ソードアート・オンライン~紅の心意―The Cardinal Mind   作:坂道

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二週間経たずに久しぶりに投稿できた……



それではどうぞ


鴨の水掻き

 ほんの数分前まで白い雪が降りかかった空想的な風景に似合う平静を保っていた住宅街の通り。今は人の気配がない。街の中心を飾る壇に囲まれた巨大なもみの木がある中央区・広場には大勢のプレイヤーがこの場一点に集中していた。

 白い木の下は数十人以上の鍛えられた武器・防具を具えたハイプレイヤーが目立つ中、攻略の支援をする商人、下層から上がってきたまだ稔りの少ないロウプレイヤーなどもこの中央に集中していた。

 皆ここで起きた取り沙汰を聞き付けたのだろう。目を配れば見知った顔もいる。真っ先に視界に入ったのは趣味の悪いバンダナを額に巻いた和をイメージした髭づらの侍とその和を通した御一行。ギルド《風林火山》のクラインといえば今では前線で活躍する小規模ギルドで名が通り、中層プレイヤーからはギルド促進の兆しとも言われている。

 目が合ってしまったのか、クラインさんは親しげに手を振ってくれた。上層で前線のプレイヤーでここまで愛想よくしてくれるのもクラインさんくらいだ。返事を快く返そうと手を軽く振るとクラインは嬉しそうに首を縦に振る。

 彼の陽気な対応にひそかに喜ぶと、風林火山が佇む位置から少し離れたもみの木の壇の上に座る一際小柄で地味なフード付きのマント着た少女が目に入る。フードで窺えないが金褐色の短めな巻き毛がチョコンッと出ている。すると、少女は片隅に置いてある小さな革袋から金貨を一枚取り出し指でコインを弾いた。その金貨が空中でアーチを描くように何回転もしながら俺のいる場所に飛び落ちてくる。咄嗟に手を振っていた右手で金貨を掴み取った後、金貨を弾いた少女を見ると革袋を手に持ち肩で担いでいた。少女が起ち上がるとフードの下はヒゲのような3本線を引いた女の子がニヤリと口を歪ませる。

 

「ア、アルゴ……」

 

 情報屋、人呼んで《鼠のアルゴ》。売れる情報があれば何でも売るのが彼女のスタンスだ。俺が《何でも屋》を設立させた動因で彼女とは依頼先でも何度か顔を合わせることも多く何かと縁がある。

 アルゴが俺を見ながら左手で右手を指差す。どうやら投げた金貨を見るように簡単なジェスチャーを送っているようだ。握った手を開き、俺は手の平に乗った硬貨を目に映すと眉間に皺が寄った。そこには手書きで<マイドアリ>と彼女のフェイスメイクである髭の三本が可愛らしく描かれていた。俺は数秒間の思案した後、再び顔を向けるとアルゴの左手は親指と人差し指で硬貨の形をつくり、キラキラとした無邪気な笑顔であざとさを感じさせるウインクを送っていた。

 此れはあくまで推測だが、俺は彼女の金のダシにされたらしい。なぜそう思ったかは、今ここにいる人の数だ、確かに騒ぎにはなったが周りを囲むほどこの街にプレイヤーはいない筈だ。

 つまりは誰かが噂を広めた……アルゴが笑う……マイドアリ……

 

「……アイツ、うまいこと稼ぎやがったぁ」

 

 情報を耳に入れすぐさま経営に活かす……鮮やかなお手並みだな―アルゴ先輩。 怒りより先にアルゴの商売上手に悔しさを感じさせながら俺は右手のコルの硬貨を握る。俺は目を細めて彼女が壇の上を歩きながら離れていく姿を見ると、アルゴは去り際に左手で硬貨を描いていた指を真上に揚げ反転させる。不思議とその意味が解った俺は再度金貨を見て裏返す。そこには表面とは違う言葉が書いていた。

 

「おい! いつまで突っ立っているつもりだ!?」

 

 俺がコル硬貨に目を遣っていると目の前で熱きり立つ男がいた。

 そうこの騒動は、俺を含め目の前にいる聖竜連合のヤマタが要因だ。俺は分け合ってヤマタとデュエルすることになったのだが……正直今の状態は客寄せパンダだな。

 鼠から受け取った金貨をズボンのポケットにしまい四方から囲まれた人の視線に肩を落とす。

 

「ヤマタさん、あなたは良いんですか?」

 

 俺は視線を横目に今置かれた状況をヤマタに問うと男は腰に差した刀を抜き取り、武器の波紋を日に照らしながら眺める。

 

「かまやしねぇよ。それに大勢の目の前でお前を屈服させれると思うと愉しみで他無いな」

 

 ヤマタの顔は自信に満ち溢れていた。眼前にいる相手に負けることは言わんばかりの余裕の表情に俺は唖然とした。

 俺は彼とは違い少し懐かしい緊張感があった。相手一人が刀を構えて約三メートル以上の距離あり、周りを取り巻く人ごみの円陣が円の中心から大体一辺十一メートル以上の歪な正方形に囲まれる形になっている。

