カフェのマスターは巫女の兄   作:NTK

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どうもNTKです!
今回誰が来るかはタイトルからわかりますね?
それではどうぞ!


七杯目 ご注文は玉兎ですか?

翔夢が咲夜からお誘いを受けてから二日程経った日、開店の準備をしている翔夢の前に紫がスキマを開いて現れた。

 

紫「はーい翔夢おはよーう♪」

 

翔「あのなぁ、開店前に来るなって何度言えば「では早速質問です。」無視かおい!」

 

翔夢の説教を聞き流し紫は質問した。

 

紫「翔夢は天国と地獄、行くならどっちに行きたいでしょうか?」

 

翔「は?何それ?「さあさあ答えなさい♪」断る。面倒臭い。」

 

紫「答えないなら店の扉の境界弄って開かないようにするわよ。そうなるとあなた困るわよね?」

 

翔「ついに脅しにきたかこのスキマ妖怪は…。わかった、行くなら天国だ。これで良いだろ?さっさと帰れ。」

 

それを聞いて紫はニタリと笑った。

 

紫「そう、天国ね……。じゃ、いってらっしゃーい♪」

 

翔「えっ?うぉっ⁉︎」

 

紫は翔夢の足元にスキマを開いた。翔夢は重力に従い下に落ちていった。

そして翔夢はどこかの床に勢いよくぶつかった。

 

翔「痛って〜。ったく、あのスキマ妖怪、何のつもり「しょ、翔夢さん…?」ん?この声は…ってなっ⁉︎」

 

翔夢が振り向くとそこには着替えている途中だったのだろう、下着姿の咲夜がいた。そう、彼は紅魔館の咲夜の部屋に飛ばされたのであった。

 

咲「……っ!……っ!」

 

翔「あ、あの、咲夜さん!これはその、そう紫!紫に飛ばされて来たのであって別に下心があったのではなくのですね…」

 

みるみるうちに顔を赤くしていく咲夜に対し、翔夢は慌てて弁明しているが、翔夢のすぐ横をナイフが通り過ぎていった。

 

翔「⁉︎」

 

咲「と、とりあえず、出てって下さい…!」

 

翔「は、はい…。」

 

翔夢は部屋から急いで出て行った。

 

咲(み、見られた…よね?あぁ、恥ずかしい…。それに、思わずナイフ投げちゃったけど、当たんなくて良かった。)

 

いくら意中の相手とはいえ、突然現れて着替えを見られてはたまったものではない。それで反射的にナイフを投げてしまった咲夜だが、ろくに狙いを定めてなかったので、もし当たっていたらと、咲夜は自分の行いに後悔した。

 

 

 

一方、翔夢はというとーー

 

翔「ゆゥゥゥかりィィィィィ‼︎」

 

鬼のような形相で紫のいる場所、つまり自分の店に突撃していた。

 

紫「あら翔夢おかえり。咲夜の生着替え見れたかしら?」

 

翔「それどころじゃあねぇんだよ‼︎てめぇこれで嫌われたらどう責任取るつもりだ‼︎」

 

紫「平気よ、多分。」

 

翔「多分って何だ多分って!俺が嫌われない保証でもあるのか⁈」←ある

 

紫「あと、ついでに言っとくけど、あなたが咲夜が好きなこと藍と幽々子に話したから☆」

 

翔「……あ?」

 

翔夢の顔から表情が消え、その代わりに彼から怒りのオーラが漂い始めた。さすがに紫は、あ、これまずいなと思い逃げようとしたが、その瞬間、ロープで足を縛られていた。

 

紫「え?何これ?」

 

翔「いざという時の為に、にとりに作らせた特製ロープだ。これを体のどこかに縛られたら、能力も弾幕も使えなくなる。さて…そろそろお前にはお仕置きが必要かなと思ってたとこだ。覚悟しろ。それに、幽々子さんが何か様子おかしかったのはお前が吹き込んだんだな?」

 

翔夢は一枚のスペルカードを取り出した。それを見た紫は焦り始めた。何故なら翔夢が使うスペルカードは基本的に霊夢と同じなのだが、威力が段違いに違う。まともに食らえば紫とてひとたまりもない。

 

紫(どうする私!どうやって助かる?)

 

紫の脳内には三つの選択肢が浮かんだ。

 

①今すぐ藍が来て助けてくれる

 

②ひたすら謝って許してもらう

 

③無理。現実は非情である

 

紫(個人的には①が良いけど多分無理ね…。なら答えは②ね!)

 

そうな決めた紫は翔夢の方を向いた。

 

紫「翔夢!「なんだ?」ゆ、ゆるしてニャン♪」

 

精一杯猫の手のポーズをして許しを請う紫だが、翔夢の顔はさらに冷たくなった。もうダメだ…とそう思った紫だが、なんと翔夢はスペルカードを下ろしたではないか。

 

紫(あ、あれ?助かった?)

