今回の来客は主に紅魔郷の方達です。
それではどうぞ!
ある日、翔夢が店の準備をしていると裏口をノックする音が聞こえた。
?「おはようございまーす!文々。新聞でーす!」
翔「ああ、文か。今開けるから待っててくれ。」
翔夢が裏口を開けると、山伏帽を被り、黒い翼が特徴的な少女が新聞を抱えて立っていた。彼女の名前は射命丸文。新聞記者をしている鴉天狗である。今日は店に置く新聞を届けに来たのだ。
翔「はい、代金。」
文「ありがとうございます。では、また今度!」
そう言い残し文は凄い速さで飛び去っていった。幻想郷一の速さを自負するだけあり、もう遠くに行ってしまっていた。
翔夢は今受け取った新聞を流し見る。内容はやはり、前の異変についてだった。物が動き出し、一部の妖怪が反乱を行ったこの異変に博麗霊夢、霧雨魔理沙、十六夜咲夜の三人が向かい解決に導いた。また、博麗霊夢の兄である博麗翔夢の尽力で人里の被害は最小限にとどめられた。なお、今回の異変の主犯とされる鬼人正邪は未だ逃亡中と書かれている。
異変のことも大事だが、今は店の準備だ。そう思い翔夢は新聞を戻すと店の準備を再開した。確かあと一組開店前に来るはず、ちょうどそう考えた時また裏口をノックする音が聞こえた。
?「おはようございます!お芋を届けに来ました!」
そう言ったのは秋らしい色の服を着た少女だった。頭にはぶどうの飾りがついた帽子を被っている。
翔「いつもありがとうございます、穣子さん。」
彼女の名前は秋穣子。豊穣の神様である。翔夢の店では飲み物だけでなく、簡単な食べ物もある。今のシーズンはサツマイモを使ったお菓子などを作っているので、こうして時々届けてもらっている。
穣子が店の中を見渡すとあることに気づく。
穣子「あれ?今日はやけにお店綺麗だね?」
翔「今日は
穣子「ああ、そういうことね。それじゃあまたね〜。」
穣子が帰っていき、翔夢は最後の確認をした。
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開店からちょうど三十分経ったとき、そのお客はやって来た。
薄い青紫の髪で、コウモリのような翼が生えている少女である。その姿は幼いが、どこか気品が漂っていた。
その隣には銀髪のメイドがいた。
翔「いらっしゃいませ。レミリア様。」
レ「その話し方でなくても良いと前にも言ったはずよ。」
翔「いえいえ、あなたは大のお得意様ですから。少なくともここではこの話し方をします。」
彼女はレミリア・スカーレット。ここから離れたところにある紅魔館の主である。翔夢が先ほど言ってた通り、彼女はこの店の常連で、月に三、四回は来ている。ちなみに隣にいるメイドは十六夜咲夜。紅魔館のメイド長だが、時々異変の解決をしてたりしている。普段はこの二人が来店するのだが、今日は加えて金髪のサイドテールをした少女と赤い長髪の女性がいた。
翔「今日は妹様と美鈴さんも来たのですか?」
レ「ええ。どうしてもフランが行きたいと言ってね。特別に美鈴と一緒と言う条件で許可したの。紅魔館はパチェに任せて来たのよ。」
レミリアがフランと言ってた少女は正確にはフランドール・スカーレット。レミリアの妹である。赤い長髪の女性は紅美鈴。紅魔館の門番である。
フ「あなたが霊夢のお兄さんね?初めまして!」
翔「初めまして、フラン様。」
レ「紹介が出来たところで、注文よろしいかしら?」
翔「良いですよ。今日はどれに?」
レ「紅茶とクッキーを頼むわ。フランは?」
フ「私もお姉様と同じでいいよ。」
翔「かしこまりました。」
翔夢は紅茶を淹れ始める。クッキーはすでに開店の少し前に焼き上げたものがある為、すぐにそれは二人に渡された。
翔「お待たせしました。」
レ「ありがとう。では、頂くわ。」
レミリアは一度紅茶の香りを楽しんだあと、口に含む。フランもそれに習い紅茶を飲む。
レ「…相変わらず、香りも味もいいわね。」
フ「美味しい!」
翔「喜んで頂いてなによりです。」
そのまま二人はお茶を飲み続けた。すると、ふいにフランがクッキーを美鈴と咲夜に渡す。
フ「美鈴、咲夜。はい!」
美「ありがとうございます、妹様。」
咲「では、頂きます。」
そんな微笑ましい様子を翔夢は見ていた。彼の視線の先にいたのは、咲夜であった。
翔(咲夜さん……今日も美しい…。)