 まるで剣道の試合場だ。規則正しくは無いが現実の世界で唯一諦めず続けた剣道の記憶が久しく蘇る。この世界に囚われてからというもの剣道の基礎運動を怠っていた。

 剣道の動きを支える足捌きはSAOで使用するのはかなり減っている。自身と背丈に大差ない人型の骸骨兵などの回避には使用することは多々あるが、大型の魔物や飛行した鳥獣、四足の獣の魔物にトラップ型の魔物には勝手が違う。ましてやSAOに出現する魔物はソードスキルを持った魔物もいる。振り翳された剣のソードモーション即座に回避するには並大抵の反射神経が無ければ不可能。今朝対峙した大蛇に通用するはずない、大抵は大間かなサイドステップ、バックステップなどの回避行動で十分な身の守りになる。

 そして剣道の技はソードスキルに乗せることはできない上にスキル以上のダメージは期待できない。通常攻撃は振りが遅ければ武器の基礎能力に沿ったパワーやスピード、基礎ステータスである筋力値、敏捷値を出すことしか適わない。さらにソードスキルには現実では不可能な動きで連続斬りが実現でき、魔物に著しい致命傷を与えることできる。

 要するに通常の剣の素振りより、ソードスキルに沿った技の方がより速く重い一撃が見込める……

 俺も剣道の基礎よりもスキル性能を活かした戦いの方が有利だと薄々理解していた。軽業スキルを遣った身軽な攻撃と回避、空中から剣と蹴りを連続多段攻撃、鞘を盾に使う守り、剣の逆手持ちや無理な体勢からの抜刀、時には剣を投げることもした。某アニメや特撮映画のヒーローのアクションもこの仮想世界なら疲れもなしにそれを可能とすることができる、まさに夢のような世界だ……。

 

「…………」

 

 俺は俯いて鞘に納めた刀を現実の世界で振っていた竹刀と想い重ねる。腰のベルトから抜き取り、刀の重さが手にかかる。凄く重たい……リズベットさんに頼んで刀の重量を重くして自分に馴染みやすい一振りに調整したが俺は刀を交互に軽く上げ下げして武器の重さを確認しながら不満げに言葉を漏らす。

 

「軽いな……」

 

 口では軽いとは言っているが、本当のところはかなり重量がある。しかし俺には現実で持っていた竹刀の方が重く思えた。馴染みが無いわけでない……でも何というか……現実に有り、仮想世界には無い違和感……剣を振った後の筋肉に伝わる疲労感がこの世界に無いということ。

 剣道の素振りは腕の筋を張り、前後方向、左右方向へすり足や開き足で面打ち素振り、上下素振り、斜め素振りなどを行い、体全体を動かしながら行う練習技法。いつも道場や学校、家でもよくしていた練習だが、慣れていても体には疲れが蓄積されていく。

 しかしこの世界はどうだ? 無理な体勢から重量のある得物を軽々振り切ることできるわ、武器に求められた筋力パラメータを満たしていればどんな華奢な腕でも巨大な斧を振り回すことができるし、武器を振った後の疲労感が全く無い。

 やはりそれはここをゲーム世界だと悟らせる。確かに疲れなのに越したことは無い。けれど、練習の疲労と共に遣ってくるあの遣り遂げた後の達成感が無いことに俺は少し物足りなさを感じていた……。

 しかし唯一、剣道と同じような達成感を感じさせる瞬間がこの世界にもある。

 

 感傷に浸たり黒い鞘に収まった刀を半分まで出すと自分の仮面がくっきり映し出す鏡のような波紋が日に反射して仮面に光沢を映す。

 

「お前その得物……」

 

 ヤマタは俺の刀に指を指すと目の色を変えて目で食い入る様に見る。

 

「見たことがねぇ刀だ……魔剣クラスか、いやそこまでの得物なら情報が…お前その刀どこで手に入れた!?」

 

「これは……鍛冶屋で作成してもらった……」

 

「嘘を吐くな。鍛冶屋で作成されたなら他の鍛冶屋にカテゴリが共有されるはずだ!」

 

 嘘は吐いていない、以前リズベットさんが御礼?に作って貰った刀剣系の武器《鏡想》という日本刀にかなり近い武器。作成してからというもの武器を全く変えておらず愛用の刀だ。

 

「嘘は吐かない方なんだが……」

 

「どうだかな……よし、その刀を賭けてもらおうか? 何でも屋。作成したかどうか勝った後に視てやるよ」

 

 ヤマタが賭けのアイテム選択したのは俺の刀……余程この刀を気に入ったらしいな。作成者リズベットになっている。彼女に迷惑を架けるわけにはいかない。リズベットさんは特に気にしないだろうが……俺が武器の手入れや強化をリズベットさんに任せているのは鏡想の情報を二人で口外していないからである。

