カフェのマスターは巫女の兄   作:NTK

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どうもNTKです。
今回は休日のお話です。
ではどうぞ!


六杯目 休日の過ごし方

先日幽々子が来店したこともあり、翔夢の店は四日目の休業であった。初めの二日は店の仕込みをし、昨日は新しいブレンドの開発に没頭していた。

なので今日はのんびりと休日を過ごすことにした。

 

翔「さて、まずはあそこに行くか。」

 

翔夢が向かった先は、『鈴奈庵』と書かれた本屋であった。

翔夢が扉を開けると、鈴の髪飾りをつけた活発そうな少女がいた。その側には着物を着た少女もいた。

 

?「あ、翔夢さんいらっしゃい!」

 

翔「やあ小鈴ちゃん。新しいカフェ関連の本、入ってるかい?」

 

彼女の名は本居小鈴。この本屋の一人娘である。ちなみに

着物の少女は稗田阿求。小鈴の知り合いである。

 

小「ごめんなさい、まだ入ってはいないんです。でも、翔夢さんが好きそうなアンティークの本ならありますよ。」

 

阿「こんにちは翔夢さん。」

 

翔「ああ、阿求ちゃんも来てたの?」

 

阿「ええ。まぁ。」

 

翔夢はよくここに来ている。彼の能力は本のような紙媒体を見ても発動可能なため、ここを利用している。

翔夢は紹介されたアンティークの本を軽く読み、いくつかを実現させ、手にとって見た。

 

翔「ふむ、確かにいいなこれ。ありがとう。これお代。」

 

小「ありがとうございます。」

 

その後翔夢はいくつか本を見て回り、店を後にした。

次に彼が向かった先は広大な向日葵畑であった。そこには緑の髪をした女性がいた。

 

翔「幽香さん、今日はあの場所お借りして大丈夫ですか?」

 

幽香「ああ翔夢ね。別にいいわよ。」

 

翔「ありがとうございます。」

 

翔夢はそう言い向日葵畑の一角にある小高い丘の上で寝転んだ。彼は疲れた時などはここに来てリラックスしたりしている。この場所は暖かく、時折向日葵の香りが風に乗って流れ、心地が良かった。

 

幽香「本当あなた物好きね。普通の人間なら私のこと怖がってここに近寄りさえしないわよ。」

 

幽香が隣に座り、翔夢に尋ねた。

 

翔「ま、あなたが皆が言うほど怖い妖怪じゃないこと知ってますからね。」

 

幽香「それはどうして?」

 

翔「この向日葵畑を見てればわかります。ここの向日葵は一つ一つ丁寧に手入れされてます。噂通りの妖怪なら、ここまで丁寧に育てませんよ。それに、前にリグルが来た時に言ってました。幽香さんは本当は優しくていい人だって。」

 

幽香「そ、そう?」

 

幽香は少し照れながら聞き返す。

 

翔「そうですよ。ただ、もう少し人付き合いを良くした方がいいですね。人と話すとき、目つきが悪くなってますから。普通に話してるつもりでも、それだと怖がられますよ。」

 

幽香「ふーん……ん?」

 

視線を変えた幽香はあることに気づき、途端に目つきが険しくなった。その様子に翔夢はビクッとなった。

 

翔「えっと…どうしました?幽香さん?」

 

幽香「翔夢…今あなたの左手にあるのは何かしら?」

 

翔「えっ…まさか…」

 

恐る恐る翔夢が左手を見ると、小さな花が下敷きになっていた。

 

翔「ッ⁉︎」

 

幽香「翔夢、私が雑草であろうと花を大事にしてること…わかってるわよね?」

 

徐々に黒い笑みを浮かべてきた幽香に翔夢の顔色は青ざめていた。

 

翔「す、すいません!すぐに俺の能力でもd「そう言う問題じゃないの。わかる?」うっ…あの、本当に申し訳ありませんでした!」

 

翔夢は素早く土下座をした。もちろん、花などを下敷きにしないように気をつけていた。幽香はそれを見た後しばらく黙りこみ、やがてクスリ、と笑い

 

幽香「…まあ、今日は機嫌が良いし、アドバイスももらったから、許してあげるわ。「本当ですか⁉︎」ただし、次はないわよ。」

 

翔「充分承知しました。」

 

幽香「素直に謝ったわね。これが霊夢なら、口答えの一つ二つ言ってるわよ?」

 

翔「あまり揉め事はしたくないですから。じゃあそろそろお昼なので帰りますね。」

 

翔夢はそう言い帰っていった。

 

幽香「…本当、兄妹そろって面白いわね。あの二人は。」

 

----------------

 

家に帰り昼食を済ませた翔夢は自室で読書をしていた。

自分で淹れたコーヒーを飲みながらゆっくり読書をするのが、彼の楽しみであった。また、読書をすることは彼の能力をさらに引き出すことにもつながる。

先程書いた通り、彼の能力は本を読んでも発動可能だが、それは何も物に限った話ではない。漫画や小説ーー特にライトノベルーーなどに出ているキャラクターが持っている能力までもが再現可能なのである。しかも、その能力の持ち主は架空の人物の為、『本来の持ち主が使う力の1.5倍の力を消費する』という欠点が無くなるのだ。

