東方夕凪録   作:汐入 那月

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ども、鐳波です。
今回は投稿が早い代わりに文字数が少ないです、ごめんなさい

まぁ、お楽しみください!


神々の神無月

次の日目を覚ますと何か柔らかい物に顔をはさまれていた。

...アザトースの部屋で寝たから覚悟はしていたのだが。

 

「おい、起きろアザトース」

 

「んん...おはよシャドーくん。疲れは取れた?」

 

「あぁ、一応な。じゃあこれから神無月の準備をしてくる。飯はまぁ、メイドとか海波がやってくれるはずだ」

そう言いリビングに移動し、そこから自室へと移動する。

 

「武甕槌、起きてるな」

 

「はい、おはようございますシャドー様...あの、何故(なにゆえ)服を着ておられないのですか?」

 

「あぁ、寝るときは服を着るのは好きじゃなくてな。来るときに服を着忘れたようだ、まぁ都合がいい」

シャドーはズボンを脱ぎ黒い着物に着替え帯に刀を差す。

そしてクローゼットから丈の長い赤黒い色の丹前を取り出し羽織る。

 

「と言うか、珍しく髪を結われているのですね?」

 

「あぁ、正直邪魔だからな」

 

「なら切ってはいかがです?」

武甕槌はよい床屋を紹介すると言ってくる

 

「いや、長い方が気に入っているんだ、ありがとう。じゃあイザナギ達を迎えに行ってから建御名方を迎えに行くぞ」

シャドーは刀の柄に左腕を掛け、右腕を着物の掛け襟に入れ外に出るとイザナギの家まで跳ぶ。

 

 

「お、来たなシャドー」

イザナギ達はもう正装になり外に出ていた。

 

「イザナギ様、お初にお目にかかります。私はシャドー様の部下、武甕槌と申します」

 

「あぁ、話は聞いている。父...カグツチの事は済まない」

 

「...いえ、致し方無いかと思います、お気に止めなくとも大丈夫です」

 

「あ、そうだイザナギ。俺はこいつの刀を奪ってしまってな、自分の事を棚に上げるつもりはないが詫びに刀を見繕ってやってはどうだ?お前ならどの鍛冶の神でも逆らえまい」

 

「そうだな...なら、なぁ天照。お前の子に天目一箇(あめのまひとつ)と言う奴がいたろ?」

 

「はい、いますね。確かにあの子なら鍛冶師としての技量も冶金の技術も申し分ないですね。今日の神無月に出席するはずですしその際に頼んでみては?」

天照は考えるようにそう言う。

 

「そうだな、そう言う訳で武甕槌。今度刀を渡そう」

 

「い、いえいえいいですよそんなっ」

 

「受け取っておけ。天目一箇は本当にいい鍛冶師だ、正直あいつを部下に欲しかった。まぁ、俺を唸らせるほどの鍛冶師だ」

 

「で、では...お言葉に甘えます、ありがとうございます」

武甕槌は深く頭を下げる。

 

「シャドーも随分と言い部下を持ったじゃないか。そして武甕槌、災難な主を持ったな、同情するよ」

 

「た、確かにシャドー様は自分の刀を奪ったりと妖怪特有の強欲さは目立ちますが...采配などは的確ですし、私は嬉しいですよ」

 

「ふん、強欲さは俺のアイデンティティだ、強欲さを抜いたら絞りカス程度しか残らないさ」

シャドーは自身の強欲さを誇らしげにしてそう言う。

 

「そ、それよりも建御名方を迎えに行かなくてよろしいのですか...?」

 

「あぁっとそうだったな、行ってくる」

シャドーは踵を返し妖怪の山の頂上へ飛ぶ。

すると鳥居に座り足をぶらぶらさせている建御名方に会う。

 

「建御名方!時間だ、準備はできてるか?」

 

「準備も何もそこまで重要な物なんて持ってないからねぇ」

 

「なら神酒を持っていけ、神無月は基本的には酒を飲み駄弁るだけだ」

 

「分かった」

建御名方は蔵の中に入ると数分して五本ほど酒瓶を持ってくる。

 

「多すぎてそこまで持ってこれないけどこんくらいでいいかい?」

 

「あぁ、問題ないだろう。酒瓶を貸せ、持ってやる」

 

「ん、ありがとね」

建御名は酒瓶をシャドーに渡しシャドーは掛け襟にしまう

 