 それに鏡想は簡単に作成できるものではない。

 Sレア素材アイテム《モンスターの心》が必要不可欠なものであるため、情報が出回っても作れないのである。知っての通り《モンスターの心》のドロップ率は0.00001%、どの魔物が落とすかもわからない上に、仮にドロップしたとしても同じものが作成できる訳ではない。通常の武器は鉱石によって大体の武器が定まって作成できるが、《モンスターの心》で作成した武器はランダムで武器が出現するため必ずしも強い武器ができるとは限らず、下手をすれば最下層クラスの武器になってしまう可能性もある。

 つまりこの刀は偶然の産物なのだ。そんなあやふやな情報を流して店の評判に響いてはいけないと考えたリズベットさんは「刀の修理はあたしの店でよろしく」と半強引に頼まれている。それに《何でも屋》が通っている店と知られたら彼女に悪い気がした。

 

「わかりました、俺はこれを賭けます」

 

「ふん、俺は俺の刀を賭けて……」

 

「いや……ヤマタさんは何も賭けなくてもいいですよ」

 

「なに?」

 

「前線でメイン武器が失ったら、次のボス攻略に支障ができるでしょう? だから賭けなくていいですよ」

 

 俺は相手に気を遣って何も賭けないよう配慮するが、ヤマタは額に青筋を出して嫌気を表す。

 

「テメェ……それは俺に勝つ気満々ってことかぁ?」

 

「はい? 俺はそんなつもりは……」

 

 何が言葉を間違えたのか? 俺は首を傾げる。今思い返せば失礼だったのかもしれない。先程まで相手の暴言を聞いていたせいか、言葉を誤ってしまったようだ。そうだな……察するにこれは……

 俺は頭に浮かんだことわざをしっくりしたのか口が出る。

 

「あぁ! これが『売り言葉に買い言葉』という奴だな」

 

 言葉を見つけて満足気に右手の人差し指を起てて高い声を上げるとヤマタは機嫌はピークを迎えた。

 

「オーケー……お前が俺を馬鹿にしたことはよ~くわかった……完膚なきまでに叩きのめして遣るから覚悟しろよ!!」

 

 今の一言で敵愾心を燃やし上げたヤマタ。右手を勢い良く下げウィンドウを呼び出してデュエル画面を開く。眼を飛ばしてくる相手を横目に目を下に落とすと見慣れたデュエル画面が表示される。デュエル受諾確認からいくつかのオプションを目に通して《初撃決着モード》を選び、《Yes/No》のオプションが現れる。落とした視線を左に一瞥すると堅い視線を向けるリンドが映る。彼は俺の視線に気付き軽く頷く。リンドの隣は背が高い鎧男シヴァタはハラハラしながら見守っており、そのもう一つ隣ではローゼルが居辛い雰囲気でフードの下から視線を下ろしていた。

 期待されているな……デュエルか……よしッ……

 

「ローゼル!」

 

 俺は明るい声で彼女の名前を呼ぶとローゼルはピクッと身体を反応させて顔をあげる。少し暗い表情をしている。俺は纏った紅いマントを引き剥がして丸めた後、ローゼルに投げる。急に飛んできたマントに腕をアタフタさせながら受け止める。

 

 前置きも無く投げられたことにローゼルはレトに物言い掛けようとするがレトはもう相手のほうに顔を向けていた。いつも紅いマントで服を覆っていたせいかあまりイメージはなかったがレトの装備はかなり軽装である。

 上はハイネックシャツと藍色の服を身に纏い胸部にスチールプレートを備え、左腕だけはアシンメトリーに黒革の裾を手首まで垂れ下げ、肩ベルトは胸から腰に架けて巻きつけている。両手は手甲に銀色の鉄を貼った地味な黒の革手袋、下は黒のレザージーンズと鉄の溜め具が入ったブーツを穿き、腰には小さなサイズと大きなサイズのアイテムポーチを身に付けている。

 一見パッとしないがレト自身背丈が高く少し筋肉の張った体付きのため地味な服装も着こなしてそれなりに見える。だが、黒い仮面を被っている以上はやはり怪しい印象を与えてしまうのは仕方が無い。

 

「マントを取ればマジモードって所か?」

 

 レトと違い気品に満ちた装備をしているヤマタは煽りつける。するとレトは首を軽く横に振り否定の動作をとり、差し声で返す。

 

「俺は魔物との戦闘やデュエル……試合も―」

 

 左手に持った刀を腰のベルトに掛け戻し、ヤマタに指を指すようにデュエル画面のYesボタンを押す。

 

「―常にマジモードだ」

 

 

◇  ◇  ◇  ◇

 

 