 

が、やはり甘かった。

 

翔「軽めにしようかと思ってたが、気が変わった。これでいく。『霊符:夢想封印』‼︎」

 

先ほどの問いの答えは

 

 

 

 

 

 

 

 

③無理。現実は非情である。

 

紫「いやぁぁ‼︎」

 

紫の絶叫が辺りに響き渡った。

 

----------------

 

紫のおかげで随分時間をくったが、すでに開店の準備は終わっていたので、営業はできた。

けれど、今日はあまり客は来なく、お昼になっても二、三組くらいしか来なかった。だが、翔夢にしては朝の時点で色々と疲れていた為、その方が良かった。

そのまま時間は過ぎ、午後2時を過ぎた頃であった。四人の客がやって来た。そのうち二人は兎耳を生やしており、一人は背が高く紫の長い髪、もう一人は黒髪で子供のような姿をしている。その後ろから、着物を着た少女と銀白の髪で赤と青の服を着た女性が続いて入ってきた。

 

女性「こんにちは翔夢。」

 

翔「こんにちは永琳さん。今日は皆で来たんですか?」

 

女性の名は八意永琳。迷いの竹林の中にある永遠亭という所で医者をしている。後の三人は来た順に、鈴仙・優曇華院・イナバ、因幡てゐ、蓬莱山輝夜である。

 

翔「ん?輝夜まで来てるのか?」

 

輝「何よその言い草は?」

 

翔「だってお前、会うたび会うたび俺と弾幕ごっこしろってしつこいだろ?」

 

翔夢の言う通り、輝夜は翔夢に会うたびに弾幕ごっこを持ちかけるのであった。その理由は、初めて弾幕ごっこをした際に、輝夜自慢のスペルカードである『金閣寺の一枚天井』を翔夢がいともたやすく全弾回避してしまい、それが悔しくて何度もリベンジしているのだ。

 

輝「だって、霊夢でさえ被弾したのにあなただけ回避して悔しいじゃない!あなただけよ、あれを全弾回避できたの。」

 

翔「だからって何度もリベンジしても意味ねぇと思うんだが?一度避けきれた奴が次当たるなんてそうそうないぞ?」

 

輝「くっ…うるさいわね!」

 

鈴「まぁまぁ姫様落ち着いて下さい。とりあえず今日はお茶しましょう。」

 

翔「それで、ご注文は?」

 

すでに翔夢の態度は客に対するそれとなっていた。切り替えが早い人間である。

 

鈴「私とてゐが野菜ジュースで。人参ベースでお願いします。」

 

輝「私は緑茶で。良いのを頼むわ。」

 

永「じゃあ私はラテアートを頼もうかしら。」

 

翔「かしこまりました。」

 

すぐに翔夢は頼まれたものを淹れ始めた。すぐにそれらはでき、それぞれ注文した本人の前に置いた。最後のラテアートだけはお客の前で描くスタイルをとっているので、彼女達の前で描き始めた。彼女達が顔を寄せて見ていると、出来上がったのは彼女達の似顔絵が事細やかに描かれていたものであった。

 

鈴「わ、すごいですねこれ!」

 

永「器用ね〜あなた。髪の毛までちゃんと描いてあるわ。」

 

て「飲むのがもったいないウサね。」

 

翔「喜んでなによりです。」

 

飲むのを多少躊躇った永琳だが、結局飲むことにした。

彼女らがゆっくりくつろいでいると、慧音ともう一人、白い髪に赤いリボンをいくつも付けた少女がやって来た。

 

慧「やあ翔夢。前に言った通り来たよ。」

 

翔「いらっしゃいませ、慧音さん。それと、妹紅も。」

 

妹「ああ、…って、輝夜⁉︎お前まで来てたのか⁉︎」

 

輝「そうよ。もこたん。」

 

妹「その呼び方やめろって言ってるだろ‼︎「わざと言ってるのよも☆こ☆た☆ん♪」こいつ…!」

 

輝夜の挑発にのった妹紅は輝夜に殴りかかろうとしたが、突然殺気のようなものを感じ、足を止めた。後ろを振り返ると、翔夢が睨みつけていた。表情から怒っていることがわかる。

 

翔「店内ではお静かに願いますか…お二人さん?」

 

翔夢は静かに二人に語りかける。

 

妹「す、すいません…。(何この威圧感?怒った慧音よりあるぞ!)」

 

輝「悪かったわ…。(これは怒らせないほうがよさそうね…)」

 

その後二人は(強制的に)和解し、それぞれくつろいでいった。彼女達が帰った後はお客が一人も来なかった為、早めに店じまいをした。

時間は飛んでその日の夜、翔夢が寝ようとした時、再び紫が現れた。

 

