戦極ストラトス/アーマードライダーが往く! 作:超大型家族電子計算機
というわけで第2話、どうぞ。
前回の『戦極ストラトス』は・・・
「すまんのう。実はお主の死、儂ら神々の手違いでのう・・・」
「初の変身、初の戦闘が人助けか・・・まぁ、悪かぁねぇか」
『ソイヤ!ピーチアームズ!鬼退治・ヒアウィーゴー!』
「ピーチで鬼退治って・・・まんま桃太郎かよぉぉぉぉっっ!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「うらぁっ!!纏めて場外ホームランッ!!」
カッキィーーンッ
「「「ぎゃああああ、なんて雑な扱いぃぃぃぃっっ!!!!」」」※外国語で叫んでます。
キラーンッ☆
回想が終了して早々、いきなり打ち上げられた誘拐犯らしき黒スーツの面々。面倒だからという理由で戦闘描写がカットされた訳ではないと、今は信じてほしい・・・
「フィ~、やってみりゃあ出来るモンだな」
そして彼らを打ち上げた張本人である少年は、アーマードライダーに変身した状態のまま周囲を警戒しながら、捕縛された男子へと近づいていった。
「っ!?な、なんだアンタはっ!?」
「うわっバカッ!し~っ、し~っ!」
少年に気づいた男子は、その異様な姿に驚き声を上げてしまう。無理もない、鎧武者のような存在が身の丈程もある大剣を担いで自分に近づいて来るのだから。だがその存在は、慌てたように自分へ「静かにしろ」とジェスチャーを交えて伝えてきた。そしてお互いにあることに気づく。
「ん?お前日本人か?」
「え、日本語・・・てことはアンタも?」
なんと、捕まえられた男子は少年と同じ日本人だったのだ。するとあの物騒な連中は、海外の観光客たちを狙った犯罪者グループだろうか?
と、そんなことを考えている場合じゃないと少年は思考を切り替え、他に黒スーツの仲間が隠れていないか辺りを見回した。
「・・・どうやらあの連中だけだったみてぇだな。待ってろ、すぐ解いてやるからな」
「あ、あぁ。頼む」
少年はアームズウェポンである大剣をその場で突き刺し、もう一つの武器“無双セイバー”を抜き男子を拘束している縄を斬った。
「ありがとう、助かったよ」
「気にすんな。んじゃ、あばよ」
そう言って少年は“無双セイバー”を帯刀し、引き抜いた大剣を再び担いでその場を立ち去ろうとしたが・・・
「ま、待ってくれっ!」
「?」
「俺は一夏、
「・・・俺は───」
ドガァァァンッッ
助けた男子・織斑一夏に少年が名乗ろうとした矢先、二人が居る倉庫の壁が爆破されたかのように突然吹き飛んだ。
「一夏っ!!」
「ち、
すると大穴が開いた向こう側から、アーマードライダーとはまた違った機械的な鎧を身に纏った女性が突入してきた。一夏の発言から察するに、千冬という彼の実姉らしい。と、一夏の横にいた少年を見て・・・
「っ!貴様がっ!!」
ドォッ
「へ?・・・うわぁぁぁぁっっ!!!?」
ドンガラガッシャーンッ
少年の姿を見て『弟を誘拐した犯人』だと勘違いした千冬は、スラスターを吹かして加速し、その勢いのまま少年を撥ね飛ばした。アーマードライダーが怪しく見えるのは無理もないが、弟を救いたいという焦りが彼女から冷静さを奪い、今のような過剰な行動を起こしてしまった。
「無事か一夏、何処も怪我は無いか!?」
「あ、あぁ・・・じゃなくて!千冬姉、あの人は───」
ズボッ
姉に事実を伝えることは叶わず、撥ね飛ばされた少年が怒気を身に纏わせながら起き上がったことによって遮られた。
「このアマァ・・・やりやがったなぁっ!!」
「っ!?思ったよりも頑丈だな・・・そのアーマーの恩恵か、バカみたいにタフなのか?」
「ほっとけコノヤロォォォォッッ!!!!」
雄叫びを上げながら千冬へと駆け出した少年。対する千冬も後ろにいる弟を守るように、身に纏ったアーマーの右手に握られている愛刀“
「でぇりゃあっ!!」
「っ!!」
ガキィンッ
互いの剣がぶつかり合った瞬間
ボゴォッ
「うわっ!?」
なんと、千冬が踏み締めていた地面がクレーターのように陥没したのだ!