二人の刀使いを取り巻く外野では風の噂のように広がった聖竜連合対仮面のパシリ屋が一騎打ちの決闘をする話題で持ちきりだ。ただ観戦にきた者、あるものは悪評の仮面を冷やかしに、またある者は両者どちらが勝つかコルを賭けるギャンブル紛いなことをする者もいる。道理はどうあれ二人のデュエルを今か今かと待つ集団ばかりだ。追いし寄せたギャラリーは俟ちきれず―早く始めろよ! など好き放題な野次が飛び交う。元々部外者の集まりだから仕方が無いがレトの名も中々通っている……悪評で。

 そんな少年を一人周りとは違う目で見るレトと同じく刀を扱う剣士―クラインが仏頂面で立っていた。

 

「あいつら好き放題言いやがってよう……」

 

 額のバンダナから出た髪を弄りながら不満気に呟く。

 

「でさぁ、リーダーはどっちに賭けるっすか?」

 

 クラインの昔なじみのネットゲーム仲間であり、今は風林火山のメンバーである仲間の一人がクラインに訊ねる。

 

「馬鹿言えッ! そんな賭博紛いなことするかよぉ」

 

「冗談ですって、どっちが勝つか聞きたかっただけっすよ」

 

「それはお前もちろん……うん? あそこに居んのは……」

 

 仲間の頭を両手で掴み逸らすと視線の先にはクラインがよく知る黒髪の少年剣士が二人の刀使いを周囲に紛れながら窺っていた。しかし彼は少し小柄なため、前にいるプレイヤーの腕で顔が見え隠れしていた。

 

「お~い……?」

 

 クラインはその少年に手を振りながら声を掛けると気付いたのか顔を少し反らし苦い笑みを零していた。反応が薄かったため今度は名前=プレイヤーネイムで呼ぼうと声を張る。

 

「あれ? 聞こえてないのか? お~い、キリ……」

 

 クラインが最後に名前の「ト」を口にする前に黒剣士は雪のかかった地を蹴り、風の如く走り瞬時にクラインの腹元に拳をぶつけた。あまりの速さに近くにいたプレイヤーも気付いていない。

 クラインは急に腹下にきた衝撃で口から空気を咽吐き膝を突いて目の前に少年を見上げる。

 

「キリトよ……ダチの溝をいきなり殴るとは一体どういう教育を受けたんだ」

 

「俺の名前をあげて周りがざわついたらめんどくさいだろ?……まぁ、悪かった」

 

 冷めた態度の黒ずくめのキリトという少年はクラインに手を貸して起き上がらせると再度目的の方に顔を向けなおす。

 

「にしても珍しいな。お前がこんなごたごたした場所に顔出すなんてよ」

 

「ああ……ちょっとな」

 

「もしかして黒の剣士様もあの仮面の《パシリ屋》にご興味が?」

 

「《パシリ屋》?……アイツは何でも屋っていうじゃないのか?」

 

 キリトは聞き覚えの無いギルド名に小首を傾げる。なんとも間抜けな名称だ、それにパシリというのも残念着回りない。

 

「上の階層では嗚呼は叩かれているけどよ、中下層プレイヤーには何でも屋を頼る奴もいるって話だ。そこで愛称で呼ばれているのが《パシリ屋》。なんでもよ、素材採取依頼を出したプレイヤーが後払いの依頼資金を武器と防具の作成で全て費やしてよ、依頼から戻ってきた仮面の男にコルがありません!って頭下げて謝ったんだ。するとアイツは依頼人に仇を返すこともなく取ってきた素材アイテムを渡して

『またご依頼お願いします』って言い残してその場を去ったそうだ。レべリング依頼を装った下層プレイヤーの育成支援とかしているらしい。もちろんそれもコルが少ない金欠の下層プレイヤーには先と同じ対応とっているようだぜ……」

 

 クラインはまるで自分の事のように楽しそうに語っていた。聞いている限りは凄く気立てのいい……いやお人好しと言ったほうがいい。随分上で流れている噂と食い違いがあるが、呼ばれ方どうあれ良く思う人も少しはいるようだ。

 

「そして下で呼ばれ名が《パシリ屋》か。それよりクライン、やけに詳しいな」

 

「おうよ! 何て言ってもレトの初めて依頼人はこの俺だからな」

 

「レト……」

 

 キリトはレトという仮面男の名前を口ぐさむ。何故かその名前に聞き覚えがある、どこかで一度だけその名を口にした記憶が。モヤモヤとして判然としない記憶に腕を組みながら顎に手をつけて頭の中を回顧させていると周りがざわめく。

 両者向き合う上には大きなウィンドウ表示されている。【DUEL】と莫大に映り、下は【Yamata VS Leto】と本人の顔が解るプレヤルデータが表示されている。しかし装備は反映されるためレトの顔は仮面を被ったままである。

 周囲が俟ちに待ったデュエルが遂に始まる。六十秒のカウントが一秒ずつ減っていきゼロになれば開始となる。

 

 俺から見て右の男は聖竜連合の男だ。前線で何度か顔を合わせたことはあるくらいだ。髷の男は右手に持った刀系の片刃の剣を腕を上げて構える。武器は日本刀というよりも中国武術で使われる柳葉刀というものだ。刃の幅が広く曲刀のシミターに近い武器だ。

