原初の機体と神才のインフィニット・ストラトス   作:赤目先生

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前回の投稿から間が空いてしまい申し訳ないです。今回はVS鈴、サブタイにもあるように告白となっております。

それではどうぞ


第七話:告白

無人機襲撃から数日経った土曜日。マキナは鈴との勝負の約束を果たすため、第一アリーナに来ていた。マキナは既にアリーナ中央に出ているが鈴はまだピットにいるようだ。いったい何があったのだろうか―――――

 

 

 

 

~鈴side~

 

 私は今マキナと勝負の約束を取り付けたことを軽く後悔している。なんでかって言うと先日の無人機襲来で彼女があっさりと倒してしまったからだ。あんな風に倒したってことは少なくとも私よりは強いということだ。政府も事前にマキナの強さとか教えときなさいよ!あんなに強いなんて聞いてないわよ!今から止めるって言っても許してくれるかしら。いえ、きっとマキナは許しても国が許さないでしょうね……とりあえずやれるだけやりましょうか……とそこで聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「お~い鈴。ってどうしたんだそんな暗い顔して」

「あ、一夏。そりゃ実力が違うんだから暗くもなるわよ」

 

 参考ついでにセシリアとの試合も見たけど、手も足もださせずに勝利している。しかもマキナの厄介な所は全ての武装だ。遠距離ではビーム、近距離ではおそらくISの機能で強化しているであろう格闘だ。私のISなら遠距離で戦うのは論外、近距離でも勝てるかどうか分からない。近距離の武装もきっとあるのだろう。

 

「あー、何で悩んでるか分からないけど、近距離でなら勝てる可能性はあると思うぞ」

「え?なんで?」

「だってマキナは近接武器一個も無いって言ってたからな」

「その話本当!?」

「お、おう。本当だ。本人が言ってたからな」

 

 よし!これなら勝てるかもしれない。近接武器が無いなら開幕、一気に近づけば勝機はある!そうと決まればさっさとアリーナに行ってこよう。

 

「ありがとね!一夏!」

「ああ!頑張れよ!鈴ならできるって信じてるからな!」

 

 なっ、なんてこと言うのよあのバカ!一夏の声援を受けて私はアリーナに飛び立つ。そこには黄金の色をしたISを装着したマキナが佇んでいた。

 

 ……顔赤いのばれてないかしら。

 

 

 

 

~マキナside~

 

「遅かったわね。勝算は付いたのかしら?」

「遅れて悪かったわね。おかげでいい作戦が思い付いたわ」

「それは良かったわ。じゃあ始めましょうか」

 

 顔が赤いのには突っ込まない方がいいでしょうね。

 

     3

 

マキナがロサ:マキナを展開する

 

 

     2

 

鈴が双天牙月を両手で握りしめる

 

 

     1

 

両者ともに構える

 

 

     0

 

「っ!?」

 

 カウントダウンが終わると同時に私は鈴音と同じ様に瞬時加速を使い一気に接近する。鈴音は前に突っ込んで来るとは思っていなかったらしく体を一瞬硬直させ瞬時加速をしようとしていた体を止める。そしてすぐに思考を切り替え衝撃砲による反撃に移ろうとする。

 

「そうはさせないわ」

 

 右にブースターを吹かしながらアウェイク:マキナで非固定浮遊部位めがけてビームを撃つ。それに当たるわけにもいかず、鈴音は避ける。避けた際の勢いをそのまま利用し、瞬時加速で飛び込んでくる。

 

「くらえええ!」

「おっと。なかなかやるわね」

 

 鈴音の双天牙月を最小限の動きで避ける。全て紙一重で避けられているせいか、彼女の表情が険しくなってきた。

 

(攻撃の手を休めたら一瞬で負ける!)