「じゃあ行くぞ」

シャドーは建御名方の首襟をひょいと掴み物凄い速さでイザナミの家に戻る。

 

「おう、連れてきたぜ。出雲大社に急ごう」

シャドー達は道中も駄弁りながら博麗神社へと向かう。

 

「お、シャドーじゃないか、それと...うぇえ!?イザナギ様!?」

 

「ん、この子は?」

イザナギが興味を持ったように聞いてくる。

 

「こいつはこの結界の管理を任している人間だ。手を出すなよ」

 

「なっ、ま、まさか出すわけねぇだろ」

イザナギがごまかすように慌ててそう言うがイザナミの視線が刺さっている。

 

「まぁいいさ、行こう」

シャドー達は鳥居を潜り少し進みシャドーが目の前の何もない空間に人指し指を立て下に振り下ろすと、結界が襖を開けるように開かれ一行はその中を通ると前来た時と同じ田畑が広がっている。

 

「いやぁ久しぶりに外に出てきたなぁ」

イザナギが背伸びをしてイザナミは辺りを楽しそうに見まわしていた。

 

「さて、他の奴らを待たせると揉め事になりかねん、急ぐぞ」

シャドーは掛け襟から煙管を取り出し火をつけ咥えると辺りの紅葉を楽しみながら出雲大社へ歩く。

 

「シャドーエッジ・スカーレット、妖王として出席だ」

 

「はい、承っております」

 

「それと...イザナギの子を正式に神としての登録手続きを頼む。まず、高天原の統制及び八百万の神々の統率を天照大神、そして夜、月の統治を月読命、海原の統治を素戔嗚尊として頼む」

 

「おいおい、それは俺がカッコよく言おうと思ってたのによぉ」

イザナギが少し悲しそうにする

 

「あ、済まないな。こういうのはさっさと終わらせたくて勝手に進めてしまう癖があるんだ」

シャドーは苦笑し頭を掻く。

 

「登録完了いたしました」

 

「うむ、ありがとう。ではそろそろ始めようか。イザナギ、頼んだ」

 

「おう任せろ」

 

「皆、今日は集まってくれてありがとう。今回は私も出席し来年の事、国譲りの件を話し合おうと思う」

国譲りの単語が出てきて少し騒めき始める。

 

「と言うのも、今回国譲りの形式に俺が異議を唱えたからだ」

シャドーが煙管を持ち煙を吐いてからそう言う。

 

「今回の国譲りは武御雷と建御名方だが。建御名方はミシャグジを統括しているから嫉妬深いミシャグジ以外の神を信仰したことによる神罰...祟りを恐れ大和朝廷には従わないだろう、この際だから言っておく。力による強制的な支配よりも圧倒的恐怖による支配の方が力強い。つまりはお前らじゃ建御名方は倒せても村の者を安心させることはできん」

 

「ならばその土地一体を全て更地に変えてしまえばいいのではないか?」

 

「ほう、そんなことしたら民が付いてこなくなるぞ。お前を殺してもいいんだぞ?むしろお前の持っている村など全てを奪ってやろうか...?」

 

「お、おいシャドー。そんなに妖気を荒立てるな」

イザナギが間に割って話しを中断する

 

「...済まない、頭に血が上った。話を戻そう。つまり俺が言いたいのは建御名方の国をこれからもずっと建御名方の物と認める代わりに洩矢神社にもう一人の神、武甕槌を加え二柱による政治を執り行うのが最良の選択だと思う。建御名方、お前の意見を聞かせてくれ」

 

「うん、それならいいよ。少し悩むところもあるけど確かにそれが一番よさそうな選択だ」

建御名方はあっさり承諾した。

少々何か言ってくるかと思ったんだが意外とすんなり進んで助かる。

 

「俺の中のベストは表向きは武甕槌が担当することだ。あいつは俺並みに頭が切れるし分析力もある。洩矢を守矢に名をかえ二人も名を変えて新たにやっていくと良い。反対の者はいるか?異論は受付よう」

しかし部屋の中はしんと静まり返っている。

 

「ないな?なら決定だ」

シャドーは煙管を吸い一服する。

 

「さて、これからは一年の流れを決めながら酒でも飲もうじゃないか!」

イザナギが酒瓶を持って胡坐をかき杯に酒を並々入れ飲み干す

 