 

「何やってんだ?」

 

 武器を観察しているとクラインが髷男とは別に左側にいる仮面男にすっ呆けるような声を出す。目を遣るとレトという男は爪先立ちで踵の上に尻を載せて腰をおろし、膝を開いて上体を起こした背筋を縦にしていた。刀は柄の部分を両手で中段構えのままそっと瞼を瞑る。仮面の男にどこで会ったかは覚えていないが、あの姿勢は明確な記憶が残っていた。

 

「剣道……蹲踞の姿勢だ」

 

 

  ◇  ◇  ◇  ◇

 

 デジタルのカウントが表示されて俺は手馴れた構えでメイン武器《ツヴァイハインダー》を右片手上段構え肩の上に置くように持つ。この武器の刀身の幅が広く、先端に向かって幅が広くなっている。柄も短く刀身は約80cmでワンハンド使用の曲刀。刀の先端部から波の如く曲がった刀身は鋭く刀首からは刀彩という布が下りており、武器特性はスピード型の敏捷能力に長けた性能を持ち、曲刀の中では現在攻撃加速トップクラスの性能を誇る。さらに武器強化により武器の重さは減少し剣を振る速さに更にブーストが繋っている。

 今俺はその疾き刃を眼前にいる仮面の男へ振り下ろし自身との力の差を明瞭にする。そして勝利を収めた暁には公衆の面前で赤恥を掻かせよう、握り構えた《ツヴァイハインダー》を掲げながら笑みを浮かべる……すると目の前の男は軽く頭を下げて刀を帯刀した後、腰を低く落とし始めた。―何だ、今更怖気づいて土下座するつもりか?

 ヤマタの上から物を言う腹案には成らず、レトは蹲踞で刀を中段構え持ちじっとその姿勢を保つ。

 

 ヤマタを含め観戦しにきた者達は仮面の男の妙な行動に訝しくさんざめく。-だがここにいるキリトだけは違う関心があった。

 爪先から根を張る植物のように森閑とした静けさ。まるで今そこには自分しかいないと思わせる自然体な身構えで御面の男は神経を研ぎ澄ませていた。

 仮面の男は周りの騒ぎに耳を貸すことなく面の下で深く息を吸い大きく吹く呼吸を緩やかに二、三度繰り返す。カウントが四十秒切った同時にしばらく静止を保っていた態勢から起ち上がり背筋を綺麗に伸ばして足を前後に開き立つ。右爪先を軽く前に突き出し左の爪先は右足の踵に並べている。

 この流れは完全に剣道の試合まで礼儀作法だ。しかし俺は無駄なことをしていると思った。剣道の構えはそもそも相手が同じ剣道に沿った構えで無ければ力を発揮しない。剣道の試合は規則に定められた体制で行なう武道、競技の動きやクセが片寄って状態でSAOの戦闘に望めば逆に危険を伴う。

 キリトも剣道のモーションを実戦で取り入れた経験がある。しかし上手くはいかずソードスキルによるモーションアシストを優先的に使う方が無駄ない動きにつながった。

 仮に彼が剣道の上級者だとしても有効だとは思えない……それとも……。

 

 キリトがレトの構えを思索している間にデュエル開始に十秒切り、ギャラリーは目を凝らしブザーがなる瞬間を心待つ。

 

 ヤマタはレトの悄然した構えを苦心する。お面を被った男を目に映すとSAOの宮殿の迷宮区に出現する設置型のモンスター《アイアン・ナイト》と重ねてしまう。城内に置かれた抜け殻の鉄仮面の剣士のことだ。何処となしが身震いしない動作がその魔物に似つき、ヤマタには奇妙な感覚を感じさせる。

 ―気味悪い野郎だ、俺の苦手な魔物に似てやがる。チッ、その間抜けなお面に叩き入れてやるとするか……。

 ヤマタは舌打ちを鳴らし、相手との距離を再確認する。およそ四メートルといった所。先制に最も適したソードスキルを頭にイメージして得物を持つ右手にも力が入る。

 体勢を崩す素振りすら感じられないレトはヤマタの戦う姿勢を身震いも無かった身体は正眼構えで相手を見る。睨み込んだヤマタとの眼と相手の眼を射抜くレトの眼、互い交差して時間の【DUEL】という文字が紫光に弾けてブザーが鳴るとき……

 

―ビィーーーー!!