 

 鈴音が双天牙月を連結させバトンの様に振り回してくる。さっきより攻撃が激しくなってきたわね。でも……

 

「側面不注意よ」

「っ!?」

 

 私を攻撃するのに夢中になっていた鈴音の脇に加速させたビットをぶつける。バランスを崩した鈴音に向けてアウェイク:マキナで射撃する。彼女は避けられるはずもなく光の奔流に飲み込まれる。今の一撃では削り切れていないだろうからビットで囲み一斉射撃。

 

『鳳鈴音 シールドエネルギー エンプティ 勝者 マキナ・オリジン』

 

 攻撃をくらい地面に落ちたところで甲龍が解除された鈴音の手を取り起き上がらせる。

 

「大丈夫?やりすぎたかしら」

「いえ、大丈夫よ」

 

 手を離した鈴音が自分のピットに向かい歩を進めていく。私もデウス・エクスを解除しピットへ歩いて行く。

 

「マキナ!次は負けないからね!」

 

 振り返ると鈴音が笑顔をこちらに向け言い放つ。

 

「いつでも待ってるわ。早く追いついてきなさい」

 

 鈴音は一度負けた程度では挫けない人間だろう。私自身、挑戦はいつでも受け付けていることを笑顔で返す。

 

 ピットに戻ってくると扇子で口元を隠した楯無が待っていた。

 

「今の試合すごかったわね~」

「そう。ありがとう」

 

 楯無との約束はいつ果たしましょうかねー。明日でいいわよね。はい、決定。さっさと終わらせましょ。

 

「楯無。明日の午前十時に私の部屋に来てくれるかしら」

「ええ。いいけど。何かあったかしら?」

 

 何の話か分かっていないようで首を傾げて聞いてくる。

 

「明日になればわかるわよ。それじゃあね」

 

 私は楯無に手を振りながらピットを出て行く。簪は本音に連れてきてもらおうかしらね。あぁ、明日が楽しみだわ。

 

 

 

 

 

 

~簪side~

 

翌日の日曜日。マキナの言っていた作戦の決行日である。しかし作戦と言っても簪と楯無をマキナの部屋で話し合わせるだけという簡単なものなのだが。楯無は既にマキナの部屋に来ている。そして簪はというと―――

 

「かんちゃ~ん早く開けてよ~」

「待って本音、あと少し……」

 

自室で専用機作成に勤しんでいた。いつまでも出てこない理由には本音がどこに行くかを伝えていないからのもあるのだが

 

「かんちゃん早く行こうよ~」

「行くって……どこに?」

「マッキーの部屋だよ~」

 

マキナの部屋。本音がそう言った途端に部屋の中から物が倒れたような音が聞こえてくる。さらに、髪ボサボサ!服も着替えないと! などと言った声が聞こえてくる。まさに恋する乙女のそれである

暫くすると簪が部屋から出てくる。オシャレな服が無かったようで制服を着ている。入学してからは専用機開発にばかりかまけていて服など買う時間が無かったのだろう

 

「はぁはぁ……お待たせ、本音……」

 

 いそいで準備したからかなり疲れた……本音もマキナの所にいるって早く言ってくれればいいのに……

 

「それじゃ~れっつご~」

「お、おー」

 

 本音に手を取られ引っ張られるようにしてマキナの部屋まであるいて行く。最近マキナと話せてなかったから楽しみだな……

 

 

 

 

 

 

~マキナside~

 

「ねえ、私に話ってなんなの?」

 

 今私の部屋には約束の時間より少し早めに来ていた楯無がいる。呼んだ理由が、話がしたい。だったからさっきから聞いてくる。その度に

 

「もう少し待ちなさい」

 

 こう言っているのだがいい加減聞き飽きたのか、もう待てない。などと言ってくる。早く来て本音…… 

 

コンコン

 

「今出るわ」

 

 ようやく本音が来てくれた。やっと楯無から解放されるわ。……これで本音じゃなかったら絶望するしかないわ。

 

「やっほーマッキー」

「いらっしゃい本音。待ってたわよ」

「お、お邪魔します」

 