そう、彼は咲夜に好意を抱いている。きっかけは紅霧異変の後、ここのことを聞いたレミリアが咲夜と共に来た際に一目惚れしたのである。そういう意味でも彼女達が来るのを楽しみにしていたのである。だが、関係は未だ進展せず、ただの客と店主の関係のままである。
彼の視線に気づいたのか、咲夜が声をかける。
咲「あの、何か?」
翔「あ、いえ。何でもありません。」
レ「ごちそうさま。代金はここに置いとくわね。行くわよ咲夜。フランと美鈴も。」
彼女らは店を出て行った。
翔(…はぁ、また切り出せなかった。)
翔夢はやや後悔した。異変に立ち向かう勇気はあるのに、女性を誘う勇気はないのはおかしな話だが、それが彼なのである。ちなみにこの事を知っているのは彼以外に霊夢と紫だけである。(おそらく紫は藍あたりに話しているだろうが)
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午後のピークが過ぎ、もうすぐ店を閉める時間になる頃、誰かが来店して来た。おそらく本日最後の来店だ。
?「よー翔夢!アタイが来てやったぞー!」
翔「ああチルノか。これまた大勢で来たな。」
最初に入って来たのはチルノである。その後から来たのは大妖精、ルーミア、ミスティア・ローラレイ、リグル・ナイトバグである。
翔「ん?ミスティアは今日店はお休みかい?「ええ。」そう。」
リ「そういえば、チルノちゃんお金持ってるの?」
チ「ううん。でもアタイはさいきょーだからタダなんだよ!だよね翔夢?」
翔「う、うん。そうだな…。」
正確には違う。もちろん最初はお金を持ってくるよう言ったのだが、何度言っても通じないのでもうお金はいらないと言ったのだ。
ミ「それでお店の方は大丈夫なんですか?」
翔「平気だよ。君達の分くらいはなんとかまかなえるから。それで?注文は?」
チルノ達はお菓子やジュースなどを頼んだ。すぐ翔夢が持ってくると、彼女達は美味しそうに口にした。
お金があるかはともかく、自分の出した飲み物や食べ物を美味しく食べている様子を見るのは翔夢にとっては嬉しいことである。
チ「はぁー美味しかったー。」
ミ「ごちそうさまです。あと翔夢さん、お礼といってはあれですが今度私の店に来たときサービスしますよ。」
翔「そうかい?なら、そうさせてもらうよ。」
大「さようなら、翔夢さん。」
翔「さようなら。」
チルノ達が帰ったあと、店の看板を閉店にし、翔夢は店の中を片付け始めた。
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その日の夜、紅魔館の図書室でレミリアは親友であるパチュリー・ノーレッジと話をしていた。
パ「それで、あの子は店に行ってどうだったの?」
レ「ここに帰ってからも、ずっと店の話をしていたわ。すごく美味しかったとか、また連れてってくれる?とか言ってたわ。よっぽどあの店が気に入ったのね。」
そう語るレミリアに対し、パチュリーは薄く微笑む。
パ「そういうレミィも、あの子と一緒に外に出れたのが嬉しいんでしょう?」
レ「どうしてそう思うのよ?」
パ「だって、あの子と出掛けるって言った時、羽がピコピコ動いてたわよ。」
レ「え⁉︎本当に?」
動じるレミリアの姿は、昼間とは違い、どこか子供らしさがあった。どうやら嬉しかったのは本当らしい。フランは495年もの間地下に幽閉されていた為、姉妹で仲良く出掛けるということはなかった。なので、今回二人で出掛けられたので、知らず知らずにそれが隠しきれなかったらしい。
パ「本当よ。今度私も行ってみようかしら?」
その頃、咲夜は自室のベッドに腰掛けていた。
咲「……。」
咲夜は今日の事を考えいた。その脳裏に、仕事をこなしている翔夢の姿が映っていた。
咲(翔夢さん、今日もかっこ良かったな…。それに、私のこと見ていたけど、何か付いてたのかな?)
普段は完全で瀟洒なメイドと言われている咲夜も、翔夢の事となると年相応の乙女のような反応になっていた。
つまり、咲夜も翔夢に好意を抱いているのである。きっかけは翔夢と同じ一目惚れである。彼女も翔夢に近づきたいのだが、メイドという職分上、常にレミリア達の側にいるというのもあり、話しかけられずにいた。
いつか二人きりで話をしたい、そう思う咲夜であった。
はい、以外と乙女な咲夜さんです。
こんな感じでキャラを出していきます。
次はこのキャラを出して欲しい!という方は是非言ってください!なるべくそれに応えます!
それでは次回まで、
ゆっくりしていってね!