「おいシャドー。これから俺と勝負しろ」

素戔嗚がシャドーの目の前に来てそう言う。

 

「やれやれ、全くお前は血の気の多い奴だな。表出てやるぞ」

シャドーと素戔嗚が外に出ると他の神が騒ぎ始め皆も外に出る。

 

「三貴子の一人がどれほど強いのか見定めてやろうじゃないか!」

 

「あいつに喧嘩売るなんて命知らずだよなぁ」

などと好き勝手言っているが二人はそれを気にせず対峙する。

 

「前は適当にあしらったが...今回は特別だ、まともに相手してやる」

 

「ははっ、そうじゃねぇとむしろお前が死ぬぞ!」

素戔嗚は電光石火の如き速さで詰め寄り刀を振り下ろす。

シャドーは妖刀を素早く抜き刀を重ねる。

 

「随分と良い刀を持ってるじゃねぇか、シャドー」

 

「だろう?里にいい鍛冶職人が居てな。試しに打たせてみたら妖刀を作ってきたんだ、面白い話だろう?」

 

「人間が妖刀をな...まぁあり得ない話ではないか」

素戔嗚は少し後退すると回りながら刀を横に払ってくる。

シャドーは咄嗟にしゃがんでかわすが髪を数本切られるが左手を地面に立て、軸にして素戔嗚の頬を蹴り、足で首を絞めつけてそのままバク転を数回繰り返した後そのまま素戔嗚の頭を地面に叩きつけ埋め込む。

それを見ていた周りの神は皆おぉと感心した声を上げる。

直ぐに地面から顔を出した素戔嗚は空高く跳び縦に回転しながら刀を振り下ろしてくるがシャドーはそれをバク宙で蹴り弾き返す。

シャドーが腕を大きく伸ばし妖刀を横から前に勢いよく振るとそれは素戔嗚の胸を確実に切り裂く

 

「っ...まだまだこれからだぜ畜生!!」

素戔嗚は先程よりも鋭い動きで斬りつけてくる。

 

「もう終わりだ、バカ野郎」

シャドーはそれを妖刀でいなし回し蹴りを喰らわせ妖刀の頭で素戔嗚の鳩尾を殴り怯ませると素戔嗚から遠く離れ物凄い速さで走り素戔嗚の目の前で、前に足を大きく開きながら跳び、素戔嗚の顎を勢いよく蹴り素戔嗚の体制は崩れ後ろに転ぶが、倒れるより先にシャドーが瞬間移動で素戔嗚の頭の真上に移動して素戔嗚の頭を掴み力強く地面に叩きつけるととてつもなく大きなクレーターが作られる。

 

「ふぅ...地形が崩れてもいい何もない平地を選んで正解だったな」

シャドーが妖刀を絡め返して鞘に納め、襟から煙管を取り出し一服する。

数秒呆気にとられた他の神たちは少し経つと我に返りシャドーに群がり色んなことを言ってくる。

 

「なんだよ今の!すげぇじゃねぇか!」

 

「やっぱ妖王って怖えぇ~...」

などと色々言われる始末だ。

群れを抜けるとイザナギ達が居た。

 

「お疲れ、素戔嗚があんなに簡単にやられるのは初めて見たなぁ...流石妖王ってとこなのか?」

 

「妖王を理由に強くなったわけじゃないさ。お前は知っているだろう?」

 

「あぁ、お前は着実に強くなってる。これからも頑張れよな」

 

「うむ、ありがとう。それと済まない、楽しくなって少し加減を忘れた」

 

「いやいいさ、素戔嗚にもいい経験になっただろう。これをバネにもっと修行に励んでくれることを期待しているさ」

イザナギは目を瞑り嬉しそうにニヤけると「さぁ酒だ酒!」と言って出雲大社に戻っていった。

そして今度は武甕槌が近づいてくる。

 

「なんだ、お前も何か言いに来たのか」

 

「え、えぇ...まぁ...」

武甕槌は照れくさそうに頬を掻いている。

 

「その、素晴らしい戦いでした。あの...無礼を承知で聞くのですが...お時間があるときに稽古をつけては頂けないでしょうか?」

 

「あぁ、そんなことを言われたのはお前で二人目...だな。いいだろう、第一関門だ」

シャドーは武甕槌の記憶に自身が惨殺されている景色を創るが武甕槌は表情変えずに「私の命は守るべき物の為に使うものです、今更そのような事されても何も揺らぎません」と言う