 本音が部屋に入りながら抱きついてくる。そしてそれを受け止め、頭を撫でる。ここまでがテンプレだ。少し間を開け簪が入ってくる。

 

「マキナーやっと話―――」

 

 とそこまで言った楯無の表情が固まる。

 

「お、おねえちゃん!?どうしてここに!?」

 

 簪もなぜ楯無がここにいるのか分からないようだ。その間に本音が扉を閉め、どちらとも逃げられないようにする。

 

「それはね簪。二人の仲を元通りにするためよ。ちなみに二人の仲が戻ってほしいのは私の意志よ」

「マキナ!騙したわね!」

「騙したなんて心外ね。私は話があるから来てくれって言っただけよ。誰の話までは言ってないわ」

 

 嘘は吐いてないはずだ。固まってしまっている簪を楯無の前に持ってきて軽く頬を叩いて再起動させる。

 

「それじゃあ二人とも後はゆっくり話し合ってちょうだい。過去の蟠りを無くすまでこの部屋からは出さないから。そのつもりで」

 

 そう言って鍵を持って部屋から出ようとすると

 

「どうしてマキナは……そこまでして……?」

「どうしてって、簡単なことよ」

 

 一旦言葉を区切り、次の言葉を放つ。

 

「短い時間しか生きれない人間が、家族と喧嘩したままで一生を終えるなんて悲しすぎるじゃない」

 

 そうだ。世界にたった一つしかない自分の家族と仲違いをしているなんて悲しすぎる。

 

「マキナ、それってどういう―――」

「それはあなた達がちゃんと仲直りできたら話してあげるわ」

 

 どういうこと。と言い終わる前に一言残して本音を連れて部屋を出て行く。後は貴女たち次第よ。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 部屋から聞こえる話し合い、というより言い合いが終わったみたいだ。最終的に簪は楯無のことを、超えるべき目標に決めたようだ。しかし目標だからといって一緒に出掛けないわけではないらしい。来週にさっそくには二人で買い物に行くらしい。

 

「マキナ、次はあなたの番よ♪」

 

 どうやらさっきの言葉を覚えていたらしい。……彼女たちになら話してもいいわよね。

 

「わかったわ。本音、先に入っててくれるかしら」

「は~い」

 

 私は三人に話す旨をご主人様に連絡する。

 

『やっほー数日ぶりだねマキナー』

「数日ぶりですねご主人様」

『それで?何か用かな?」

「実は―――」

 

 ご主人様に、本音・簪・楯無に私たちのことを話したいと思っていることを伝えた。作られた真実ではなく、本当の真実についてだ。今までばれないようにしてきた私たちだから許可はもらえないかと思ったが

 

『マキナにとってその三人は大切な人間なんだよね?』

「はい。これからも大切にしていきたいと思っています」

『だったらいいよ!娘と言ってもいいマキナが初めて私以外に大事にしたいものができたんだから、止めるわけないよ。思う存分話しておいで』

 

 以外にもすんなりと許可が出た。

 

「ありがとうございます」

『いいんだよ。娘の成長を祝わない親がいったいどこにいるのさ』

 

 嬉しい。こんなにも嬉しく思ったのはご主人様に作られて感情が出てきたとき以来だ。

 

「それでは失礼いたします」

『じゃあね。いい報告待ってるよ』

 

 そう言ってご主人様は電話を切る。さて、次は信じてもらえるかどうかだ。正直不安でしょうがないが、彼女たちを信じないと、私も信じてもらえないだろう。そんなことを考えながら部屋の扉を開ける。

 

「おそかったわね。何してたの?」

「マクスウェル様にこれから話すことを喋っていいか、確認を取ってたのよ」

「それじゃ、聞かせてくれるかしら?」

「ええ。あらかじめ言っておくけどこれから話すことは嘘偽り無い真実よ」

 

 三人が黙り込んで私が話し出すのをじっと待っている。そして言う。

 

