが人数は少ないからいけるはずだ」

 

「そっか、なら今回も頑張ろう」

 

「あぁ、すっかりこっちに染まってしまったな京助」

沙希は間淵の頬を撫でる。

 

「いいのさ、僕はこのギャングの皆を守れればそれでいいから」

 

「もし私が死んだらこのギャングのボスになってくれるか?」

 

「いいよ、でも先に死ぬのは僕じゃないかなぁ」

 

「それは寂しいな」

 

「大丈夫だよ、頑張って死なないようにするから」

 

「あぁ、頼むぞ?」

沙希は間淵に抱きつく。

 

「うん、じゃあ行こうか」

その時の戦闘はこちら側の圧勝で死者はあちら側のみだった。

それから色々あり二ヶ月後に俺と沙希は結婚し1年と六ヶ月後に子供を授かった。

 

「随分と大きくなったねお腹」

 

「あぁ、これを機に他のヤクザやギャングとは戦わないようにしようと思うんだ」

 

「へぇ...それってこの前の会議であのおじさんが言ってたことに喚起されちゃったの?」

 

「そう言うことだ、さぁ早く帰ってみんなに話そう?」

 

「そうだね、行こうか」

その時に悲鳴が聞こえる。

奥から車が突っ込んできたのだ、その車はハンドルもブレーキも聞いてない様子だった。

猛スピードで先の方に突っ込んでいる。

それを守ろうと沙希をかばったところで俺は死んだのだ。

 

 

 

 

「...仲間を大切にするがゆえに臆病になり過ぎてるのかもな、しかし沙希...か、懐かしいな」

 

「あら、沙希って誰?彼女?」

 

「うわっ!?」

びっくりして椅子ごとひっくり返る。

 

「あらあら、びっくりさせちゃった?」

ルーミアだった。

凄い笑いをこらえてる。

 

「はぁ...沙希は俺が人間だったころの嫁だよ」

 

「へぇ...結婚してたのね?何歳で結婚したの?」

 

「28歳だ」

 

「子供を授かったのは?」

 

「子供の顔は見てないけど妊娠したのは29歳の頃だよ」

 

「あら、なんで子供の顔見てないの?いきなり離婚?」

 

「ちげぇよ、生まれる前に俺が死んだ」

 

「あら、それは災難ね」

 

「まぁな、ただ沙希がうまくやって行けたか心配なんだ」

 

「普通な女の子なら大丈夫よ」

 

「普通じゃねぇよ、1ギャングのボスだ」

 

「ギャング?」

 

「暴力をふるう裏社会の大手だよ」

 

「そんなのがあるのね」

 

「あるのさ」

シャドーは黒いアキレス腱の付け根辺りまでの長いパーカーを創り羽織る。

 

「どこか行くの?」

 

「あぁ、大和の国へしばらく滞在する」

 

「そう...一人で?」

 

「あぁ、強くなって戻ってくる」

 

「そう、頑張りなさい?」

ルーミアは抱きついて口にキスをしてくる。

 

「おまじないよ」

 

「ありがとな、じゃあみんなによろしく」

シャドーは窓から外に出て高速で飛び日本を目指す。




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