 

 ―ヤマタの両足はその場から放れ、刀身を黄色にライトエフェクトさせ一秒も経たずして相手から四メートルほどあった距離が一瞬で縮まる。

 一秒も経たないままレトの懐に飛び込んだヤマタの使用する片刃単発突進剣技【フェル・クレセント】、目標の距離を瞬時につめて相手に強力な一振りを与える単発重攻撃。射程範囲はプレイヤーの使用回数で延び、最大四メートルのコンマ0.四秒で詰め寄ることができる。曲刀スキルの中でも使い易さに定評のある技。

 ヤマタはデュエル前に相手との間合いを見定め先制に適したこの技を使用した。発動タイミングは絶妙な者である。開始ブザーが鳴る微小な瞬間で発動させて相手に瞬きもさせずに仕掛ける、伊達にデュエルを通してきた訳ではないようだ。

 

 ヤマタの刀はレトの仮面に吸い寄せられるかのように振り放たれる。

 直撃を確信したヤマタは清ました嗤笑を浮べた。強攻撃による一撃がヒットすれば勝敗が決まる《初撃決着モード》。勝利を確信した……そのはずだった。ヤマタの振った剣は仮面に傷を付けることなくそのまま斜め右下に振り切ってしまう。

 当たらなかった!?確実に捉えていたはず……ならよ……。

 ヤマタは動揺して開きかけた口をクッと噛み締めて下ろした剣に再度光が集まる。ソードスキルだ、しかし通常ではソードスキル攻撃を行った後技後硬直のディレイと生じる。どの剣技使用して一定の間を空けなければ次のソードスキルへと繋ぐことはできない。

 つまりは【システム外スキル】。簡略するゲームで起きる【バク技】のようなもの。それを可能にするのには曲刀スキルとカタナスキルが必要。曲刀スキルは片手剣スキル並びSAO初期プレイ時最初に選択できるスキルの一つ、そしてカタナスキルは曲刀スキルを一定基準使用とスキル熟練度500以上超えることで取得できる今では有名なエクストラスキルの一つ。この二つのスキルをスキルスロットに埋め、曲刀系及び刀系武器を持つことが条件。実は曲刀でもカタナスキルを発動させることが可能でカタナ熟練度は上がらないが技の使用はできる。

 要は曲刀のソードスキルの技後硬直を無視し続けてカタナスキルのソードスキルを発動させる簡単な仕組みをした【システム外スキル】。―だが容易く使える技ではない。ソードスキルよる動作イマージュが脳内で再現できなければ不発で終わる上に硬直時間が延びる危険性がある。試したプレイヤーは数いるが使いこなした者はいない。良くも悪くも結局のところは【バク技】。

 

 しかしヤマタはそのイマージュを熟し造作もなく使用することに成功している。―途轍ない時間を費やして遂に取得できた連続技だ……これで仕止める!!

 ヤマタはカタナスキルにセットされたソードスキル【月閃】渾身一撃を振り上げる。地上すれすれで青い光を纏い集め、一気に振り上げて三日月形の真空波を描く技、至近距離で最も速い業になる。

 この豪速で避けた奴は今までいない……はっきりと奴の右腕を捉えた!

 斬り上げて音が後から鳴る神速斬撃が振り上げられる。

 

 周り観客はヤマタのシステム外スキルに驚愕していた。眼で追えた者は数少ない、選りすぐりのハイプレイヤーさえヤマタの動きを捉えられていない

 

「あれが聖竜連合ヤマタだけが熟知したシステム外スキル【弐の太刀】か」

 

「始めてみたが……凄い速さの二連撃だな」

 

 風林火山のメンバーが言った【弐の太刀】とは技の二段構えという意味を込めて付けられたこのシステム外スキルの仮名である。

 静止した状態を見ると、レトは相手の速さのあまり動けなったように思われる。ギャラリーは攻撃で怖気ついた仮面の男に罵声を飛ばす。―「ダッセぇ、ビビッちゃったかぁ?」「あれ動けない人形じゃねぇ?」「兄ちゃんもう十分だぜ」と野次が飛び交う。観戦且つ応援きたクラインは微動だにしないレトを観て焦り始める。

 

「レトの奴ビビッて全く動けてねぇぞ。あ~もうまた野次共が……レトの奴が繊細な子だったらどうするんだよ」

 

「お前はアイツの保護者か……」

 

 キリトは呆れ紛れにクラインに言うと、レトを指差す。ヤマタは剣を上げたまま、武器を下ろすことせず固まっていた。それは愚か優勢に観得たヤマタの顔は焦り色に染まっている。

 ……また手応えが無かった。仮面は刀を中段に構えたまま動いていないのにも関わらず、ヤマタの最高の一撃を掠りせずHPに変動もない。ヤマタは目を疑う他無かった。クラインは両者の状況をつかめず呆気にとられる。

 

「あん?どうした聖竜連合の奴……」

 

「足下をよく視ろよ」

 

 クラインは両者が立つ雪の地面に目を細める。遠目で眺める限り平たく雪が積もった地面にしか見えないが目をよく凝らすとレトの足がほんの僅か左擦れて雪がもりあがっていた。その極微な変化を認識したのは高い索敵スキルを持つキリトとローゼル位だろう。リンドも索敵を持たずとも状況を理解し始め、前線ハイプレイヤーも勘付き戦慄が走る。

 