が、翔夢はどうしても必要という場合を除いて、あまりそういった類いの能力を使用したりはしなかった。仮に勝負で他人の能力を使って勝っても意味がないというのが一番の理由であるまた、強すぎて使うのを躊躇うのも理由の一つである。それでも見ていれば何時でも再現可能なのでもしもの時の為にあれは便利なのと、読書自体好きなので翔夢はそういった本を読んでいる。紙の価値が下がり、比較的最近の本が幻想入りし始めた幻想郷は彼にとって都合が良かった。少し待てば次の巻が出てくるからだ。

本を読み終えた翔夢は明日の為に備品の確認をした。すると、メモ帳が無くなりかけていた。こういった消耗品は元の状態を再現してもメモした内容も消えてしまう為、新たに買い足さなくていけない。なので、人里に買いに行くことにした。

 

〜青年移動中〜

 

店員「ありがとうございましたー。」

 

無事買い物を済ませた翔夢はしばらくぼんやりしながら歩いていると、誰かとぶつかってしまった。

 

?「きゃっ!」

 

翔「ああっすいません!ついぼんやりしていて…ってさ、咲夜さん⁉︎」

 

翔夢がぶつかった相手は咲夜であった。

 

咲「えっ翔夢さん⁉︎どうしてここに?」

 

翔「ちょっと店の備品を買いに…。咲夜さんは?」

 

咲「私はお嬢様から買い物を頼まれまして。」

 

翔「そ、そうですか…。」

 

二人にしばらく沈黙が漂う。二人共顔こそは平静だが、内心はかなり焦っていた。

 

翔(まさか休日に咲夜さんに会えるとは思ってもみなかった!とりあえず、なんか話したいけど、何話したらいいか思い浮かばねぇ!)

 

咲(どうしよう何話せば…はっ、そうだ!)

 

何かを思いついた咲夜は翔夢に話しかける。

 

咲「あの、翔夢さん「はいィ⁉︎」えっと、前のハロウィンの時のこと、ありがとうございました。」

 

翔「あーあれですか。どういたしまして。」

 

咲「それで、お礼をしたいので、今度の休業日空いてましたら紅魔館に来て下さい。」

 

翔「えっ本当ですか!わかりました是非行きます!」

 

咲「そうですか。では私はこれで。」

 

翔「ええ。それでは。」

 

二人は離れていった。やがてお互いが見えないところまで行くと二人はほぼ同時に小さくガッツポーズをした。

 

翔(まさか向こうからお誘いが来るとは!これは是非ともこれを機にお近づきにならなくては!)

 

咲(やっと誘えた♪あとはお礼を渡して距離を近づくだけ!)

 

二人(ああ、早くその日にならないかなぁ…。)

 

----------------

 

その夜、紅魔館でレミリアは咲夜を部屋に呼び、問いかけていた。

 

レ「咲夜、今日はやけに機嫌が良かったわね。何か良いことあったの?」

 

咲「ええ、そうです。」

 

レ「もしかして、翔夢のことで何かあったの?」

 

それには咲夜は思わず驚いた。

 

咲「な、何故それを?」

 

レ「従者の気持ちをわかってあげられなくては主は務まらないわよ。それと、あなた翔夢のこと好きでしょう?」

 

その問いに咲夜は顔を赤くして答えた。

 

咲「え、ええ。好き……です。いけないでしょうか?」

 

レ「いいえ。あなたは従者の前に一人の女性。恋くらいしてもいいのよ。応援してあげるから、頑張りなさい。」

 

咲「は、はい!」

 

レ「それと……あなた達、いつまで盗み聞きしているの?」

 

?「いやーばれてましたか。」

 

そう言い扉を開けて入ってきたのは、美鈴、フラン、パチュリー、小悪魔の四人であった。

 

咲「えっあなた達いつの間に⁉︎」

 

美「妹様がどうしても聞きたいと言ってましてね。それにしても、前から思ってたんですが、翔夢さんのこと好きなんですね、咲夜さん。」

 

フ「あの人良い人だし、咲夜とお似合いだと思うよ!」

 

パ「私達もできる限りの手伝いはするわ。」

 

咲「皆さん……。わかりました。皆さんのご期待に応えるよう、この十六夜咲夜、頑張ります!」

 

咲夜がそう決意してる中、レミリアはある事を考えていた。

 

レ(そうなると協力者が必要ね。今度霊夢に頼んでみようかしら。)

 

これがきっかけである同盟が結ばれるのだが、それはまた後の出来事である。




咲夜さんからお誘い受けてよかったな翔夢。
翔「ああ!それと、俺の能力何か強くね?」
でも、あまり使わないでしょ君?だから大して問題ないよ。
翔「そんなもんか?」
そんなもんだよ。
では、次回まで
翔「ゆっくりしていってね!」
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