カフェのマスターは巫女の兄   作:NTK

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どうもNTKです‼︎
今回はバレンタイン回です。後半少しR-15要素あります。
ではどうぞ‼︎


十七杯目 幻想郷のバレンタイン

二月十四日、外の世界ではバレンタインデーと呼ばれる日であるが、ここ幻想郷でもその風習は存在する。とはいえ昔からあった訳ではなく、数年前から紫によって広められた事である。一応チョコレートは幻想郷で普通に販売しているくらいに普及しているので女性達は何日も前から買い、各々にアレンジし恋人や世話になっている人に渡し、男性達はそれに期待する。そこのところは外の世界も幻想郷も変わらなかった。

翔夢にしても、バレンタインが普及してからお客や霊夢達にチョコを貰ったりしているが、今年は咲夜から恋人としてのチョコを貰えるのが楽しみであった。咲夜からは夕方に取りに来てと言われており、店も休みの為、今日は夕方まで色んな場所を移動していく事にした。

まず翔夢が向かった先は博麗神社であった。そこには霊夢らいつもの四人がいた。

 

翔「よ、霊夢。早苗達も。」

 

霊「あ、兄さん。ちょうど兄さんとこ寄ろうとしてたところしてたの。はいこれ。」

 

そう言い霊夢達は翔夢にチョコを手渡す。

 

魔「お返し期待してるぜ。」

 

翔「わかってるって。それと、何でお前達もチョコ持ってんだ?」

 

早「これですね、友チョコって言って友達にチョコをあげっこする事で私が提案したんです。それと、私の分には神奈子様や諏訪子様のも入っているので守矢神社に寄らなくても平気です。」

 

翔「なるほど、わかった。」

 

霊「兄さんはこの後どうするの?」

 

翔「咲夜は夕方に取りに来てって言われたから、それまで人里とか行くつもりでいるよ。他にも取りに来てと言われてる人もいるし。」

 

霊「そんな貰って平気なの?咲夜に妬きもちされるわよ?」

 

翔「逆に聞くが、今まで貰ってた他の人の贈り物を断って咲夜のだけ取り来たって知ったら咲夜いい顔すると思うか?」

 

霊「うーん、咲夜って兄さんの誰にでも優しくて理解者になれるとこに惹かれたって言ってたから、それ聞いたらいい顔しなそうね。」

 

翔「だろ?」

 

ア「でも貰ったら貰ったで妬きもちされると思うけど?」

 

翔「嫌われるよりはずっといいさ。じゃあな。」

 

翔夢は去って行った。四人は顔を見合わせ、

 

ア「あれでいいの?」

 

霊「まぁ、咲夜も兄さんが貰ってるチョコが義理だって事はわかってると思うからいいんじゃないの?里の人も兄さん達の関係を崩すような事はしないだろうし。それと早苗。」

 

早「はい?」

 

霊「友チョコってお返しした方がいいの?」

 

早「まぁした方がいいですね。あ、でもあまり無理しなくていいですよ?」

 

霊「大丈夫よ。高い物お返しにするつもりもないから。」

 

早「そ、そうですか…。」

 

----------------

人里

 

女性達「翔夢さん、これ私達からいつものお礼です。」

 

翔「ありがとうございます。」

 

女性「咲夜さんの事も考えて少なめにしたのですが、それでよかったですか?」

 

翔「大丈夫ですよ。お気遣いどうも。」

 

霊夢の予想通り、人里には翔夢と咲夜の関係を崩すような者はいなかった。それどころか気を遣っている事に翔夢は感謝した。チョコを保存する為翔夢が一度帰宅すると、紙袋を持った永琳の姿があった。

 

翔「永琳さん、何か用ですか?」

 

永「ああ翔夢。姫様達がチョコ作ったから渡しにね。妹紅と慧音からも預かってるわよ。」

 

翔「ありがとうございます。…去年みたいに中に薬とか仕込んでませんよね?」

 

永「ええ。今年は平気よ。「今年はって来年はやるつもりですか⁉︎」どうかしらね?あ、それとこれいつもの薬ね。」

 

翔「ああ、どうも。」

 

翔夢は仕事が忙しい時は眠れなかったり、起きても疲れている時がある為、それらを解消する薬もよく貰っていた。用件を済ませた永琳は帰っていき、翔夢は家に入る。

とはいえ、この後永遠亭に行く予定が今ので無くなり、他に取りに来てと言われた人物はいないので夕方まで暇になった。故に、夕方までゆったりと家で過ごして待つ事にした。

 

翔(お返し、考えなきゃな…。)

 

----------------

 

夕方になり、翔夢は紅魔館へ足を運んだ。

 

美「あ、翔夢さん。こんばんは。」

 

翔「こんばんは。咲夜は中にいるかい?」

 