 

「ふっ、お前は俺の一番弟子よりも優秀な奴だよ。いいだろう武甕槌、布都御魂剣を返そう。これから稽古だ」

シャドーは掛け襟から布都御魂剣を取り出して武甕槌に布都御魂剣を渡す。

 

「あ、ありがとうございます...でもよろしいんですか?」

 

「あぁ、構わない。それよりももっと良い刀を俺は持っている。さっさと行くぞ」

シャドーは武甕槌を置いて一人でさっさと出雲大社に戻りそのあとを武甕槌が必至に追いかける。

 

「お、やっと来たか。お前も飲め」

 

「酒は貰うが今から武甕槌の稽古だ」

シャドーは酒瓶を受け取り酒を飲みながら妖刀を構え武甕槌は布都御魂剣を構えて突進様に斬りつけてくる。

 

「ありきたりな攻撃だなぁ」

シャドーは酒を水のように呷り刀身の上に乗り武甕槌の額を小突き後ろに宙返りで着地すると腹に刀が刺さっている。

 

「ほう、少々油断したか」

シャドーは自分の身を斬り開きながら横に動いて酒を飲み干し瓶をイザナギの頭目掛けて投げ妖刀の柄に手を掛ける。

イザナギは酩酊状態で酒瓶を避けられずモロに当たり気絶する。

 

「まともに稽古をつけてください!」

 

「仕方ないな。ここだと壊れる。表に出るぞ」

他の神はまたかと言った様子でぞろぞろ外に出る。

...別に見なくていいのにな。

シャドー達も外に出て刀を交え合っている。

 

「シャドー様、その刀からは昨日感じた程の妖力を感じられません。稽古とは言え全力を出されないのは些か悔しいのですが...」

 

「素戔嗚を見てその口を叩けると言うのは驚きだな、いいだろう。見せてやるか」

 

『妖と零落し、百鬼夜行を誘うその刃。我が身に突き刺せ』

妖刀【幻夢・汐波月】

シャドーが詠唱を唱え妖力を刀に送ると通常の長さだった汐波月は元の姿、もとい全長3mの大太刀へと姿を変える。

武甕槌は一瞬驚いた顔をすると嬉しそうに刀を振り下ろしてくるがシャドーはそれを刀で振り払い、地面を滑り武甕槌のアキレス腱を斬り刀を縦にしてアキレス腱から脹脛...太もも、尻から背中まで波を描くように斬っていく

武甕槌はそれでも立ち上がり走りながら滑り込みシャドーの顎の真下から真っすぐ上に刀を振り上げシャドーを上に吹き飛ばす。

シャドーは吹き飛びながら体を回転させドリルのようになり武甕槌目掛けて落ちてくるがそれを避けると地面を深く抉り立ち上がり物凄い勢いで跳びあがり、武甕槌の顔を蹴り峰で首を打ち腹を殴り刀の切先を鼻の先に向ける。

 

「お疲れ、今日はお終いだ」

シャドーはそう言うと刀を八の字にひゅんひゅん振り回しながら出雲大社に戻る。

 

「あ~痛かった」

シャドーは顔を少ししかめて回復魔術を腹に当てる。

 

「だ、大丈夫ですか?」

武甕槌が少し心配そうにしている。

 

「まぁ、不死だから大丈夫だけど...余裕持って自分の体裂くんじゃなかった。不死だと体を大切にしなくなるのが良くないな」

シャドーは腹の傷を治すと煙管を吸い始める。

 

「つーかシャドー、お前タバコじゃないんだな」

 

「まぁ、今は和服だし。雰囲気的に煙管だろう?」

 

「服で吸う物が変わるなんてめんどくさい奴だなお前」

 

「嗜好家と言ってくれ」

 

「と言うかさっさと一年の流れを決めろよ」

 

「いや、正直今年とほぼ変わりなしでいいかなぁって」

 

「は?」

 

「だってそこまで変える必要無いし?」

 

「はぁ...天照、初仕事だ。来年の流れをある程度決めろ」

 

「えっ...いきなり言われても...」

戸惑いながらも思考をめぐらす天照。

それから深夜までに渡り一年の流れは無事に決まり各々が帰る支度を始めていた。

 

「建御名方。守矢神社は諏訪の辺りに作ると良い」

 

