今回はハロウィン回です。
では、どうぞ!
?「トリックオアトリート!」
翔夢が扉を開けると、そこにはカボチャ、お化け、ミイラの仮装をした三人の妖精がいた。その妖精達とは、カボチャの仮装がサニーミルク、ミイラの仮装がルナチャイルド、お化けの仮装がスタープラt…失礼、スターサファイアである。
翔「そんなこと言わなくても君らは年中トリックばっかしてるだろ?」
サニー「まぁね♪」
ルナ「で?お菓子渡すの?それともイタズラされるの?」
スター「どっちなの?」
翔「お菓子渡すから、少し待ってな。」
翔夢が奥に移動し、少し経つとクッキーの入った袋を三つ持ってやって来た。(ちなみにハロウィン仕様でカボチャの形と色をしてある。)
翔「はい。どうぞ。」
三人「わぁ〜!こんなに?ありがとう!」
翔「どういたしまして。」
三人「じゃあね〜。」
翔夢は手を振って三人を見送った。そう、今日はハロウィンである。この日は店は営業はせず、年齢を問わず(というのも見た目と年齢が合わない者が多い為)トリックオアトリートと言えばお菓子を配布するようにしていた。ちなみに配布するお菓子は年ごとに違い、去年は飴であった。
年齢は問わないとは言え、その多くは子供である。
魔「翔夢、トリートオアトリートだぜ!」
翔「やっぱ今年も来たか。はいよ。」
魔「おっ、今年はクッキーか。サンキュー!」
中には魔理沙のような者も来ることもある。
翔「魔理沙、いい加減やめれば?もうそんな歳じゃないだろ?」
魔「貰えるものは貰うのが私の流儀だぜ!」
翔「なら、せめて仮装くらいしろ。」
翔夢の指摘してる通り、魔理沙は何の仮装をしていなかった。
魔「知らないのか?ハロウィンには魔女が付き物だぜ?」
翔「それくらい知ってる。でもな、せいぜい髪飾りとか付けるとかさ…」
魔「あ〜もういいよ、じゃあな!」
翔夢の話を遮り、魔理沙は箒に乗って飛んでいった。
翔「飛びながら食べるなよ!…ったく。」
翔夢はため息をついた後、次の準備に入った。この後は人里に出向いて子供たちにお菓子を配布することになっている。翔夢は荷車(とは言ってもそれなりの飾りはしてある)にお菓子を乗せ、出発した。
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その道中であった。一人の女性が子供たちを連れて歩いていた。青いメッシュががった長い銀髪の女性である。
翔「あ、慧音さん。どうしたのですか?」
慧「ああ翔夢か。ちょうど良かった、今生徒達と店に向かうとこだったんだ。」
彼女は上白沢慧音。寺子屋で教師をしている。今は人間の姿だが、満月の夜には別の姿になる。
生徒達「翔夢さん!トリックオアトリート!」
翔「わかった、はい、どうぞ。」
生徒達は喜んでお菓子を受け取った。そのうち何人かが慧音のもとに来て、持ってるクッキーを差し出した。
生徒達「はい、慧音先生!」
慧「ありがとう。…ん?これ一つ一つ翔夢が手作りで?」
翔「ええ、そうですが?」
慧「随分凝ったデザインだな。すごいな。」
翔「こういうの好きなんですよ。」
慧「なるほど、それと今度近いうちに店に来るよ。」
翔「ありがとうございます。では、俺は人里に向かいますので。」
翔夢は荷車を引いて歩き始める。
生徒達「またねー翔夢さん!」
翔「またね。」
〜青年移動中〜
里人A「お、マスター今年も来たのかい?」
翔「ええ、そうです。」
翔夢は里の人や来客からはマスターと呼ばれている。神主をしていた頃は博麗の神主と呼ばれ、カフェをオープンした初めは博麗の店主と呼ばれていたが、いつの間にかマスターと呼ばれ始めてた。翔夢自身もこの呼び名は気に入っていた。
翔夢は里の子供たちにお菓子を配布し始める。子供たちは喜んでお菓子を食べていた。すると何人かの女性が花束を持って翔夢に近づいてきた。
里人B「あの…翔夢さん、これどうぞ。」
翔「これは?」
里人B「前の異変で私達を守ってくれたお礼です。」