美「ええいますよ。それと翔夢さん、これ私からです。」

 

翔「ああ、これはどうも。」

 

美「お嬢様達もチョコをお渡しするとか言ってましたよ。」

 

翔「わかりました、では。」

 

翔夢は紅魔館に入り広間まで行くと、レミリアとフランか待ちかねたかのような顔でこちらを見ていた。

 

レ「待ってたわ翔夢。はい、ありがたく受け取りなさい。」

 

翔「何でそんな偉そうに…。」

 

フ「私も頑張って作ったよ!」

 

翔「ありがとう。…これやけに赤っぽいけど、血とか入ってないよな?」

 

レ「まさか。ただ着色料で赤くしただけよ。あと、咲夜は自分の部屋にいるわよ。行ってあげなさい。」

 

翔「言われなくてもそうするよ。」

 

〜青年移動中〜

 

翔「咲夜、入っていいか?」

 

咲「翔夢?ええ。いいわよ。」

 

翔夢が部屋に入ると咲夜が椅子に座っていた。早速咲夜は翔夢がチョコを持ってる事に気付いた。

 

咲「それは、お嬢様達から?」

 

翔「ああ、うん。「他にも誰かから貰った?」まぁ、霊夢や里の人達からな。…怒ってる?」

 

咲「ううん、翔夢が毎年貰ってるのは知ってるから怒ってないわ。はい…開けてみて。」

 

翔夢が箱を開けて見ると、中にはミルクとホワイト、二つのチョコが入っていた。すると咲夜はミルクチョコの方を取り出した。

 

翔「?」

 

咲「…。」

 

咲夜は少し何か躊躇った後、チョコを口に咥え、そのまま翔夢を抱きしめ唇を重ねた。

 

翔(んんっ⁉︎)

 

翔夢は突然の事に驚いたが、その間にもチョコは溶け二人の口の中に広がっていった。やがて完全に溶けきり、咲夜は唇を離した。

 

翔「え、えっと咲夜?」

 

咲「翔夢、その、美味しかった…?」

 

咲夜は頬を赤く染めながら翔夢に尋ねた。

 

翔「え?えーと…まぁ、うん…。」

 

翔夢も顔を赤くして答える。それを聞いた咲夜は安堵した表情を浮かべた。

 

咲「そう…良かった。あの、もう一つあるけど…?」

 

翔夢はその言葉の意味に気付くには数秒とかからなかったが、どう対応すればいいかわからずにはいた。

その時、扉をノックする音が聞こえてきた。

 

レ「咲夜、用件は済んだかしら?」

 

扉越しからレミリアの声が聞こえ、咲夜と翔夢はやや驚いたがすぐに咲夜が返事をする。

 

咲「え?あ、はい終わりま…した…はい。」

 

レ「そう。そろそろ夕食の支度の時間だから、準備しなさいよ。」

 

そう言いレミリアは立ち去っていった。

 

翔「…じゃ、じゃあ俺はそろそろ帰ろうかな。残りはあとで食べるよ。」(焦)

 

咲「そ、そうね。じゃあ、またね。」(焦)

 

翔夢は咲夜に見送られながら帰って行った。

 

----------------

 

レ「で、文。翔夢と咲夜はどんなイチャイチャをしてたか教えてくれるわよね?」

 

咲夜が夕食の支度をしている間、レミリア達は文に質問をしていた。そう、レミリア達は文を雇い窓から咲夜達の様子を偵察させていたのだ。

 

文「それがですね、なんと、咲夜さんがチョコを咥えて翔夢さんにキスしてたんですよ!」

 

レ「え、本当に⁉︎」

 

美「咲夜ってば大胆ですね〜。」

 

フ「それでそれで?写真はあるの?」

 

すると文は気まずそうな顔をした。

 

文「すみません、その…あまりに衝撃的な光景を見たもので、鼻血が出てしまって撮ってないんですね…。」

 

実際、文の鼻には丸めたティッシュが詰められていた。

 

レ「ええ〜。使えないわね。」

 

----------------

 

その夜、翔夢はベットにうずくまり、夕方の事を考えていた。

 

翔(なんだって咲夜はあんな事を?いや、それよりもしあの時レミリアが来なかったらどうしてた俺?あ〜!明日仕事あるのに色々あって眠れねぇ!)

 

永琳から貰った特製の薬も、この日だけは効かないようだ。




どうだ翔夢?いいバレンタインだったろ?
翔「……。」(無言で親指を立てる翔夢)
ちゃんとそれに見合ったお返しするんだぞ。
翔「それはそうと、メタい話俺と咲夜とのキス毎回誰かに見られてないか?」
まぁ、お約束となりつつあるかな。
それでは次回まで、ゆっくりしていってね!
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