「あぁ、それなら私たちも諏訪にしようって思ってたんだよ。じゃあこれから会うことは少ないと思うけど...あんたも頑張るんだよっ」

シャドーは建御名の頭を撫でるとイザナギ達の所へ戻る。

 

「お疲れ天照。俺の無茶ぶりによく対応した」

 

「あれはほんとに驚きました...」

 

「ただあれのおかげで他の奴らもお前のことを少しは認めただろ」

シャドーが天照の目をちらっと見てから酒をぐいっと飲む。

 

「さぁて、帰るか」

 

「だな、長居し過ぎたかもしれん」

辺りを見回すと残ってる神は大国主だけだった。

イザナギや天照たちはすぐに荷物をまとめ幻想郷と現世を隔てる結界の目の前まで着きいつものように指でなぞり中に入る。

 

 

「今日はお疲れ。また明日から頑張れ」

シャドーがそう言うとイザナギ達は家に帰る。

 

「疲れたし俺も早く帰るか」

シャドーは転移魔術で紅魔楼に戻り扉を開ける。

もう皆寝ているようで誰も居なかった。

そして浴室へ向かい着物を脱ぎ捨て扉を開けるとアザトースとレイラが風呂に入っていた

シャドーは何も見なかったかのようにゆっくり扉を閉める。

 

「おい、何逃げている」

 

「シャドーくんも入ろ~?」

 

「やだ」

即答だった。女二人と風呂に入ってたまる物か。

 

「だめ、今日一日シャドーくんと会えなかったんだもん。一日一回抱っこさせて」

 

「なんだよそれ、俺は動物じゃ無いぞ」

 

「めんどくさい、こういう時の魔術だ」

レイラが転移魔術の詠唱を始める。

シャドーは全速力で逃げようとしたときにはもう風呂場に入っていた。

 

「...分かった、じゃあせめて浴槽の中に血を入れさせてくれ。水はほんとにダメなんだ」

シャドーは魔法陣の中から赤い液体の入った小瓶を取り出し中身を全て浴槽に入れ魔術により浴槽に渦を創り全体に血を混ぜ渦を消してから風呂に入る

 

「ねぇねぇ今日は何したの?」

 

「建御名方と武甕槌を同じ神社の祭神にし諏訪で過ごさせることを決め、適当に一年間の事を決め素戔嗚を叩きのめして武甕槌に稽古をつけて酒をしこたま飲んで帰ってきた」

 

「随分と楽しそうだったんだね~」

アザトースが湯船の縁に腕を乗っけてまったりと言う。

 

「あ、シャドー。お前この前人間になっていたな?あの姿ってもしかしてお前が人間だった頃の姿だったりするのか?」

 

「あぁ、そうだが...なんだ?」

 

「ならばここで人間になってくれ。人間のお前の姿をしっかり見ておきたい」

 

「はぁ?まぁ...それくらいならいいか」

シャドーは人間に種族を変える。

 

「うわっ、背おっきい...」

アザトースが手で口を覆い驚く。

 

「随分と男らしい容姿だったんだな。今とは大違いだな」

レイラはケラケラ笑ってシャドーを馬鹿にする。

 

「うるさい。俺だって気にしてるんだからそう言うことを言うんじゃない」

 

「でも筋肉凄いねぇ」

アザトースがシャドーの体をペタペタ触る。

 

「確かにそれくらいの体なら人間なら敵う相手も少ないだろうなぁ...」

 

「いくら体を鍛えても銃弾には敵わないからただの気休めさ」

シャドーは湯船から上がり髪を洗い始める。

 

「...短い髪を洗うのも久しいな」

直ぐに洗い終え体を洗おうとするとアザトースがタオルで背中をごしごししてくる。

 

「お背中流しまーす」

後ろをちらっと見るとアザトースが笑顔で背中を洗っていた。

全員髪と体を洗い終わり浴室を出て着替える。

シャドーは着物の大きさが合わなかったようで同じものを大きく創り変え着たようだ。

 

「珍しく着物なんだね~」

 

「まぁ、神無月とかそう言うのは着物の方がある程度楽でな。それよりもさっさと寝よう、疲れた」

 

「そうだねぇ、おやすみ~」

 

「あぁ、おやすみ」

シャドー達は各々の部屋に戻り夜が明け始めてるにもかかわらず眠りにつく。

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