「私たち二人はこの世界の人間ではないわ」

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 静寂が空間を支配する。やはり信じられないか。そう思ったとき

 

「マッキー、続けて」

 

 本音がいつになく真面目な声で続きを促してきた。

 

「わかったわ。私たちは―――――」

 

 まずは私たちの世界について話をした。統合世界について、統合世界の中のセレスティア・テラスティア・ヘリスティアの三つの世界について。そしてロキの出した扉からこの世界に来たことも。

 

「ねえマッキー、それ本当の話なんだよね」

「そうよ。信じられないでしょうけど真実よ」

 

 そんなことを言うと本音が首を横に振りながら

 

「マッキーの言うことなら信じるよ」

 

 なんて、こっちが信じられないことを言ってきた。

 

「どうして信じられるの?」

「そんなの簡単だよ。マッキーは今まで嘘なんてついたことないもん。ねっ?二人とも」

 

 簪と楯無の二人が同時に頷く。呆けている私に本音が続けて言う。

 

「皆マッキーのこと信じてるから。続き、聞かせて?」

「貴女たち……わかったわ」

 

 次に話すことを考えるため、一呼吸置く。

 

「次は私たちのことについて話すわね。私とマクスウェル様は……人間じゃないわ」

 

 私の人外である発言は信じられないようだ。

 

「ど、どこが人間じゃないの?二人とも見た目は私たちと同じじゃない」

「尤もな疑問ね。ちょっと待ってて、今証明してあげるから」

 

 立ち上がりキッチンへ向かう。包丁を持ち、三人のところへ向かう。

 

「マキナ、それで何する気なの?」

「大丈夫よ簪。三人とも少し離れていて」

 

 そう言いながら制服の左の袖を捲る。そして左腕に勢いよく突き刺す。が、腕には刺さらず逆に包丁の刃先が折れてしまう。

 

「これでわかったでしょう。私は人間じゃなくて機械よ」

 

 本音が何かに気付いたようで、逸らしていた目線を戻して聞いてくる。

 

「だからマッキーの手はいつも冷たかったの?」

「そうよ。そんな手であなたを撫でていたのよ。嫌だったかしら?」

「そんなことないよ。マッキーの手、気持ち良かったよ」

 

 ああ、良かった。嫌がられてたら立ち直れなかったわ。

 

「マキナが機械でも……そんなの関係ない……」

「簪ちゃんの言うとおりよ。あなたは私たちの為に頑張ってくれた事実は変わらないのよ」

 

 二人とも……

 

「ありがとう……」

 

 嬉しい。こんなにも私のことを思ってくれてると考えると嬉しさが込み上げてくる。

 

「それじゃあ、次はマクスウェル様についてね。あの方は私を作った人、否私を作った神よ」

 

 またしても三人が信じられないといった顔をする。

 

「信じられないでしょうけど、たかが人間に私のような物が作れるかしら?」

「確かに感情がある機械なんて、人が作れるような物じゃないけれど……」

「まあこの際、ご主人様に関しては別にいいのよ。それにしても私の話が、受け入れられて良かったわ」

 

 本当に、良かった……彼女たちから見捨てられたら、ご主人様のところに帰ろうかと思っていたわ。

 

「この話はもう終わりでいいかしら?」

「ええ、いいわよ」

「だったら四人でお昼ご飯食べようよ~」

 

 そういえば食べてなかったわね。時間も丁度いい時間になっている。

 

「じゃあ三人とも、一緒に行きましょう」

 

 そう言って本音・簪・楯無と一緒に食堂に向かう。ご主人様、貴女以外にも護りたいものができました―――――




今回はどうだったでしょうか?更識姉妹のところは作者の頭では良いものが書けませんでした。鈴戦も短いですし、もっと戦闘描写を頑張らないといけませんね。

感想・アドバイス・駄目だしなどあったら気軽に書いていってください。

それではまた次回!
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