「マジかよ……あの攻撃を躱しきったのか? どんな反射神経してんだよ」

 

「いや違う……その場の条件反射で避けているじゃない。スキルの発動を読んでいたんだ」

 

 キリトの推察は的確だった。キリト自身もモンスターAIのソードスキルを見極めて回避している。キリトの場合は知覚に沿った加速と敏捷値の高さを駆使して戦闘を行うことは多々ある。しかしレトの場合は違う、その攻撃を見極めるのではなく剣の動作を記憶している、言ってしまえば慣れだ。少し前まではソロだったレトしてみれば戦闘は為るべく一対一で臨み相手の技硬直を狙い反撃するのが得策である。何よりも自分と同じスキルを扱う相手だからこそ躱しきれる芸当だ。

 

 ヤマタは突拍子もない見解に打ち震える。仮面は何事もなかったかのように目の色はデュエル開始前と一変せず真っ直ぐ自分を見ていた。その振る舞いがいけ好かない。

 

「くそおぉぉ!」

 

 震えた声を上げてヤマタは剣を振り回す。するとレトは動かしていなかった中段構えで握られた刀を動かしヤマタの攻撃を避けず防ぎに入った。いきり立つ男は止めどなく前に突き進みながら剣尖の雨を相手に叩きつける。レトは刀を垂直に立て後ろ後退しながら打ち返し護りに徹している。

 ヤマタが押し切るような連続攻撃に一見レトが防戦一方に想える剣の攻防が続くが仮面の男は冷静に攻撃を刀で流していた。次にヤマタが振り翳した左斜め一閃、左足を牽き身体の重心を左寄せ、迫る刃を自身の刀で左横腹引くように相手の刃ごと撫で下ろす。まるで其処に振り切るように誘導されたヤマタは完全に無防備になる。仮面男はそのまま腹に引き込んだ刀を左足を蹴り出し右足を重心と一緒に前へ送りだし刀の切っ先をヤマタの胸プレートに一気に突き出す。

 

「ダァァァアァーーーーー!!」

 

 鼓膜を震わせる甲高い叫びともにヤマタは気付けば宙を飛んでいた。昼間の空が青く雲は転々として降っていた雪もすっかり止んでいる。そのまま浮かぶような感覚が続くと背中を反り上げた状態で白い雪面に仰向けに倒れていた。一瞬何が自分に起きている困惑した。

 蚊帳の外のプレイヤー達は茫然とする。何か強烈なスキル攻撃で捻じ伏せたわけでもなく相手を胸突きで突き飛ばしただけだ。―でも違う、仮面の男から甲高く鋭い声を発せられた瞬間、迫力が乗せられて冷えた鼓膜を衝きぬけたような感覚が全体を放心させて、唯の突きが疾風怒濤の如く強靭な技へ一瞥させたのだ。

 

 黒の剣士はレトの見事な突きの一本に度肝を抜かれてハハハっと口を開けて笑っていた。

 まだ六歳の時に剣道を習い始めて八歳で辞退した俺には彼の攻撃がとても素晴しいものに思えた。中学に入った妹の剣道全国大会の試合を観てもあそこまで尖った奴はいなかったと思う。

 

 聖竜連合のリンドまでもが驚愕して口を塞げずにいたが、隣のシヴァタが仰向けに倒れるヤマタに一喝入れる。

 

「何時まで寝そべってんだ、ヤマタ!? 本当に見世物に成っちまうぞ!」

 

 ヤマタは怒号の一声で我に返り右手で剣を杖立てながら突かれた胸の中心を押さえて起き上がる。突き飛ばした相手に目を上げると、攻撃を決めた昂揚感に昂ぶることなく最初と同じように中段構えで刀を向けていた。

 その仮面から見える眼は他のことに目もくれず、ただひとつのことに精神を集中させていた。

 真っ直ぐ向けられた眼を逸らすと奴の手に持った得物の刀身が物凄く長く錯覚した。少しでも近付けば刀の切先が俺の腹の下を衝き破ってくる幻想が頭に浮かべ、一切喋らない無言の仮面に恐怖すら感じてしまう。―だが通常攻撃の唯の突き変わりない、致命的なダメージ影響はなくHPが極僅かに減らされただけでデュエルの決着は着いていない。

 ヤマタは自分の震える右手に刀を強く握り締めることで怖気を消し祓う。今での剣戟を全て紛れ中りとして正し自身が絶対的な力があると誇らせ駆け出す。

曲刀スキル【リーパー】炎の光跡を宿しながら敵に突撃して斬撃を見舞う技。赤く迸った剣を右手に下の雪を蹴りレトを切り抜けるが攻撃は避けられるが、互いに向けた背を相手に返し向き直る。

ヤマタの攻撃は止まらない―【弐の太刀】、カタナスキル【緋扇】を相手が振り向くよりも先に相手の背中へ刃を尖らす。上段から大振り背を斬り振るが、後ろに目が有るかのように攻撃を見極めて足をさばきで瞬時に振り返る。