翔「ああ、そうですか。ありがとうございます。」
里人C「……ん?あれ霊夢さんじゃないか?」
里人が示した辺りを見ると、確かに霊夢がこちらに向かって来ていた。
やがて翔夢の近くに降り立った。
翔「どうしたんだ霊夢?」
霊「暇だったから兄さんの様子を見に来ただけよ。」
翔「そうか、だったらついでに手伝ってくれないか?」
霊「んーそうね。特に用事もないし、いいわよ。」
霊夢が手伝いに加わり、二人でお菓子を配る。
里人D「いやーそれにしても、あんたら二人はよく似てるなぁ。」
翔「よく言われます。」
実際、二人は目元等を除けばほとんどそっくりであった。幼い頃に至ってはよく呼び間違えられたりもしたくらいである。今は男女の違いもあり、背丈もある為そのような事は無くなったが、時々間違える者(紫。しかもわざと)がいる。
そんなこんなでお菓子を配り終え、翔夢と霊夢は店に戻って行く。その途中で翔夢はクッキーの袋を霊夢に渡す。
翔「これ、手伝ってくれた礼。」
霊「ありがとう。あと、ここに来る途中紅魔館に寄ったんだけど、何かフランがレミリアに外に出ていいかの交渉をしてるって美鈴から聞いたわよ。たぶん、兄さんのとこに行きたかったんじゃないかしら?」
翔「フランが?なるほど…。」
先日フランらが来た時は敬語を使っていた翔夢だが、あくまで店に客として来た場合のみで、それ以外はレミリアがそう求めたのもあり、普通の言葉遣いをしている。
その話を聞いた翔夢は少し考え、やがて霊夢の方を向くと
翔「そうか、わかった。今日は手伝ってくれてありがとな。」
霊「どういたしまして。」
霊夢は神社に向かって飛んでいった。この後翔夢が何をするのかは、その妹である霊夢にはわかっていた。
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紅魔館
フ「何で外に出ちゃダメなの⁉︎」
レ「あまり外に出るものではないのよ。それに、この前のは特別なんだから、我慢しなさい。」
フ「もう!お姉さまのケチ!」
フランは不機嫌そうに部屋を出て行った。
が、レミリアは口ではああ言っていたが、実は内心は翔夢のとこに行きたかったのである。
レ(私だって本当は翔夢のとこに行きたいわよ!でも、そんなことしたら、姉として、ひいては紅魔館の主としての威厳が保てないわ。翔夢のお菓子は美味しいし、ハロウィンで配るのは毎年違いっていうじゃない。ああ、このときばかりは主になったのを後悔するわ!)
そんな葛藤をレミリアがしてるなか、美鈴が部屋に入ってきた。
レ「ん?どうしたの美鈴?」
美「先ほど翔夢さんが来まして、皆さんにいつものお礼って、ハロウィンのお菓子を持ってきてくれました。もうすでに咲夜さん達には配っておきました。特に妹様はたいへん喜ばれてましたよ。」
そう言う美鈴の腕にはクッキーの袋が入ったカゴがあった。そう、翔夢は来れなかったフラン達のためにわざわざクッキーを焼いて持ってきたのだ。
レ「…!そ、そう。じゃあ翔夢に、ありがたく受け取っておくわって伝えておいてくれる?」
美「かしこまりました。では、クッキーはここに置いときますね。」
美鈴が部屋から出て行くのを見るとレミリアは、袋からクッキーを一つ取り出し、口にした。
レ「うーん♪やっぱり翔夢のお菓子は美味しい♪」
すっかりご機嫌になっているレミリアだが、紅魔館のなかで誰が一番喜んでいるかというと、それは咲夜であった。
咲(翔夢さんがくれたクッキー……。大事に少しずつ食べよう。それと、後でお礼をしよう。もしかしたらその時二人きりになれるかも♪)
ところ変わり、冥界にある白玉楼のとある一室で、一人の女性がポツリと呟いた。
?「ん〜、今度久しぶりに翔夢のお店、行ってみようかしら?」
最後の方、誰かお分かりですね?
レ「何か話に出るたび私のカリスマが減ってる気が…。」
気のせいですよ。ちゃんとカリスマがある回も書きますよ(多分)
では次回まで、ゆっくりしていってね!