紫「こんばんは翔夢。「今度は何の用だ?」待って怒んないで?今はあなたに謝りに来たのよ。」

 

翔「謝る?」

 

紫「今朝のこと、藍に話したらかなり怒られてね。よくよく考えれば、私も「も?」…私が悪い事したわ。謝るわ。」

 

翔「……わかった。今回は許すよ。「本当に?」まぁな。そういえば、あの時俺が地獄って言ってればどこに落とすつもりだった?」

 

紫「ん?聞きたい?「まぁ、気になるしな。」朝風呂をしている幽香のとこよ。」

 

それを聞いた翔夢は、なるほど確かにと思った。

どうやら幽香は朝は機嫌が悪い方であり、前にリグルが朝早く幽香のもとに訪れた時、永遠亭に半月ほど入院させられたと本人から聞いていた。比較的幽香と仲が良いリグルでさえその扱いなのだから、もし幽香が朝風呂をしている時に翔夢が来たら、R-18G並みの惨劇が風呂場で起こっていただろう。

 

紫「じゃあ私は帰るね。」

 

スキマを使い帰ろうとした紫に翔夢はつぶやく。

 

翔「本当そのスキマ便利だな。温度とかの概念がないんだろ?」

 

紫「そう?あぁ、今日寒いからね。こういう時確かに便利ね。翔夢寒いの?「少しな」ふーん…。」

 

紫は少し考えた後、翔夢の方を向いた。

 

紫「じゃ、いってらっしゃい♪」「へ?」

 

翔夢は再びスキマに落とされていった。

 

紫「たまには兄妹仲良く…ね♪」

 

----------------

 

翔「痛って…また紫は性懲りもなく「兄さん?」ん?霊夢か?」

 

どうやら翔夢が落とされたのは博麗神社だったようで、見るとこれから寝るところだったのか、寝巻き姿の霊夢がいた。

 

霊「何で兄さんがここに?」

 

翔「紫に落とされたんだよ。戻ってまた懲らしめなきゃな…。邪魔して悪かったな。」

 

翔夢が外に出ようとしていたら、外は雨が降っていた。

 

翔「雨?どうりで寒いと思ったよ。まぁいい、合羽を実現させて帰れば「あの、兄さん…」どうした?」

 

翔夢が振り返ると、霊夢がある事を提案する。

 

霊「この寒い中出てって風邪ひいたら困るから、紫を叱るのは明日にして、今日はここに泊まっていけば?」

 

翔「…そうだな。今日は色々疲れたし、そうするか。布団はあるのか?」

 

霊「それが、前兄さんが使ってたのは今萃香が使ってるから、これしかないのよ。「なら、俺が布団を実現させて」いや待って!」

 

霊夢が翔夢の手を掴んで止めた。霊夢は若干モジモジさせながら

 

霊「その…寒いから、一緒に寝ていい?」

 

上目遣いでそう言った霊夢の仕草に翔夢は少しドキッとした。が、すぐに落ち着きを取り戻した。

 

翔「あの、寒いなら萃香とお前が一緒に寝て空いた布団に俺が寝るのは?」

 

霊「さすがに寝返りで畳を思いっきりへこました奴と一緒に寝る勇気はないわ。」

 

その言葉に翔夢は納得しつつもやはり悩んでいた。確かに昔はよく一緒に寝てはいたが、今はお互い成長している。そこが問題だった。

 

翔(妹とはいえ、立派な女の子だからなぁ。どうすればいい作者?「あ、こっちに聞いちゃう?別に君、妹に興奮とかしないだろ?」当たり前だ。「ならいいんじゃない?待たせないで早くしてあげなよ。」わかった。)

 

翔夢は霊夢の方を向き、結論を出した。

 

翔「俺はいいよ別に。」

 

霊「本当に?……変な事しないでよ?」

 

翔「妹にそんなことしないから安心しな。」

 

二人はそのまま背中合わせで布団にくるまって入った。翔夢がしばらくぼんやりしていると、後ろからすーすーと霊夢の寝息が聞こえてきた。

 

翔(そういえば、一緒に寝るのもだけど、神社自体来るのも久しぶりだったな。最後に来たの三ヶ月前かな?)

 

翔夢は普段の仕事があるため、あまり博麗神社に寄ったりはしない。もしかしたら今回の添い寝はそういった寂しさからきてるのかもしれないと翔夢は考えた。

 

翔(こいつ、あまり表に出さないけど寂しがりなとこあるからな。……今度からちょくちょく顔を出しにいくか。)

 

そう思った後、翔夢は静かに目を閉じ、眠った。




兄妹での暖かいひとときでした。
鈴「タイトルの割にはあまり私達出てない気が…。」
気のせいです。(笑)
質問や感想等ありましたら是非お願いします。
では次回まで、
翔・霊「ゆっくりしていってね!」
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