ここまで遣るとは到底ヤマタには想像出来なかった……しかしまだ技は終わらない。下から剣を振り上げるも少し身体を横に逸らすだけで避ける…、最後の一拍溜めてからの突き攻撃に臨みを乗せて、瞬きをした後ヤマタは右手を突ききる。

 シュッと前押し出した刃の先には仮面の男いる……いなかった。視界前方から消えさり俺は眼を左右に動かして無心の仮面を捜すが右にも左にもいない。技が終わり硬直に入ると突き出した剣先の下で剛直な気質を放った仮面の男が腰を低くして右足で重心をかけながら見上げていた。―あ……そこにいたのか。

 

 ローゼルは眼を尖らせレトの戦う姿を索敵スキルで保持しながら見澄ます。彼の足筋は八方向の方位に辿り動かし通常攻撃は後退とも刀で捌き、ソードスキルは技の太刀筋・発動モーメントを自分の脳と身体に骨の髄まで叩き込み紙一重で避けてカウンターで迎え撃つ。ソードスキルを弾かないのは剣と剣が互い撥ね返る時に発生する僅かなラグを回避するため。生まれ持った才能や素質でどうにかなる技術じゃない。眼を逸らさず闘う相手だけ集中する姿は如何に彼が努力して培ったかが窺える。

 

 間合いは最早―レトの独壇場である。イエローに輝いた刀を逆刃に向けた切先をヤマタの顎を持つように殴る。

 カタナスキル【顎《アギト》】強靭な刃を垂直に振り上げて力のベクトルが上を向くまま勢いよく自身も空高く跳ね上がる。顎を打ち上げた衝撃音を生々しく響き、首を大きく反り上げ自由の利かない空中でまともな体勢をとれずエビ反るように身体を曲げるヤマタに更なる追撃が迫っていた。

 真上に向かざる負えないヤマタの上空では陽射しを遮る黒い影が眼に映る。五メートル以上も上がった上空で器用に前体を向けて上段構えをとる―黒き紅い十字線が付いた仮面のレト。空に翳した刀は紫電を纏い研ぎ澄ました刃に鋭い光を指す。

 曲刀スキル【アビス・ブレイク】、剛腕な力で上段斬りを放つ単発重攻撃、空中での発動で更に威力を増す技か……ちょっと待て……こいつまさか!?

 ヤマタはもう疑うという考えに至らなかった。カタナスキル剣技から曲刀スキル剣技へと技後硬直も無しに繋げている。結論……お面の男はシステム外スキル【弐の太刀】を行使している。ヤマタは眼前で颯爽と構えるレトに厭わしくなり怒鳴り散らす。

 

「ふざけ……」

 

 怒鳴りきる前に刀の逆刃がパープルな湾曲の斬光を描きながら空を裂き頭の後頭部へと放ち直撃する。―ドォーンと鈍い音を発てて頭が軋み尖った窪みからダメージエフェクトが赤く流血するように弾き出され、ヤマタは技に掛かった力と重力に従い五メートルの空中から急降下する。降下先は空を舞った両者を仰ぎ見るギャラリーが集まった円陣の一部、迫る男を受け止める紳士的なプレイヤーはおらず、急降下する男を必死に横跳びで散らばり回避する。着弾した箇所は爆発して白い靄が広がり視界が曇ると同時に勝利のファンファーレが鳴り響く。

 

 【Leto WIN】と表示されベルが反響する中、ローゼルは青い空から徐々に降りてくる勝者を見上げる。羽を生やして滞空するかのように宙で回転させ勢いを失くしてそっと舞い降りる。レトの両足は優しく雪の床に触れ片膝を曲げて静かに着地する。ローゼルは騒ぐ周囲から離れてレトに歩み寄ろうと足を動かすが彼の背を見て思い留まる。何故か今彼の側に近づくことを躊躇ってしまった。

 

 

 

 レトは刀を外に軽く払い、鞘に刃を納めた後、空を仰ぎ不言を思う。

 

 唯一、剣道で同じような達成感を感じさせる瞬間……それは―

 

『勝利を勝ち取ったときのみ与えられる幸福感は……変わらない……』

 

 

 




アルゴ、クライン、風林火山登場
キリト初登場!やっと出てきた主人公!!
この調子で原作キャラをどんどん出したいですね。

小説オリジナルシステム外スキル【弐の太刀】ですが、あまり無理な設定にせずゲーム沿った裏技みたいにしました。曲刀スキルからカタナスキル、その逆のカタナスキルから曲刀スキルも可能です(レトがトドメに使ったのが逆バージョンです)
実はローゼル戦、ウロボロス戦でも使用しています。

少しレト強く描きすぎたかもしれませんが、決闘の戦闘描写を面白くできるように頑張りました。普段の文字数が遥か上をいきました……今度は減らそう
次回も早く投稿できるよう心掛けます。
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