それほど千冬から離れていなかった一夏は、その衝撃に堪えきれず尻餅をついてしまう。
「ぐぅっ!?───フンッ!!」
足腰を踏ん張らせてなんとか耐え抜いた千冬は、そのまま少年ごと振り払った。だが少年は転げ回ることで受け身を取った後すぐに立ち上がり、大剣を構え直す。
(アーマードライダーでもねぇのに押し返しやがった。あのアーマーみてぇなヤツの力か?・・・いや、それだけじゃねぇな。アレを使ってるあの女自身も相当強ぇぞ。ったく、『
(IS・・・ではないな。声を聴いた限りでは、変声機の類を使っているようではない。間違いなくヤツは男。仮に“男でも動かせるIS”が存在するならば、世界中どころか“アイツ”が大人しくしている訳が無い・・・)
先程の剣戟で冷静さを取り戻した二人は、相手のことを考察しながらも目を離さない。一夏は恩人と姉を止めようとしたが、この張り詰めた空気の中でそれは無粋なのではないかと、無意識に口を噤んでしまっていた。
「(まぁいい。やることはやったし、ここは・・・)ぶっつけ本番だが、いっちょかますか!」
カシュンッ×3
『ピーチスパーキング!』
「(む、来るか!)一夏、離れていろ!」
「え?あ、あぁ・・・」
先に仕掛けたのは少年の方だった。戦極ドライバーのカッティングブレードを3回倒し『ピーチスパーキング』を発動。大剣の鍔部分が横に展開し、そこからエネルギー刃が形成、刀身が更に増長される。
「へぇ、スパーキングはこうなるのか・・・だったら!」
少年は腰を低くし、大剣を左脇へと構えた。
(あの兵装、一気にケリを着ける気か・・・ならば!)
対する千冬は八相の構え。直後、彼女の全身が黄金に輝いた。
「っ!あれって!?(千冬姉と“
自身の“必勝の
「いっくぜぇっ!!どぉりゃあぁぁぁぁっっ!!!!」
アーマードライダーと“インフィニット・ストラトス”。本来ならば相見えることのない2つの存在の対決、遂に決着の時が来る!
・・・かに見えた。
ズガガガガガガッッ
「なっ!?」
少年が振り抜いた先は千冬ではなく、倉庫の天井だった。破壊された箇所が瓦礫の雨となって降り落ち、少年と千冬達を隔てる。舞い散った埃が晴れた先には、少年の姿は既に無かった。
その後、誘拐された一夏を救うためISの世界大会“モンド・グロッソ”を棄権した千冬は、弟と共に日本へ一時帰国した。誘拐された一夏の居場所を独自の情報網を使って千冬へとリークしたドイツ軍は、見返りとして『織斑千冬を約一年間、ドイツ軍のIS教官として務めさせる』事を提示してきている。ドイツへと赴く猶予は僅か数日、短い日常を姉弟で過ごそうとした矢先、“彼女”はやってきた・・・。
ピンポ~ン♪
「ちわ~、お届け物で~す♪」
「は~い・・・って、
「ヤッホ~いっくん、お久しぶりだね~♪」
インフィニット・ストラトス、通称ISを開発した天才科学者。エプロンドレスとメカニカルなウサミミを身に着けた“天災”科学者である・・・。
「むむ、な~んか失礼な事言われた気がするな~・・・」
「いきなりやって来て何を言っているんだ?というかお前、よく来れたな。家に何人か監視が張っていた筈だが?」
「問題ナッシングだよちーちゃん、みんなオネンネしてもらったから♪あ、“ちゃんと生きてる”から安心してね♪」
「い、一体何したんですか・・・」
実は彼女、政府の監視下に置かれていたが、つい最近行方をくらませていたのだ。ISのコアを製造出来る唯一の存在であるため、世界各国から指名手配されている。そんな人物が真っ昼間に堂々と、それも監視が張られている国家代表の宅に訪問してきたのだ。それも───
バタバタバタバタッ
───中身が大暴れする袋を携えて。
「あの・・・それで束さん、その大きな袋は?」
「あ、そうだったそうだった!ちーちゃんといっくんにお届け物だよ~♪じゃ~ん♪」
バサァッ
「ぶはぁっ!こ、殺す気かテメェはっ!」
「・・・束、私達に犯罪の片棒を担げと言うのか?」
「きいてきいて!この子は、今二人が“最も会いたがっている人”なんだよ!」
「え?俺達が?」
唐突な事に理解が出来ない千冬と一夏。そんな二人へヒントを出すように、束は“ある物”を取り出した。
「ジャ~ン♪コレな~んだ?」
「あ、コラ!勝手に───」
「あれ?コレどっかで・・・」
「・・・っ!」
**********************************
カシュンッ×3
『ピーチスパーキング!』
「いっくぜぇっ!!どぉりゃあぁぁぁぁっっ!!!!」
**********************************
「そうか、お前があの時の・・・」
「え、あの時のって・・・えぇっ!?」
答えに至った二人の反応はそれぞれ。そう、束によって袋詰めにされていたこの人物こそ、アーマードライダーとなり一夏を救った少年。彼の名は・・・
「(ハァ・・・バレちまったか)・・・面と向かっては初めましてだな。俺は桃真、
アーマードライダー・御剣桃真。織斑姉弟と再会を果たす。
次回も気長にお待ち下さい。(土下座)